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薬能&出典
五臓を補するを主り、精神を安じ、魂魄を定め、驚悸を止め破気が除き、目を明らかにし、心を開き、智を益す《神農本草経》
腸胃中冷、心腹鼓痛、胸脇逆満、霍乱吐逆を療し、中を調え、清渇を止め、 血脉を通じ、堅積を破り、人をして忘れざらしむ《名医別録》
男婦一切の虚証を治す《李時珍》
人参は体力の低下や元気の不足を、胃を暖めて消化吸収を良くし、代謝を盛んにする《張元素》
五臓を補い、精神を安定させ、驚いたときの胸の動悸を抑え、目を明るくし、心気を扶け、胃の冷えを癒し、腹痛、胸や腋のつかえ、攪乱と吐き気を治療する。渇きを癒し、血行を良くし、長期間使えば体が軽くなり長寿する「補五臓安精神定魂驚悸徐邪気明目間心益智療陽胃中冷心腹鼓痛胃脇逆満霍乱吐逆調中止消渇通血脈破堅積令人不忘久服軽身延年」《郷薬集成方》1433年
“心下痞ハ支結を主治し、心胸停飲、嘔吐、不食、唾沫、心痛、腹痛、煩悸を兼治す”
“人参は心下結実の病を主治するなり。故に心下痞堅、痞ハ、支結して停飲不食、嘔吐唾沫、心痛、腹痛、煩悸等の証ある者は人参能く之を治す”
“《神農本草経》に人参は五臓を補うと曰う。甄権は五労七傷虚損を主ると曰うは誤なり。嗚呼此の言一たび出でて毒を千載に流す。昔は張仲景人参を用うるや防已湯より多きことなし。其の証に、支飲喘満、心下痞堅して面色・黒と曰う。未だ嘗て虚を補することを言うを見ざるなり。又虚する者は即ち癒ゆ、実するも者は三日にして復た発す。復た与えて癒えざる者は去石膏加茯苓芒硝湯之を主ると曰う。此れその後の人を由って誤らしむる者か、則ち大いに然らざることあり。蓋し漢以降、字話古ならざる者多し。則ち此解し難し。素問に有を実と為し、無を虚と為すと曰う。蓋し支飲喘満心下痞して堅実なる者は木防已湯を用い、痞堅解して後、心下虚軟にして子音喘満癒ゆる者は是れ全く癒ゆる者なり。復た再発あることなき者、若し支飲喘満一旦癒ゆると雖も心下の痞堅依然仍ある者は是れ痞堅は人参の得て独り治する所にあらず。故に人参は故の如くにして更に茯苓を加え持って支飲を利し芒硝を加え持って其の堅実をT(ゼン、やわらか)に。能く張氏の迹(セキ、あと)を践(ふ)み諸事実を試すこと能わざる者は其の義を知ること能わず、之に由って之を観れば人参は虚を補すと謂うべからず、孫思bは人参なき時は則ち茯苓を以て之に代うと曰う。此の説誤りと雖も、然も人参は虚を補せずして心下の疾を治するや亦以て徴するに足るなり。夫れ人参の虚を補すの説は本経に閧閨A甄権に成り、滔滔(トウトウ)として天下皆是とす。《本草綱目》広雅五行記を引く是れモフ名義にして豈モフ実ならんや、学者之を審にせよ。”
“余本草を読み人参の元気を補するに至って未だ嘗て巻を廃して嘆ぜすんばあらざるなり。嗚呼悲しき哉人の惑や、所謂元気なる者は天地根元の一気なり。動を陽となし静を陰となす、陰陽の妙合、斯に万物を生じ其の主宰を命し、造化の神と曰うなり。人は造化の神に非ず、故に人は人に生まれて人を生ずる能わず、況んや元気に於てをや、夫れ人の元気は兔身の初(分娩によって)、資(よ)る所を以て生ず、医家の所謂先天の気なり、養いは穀肉果菜を以てす、所謂後天の気なり、然りと雖も元気の説聖人は言わず、故に経典に載せず、戦国以降始めて斯の言あり、ョ冠子は天地は元気に成ると曰う。董仲舒は春秋繁露に主正しき時は則ち元気和順すと曰う。楊雄は解嘲に大気は元気を含むと曰う。孔安国は虞書の註に昊天は元気の広大を謂うと曰う。漢書律歴志に大極の元気凾三は一と為すと曰う。班固は東都賦に烟Uを降ろし元気を謂うと曰う、此の数者は皆天地の元気を言って人の元気にあらず、素問に天の大気は之を挙し、地を中に繋ぎて墜ちざるを言う。又三焦は元気の別使なり、皮膚毫毛の末、温煖の気なりと曰う。此れ猶言うべきか如し、然して論説の言なり。疾医に於て何の益か之あらん。夫れ精を養うに穀肉果菜を以てするは、是れ古の道なり。未だ草根木皮を以て人の元気を養うを聞かず、蓋し其の説道家に出ず、道家の主張する所は延命長寿なり、故に元気を立て以て極と為す。秦漢以後、道家は隆盛にして、補虚益気の説蔓延して芟くべからず、医道堙晦とし、豈嘆ぜざるべけんや。夫れ医術は人の事なり、元気は天の事なり、故に仲景未だ嘗て薬物に元気を補すことを言わず、是に由りて之を観れば人参を補うと謂う者は決して古の疾医の道にあらず従うべからず。”
“李杲は、張仲景は病人汗して後、身熱亡血、脈沈遅なるものは下利、身涼脈微血虚する者は並びに人参を加うと言う、古人の血脱を治する者は気を益すなり、蓋し血は自ら生せず、須らく陽気を生ずるの薬を得べし。乃ち陽気生ずる時は則ち陰長じて血乃ち旺なりと曰う。今《傷寒論》を歴考して発汗後身疼痛脈沈遅なる者は桂枝加芍薬生姜人参湯之を主ると曰い、又悪寒脈微にして復利す。利止むは亡血なり。四逆加人参湯之を主ると曰う。李杲其れ此の言に拠るか、然りと雖も此の二方の証を以て亡血血虚と為すは誤りなり。四逆加人参湯に更に茯苓六両を加え、此れを茯苓四逆湯と称して、而して血証を挙げざるは則ち人参の亡血血虚等と為すに非ず。以て見るべきのみ、且に仲景氏、吐血、衂血、産後亡血を治するの方中人参あることなきは則ち益々持って証するに足るなり。ソの説妄なるかな、自後苟も血脱ある者は則ち其の証を審かにせず概ね人参を用う亦益々妄なるかな。”《重校薬徴》
元気を大いに補い、脱を固め、津を生じ、神を安ずる。労傷虚損、食少、倦怠、 反胃吐食、伝便滑泄、虚咳喘促、自汗暴脱、驚悸、健忘、眩暈頭痛、陽痿、頻尿、 消渇、婦女崩漏、小児慢悸及び久虚不復、一切の気・血・津液不足の証を治す 《中薬大辞典》

朝鮮人参の薬理作用
中枢神経を興奮させる (Rg1) 体力・精神力を強化する。
体温が上昇
中枢神経を安定させる Rb1 鎮静作用
解熱作用
鎮痙作用
疲労を防止する (Rg>1Rb2)
生体防御の機能を高める ・細胞の寿命を延ばす
・老化防止
・窒息・失血・高温・低温・細菌毒素に対する抵抗力を高める。

マクロファージの食能力を増強する。
内分泌機能を促進する (Rd、Rb2>Rg1) 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌促進
甲状腺機能を調節
性腺を刺激する
タンパク質合成を促進する (Rb1、Rc) ・RNA(リボ核酸)の合成促進。
・血タンパクの合成促進。
・精子数を増やす
脂質の合成促進 (Rb1) 脂肪の分解を抑制。
・脂肪の合成促進
血圧を正常にする (Rb2) ・高血圧を下げる。
・低血圧を上げる
コレステロールが減少 (Rb2、Rc) ・血中コレステロールを減らす。
・血清中性脂質を低下
血糖を正常にする (Rb2) ・インスリンと協同的に作用する
ガン予防 (Rh1、Rh2) ・ガン細胞の増殖を抑える。(Ehrlichガン)
・ガン細胞の再分化を誘導。
・ガン細胞からの毒素を減少
造血作用 (Rc、Rg1) ・骨髄でリボ核酸(RNA)とデオキシリボ核酸・DNAの合成促進。
・血小板、血球、血色素の形成・分化・成熟を促進
心臓を丈夫にする 心筋での酸素消費量を減少させる
条件反射の促進 (Re、Rg1) 条件反射の抑制:(Rb2、Rc)
抗利尿作用 ・アルドステロンの分泌を増加する
・ナトリウムの貯留を促進し、排尿量を減少する
抗アナフィラキシー作用

朝鮮人参の効能効果・応用
強精・強心・生津・止渇する <1>虚弱者
<2>重症患者
<3>ショック
<4>性機能低下
<5>老人病
<6>糖尿病・・・「紅参末を使う」
<7>肝疾患(急性肝炎)
<8>高脂血症
<9>白血球減少症
<10>ガン・・・・「紅参末を使う」
強壮、健胃、滋潤剤として、
新陳代謝機能の衰退、陰証の者に用いられる。
滋養強壮(虚弱)
大補元気 病中病後
補肺健脾 気虚の呼吸困難
自汗
易疲労
食欲不振
慢性下痢
益陰生津 口渇
多汗
息切れ
消渇症
安神 虚による不眠
動悸
健忘
不安
気を補い、津液を生ず <1>崩漏暴脱
<2>肺虚喘促
<3>脾胃虚弱
<4>驚悸健忘
<5>消渇
五臓の気の不足を補い、また短気・気弱・虚気を治す。 煎じても、粉末・膏でも良い。
精神・魂魄・驚悸を治し、記憶力を増強する 「粉末1両・豚の油10分・酒」を混ぜて飲む。
100日続けると毎日1000語づつ覚えられ、皮膚がきれいになる。
肺の陽気を補強する。 人参膏・独参湯を頓服し、
又、粉末にして1日5〜6回服用
気を補強する。 煎じ・末服
三焦の元気を補強する。 煎じ・末・丸剤
反胃による危篤の者に。 「人参末3銭、姜汁5合、栗米1合」で粥を作り、空腹時に食べる
肺虚・短気・気促・咳嗽・喘息に。 人参膏・独参湯が良い
「悸」 為則按ずるに、人参、黄連、茯苓
は同じく悸を治して其の別あり《重校薬徴》
[人参]・・・心下痞硬して悸する者を治し
[黄連]・・・心中煩して悸する者を治し
[茯苓]・・・小便不利して悸する者を治す。
心下痞硬 “仲景は人参3両を用うれば必ず心下痞硬の証あり”《重校薬徴》

人参
(起源植物名 (薬材名
人参
Panax ginseng
高麗人参
Korean ginseng
三七
Panax notoginseng
中国人参田七
Chinese ginseng
西洋人参
Panax quinquefolium
アメリカ人参(洋参・広東人参)
American ginseng
トチバ人参
Panax Japonicus
日本人参(チクセツ人参)
Japanise ginseng
エゾウコギ 
Elouthercocus Sntiococus
シベリア人参 
Sibirian ginseng

朝鮮人参 朝鮮人参は亜熱帯の済州島を除き朝鮮半島の全域(北緯34〜43度)と中国満州地方(北緯43〜47度)、ロシアの沿海州地方(北緯42.5〜48度)で野生の山人参として自生していた
三国時代、遼東半島から満州、沿海州地方を高句麗が支配していたことから高麗人参の名がある
中国では高句麗を高麗とも呼んでいた。李朝期に入ると野生の山人参、山参(サンサム)の需要は多くなるのに収穫は減る一方、そこで栽培参に取り組むようになったので朝鮮人参という名前がついた。

日本には天平11(793)年に渤海の使節、己珍蒙により初めてもたらされたと記録されている
《続日本書紀》
江戸時代、朝鮮通信使によってもたらされた朝鮮人参を栽培しようと18世紀に入って八代将軍徳川吉宗が全国にお種人参の栽培を奨励。苦労の末、日光で初めて栽培に成功。会津でも藩を挙げて朝鮮人参の栽培に取り組み、やがて19世紀には清国に輸出できるまでになった。→「御種人参
今日でも朝鮮人参の栽培を続けているのは長野、島根、福井県会津地方である
比較 竹節人参
西洋人参
田七人参
党参

紅参
(高麗人参)
【基原】 朝鮮、中国東北部原産。日本では、福島・長野・島根県、韓国では、錦山・光華島、中国では、撫松・輯安などで栽培される多年草
「生干人参」
(白参)
ウコギ科AraliaceaweオタネニンジンPanax ginseng C.A.Meyerの細根を除いた根
「御種人参」
(雲州仕立
「白参」を軽く湯通して乾燥
調整法
から
白参 イ)直参・・・・・日本、開城産。
ロ)半曲参・・・豊基人参。
ハ)曲参・・・・・錦山人参
紅参
(こうじん)
イ)日本産紅参:細根を付けたまま蒸して乾燥。
ロ)韓国産紅参:細根を除き乾燥し圧する
【性味】 味は甘微苦、性は微温。 <温補潤升収>
【帰経】 肺・脾経
【分類】 補気薬
【薬性歌】 人参味甘補元気 止渇生津調栄衛
【成分】 アルギニン:[4.3%]
【修治】 (去蘆):蘆頭を去ること。蘆頭は気を耗らし、人をして吐せしむ
【用量】 2〜10g/日(煎服)
1〜2g/日(粉末)
【注意】 <1>肺下の実熱並びに陰虚火動、労嗽吐血に用いること勿れ《万病回春》
<2>肺虚、気短、少気、虚喘、煩熱には曹去り之を用いる
《万病回春》
相互作用 [フロセミド]・・・作用減弱
[ワルファリンカリウム]・・・抗血液凝固作用が減弱し血栓を形成
野生の
人参
<1>中国の吉林省・遼寧省産=「吉林参
<2>朝鮮の野生のもの=「朝鮮参」「山参(サンサム)」
昔から山参のあるところには紫色の光彩があり、空には曙光が射すと言い伝えられてきた。夜、シンマニ(山参を掘る人のこと)たちが山に登り光のある所を矢で印をつけ、翌朝矢の刺さった所から山参を掘り出すという。
山参は朝鮮人参の原種ということが出来る。
今では人参(インサム)というと栽培参を指すが本来人参は山参を意味した。山参は年数を経たものほど珍重され、薬効が優れていると民間では深く信じられている。
山参の寿命は人の最高齢と同じくらいで150歳程度と見られている。
山参は山岳地帯の奥地に自生するので、環境・年数により異なるが茎の太さは大きいもので50cmくらい、北緯30度から48度の地域に自生する。栽培参より不利な環境条件で育つので栽培参のように年根別にその特徴がハッキリしない
【薬対】 『人参+黄蓍
『人参+甘草
『人参+蛤|』
『人参+五味子』
『人参+熟地黄
『人参+白朮
『人参+茯苓
『人参+附子
『人参+鹿茸
配合処方 烏梅丸
温経湯
黄連湯
桂枝人参湯
呉茱萸湯
柴胡加竜骨牡蛎湯
柴胡桂枝湯
炙甘草湯
小柴胡湯
旋覆代赭湯
続命湯
大建中湯
竹葉石膏湯
人参湯
麦門冬湯
半夏瀉心湯
白虎加人参湯
茯苓飲
木防已湯
理中丸
関連情報
紅参
田七人参
西洋人参
ニンジン(carrot)」
イタリアニンジンボク
アメリカニンジン
竹節人参
党参
老化予防
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