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イレッサ






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抗ガン剤





抗ガン剤
一般名 ゲフィニチブ
商品名 [イレッサ]
作用機序 EGFRチロシンキナーゼの自己リン酸化を阻害することで腫瘍細胞の増殖を抑制
細部表面にあるEGFR(タンパク質)が活性化すると、ガン細胞が増殖しやすくなる
効能・用途
手術不能または再発した非小細胞肺ガン
用法用量 1日1回 250mg 経口投与





併用注意 ▽CYP3A4誘導剤・・・
[フェニトイン][カルマバゼピン]
[バルビツール酸]
[セントジョーンズワート][リファンピシン]
▽CYP3A4阻害薬・・・
[イトラコナゾール][エリスロマイシン]
[リトナビル]
[グレープフルーツ]
▽プロトンポンプ阻害薬・・・[オメプラゾール]
▽H2受容体拮抗薬・・・[塩酸ラニチジン]
▽ワルファリン
慎重な投与
が必要
急性肺障害
特発性肺線維症
間質性肺炎
塵肺症
放射性肺炎
薬剤性肺炎
全身状態が悪い患者
肝機能障害がある者




すべての非小細胞肺ガンに有効なのではない。





イレッサ副作用(五十音順)
  1. 黄疸
  2. かゆみ
  3. 角膜びらん
  4. 肝機能障害(10%以上)
  5. 間質性肺炎(1〜10%)→X線検査・中止し処置。
  6. 急性膵炎
  7. 急性肺障害→X線検査・中止し処置。
  8. 血管浮腫
  9. 血清アミラーゼ値の上昇
  10. 血小板減少
  11. 血尿
  12. 結膜炎
  13. 下痢(重度の)・・・→処理必要。
  14. 口内炎
  15. 口内乾燥
  16. GOT上昇
  17. GPT上昇
  18. 出血(ワルファリンとの併用で)
  19. 出血性膀胱炎
  20. ジンマシン
  21. 全身無力症
  22. 全身倦怠感
  23. 多形紅斑
  24. 脱水
  25. 脱毛
  26. 中毒性表皮壊死症
  27. 爪の異常
  28. 吐き気
  29. 白血球減少
  30. 皮膚乾燥
  31. 発疹





ゲフィチニブ
英系製薬会社は、2002.8/22、肺ガンの8割を占める「非小細胞肺ガン」の患者で手術が出来なかったり、再発した患者に経口投与する薬「イレッサ」を発売した。

1錠が¥7216。
「上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤と呼ばれるタイプ。」
「異例のスピード審査で承認を受け、日本でのみ発売されてから、わずか3ヶ月の間に13人が死亡。イレッサは、ガン細胞の表面にある上皮成長因子受容体に結合し、チロシンキナーゼという酵素の働きを妨害してガンの増殖を抑える。ガン細胞だけに作用し(分子標的薬)、正常な細胞を傷つける可能性は少ないハズだった。
発売元によると、約7000人の患者に投与。うち26人が間質性肺炎や急性肺障害を起こし、13人が死亡したと発表していたが、2002.10/27になって死者数は39人であることが判明


2002.12.25、厚生労働省は輸入販売元のアストラゼネカに対し、指定する病院で治療データを集め、副作用の起きる原因を究明するよう指導することにした。
薬事法に基づく臨床試験とは違う異例の措置。


副作用が報告された患者の29.4%が、他の抗ガン剤による治療経験が無いことが2002年12/27、輸入販売元のアストラゼネカの調査で分かった。イレッサは当初から、原則として、他の抗ガン剤で効果が無かった患者に使うことになっている。イレッサは病状が進行して手術不能であったり、再発非小細胞肺ガンなど末期ガン患者に使用を限定することで承認を受けた医薬品です。

「2004年5月、名古屋市立大学の藤井義敬教授らの日米研究チームは、副作用で多くの死者を出した肺ガン用抗ガン剤「イレッサ」の効き目が、ガン細胞が持つ特定の遺伝子変異の違いによって変わることを突き止めた」

「イレッサ(一般名・ゲフィチニブ)の副作用が問題になっているが、承認申請の準備をしていた2001年に「イレッサの投与によって肺障害が悪化する」という動物実験結果の発表が見送られていた。
この実験は東京女子医大の教授が中心となって行われた。意図的に肺線維症にさせたマウスにイレッサを投与したところ、投与しない場合に比べて症状が悪化したという。

イレッサは
細胞の表面にある『
上皮成長因子受容体(EGFR)』と呼ばれるタンパク質が増殖を促す信号を伝えないようにする作用がある。

この作用でガン細胞の増殖を抑える効果が見込まれていたが、正常な細胞の増殖も抑える危険性が指摘されている。
教授は「イレッサが肺胞上皮の修復に悪影響を与えた可能性がある。肺障害などの合併症を起こしている患者への投与慎重に行うべきである」などと判断。
実験用にイレッサの提供を受けていたアストラゼネカに対して2001年10月、「実験結果を来年5月の米国の学会で発表する」と伝えたという。ところが、同社によると、教授に対して「詳細なデータの提示をしてほしい」と要求したところ、教授は「データは出せないので発表を取り下げる」と回答したという。


「遺伝子変異あれば延命も」
「イレッサは、ガン増殖に関わる遺伝子のタイプによっては延命効果があることを、愛知県がんセンターのグループが患者の追跡調査で明らかにした。イレッサは製造元企業が海外の患者では延命効果が認められないと発表しているが、研究グループは日本人患者の中には有効な人が少なくないと見ている。

イレッサは、がんの増殖に関わるEGFR(上皮成長因子受容体)と呼ぶタンパク質に結合してがんの増殖を妨げる経口タイプの抗がん剤。
研究グループは、EGFRの遺伝子に変異のある患者33人、変異のない患者26人を対象にイレッサを飲み始めてからの生存期間を調べた。
1年後の生存率は変異のある患者が90.5%だったのに対し、変異のない患者は61.3%だった。
1年半後の生存率はそれぞれ75.3%、36.8%だった。
別の調査研究ではイレッサを飲まない場合には、変異の有無で生存期間に差がないことを確認済み。「イレッサの投与と変異が組み合わさったことで生存期間が長くなったと着られる」(愛知県がんセンター胸部外科・光富徹哉部長)という。遺伝子に変異があるとイレッサの服用で高い腫瘍縮小効果があることが内外の調査研究で分かっている。変異を持つ人の割合は日本人の方が欧米人より多いとされる。


東洋人で非喫煙者に有効
2005年3/10、アストラゼネカの臨床試験(28ケ国、1692人)から、患者全体の延命効果は無かったが、東洋人(342人)に限れば生存期間が延びていた。東洋人を喫煙の有無で詳しく分析。偽薬を投与した患者の半数が4.5ヵ月で亡くなったのに対し、イレッサは調査終了時までに6割以上が生存していた。喫煙者には延命効果はなかった。ただし、今回のア社の調査対象には日本人は含まれていない。日本人でも男性や喫煙歴があるものには副作用が出やすい。間質性肺炎で亡くなるのだ。



根拠なし
「副作用による死亡で問題になっているイレッサについて、厚生労働省の安全対策調査会は2007年2/1、“一般的な抗ガン剤と比べて、イレッサを治療で積極的に使う根拠は無い”とする当面の対応策をまとめた。
アストラゼネカ(輸入発売元)が提出したデーターを検討した結果。
1997年に販売された抗ガン剤『ドタキセル』と、分子標的薬と呼ばれる新しいタイプの抗ガン剤『イレッサ』の2種類について、生存率など治療成績を比較した。その結果、投与初期ではドタキセルのほうが優れているこがわかった。


副作用で死亡した人・・・706人
2002年7月の販売開始から2007年3月末までに、副作用が1797件報告された。その中で死亡したのは706人だった。


▽イレッサの副作用・・・
▽イレッサが効きやすいタイプ・・・・以下の条件を満たす人
  • [東アジアの女性]
    [喫煙歴がない]
    [腺ガン]
    [EGFR変異がある]

▽イレッサが効かないタイプ・・・・
  • [肺線維症][喫煙歴アリ][体力低下]の人


2009年、金沢大学の矢野聖二教授と松本邦夫教授、曽根三郎教授らは、イレッサが効いていたが再発してしまう患者への治療法を開発した。


イレッサは分子標的薬と言われ、ガン増殖に関わる上皮成長因子受容体タンパク質(FGFR)を狙い撃ちしてその働きをジャマする。

肺ガンの別の薬「タルセバ」も同様の作用機序。

どちらも2〜3割の肺ガン患者に効く。しかし、ガンが縮小しても1〜1年半後にはほとんどの患者が再発する。

研究チームは、肝細胞増殖因子(HGF)に注目した。イレッサとHGFを同時に投与すると、HGFが細胞の別の受容体に作用し、細胞がイレッサに対する耐性を獲得するのを手助けしていた。そこで、HGFに先回りして受容体とくっつく「NK4」というタンパク質を、ガン細胞を植えたマウスにイレッサと同時投与した、HGFの働きをNk4が抑え、約2週間でガン細胞が消えた。



生存期間が2倍に

2010年、東北大学などのグループは、手術できないほど進行した肺ガン患者で、ガン細胞の遺伝子に特定の変異が起こっている場合に、イレッサを投与すると、生存期間が従来薬に比べ約2倍延びることを大規模臨床試験で確認した。臨床試験は全国50の医療機関で合計230人の患者を対象に実施。ガン細胞表面にある上皮成長因子受容体タンパク質(EGFR)に変異がある患者を事前に遺伝子検査で選んだ。





イレッサは5ヶ月あまりというスピード審査で日本が世界で始めて承認した。
承認後、多くの肺ガン患者に投与されたが、副作用のため半年間で180人、2003年には202人が死亡。これまでに約800人が副作用で死亡したと報告されている。



(効果を早期判定)
  • PETで
    • 2011年、大阪大学のグループが開発した。
    • 投与開始から3日間にガン細胞の活動状況がどう変わるかをPET(陽電子放射断層撮影装置)で調べ、判定に使う。
    • 阪大の立花功講師、高橋良医員、畑澤順教授らは薬が効きガンが縮小する前に、ガン細胞に何らかの変化が起こると考えた。患者20人を対象にPETで患者のガン細胞の活動度をあらかじめ調べておき、イレッサ投与3日目に再び検査して活動レベルの変化を見た。
    • ガン細胞医が検査用薬剤を取り込む能力が低下していたケースでは、イレッサを引き続き1ヶ月間投与するとガンは縮小した。逆に取り込み量が変わらないガンの増殖は止まらなかった。
    • 3日目のデータで効果が見込めないと判断した場合はただちに投与を止めれば、重い副作用の間質性肺炎も起きにくいとみている。
(副作用の仕組み)
  • 間質性肺炎が起きる仕組みの一端を解明
    • 2011年、慶応義塾大学の水島徹教授らと熊本大学、日本医科大学のグループは、マウス実験で細胞内の特殊なタンパク質が減って肺炎が起きることを突き止めた。
    • 胃炎・胃潰瘍の治療薬「セルベックス」を併用することで間質性肺炎を抑えられる可能性があるという。
    • 成果は10/20、米科学誌プロスワンに掲載
    • 水島教授らは、イレッサが細胞内の「HSP70」というタンパク質を減少させることを発見。このHSP70は肺が硬くなって呼吸機能が低下する間質性肺炎を防ぐ機能がある。
    • マウスにセルベックスをイレッサと一緒に投与したところ、HSP70の量が回復し、間質性肺炎の発症を抑えられた。
(遺伝子の変異を調べる)
  • 遺伝子に違い
    • ゲフィニチブ(イレッサ)はその標的である上皮細胞成長因子受容体(EGF受容体)の突然変異型を持つ患者により効果がある。診断薬で遺伝子を調べることができる。
  • 血液で治療薬投与を判断
    • イレッサを投与し続けると、最初は効果が出ていても、ガン細胞のイレッサ耐性に関連する「T790M」に変異が起こり、薬が効かなくなる。DNAチップ研究所が臨床試験に参加する患者の血液から遺伝子の変異の有無を調べる手法を開発した。






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