(Tamiflu) |
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| インフルエンザ 治療薬 |
リン酸オセルタミビル |
| 商品名 | タミフル |
| 作用機序 | ヒトA型・B型インフルエンザウイルスのノイラミダーゼを選択的に阻害して、新しく形成されたウイルスの感染細胞からの遊離を阻害することで、ウイルスの増殖を抑える。 |
| 効能・用途 |
A型及びB型インフルエンザウイルス感染症 |
| 警告 | ○A型・B型インフルエンザウイルス以外のウイルス感染症や、細菌感染には無効。 ○インフルエンザ予防に使うことは推奨されていない。 |
| 禁忌 | 本剤に過敏歴ある者。 |
| 慎重な投与 が必要 |
高度の腎障害患者(腎排泄型の薬剤なので、腎機能が低下した患者では血漿中の濃度が高くなる恐れがある |
| 副作用 (五十音順) |
●アナフィラキシー様症状→投与を中止し、処置
・咳嗽 ●肝炎
・胸痛 ●血小板減少→投与を中止し、処置
●ショック→投与を中止し、処置 ●中毒性表皮壊死症→投与を中止し、処置 ・低体温 ・突然死 ・背部痛(背中が痛い) ・発熱 ●白血球減少→投与を中止し、処置 ●皮膚粘膜眼症候群→投与を中止し、処置 ・疲労感 |
| 備考 | ダイウイキョウというシキミ科の樹木の実である「ハッカク」から抽出されるシキミ酸が原料だった。近年は、ハッカクにたよらずに合成されている。 |
| ○治療に用いる場合・・・インフルエンザ様症状が発現してから2日以内に投与を開始すること。(48時間経過後に投与を開始した場合の有効性を裏付けるデーターは存在しない) ○本剤は「C型インフルエンザ感染症」には無効。 ○本剤は「細菌感染症」には無効。 |
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| 乳児 | 本剤は1才未満の患児に対する有効性・・・・確立していない。 |
| 10歳以上 | 異常行動 タミフルを服用した男児2人が2階から転落した異常行動があったことから、厚生労働省は2007年3/20、輸入販売元の中外製薬に対し、「10歳以上の未成年の患者には原則として使用を差し控えること」と添付文書の警告欄を改訂し、緊急安全性情報を医療機関に配布するよう指示した。 2008年7/10、厚生労働省研究班の疫学調査でタミフルとの因果関係を否定し、異常行動は高熱が影響と発表。 |
| 化学合成 | 2006年、東京大学はタミフルを植物原料でなく石油から化学的に合成することに成功した。タミフルは現在、スイスの製薬会社ロシュが独占製造している。中華料理にも使う植物の実、八角に含まれるシキミ酸を原料に、化学反応を10回繰り返して作られている。そのため大量生産するのが難しい。 柴崎正勝東大教授らは石油から作る『1,4-シクロヘキサジエン』という安価な物質から特殊な触媒を使いタミフルを合成した。製造過程でシキミ酸を使わないため、タミフルに耐性を持つウイルスが出現しても新薬を作れる可能性があるという。 |
| 自殺 | 2007年3月までに飛び降り自殺した数は、未成年者は15名、成人男性7名と厚生労働省が発表。ただしこれは製薬メーカーが厚労省に届けた数のみ、実態は闇の中。 |
| 参考 | ■新薬の承認などを担当していた厚生労働省の元課長が2006年3月、中外製薬に天下っていた。 ■睡眠への影響 2007年5/14、厚生労働省の作業班は、タミフル服用後の異常行動との関連で、目覚めた直後に異常行動が起きることから、座長の鴨下重彦・国立国際医療センター名誉総長は「タミフル服用の有無で脳波・血圧・脈拍などがどう変わるかを調べる」と話した。 作業班の報告では、タミフル服用後の異常行動は199件、リレンザなどで16件の異常行動があった。 |
| 承認申請 | データに誤り 厚生労働省の作業部会は2007年12/11までに、輸入販売元の中外製薬が承認申請時に提出していた、脳への移行を試す動物実験データに誤りがあった・・・ことを明らかにした。 承認申請時のデータでは、生後7日の若いラットにタミフルを投与したときの脳内濃度が、大人のラットと比べて最大[1500倍]の数値を示していた。 再実験の結果、大人のラットと比べて極端に高い濃度は検出されなかったという。 作業部会は、承認申請時の実験に計算間違いが会ったと指摘。 動物の脳には不純物を遮断する仕組みがあり、服用した薬は脳に移行しにくい。ただ若年者では、この仕組みが未発達で、服用した薬が脳に入り込みやすいとされる。 10代のタミフル服用者で異常行動が頻発したこととの関連が判明。 |
| 耐性 | タミフルが効かない耐性ウイルスが急増。 2008年流行しているAソ連型(H1N1型)に対する、タミフル耐性ウイルスが急増。 ユーロサーベイランスによると耐性が確認されたのは、 ノルウェー・・・・・・70% ポルトガル・・・・・33% フィンランド・・・・29% フランス・・・・・・・17% 2009年1/16、厚生労働省はこの冬に流行しているAソ連型のインフルエンザウイルスで、タミフルが効かない耐性を持つタイプが高い割合で見つかったと発表。 2010年、米カリフォルニア大学のチームが耐性を持つ仕組みが解明し、6/4のサイエンスに掲載した。 ウイルス表面の「ノイラミニダーゼ」と呼ばれるタンパク質で、特定の3カ所に変異が起きることが原因という。 インフルエンザウイルスは細胞内に侵入して増殖し、これらが細胞表面から放出されて別の細胞に感染する。 放出の際、細胞とウイルスの結合切り離す役割を担うのがノイラミニダーゼ。 タミフルはノイラミニダーゼの働きを妨げ、ウイルスの増殖を抑える。しかし、ノイラミニダーゼの274番目のアミノ酸が別の種類に置き換わってしまうとタミフルは効かなくなる。 (耐性のできやすさ) 2011年、タミフルは別の抗ウイルス薬「リレンザ」に比べて、小児で耐性ウイルスが発生しやすいことを東京大学の河岡義裕教授らが突き止めた。 タミフルの耐性は広く処方されているのが原因と見られていたが、薬としての性質の違いの可能性がある。 米感染症学会に発表。 |
| 脳への移動 | 幼少期は速い(サル実験) 2011年、理化学研究所はPET(陽電子放射断層撮影装置)を使って脳への移動を計測した。 脳には薬剤を排除する機能がある。 研究チームはタミフルに放射性物質を目印としてつけ、アカゲザルに投与し、脳内への移動速度を調べた。十分に成長したサルに比べて、幼少期や青年期のサルは脳内に入る速度が約1.3倍速かった。 |
| タミフルの服用の際に、気をつけていただくこと (厚生労働省) | |
| 動悸・血圧低下、蕁麻疹(ジンマシン)・息苦しい | |
| 白目が黄色くなる | |
| 全身の皮膚の発赤・ただれ・水ぶくれ・口内炎・結膜炎 | |
| 尿量の減少・むくみ | |
| 出血しやすい | |
| 血便 | |
| 意識がぼんやりする、意識がなくなる、うわごとを言ったり興奮したりする、普段と違うとっぴな行動をとる、幻覚が見える | |
| 腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、血を吐く、おなかがはる、口内炎、口の中の不快感 | |
| くちびるがはれたり赤くなる、食欲不振、胸やけ、体温が平熱よりも下がる、頭痛 | |
| 眠気または眠れない、強い刺激を与えないと目覚めない、めまい、視野が狭くなる | |
| 視野の中に見えない部分がある、ものが二重に見える、ふるえ、しびれ、じんましん | |
| かゆみ、あざができやすくなる、尿に血が混じる、息苦しい、脈が速くなる | |
| 脈が乱れる、胸がどきどきする、胸が痛い、背中が痛い、疲労、耳の痛み | |
| (添付文書) ○タミフルカプセル75 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/450045_6250021M1027_1_21.pdf |
| 安価な糖鎖でつくる | ||
| 新合成法 | ||
| 2009年、岡山大学の石川彰彦準教授らの研究グループは抗インフルエンザウイルス薬「タミフル」を、イネ科植物などに由来する安価な糖類から作る合成法を開発した。 岡山大学の元教授で現放送大学岡山学習センターの斎藤清機所長との共同研究。 グループはイネ科植物やカラマツなどに含まれ、食品添加物として広く利用されている糖類『D-アラビノース』を原材料として使用。化学合成の手順で6〜7段階を経て、タミフルになる3段階前の中間体という物質を作製できた。 この中間体はロシュがシキミ酸から作るのと同じ化合物 現在は、スイスのロシュ社がシキミ酸という物質から作っている。 東京大学のグループもシキミ酸を用いない合成に成功しているが、化学反応工程が12段階と多い。 |
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