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アカシジア(akathisia



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アカシジア 
akathisia
(静座不能)(静止不能)
  1. 筋強直により長時間静座不能になる状態。
  2. 運動的に落ち着きのない状態で、内面的な動揺を感じる程度から、静かに坐ったり横になったり、あるいは眠ることができない程度まで様々な反応がある
  3. 錐体外路症状の1つ。
  4. フェノチアジンの中毒症に見られる

(副作用でアカシジアになる)
  • 「アーテン」「アナフラニール」「アモキサン」「ウインタミン」 「グラマリール」「コントミン」「ジプレキサ」「セレネース(ハロペリドール)」「デプロメール」「トレドミン」「ニューレプチル」「リスバダール」「ルボックス」「ロドピン」






アカシジアの初期症状
  1. 座ったままでいられない、
  2. じっとしていられない
  3. 下肢のむずむず感
  4. 灼熱感
  5. 下肢の絶え間ない動き・足踏み
  6. 姿勢の頻繁な変更
  7. 目的のはっきりしない徘徊








治療薬・・・
他の錐体外路症状を伴うとき
  • 「アマンタジン」100~200mgを経口投与、1日2回。
    「トリフェキシフェニジル」2~7mgを経口投与、1日2回。
    「ビペリデン」1~4mgを経口投与、1日2回。
    「プロシクリジン」3~10mgを経口投与、1日2回。
    「プロプラノロール」10~30mgを経口投与、1日3回。
    「ベンズトロピン」1~2mgを経口投与、1日2回。

治療薬・・・
極度の不安を伴う時
  • 「クロナゼパム」0.5mgベンズトロピン1~2mgを経口投与、1日2回。
    「ロラゼパム」1mgベンズトロピン1~2mgを経口投与、1日3回





アカシジア 英語名:akathisia (厚生労働省
精神科のお薬(とりわけ抗精神病薬)の服用中に起こることのある副作用です。
  • アカシジアは抗精神病薬だけではなく、抗うつ薬や一部の医師から処方された胃腸薬などによっても引き起こされることがあります。
  • これらのお薬を服用していて、下に示したような症状がみられた場合には、自己判断で服用を中止したり放置したりせずに、早急に医師又は薬剤師に連絡してください。自己判断での服用の中止によって、さらに重篤な別の副作用が出現する場合があることに注意して下さい。

    • 「体や足がソワソワしたりイライラして、じっと座っていたり、横になっていたりできず、動きたくなる」
    • 「じっとしておれず、歩きたくなる」
    • 「体や足を動かしたくなる」
    • 「足がむずむずする感じ」
    • 「じっと立ってもおれず、足踏みしたくなる」など

アカシジアとは?
  • アカシジアは静座不能症と訳されていて、座ったままでじっとしていられず、そわそわと動き回るという特徴があります。
  • アカシジアの原因薬では抗精神病薬によるものが多いのですが、抗うつ薬や一部の医師から処方された胃腸薬などによっても引き起こされることがあります。
  • 多くの場合には、服用を始めて数日後に出現しますが、数カ月間以上同じ薬を飲み続けた後に出現する場合もあります。前述の症状がみられ、落ち着かず、廊下を行ったり来たりなど、ずっと歩き回ったりします。
    このように落ち着きがなくなったり、興奮して歩き回ったりするアカシジアの症状を、抗精神病薬などの服用を必要とした元来の精神疾患による精神症状であると勘違いしてはいけません。
    病気が悪化したと勘違いして、自分で勝手に服用中のお薬をたくさん飲んでしまうと、一般的にはさらにアカシジアが悪化します。
    あまりに苦しくて衝動的に自分を傷つけたり、自殺したいとさえ感じ危険な行為に及ぶ場合さえもあります。

早期発見と早期対応のポイント
  • 抗精神病薬などの医薬品を服用していて、前述のような症状、すなわち「座ったままでいられない」、「じっとしていられない」、「下肢のむずむず感」、「灼熱感」、「下肢の絶え間ない動き、足踏み」、「姿勢の頻繁な変更」などの症状がみられる場合には、自己判断で服用を中止したり放置したりせずに、早急に医師または薬剤師に連絡してください。自己判断での服用の中止で、さらに異なる重篤な副作用が出現する場合があるので注意して下さい。
    • アカシジアの自覚症状は、たいていは歩行や運動によって軽減されることが大きな特徴の1つです。
    • またアカシジアのために、夜間に寝付きにくいといった不眠症を伴うこともあります。
    アカシジアの状態がある人に、
    • 「気持ちと身体のどちらがソワソワしますか」
    と質問すると、多くは「身体がソワソワします」と答えます。これは大切なアカシジアの発見法のひとつです。アカシジアは、本人にとってはきわめて不快な症状であり、急いで対処しないと、元来の精神疾患に対する治療薬の服用が恐ろしくなり、服用を拒絶するようになってしまう場合すらあります。
    アカシジアの症状は、薬物の投与開始や増量後「数日以内」に出現することが多いのですが、数カ月間以上服用を続けた後に出現することもあります。
    症状は可逆的なもので、薬物の投与中止や減量によって消失または軽減します。また、アカシジアを治療するためのいくつかのお薬があります。アカシジアの症状が重篤な場合には、これらのお薬の筋肉内注射によって、速やかに症状を軽減することができます。
  • アカシジアは、主に抗精神病薬による副作用の1つとして広く知られているが、一般診療で使用される制吐薬や胃腸薬などもその原因になりうることを念頭に置く必要がある。
    アカシジア自体は直接生命を脅かすものではないが、それが見逃され長期にわたって患者を悩ませていたり、時にはアカシジアによる症状の治療目的で入院となるケースもある。
    この苦痛を伴うアカシジアによる異常行動は、しばしば元来の精神疾患に伴う治療抵抗性の精神症状や不安発作と誤診され、適切な処置がなされないまま不安・焦燥が悪化し、時に自傷行為や自殺に繋がる可能性も指摘されている。そこで早期発見のポイントとしては、アカシジアを引き起こす可能性のある薬剤の使用にあたり、積極的な問診により現症を十分に評価し、薬剤投与後に発現した「投与前の精神症状とは異なる落ち着きのなさ」に注目することが肝要である。また、全身状態の悪い患者の診療においては、足や臀部の違和感、同一姿勢が保てない点などに注目した、積極的な問診による症状の把握が求められる。特に、アカシジアを惹起する可能性のある薬剤の注射による処置後の30 分から2 時間以内に、急速に「投与前の精神症状とは異なる落ち着きのなさ」が出現した際は、まずアカシジアを疑うことから鑑別診断を始める。
(1)好発時期
  • アカシジアは、
    1. 急性アカシジア
    2. 遅発性アカシジア
    3. 離脱性アカシジア
    4. 慢性アカシジア
    に分類される。最も頻度の高い急性アカシジアは、原因薬剤の投与開始か増量後、時には原因薬剤によるパーキンソン症候群やアカシジアなどの予防目的で併用投与されていた抗コリン薬の減量ないし中止後、6 週間以内に症状が発現すると言われている。従って、アカシジアが疑われた場合の原因薬剤の検索は、最近新たに投与された薬剤か用量を変更された薬剤を、アカシジア出現後から6 週間前まで遡って検討する必要がある。しかし、多くの報告例では、原因薬剤の使用開始後3日~2週間以内に発現しているものが多い。
    一方、遅発性アカシジアは原因薬剤を投与開始後3 ヶ月以上経ってから発現するものをいう。また、離脱性アカシジアは、すでに3 ヶ月以上原因薬剤が投与されており、その中断により6 週間以内に発症したものである。アカシジアの症状が3 ヶ月以上続いたものは、慢性アカシジアと呼称されるが、その際には慢性アカシジア急性発症あるいは慢性アカシジア遅発性発症と付記される。
(2)患者側のリスク因子
  • 統合失調症や気分障害患者では、複数の抗精神病薬を投与される機会が多く、常に注意を要する。化学療法や緩和ケア医療においては、全身状態が悪化していても多剤併用療法が必要となる場合が多く、制吐薬と抗潰瘍薬あるいは向精神薬などの相互作用にも注意すべきである。特に、広く用いられるメトクロプラミドなどの制吐薬は、その通常用量や1 回の注射による使用の際にもアカシジアが出現する場合があり、アカシジアの発現が見逃されている場合もあり得るので注意を喚起したい。さらに、鉄欠乏や糖尿病がアカシジア発現の危険因子であることも指摘されており、身体面の評価も忘れてはならない
(3)投薬上のリスク因子
  • アカシジアは、古くはハロペリドールなどの定型抗精神病薬によって発現する副作用である錐体外路症状の一型として、パーキンソニズムと同様に良く知られていた副作用である。定型抗精神病薬によるアカシジアは、一般的には他覚的に観察できる症状が特徴的であるため、診断は比較的容易であった。一方、最近ではリスペリドンなどのような錐体外路系の副作用の発現が少ないと言われている非定型抗精神病薬が主に使用される機会が多くなったが、非定型抗精神病薬によってもアカシジアの発現は高頻度である。しかしながら非定型抗精神病薬によるアカシジアは、定型抗精神病薬のそれと比較して自他覚症状とも軽症な場合が多いようであり、そのため見逃されてしまうこともあり、症状が重篤化して初めて診断される場合もある。
(4)患者が早期に自覚しうる症状
  • 典型的な自覚症状は、強い不安焦燥感や内的不隠と、手足や体全体を揺り動かしたくなる、駆り立てられるような強い衝動である。患者は足をじっとしていられず、足を動かしたい欲求に気づいている。静止を強いられると内的不隠が増強する。
    アカシジアの評価は、患者の主観的な訴えが強く反映されるため、客観的な評価が難しいとされてきた。診断や観察の参考のために、稲田らにより紹介された日本語版のBarnes による薬原性アカシジア評価尺度6,7)を紹介する(表1)。これは客観症状、主観症状、主観症状に対する苦痛の3項目に、6 段階評価の総括評価1 項目を加えた計4項目で構成されており、各アンカーポイントの記述は、アカシジアの発現から重症化の病像を理解する上でも参考になる。臨床医は、その発現を低く認知していることが各研究から指摘されており、各評点の合計点数とその推移は、経時的な病状変化の把握を可能とする。
(5)早期発見に必要な検査と実施時期
  • 現時点では、日常臨床で利用できる早期発見のための特別な検査法はない。運動亢進症状を客観的に捉える目的で、運動センサーを内蔵した測定器具や、市販の万歩計で定量的に運動量を測定できても、診断的な意義は少ない。したがって、表1 のアカシジア評価尺度等を参考に、日常診療の中での詳細な問診や観察を注意深く行う必要がある。その際には、躯幹、上肢、下肢の3 つの身体領域と、臥位、座位、立位のそれぞれの姿勢で評価することが望ましい。一方、アカシジアの原因薬剤の同定は重要であるので、原因になりうる主な医薬品リストを表2に示した。








(表1)薬原性アカシジア評価尺度
(Barnes TRE)
  • まず座位で、その後何気ない会話をしながら立位で評価する(どちらの状態でも最低2分間は観察すること)。他の状態で観察された症状(例えば病棟で何等かの活動をしているときなど)も評価の対象にいれてよい。続いて,直接質問することによって、患者が持つ主観的症状を引き出す。
  • 客観症状
    0 正常。時に下肢のそわそわした動きがある。
    1 特徴的なそわそわした動きがみられる。下肢ののろのろ歩きやとぼとぼ歩き、座位での片足の振り回し;また立位での足の揺り動かしや足踏み;ただしこうした運動がみられるのは観察時間の半分以下である。
    2 上の1 で記載されたような現象が観察時間の半分以上で認められる。
    3 患者は絶えず特徴的な不穏運動をしている。また観察期間中に歩かないでじっと立ったままや座ったままでいることができない。
  • 主観症状・・・内的不隠の自覚の程度
    0 (苦痛なし)内的不穏感は存在しない。
    1 (軽度)非特異的な内的不穏感。
    2 (中等度)
    患者は足をじっとしていられなかったり、足を動かしたいという欲求に気づいている。また、じっと立っているように言われた時に、内的不穏に対する不満が特に悪化する。
    3 (重度)
    ほとんどいつでも動いているという強烈な強迫感を持ったり、ほとんどいつでも歩いていたいという強い欲求を訴える。
  • アカシジアの包括的臨床評価
    0 (なし)
    内的不穏に対する自覚の事実がない。内的不穏の主観的な訴えや下肢を動かしたいという強迫的な欲求がない場合に、アカシジアの特徴的な運動不穏が観察された場合、仮性アカシジアに分類する。
    1 (疑わしい)
    非特異的な内的緊張とそわそわした運動
    2 (軽度のアカシジア)
    下肢の不穏に気づいており、じっと立っているように言われたときに内的不穏が悪化する。そわそわした運動が存在するが、特徴的なアカシジアの運動不穏は必ずしも観察されない。こうした状態はほとんどあるいは全く苦痛の原因にはなっていない。
    3 (中等度のアカシジア)
    上の軽度のアカシジアで記載した不穏に気づいている。これにあわせて、立位時における足の揺り動かしのような特徴的な運動不穏が観察される。患者はその状態を苦痛に感じる。
    4 (顕著なアカシジア)
    内的不穏の主観的症状の中に、歩いていたいという強迫的な欲求があるが、患者は少なくとも5分間以上は座っていることができる。その状態は明らかに苦痛である。
    5 (重度のアカシジア)
    患者はほとんどいつも、あちこち歩き回りたいという強い強迫感を訴える。2〜3 分以上座っていたり横になっていることができない。強烈な苦痛と不眠を伴う持続的な不穏状態。






(表2)アカシジアを引き起こす可能性のある薬剤
○抗精神病薬
  • フェノチアジン系 プロクロルペラジン、クロルプロマジン、ペルフェナジン、クロルプロマジン・プロメタジン複合剤など
    ブチロフェノン系 ハロペリドール、ブロムペリドール、チミペロンなど
    ベンザミド系 スルピリド、スルトプリド、ネモナプリド、チアプリドなど
    非定型抗精神病薬 リスペリドン、オランザピン、クエチアピン、ペロスピロン、アリピプラゾール、ブロナセリン

○抗うつ薬
  • 三環系 アミトリプリチン、アモキサピン、イミプラミン、クロミプラミンなど
    四環系 マプロチリン、ミアンセリンなど
    その他 スルピリド、トラゾドンなど
    SSRI フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン
    SNRI ミルナシプラン
○抗けいれん薬・気分安定薬:バルプロ酸ナトリウム
○抗不安薬:タンドスピロン
○抗認知症薬:ドネペジル
○消化性潰瘍用薬:
  • ラニチジン、ファモチジン、クレボプリド、モサプリド、スルピリド
○消化器用薬:ドンペリドン、メトクロプラミド、イトプリド、オンダンセトロン
○抗アレルギー薬:オキサトミド
○血圧降下薬:マニジピン、ジルチアゼム、レセルピン、メチルドパ
○抗がん剤:
  • イホスファミド、カペシタビン、カルモフール、テガフール、フルオロウラシル

○その他:ドロペリドール、フェンタニル、インターフェロン等の製剤






(A)[患者指導の実際]
  • ・「体や足がソワソワしたりイライラする」、
  • ・「じっと座っていたり、横になっていたりできず、動きたくなる」
    ・「じっとしておれず、歩きたくなる」
    ・「体や足を動かしたくなる」
    ・「足がむずむずする感じ」
    ・「じっと立ってもおれず、足踏みしたくなる」など
  • 「じっとしていられない」、
  • 「落ち着かない」、
  • 「足がむずむずする」、
  • 「一つの姿勢が保てない」
   などの症状に気づいた場合には、すぐに医師に相談してください。

(B)[患者家族等への指導]
  • 今から説明する副作用は、誰にでも起こるものではありませんが、服用中の患者さんに上に書いたような症状が見られたり、「貧乏揺すり」や「ベッド上での体動の繰り返し」、「理由なくイライラと歩き回る」などに気づいた場合には、薬の副作用の可能性があるので、すぐに医師に相談してください。






副作用の概要
急性アカシジアとは、静座不能症とも呼ばれ、強い不安焦燥感や内的不隠を伴う「じっとしていられない、じっと座っていられない」状態を示す。

20世紀前半には、アカシジアはパーキンソン病や脳炎後のパーキンソニズムの患者に稀に発現する脳器質性の神経症状と考えられていた。しかし、1950 年代のドパミン遮断を薬理作用とする抗精神病薬の開発以降は、アカシジアは薬剤誘発性の錐体外路系の副作用として広く知られるようになった。
  • したがって、
  • 一般にアカシジアは主にドパミン遮断薬により発現し、その中止ないし減量、あるいは中枢性抗コリン薬の併用などにより症状は軽減ないし消失する
  • その発生頻度は定型抗精神病薬では20~40%と報告されているが、錐体外路症状の軽減を図って開発された非定型抗精神病薬でも、発生頻度はそれほど減っていないという指摘もある。アカシジアの発生機序はドパミン遮断作用が一因と考えられているが、十分に解明されているわけではなく、最近では選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)などドパミン遮断作用を有しない薬剤での報告もなされており、アカシジアを起こしうる薬剤は抗精神病薬以外にも多岐にわたる。
(1)自覚的症状と他覚的症状
  • 表1に示したように、アカシジアの症状は客観症状と主観症状の二つの側面から評価する事が必要である。主観症状は内的不隠と手足や体全体を動かしたいという強い衝動に駆られるものである。具体的には、足の裏や臀部がむずむずして落ち着かずイライラするが、歩き回ったり、足を組みかえたり、貧乏揺すりのような運動をしたりすることで、この症状は軽減する。このため、症状悪化に伴い自制が困難となると、明確な運動亢進症状が客観症状として観察されることとなる。また、苦痛が耐えられないものとなると、自傷行為や自殺企図に至ることもあり注意を要する。一方、軽症例では他覚的な症状に乏しく、自覚症状も「もともとじっとしていることが苦手」という患者の安易な返答によって見逃されてしまう場合もあり、最近の状態に焦点を当てた詳細な問診により初めて明らかにされることもある。
(2)臨床検査値
  • アカシジアを直接支持する検査所見はないが、血清鉄の低下や糖尿病がアカシジアの促進因子として指摘されており、血液生化学検査での評価は参考になる。
(3)発生機序
  • 急性アカシジアは他の錐体外路症状とは異なり、運動亢進症状という運動過多に加え、強い不安焦燥感や内的不隠という精神症状を有していることが特徴である。従ってその発生機序も黒質線条体系と関連する他の錐体外路症状とは異なり、中脳辺縁系や中脳皮質系のドパミン遮断作用が原因のひとつとして想定されている。事実、中枢性抗コリン薬への反応性も、アカシジアでは50%程度と低く、中枢性抗コリン薬の薬原性パーキンソニズムに対する80~90%の有効性に比べて明らかに低い。一方SSRI のような薬剤もアカシジアを誘発するが、セロトニン神経系の亢進は、腹側被蓋野から中脳辺縁系と中脳皮質系のドパミン神経系に対して、抑制的に働くことが原因と考えられている。
    また、アカシジアに効果がある薬剤の作用機序から、アカシジアの病態を説明しようとする考え方もあり、各種の仮説が提唱されている。ベンゾジアゼピン系薬剤の有用性からはGABA 系機能の低下説が、プロプラノロールなどのβブロッカー等が有効なことからノルアドレナリン系機能の亢進説などが提唱されている。また血清鉄の低下、糖尿病との関連や、その他の神経伝達系の相互作用が関与していると考えられ、最終的には大脳基底核回路の機能不全によりアカシジアが発生すると考えられている。
    なお遅発性アカシジアは、抗精神病薬の長期投与による後シナプスの感受性亢進が原因と考えられている。
(4)医薬品ごとの特徴
  • 薬剤の種類によって発現するアカシジア症状の相違はないが、非定型抗精神病薬が主流となり、重症例に遭遇する機会は減っている。しかし、アカシジアの発現頻度が減っているのではなく、むしろその過小診断が危惧されている。非定型抗精神病薬の中でのアカシジアの発現頻度については、セロトニン・ドパミン遮断薬に分類されるリスペリドンなどでは比較的頻度が高く、クエチアピン、オランザピンでは少ない傾向がある。非定型抗精神病薬のなかのアリピプラゾールは、これらの薬剤の中ではアカシジアの発現が8.9%と他の非定型抗精神病薬の2.3%に比べやや頻度が高い。アリピプラゾールの開始時、あるいはアリピプラゾールへの薬剤変更時には、急性および遅発性アカシジアの出現に特に注意を払うべきである
(5)副作用発現頻度
  • 参考1「薬事法第77条の4の2に基づく副作用報告件数」を参照
(6)自然発症の頻度(年間推定患者数)
  • アカシジアの発現頻度については、文献により大きな差異があるが、定型抗精神病薬では平均20~40%と報告されている12)。一方、最近行われた大規模な試験では、定型抗精神病薬のペルフェナジンを対照として検討した結果、非定型抗精神病薬の錐体外路症状の発現率との間には有意差が認められなかったという報告もある。
  • わが国での非定型抗精神病薬によるアカシジア出現率は、各長期試験の結果からは、リスペリドンが22.9%、ペロスピロンが40%、クエチアピンが5.2%、オランザピンが17.6%であった






副作用の判別基準(判別方法)
  • 臨床研究に推奨されており、アカシジアの判別で参考となる診断基準を表3に示す。典型例のアカシジアは、抗精神病薬などの原因薬の投与後に患者が静座不能の苦痛を訴えるので、判別は容易である。しかし、錐体外路系の副作用を軽減した非定型抗精神病薬、制吐剤、眩暈剤のみならず、ドパミン遮断作用を有しない他の薬剤によるアカシジアでは、当初は症状が軽微なために判別に苦慮する場合もある。また急性ジストニア、パーキンソニズムなど、
    他の錐体外路症状を併発していると、運動亢進症状が目立たないこともある。したがって運動亢進症状の原因が内的不穏感によるなどを充分問診したり、急性ジストニアやパーキンソニズムなど他の錐体外路症状の併存や、むずむず脚症候群(restless legs 症候群)の併存などを参考にして総合的に判断する。判断が難しい場合は、積極的に疑わしい薬剤の減量や中止を試みることも大切である。なお薬剤誘発性アカシジア以外にも、アカシジアが嗜眠性脳炎や鉄欠乏性貧血の患者、あるいは脳炎後遺症の患者やパーキンソン病患者に見られることが報告されているが、極めて稀ではある。





判別が必要な疾患と判別方法
不安・焦燥、精神運動興奮、感覚障害、運動亢進症状を示す全ての疾患や薬物による副作用が鑑別の対象となる。

具体的にはうつ状態、躁状態、不安・焦燥状態、パニック発作、精神病状態、精神運動興奮、心気状態などの精神症状および抗うつ薬によるactivation syndrome や、運動亢進や異常感覚などにおいてアカシジアと類似した症状を呈する遅発性ジスキネジア、またむずむず脚症候群(restless legs 症候群)、及びごくまれに見られる非薬剤性のアカシジアとの鑑別を考慮する必要がある。

低血糖状態との鑑別の必要性も指摘されている
(1)精神症状との鑑別
  • 薬剤投与後に精神症状が悪化した場合、投与薬剤が抗精神病薬や抗うつ薬であった場合には、原疾患の増悪と判別する必要があるのはいうまでもない。抗精神病薬以外の薬剤の投与後にアカシジアが発症した場合には新たに出現した精神症状と誤認される可能性がある。したがって、特に抗精神病薬以外の薬剤を投与している場合には、それらの薬剤の投与後に焦燥感、衝動性、興奮といった症状が出現したときには、アカシジアを少しでも疑ってみることがなによりも重要であり、原発性の症状が静座不能なのか不安・焦燥なのかを確認する。

  • アカシジアでは症状が歩行や運動によって軽減されることも特徴だが、アカシジア以外の精神症状による焦燥・精神運動興奮の場合には、歩行ではあまり軽減されない。アカシジアでは下肢等に異常感覚(むずむず感、じりじり感)を伴うことも多く、さらにそうした症状に対する対処行動として診察室場面でも足踏みをしたり、そわそわと動かしたりすることも多く、こうした症状の存在はアカシジアであることの傍証となる。しかし、精神症状等のために意志の疎通が困難な場合には、精神症状とアカシジアとの鑑別は困難であり、急性アカシジアに対する治療を行ってみて、改善の有無で事後的に判断せざるを得ない場合もある。

  • Activation syndrome
    (またはstimulation syndrome)とは、特に抗うつ薬による中枢神経刺激様症状全般を指す用語であり、近年抗うつ薬による自殺関連事象をめぐって注目されているが、その用語の意味する病態や症状は多種多様であり、まだ十分に確立された概念とはいえない。

  • 一般にactivation syndrome とされている症状としては、不安、易刺激性、軽躁、焦燥、敵意、躁、パニック発作、衝動性、不眠、アカシジアがあり、その意味では薬剤誘発性のアカシジアもactivation syndrome の一症状と捉えることも可能である。Activation syndrome の中でもアカシジア以外の症状群では、歩き回らずにはいられないといった運動亢進への傾向はそれほど強くなく、またアカシジアと異なりβ遮断薬は有効ではないといった点が鑑別点になるが、いずれにせよSSRI の処方がかつての三環系抗うつ薬とは比べ物にならないほどに一般的になっている今日では、activation syndrome の1型としてのアカシジアにも十分な注意を払うべきである。

(2)むずむず脚症候群との鑑別
  • むずむず脚症候群(restless legs 症候群)は
    特に夕方から夜間にかけて、多くは下肢の深部に「むずむずする」「虫が這うような」「ちくちく刺されるような」「ひっぱられるような」などと表現されるような、名状しがたい不快感が生じるものであり、このため入眠困難をきたすことを特徴とする病態である。異常感覚は下肢を動かすと消失するため、患者は下肢をばたばたと動かしたり、屈伸を繰り返したり、締め付けたりこすったりする。症状が強い場合には一晩に何度も起き上がって歩き回ることがある。すなわち両者とも体を動かさないではいられないといった運動亢進への傾向を有することなど類似点が多いために、その両者の異同が古くから問題とされてきた。さらに薬剤誘発性アカシジアの患者がむずむず脚症候群を併せ持つ場合も多いが、むずむず脚症候群では下肢の異常感覚が一次症状としてあり、症状は夜間就床時の眠気が訪れてくる時期に発現し、入眠困難をきたすといった特徴があるのに対して、アカシジアでは眠気と関係なく、日中でも座位や臥位などじっとしていると症状が増強し、運動への強い衝動が一次症状となる。睡眠に対する影響も両者で異なっており、睡眠ポリグラフによる検討では、アカシジアではむずむず脚症候群に比べて睡眠障害がより軽度であるとの報告がある

(3)遅発性ジスキネジアとの鑑別
  • 遅発性ジスキネジアは抗精神病薬の慢性投与、すなわち通常は3 カ月以上継続投与した後に生じる不随意運動である。

  • 主に口、頬、舌、下顎など顔面周囲に生じ、時に四肢、躯幹に舞踏病様の不随意運動として発現する場合もある。同様に通常は抗精神病薬を3 カ月以上継続投与した後に生じる遅発性アカシジアはこの遅発性ジスキネジアを合併しやすく、またアカシジア自体、遅発性ジスキネジアの前駆症状として出現することもある。下肢や躯幹に生じる遅発性ジスキネジアではアカシジアにみられる静座不能との鑑別が必要だが、患者はこの不随意運動に対する苦痛をアカシジアほどには訴えないし、苦痛の軽減のために歩き回ることもない。また遅発性ジスキネジアで生じる運動は不随意運動であるが、アカシジアの運動亢進は苦痛の軽減のための歩き回るなどの随意運動である

(4)非薬剤性のアカシジア
  • アカシジアは薬剤の投与によるものだけではなく、
    • 脳炎、
    • 脳炎後パーキンソン症候群、
    • パーキンソン病、
    • 両側前頭部の外傷
    といった中枢神経系の疾患でも発現する
    これらによるアカシジアと薬剤性のアカシジアとの鑑別は、アカシジアの出現前に抗精神病薬やアカシジアを発現させうる薬剤が投与されていることや、投与と発症時期や臨床経過の間の時間的な関連が認められることで区別できる。薬剤の投与時期が不明瞭な患者や多種類の薬剤が併用投与されている患者、あるいは他の身体疾患を有している患者で慢性アカシジアがみられる場合には、アカシジアの原因が困難となる症例もある。





治療方法
薬剤誘発性アカシジアは、薬剤による副作用であるので、その発現予防が最善の対策である。
  1. その対策の第一は、抗精神病薬の投与が必要な患者の場合には、非定型抗精神病薬を用いることである。非定型抗精神病薬は、定型抗精神病薬に比較して、アカシジア発症のリスクが少ない。しかしながら薬剤誘発性の急性アカシジアが発症してしまった場合には、救急対応として中枢性抗コリン薬(ビペリデン、トリヘキシフェニジル)またはベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム、クロナゼパム)の投与が有効である。特にビペリデンには注射製剤があるので、診断的治療目的でも用いられる。
  2. 次に可能な範囲での原因薬物の減量、変更を行う。抗精神病薬の場合、一般的に高力価、高用量の場合にアカシジアが出現しやすいことが知られているので、非定型抗精神病薬の弱力価のものに置換するか、できるだけ減量するようにする。SSRI の場合、どの薬剤がアカシジアを引き起こしやすいかは知られていない。わが国で使用可能である全てのSSRI がいずれもアカシジアを引き起こしうる。
  3. 仮に減量や変更が困難な場合には、対症的な薬物療法を行う。
    • 中枢性抗コリン薬は本邦では一般にアカシジアの治療に用いることの多い薬剤であり、その有効性については多数の報告があるが、中枢性抗コリン薬には排尿障害、便秘、口渇などの身体症状、せん妄、記憶障害、認知障害などの精神症状の発現のリスクがあるので、安易に慢性的に用いるべきではない。抗精神病薬の場合、薬物療法開始3 ヶ月を経た後にアカシジアなどの錐体外路症状が出現することは少ないので、もし治療初期に中枢性抗コリン薬の併用の必要があっても3ヶ月目以降は中枢性抗コリン薬を漸減したり中止を試みるとよい欧米でも中枢性抗コリン薬の有効性は古くから指摘されてきたが、近年ではアカシジアに対する薬物療法としてはβ遮断薬が第一選択となっている。なかでもβ遮断薬の中では、脂溶性でかつ非選択的なプロプラノロールが中枢移行性に優れており、選択的なβ2 遮断薬と比較しても有効性が高い。β遮断薬を用いる際、用量変更時には血圧と脈拍とをモニターする。ジアゼパム、クロナゼパムなどのベンゾジアゼピン系薬剤のアカシジアに対する有効性も確立されている。アカシジアと精神運動興奮とを区別しがたい場合や極度の不安を伴う場合にはベンゾジアゼピン系薬剤が有用である。ただし、ベンゾジアゼピン系薬剤も中枢性抗コリン薬と同様に、慢性投与による副作用や依存の問題が発生する可能性があり、長期連用は避けるべきである。
  4. その他、薬剤誘発性の急性アカシジアの対処薬として、α2 作動薬のクロニジン、抗パーキンソン薬であるアマンタジン、セロトニンの前駆体であるL-トリプトファン、抗てんかん薬のバルプロ酸、MAO 阻害薬のモクロベミド(国内未発売)、5HT2 遮断薬のリタンセリン(国内未発売)、ビタミンB6、鉄剤、電気けいれん療法などの有効性も報告されているが、系統的な研究は行われていない。
  5. 次に遅発性アカシジアの治療についてであるが、これは急性アカシジアの治療と比較して難渋する点が多い。可能であれば急性アカシジアと同様に原因薬物の減量や中止を検討する。また第一世代の抗精神病薬が使用されている場合には、第二世代の抗精神病薬に変更する。急性アカシジアと異なり、中枢性抗コリン薬は無効である。むしろB6 が抗精神病薬と併用されている場合には、中枢性抗コリン薬を中止すれば遅発性アカシジアが改善する場合がある。クロニジン、プロプラノロールなどのアドレナリン系を抑制する薬剤や、クロナゼパム、ロラゼパムのようなベンゾジアゼピン系薬剤を用いることで症状が軽減する場合もある。





典型的症例概要
【症例1】48 歳、女性
  • 1年前より意欲低下、不安、恐怖感、過食、不眠、動悸、過呼吸などを呈し、A病院にてパロキセチンを主剤として加療されていた。
    48歳時B精神科病院を受診。
    うつ状態にて1日量としてパロキセチン40mg、炭酸リチウム300mg に加え、アモキサピン50mg が追加処方された。2 週後には気持ちがすっきりしてきて、意欲が回復し、恐怖や不安も和らぎ、自覚的には抑うつ気分はかなり改善した一方、ちょっとソワソワするような感じがあると述べた。しかし更なる抗うつ作用を期待し、アモキサピンは100mg に増量された。
    その2 週後には、さらにイライラ、ソワソワ、じっとしていられない感じが強くなったと訴えた。
    歩き回っても楽にはならないが、歩き回らずにはいられないという。
    アカシジアであると判断し、クロナゼパムを1mg 追加したが、十分な効果を示さず、翌週にはアモキサピンを50mg に減量し、クロナゼパムを中止、プロプラノロールを30mg 追加した。
    血圧138/90mmHg、脈拍80/分であった。
    プロプラノロールを追加した翌週になると、ソワソワはまだ完全には軽快していなかったが、耐えられないほどではないと述べた。血圧は118/88mmHgであった。プロプラノロールを60mg に増量したところ、その翌週にはソワソワはおさまり、じっとしていることができ、気分的にも落ち着き、意欲もそこそこ維持できていると述べた




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