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悪性症候群

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悪性症候群
Neuroleptic Malignant Syndrome
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神経遮断薬悪性症候群(Syndrome malin )
  • フェノチアジンやブチロフェノン系の抗精神薬の副作用として見いだされた
    1. 38℃以上の発熱と意識障害などの精神症状、
    2. 筋強剛、振戦、嚥下障害などの神経症状、
    3. 発汗や頻脈などの自律神経症状を特徴とする重篤な症候群である。
  • 精神神経用薬(主に抗精神病薬)を服用中に、高熱や意識障害を起こす「悪性症候群」が発症することがあります。何かのお薬を服用していて、次のような症状が同時に複数みられた場合には、医師、薬剤師に連絡して、すみやかに受診してください。
        「他の原因がなく、37.5℃以上の高熱が出る」
        「汗をかく」
       「ボヤーとする」
       「手足が震える」
       「身体のこわばり」
       「話しづらい」
       「よだれが出る」
       「飲み込みにくい
       「脈が速くなる」
       「呼吸数が増える」
       「血圧が上昇する」

(副作用で悪性症候群が起きる医薬品)
悪性症候群の症状
  1. 高熱、
  2. 意識障害、
  3. 自律神経症状(発汗、脱水症状、頻脈、血圧上昇など)、
  4. 筋強剛、振戦、
  5. 嚥下障害 などの神経症状を認める。
  6. 進行すると
    1. 意識障害、けいれん発作、
    2. 腎不全、
    3. 心不全、
    4. 呼吸不全
    などで生命が脅かされる。

発症機序
  • 脳内のドーパミン受容体の急激な抑制から起きるとされている
  • 治療
    • ダントロレンが有効


1.悪性症候群とは
  • 精神神経用薬(主に抗精神病薬)により引き起こされる副作用で、
    1. 高熱・発汗、意識のくもり、
    2. 錐体外路症状(手足の震えや身体のこわばり、言葉の話しづらさやよだれ、食べ物や水分の飲み込みにくさなど)、
    3. 自律神経症状(頻脈や頻呼吸、血圧の上昇など)、
    4. 横紋筋融解症(筋肉組織の障害:筋肉の傷みなど)
    などの症状がみられます。
  • 悪性症候群は、多くは急激な症状の変化を示します。抗精神病薬などを服用後、急な高熱や発汗、神経系の症状などが認められる場合は、悪性症候群発症の可能性を考慮する必要があります。悪性症候群は、放置すると重篤な転帰をたどることもありますので、迅速な対応が必要です。
  • あらゆる抗精神病薬は、悪性症候群を引き起こす可能性があり、ほかにも抗うつ薬、抗不安薬、パーキンソン病治療薬、制吐剤などの消化機能調整薬による発症が知られています。また、医薬品の新規の投与や増量だけでなく、パーキンソン病治療薬の減薬による発症も報告されています。

2.早期発見・早期対応のポイント
  • 精神神経用薬(主に抗精神病薬)を服用していて(特に増量、変更、中止時)、
    • 「他に原因がなく37.5℃以上の高熱がでる」、
    • 「汗をかく」、
    • 「ぼやっとする」、
    • 「手足の震え」、
    • 「身体のこわばり」、
    • 「話しづらい」、
    • 「よだれが出る」、
    • 「飲み込みにくい」、
    • 「脈がはやくなる」、
    • 「呼吸数が増える」、
    • 「血圧が上がる」
    などが特に複数見られた場合には、ただちに医師・薬剤師に連絡してください。
  • 横紋筋融解症や悪性症候群の発症が疑われる場合には、迅速な対応が必要です。受診している医療機関に連絡し、症状を担当医師に説明してください。もし連絡がつかない場合は、お薬手帳やお手持ちのお薬を持参して、救急医療機関を受診してください。悪性症候群と診断された場合、あるいはその可能性が強い場合は、入院治療を受けることもあります。
  • これらの症状から悪性症候群が疑われる場合の治療法としては、医師の判断のもと、まず、原因となった医薬品を同定し、医師の指示のもと、これを漸減ないしは中止します。悪性症候群の診断、あるいはその疑いの診断がなされることなく服薬を急に中止したりすることが危険な場合もあります。また、一気に服薬を中断することでかえって状態の悪化を招くこともありますので、医薬品の中止や減らし方は、症状や状態に応じて行われなければなりません。症状が強い場合には入院治療を行いますが、その場合には、点滴等を行い薬物の排泄を促すとともに全身管理を行います。症状を緩和するためにダントロレンナトリウムという筋弛緩薬を用いることがあります。
(参考)
1.発症頻度
  • 最近の報告では発症頻度は0.07〜2.2%といわれています。報告によって発症頻度にばらつきがありますが、これは医療機関ごとに対象となる疾患や患者さんの状態、治療のしかたが若干異なるからだと考えられます。
2.発症の時期
  • 発症は、薬剤を投与後1週間以内に発症することが多いですが、投与後だけでなく、それまで服用していた薬剤を減らしたり中止した直後に発症することもあります。
3.発症のしくみ
  • 脳内には、さまざまな種類の神経伝達経路がありますが、悪性症候群を引き起こす可能性のある薬剤は、共通してドパミン神経系に作用したり影響を与えることから、この神経系に加わる急激な変化が発症に関連していると考えられていますが、まだ詳しい発症の仕組みは分かっていません。また、精神神経用薬を服用する多くの患者さんのうち、この悪性症候群を発症する患者さんはそのごく一部であり、これまで、発症を促進する危険因子についてさまざまな報告があります。
4.発症の危険因子
  • 脱水、身体の著しい疲弊状態が危険因子となります。そのほか、脳神経疾患を合併している患者さんに発症しやすいともいわれていますが、発症の頻度がきわめて低いこともあり、十分な検討はなされていません。一方で、過去に悪性症候群を再発した患者さんは再びかかりやすいともいわれており、そういった一部の患者さんについては、遺伝的に規定される何らかの体質要因が発症の危険因子となっているのではないかと考えられています。



1.早期発見と早期対応ポイント
(1)好発時期
  • 悪性症候群のほとんどは、原因医薬品の投与後、減薬後、あるいは中止後の1 週間以内に発症する。Caroff ら(1993)の報告によれば、24 時間以内の発症が16%、1 週間以内の発症が66%、30 日以内の発症が96%と大半を占め、30 日以降の発症は4%となっている。
(2)初期症状
  • 初期症状あるいは前駆症状として特異的なものはないが、精神神経用薬を投与後に、発熱・発汗、神経症状の発現(内容、程度)、血圧の急激な変化など自律神経系の急激な変動などが複数認められる場合には、悪性症候群の発症を疑う必要がある。錐体外路症状は、姿位や歩行の変化、構語や摂食・飲水に現れるので、日ごろの注意深い患者の状態把握が早期の診断に役立つ。筋強剛は、痛みとして自覚され訴えられることもある。合併する筋の障害により、筋痛として患者に自覚されることもある。
(3)早期発見に必要な検査
  • 臨床症状から悪性症候群が疑われる場合には、可能な限り早期に血液・生化学的検査を実施する。検査所見は、後の「臨床所見」の項で詳述する。発熱を認めながら、感染症やその他の炎症性疾患などが除外できる場合や、投薬の経過、あるいは疾患の経過から説明がつきにくい神経症状や自律神経症状の変動が認められ、かつ血清クレアチンキナーゼ(CK)高値や白血球増多が認められる場合には、悪性症候群を疑い早期の治療導入を考慮する。大切なことは、リスク・マージンを広く取ることである。発熱は微熱に留まることもあり、またCK は1000 IU 以下の場合も決して稀はないので、症状の重篤度や検査所見の異常の程度、あるいは診断基準に過度に固執する必要はない。

2.副作用の概要
  • 悪性症候群(あるいは神経遮断薬悪性症候群;英名でNeurolepticmalignant syndrome; 仏名でSyndrome malin)とは、主に精神神経用薬服薬下での発熱、意識障害、錐体外路症状、自律神経症状を主徴とし、治療が行われなければ死にいたる可能性のある潜在的に重篤な副作用である。
    1956 年にAyd(1956)が「fatal hyperpyrexia」として症例を報告し、1960年にDelay ら(1960)が複数の症例を提示して、英名でNeurolepticmalignant syndrome と名付け詳述した。悪性症候群がまだあまり知られていない当初は、その死亡率は高かった。しかし、1980 年以降、悪性症候群の症例報告が増え徐々に周知されるようになり、また臨床研究も進み(我が国では、昭和61 年より実施された厚生省悪性症候群研究班において、山脇らにより悪性症候群の大規模な調査が行われた)、その結果、発症危険因子や対症療法に関する知見も提示されるようになり、予後も著しく改善された。
  • 悪性症候群は、未だその病因・病態は十分に明らかにされているとは言えない。また、外来診療時の症例で発見が遅れてしまう場合や、重篤な例、特殊な発症経過をたどるものもあり、医療現場において注意を払わなければならない状況に変わりはない。
  • 今日、精神神経用薬は精神科以外にも、心療内科、神経内科、内科、外科、麻酔科その他、多くの診療科ないしはプライマリー・ケアで用いられており、悪性症候群は精神科治療における問題に留まるものではない。
    精神神経用薬だけではなく、パーキンソン病治療薬、制吐剤なども悪性症候群を惹起することがある。実際に、精神科以外の診療科における悪性症候群の発症が報告されている。精神科以外の診療科における悪性症候群の発症頻度については知られていないが、おそらく少なからず悪性症候群ないしはその不全例が生じているものと推測される。

(1)副作用発現頻度
  • 発症頻度は、精神神経用薬服用患者の0.07〜2.2%であるとAdityanjeeら(1999 年 )により報告されている。報告によって発症頻度に大きな幅が見られるのは、調査の対象となった地域、医療施設、使用している診断基準、用いられている抗精神病薬あるいは精神神経用薬の使用状況などの違いなどによるものと思われる。1993 年にCaroff らによりまとめられたデータでは、その発症頻度は精神神経用薬投与患者の0.2%と報告されている。
(2)悪性症候群を惹起する可能性のある医薬品
  • 悪性症候群発症の原因医薬品としては精神神経用薬、特に抗精神病薬によるものが圧倒的に多いが、他に抗うつ薬、気分安定薬、パーキンソン病治療薬、抗認知症薬による報告もあり、また上記のように精神神経用薬以外の薬物による事例も報告されている。
(3)発症危険因子
@患者側のリスク因子
  • 確実なエビデンスには乏しいが、臨床的には脱水、低栄養、疲弊、感染、脳器質性疾患の併存などの身体的要因が示唆されている。脱水・低栄養・疲弊との関連で、昏迷状態や精神運動興奮など、精神症状の著しい増悪も発症危険因子として捉えることもできる。また再発例があることから、悪性症候群の既往も危険因子と考えられている、また、家族例の報告もあり、悪性症候群発症の家族歴を有する患者も発症しやすいと考察されている。精神神経用薬を服用する患者のほとんどは悪性症候群に罹患することがないことから、薬理遺伝学的に規定される何らかの個体側の発症危険要因も想定されている。悪性症候群は、統合失調症患者に発症が多いが、さまざまな原疾患を比較した場合の危険度の差異については、実際にはほとんど知られていない。

A投薬上のリスク因子
  • 急激な抗精神病薬の増量や頻回の筋肉内注射が危険因子と考えられている。いわゆる非定型抗精神病薬についても悪性症候群の報告がある。
(4)臨床症状
  • 精神神経用薬服用、あるいは悪性症候群を惹起しうる薬物の服用下の、急性の発熱や意識障害、錐体外路症状(筋強剛、振戦、ジストニア、構音障害、嚥下障害、流涎など)、自律神経症状(発汗、頻脈・動悸、血圧の変動、尿閉など)、他にミオクローヌス、呼吸不全などを認める。
  • 重症例では、骨格筋組織の融解を併発、進行し血中および尿中ミオグロビンが高値となり、腎障害を来たし急性腎不全に至ることもある。
  • また代謝性アシドーシスやDICにいたることもある。体温は通常38 度を越えるが、微熱で推移する場合もあるので、発熱の程度だけを診断・治療の目安にすべきではない。
  • 筋強剛は程度の軽重も含めてほとんどの症例に認められる。意識障害は認められないものもあれば、せん妄や昏睡を呈するものもある。
  • 意識障害は、もちろん全身状態とも関連する。症例によっては、原疾患の精神疾患が増悪し昏迷状態、緊張病状態に至ることもある。原因医薬品による特徴は知られていない。非定型抗精神病薬により惹起された悪性症候群では、症状が比較的穏やかであるという見解もあるが、これはさらに症例の集積による検証が必要であろう。
(5)臨床検査所見
  • 臨床症状の出現とほぼ同時期に、血清CK 高値や白血球増多が多くの症例で認められる。他にCRP、LDH、ミオグロビン、アルドラーゼの上昇や、筋融解の程度によりミオグロビン尿を見る場合もある。一般にこれらの検査値は、臨床症状の改善後もしばらく異常値が続くが、悪性症候群の病勢を観察するのに有用である。CK やミオグロビン値は、特に腎障害の発症危険性の予測に有用である。
    その他、患者の全身状態に合わせて、腎機能検査、心電図、呼吸機能、脳波などの検査やモニタリングが必要となる。
(6)発症機序と病態
  • 悪性症候群の発症機序と病態は、十分に解明されてはいえないが、悪性症候群を惹起する可能性のある薬の多くは、共通してドパミン受容体遮断作用を有すること、ドパミン作働薬の中断が時に悪性症候群を惹起すること、ブロモクリプチンなどのドパミン作働薬が悪性症候群に有効であることから、黒質線条体や視床下部での急激で強力なドパミン受容体遮断、あるいはドパミン神経系と他のモノアミン神経系との協調の障害といった、ドパミン神経系仮説が支持されている。
    悪性症候群の多彩な症状は必ずしもドパミン神経系単独では説明が困難なことから、ドパミン/セロトニン神経系不均衡仮説も提唱されている(山脇ら、1986)。これは、抗精神病薬によるドパミン受容体遮断によりセロトニン神経系の機能亢進が2 次的に生じ、高熱、および錐体外路症状などの症状が出現するというものである。他に、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)、コリン系などの神経伝達系の関与も推測されている。Nishijima ら(1990)は、悪性症候群の患者の髄液中のモノアミン代謝物を調べ、ドパミン代謝産物であるホモバニリン酸(HVA)が、NMS の病相期・改善後ともにコントロール群と比較して有意に低値であり、一方で病相期には、5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)が低値、ノルアドレナリンとその代謝産物である3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニルエチレングルコール(MHPG)は高値であったことを報告している。
    • 悪性症候群は麻酔薬による副作用である悪性高熱症( MalignantHyperthermia)と症状が類似していることから、かつてその発症機序は悪性高熱症と同様と推測する考えがあった。

    悪性高熱症は骨格筋のCa2+放出異常がその発症機序であることが明らかにされており(Endo ら、1983)、その一群においてリアノジン受容体に遺伝子変異も同定されている。実際には、両症候群で臨床症状には相違があり、悪性症候群では、悪性高熱症に見られる骨格筋収縮試験での異常がほとんど見出されず、悪性症候群の機序が筋原性とは考えられていない。
    上記のように、悪性症候群の発症に関して分子遺伝学的要因が考えられている。これについては、薬理遺伝学的観点から、薬物代謝酵素遺伝子多型、神経伝達物質受容体遺伝子多型などが悪性症候群患者で検索されている(Kawanishi ら、2006)。
    最近、悪性症候群とドパミンD2、あるいはD3 受容体遺伝子多型との関連研究が行われ、ドパミンD2 受容体遺伝子のTaq IA 多型、あるいは-141CDel/Ins 多型との関連が報告されており、また薬物代謝酵素CYP2D6 遺伝子多型の欠失との関連も報告されているが、今後、さらに多数例での検討が望まれる。
3.副作用の判別基準(判別方法)
比較的よく臨床・臨床研究に用いられている診断基準を4 種類、表1〜表4にまとめた。



Levenson らの悪性症候群診断基準
  • 以下の大症状の3 項目を満たす、または大症状の2 項目+小症状の4 項目を満たせば確定診断
    1. 【大症状】
      1. 発熱
      2. 筋強剛
      3. 血清CK の上昇
    2. 【小症状】
      1. 頻脈
      2. 血圧の異常
      3. 頻呼吸
      4. 意識変容
      5. 発汗過多
      6. 白血球増多


Pope らの悪性症候群診断基準
  • 以下のうち3 項目を満たせば確定診断
    1. 発熱(他の原因がなく、37.5℃以上)
    2. 錐体外路症状(下記症状のうち2 つ以上)
      1. 鉛管様筋強剛
      2. 歯車現象
      3. 流涎
      4. 眼球上転
      5. 後屈性斜頚
      6. 反弓緊張
      7. 咬痙
      8. 嚥下障害
      9. 舞踏病様運動
      10. ジスキネジア
      11. 加速歩行
      12. 屈曲伸展姿勢
    3. 自律神経機能不全(下記症状のうち2 つ以上)
      1. 血圧上昇(通常より拡張期血圧が20mmHg 以上上昇)
      2. 頻脈(通常より脈拍が30 回/分以上増加)
      3. 頻呼吸(25 回/分以上)
      4. 発汗過多
      5. 尿失禁
  • 上記3 項目がそろわない場合、上記2 項目と以下の1 項目以上が存在すればNMS の可能性が
    強い(probable NMS)
    1. 意識障害
    2. 白血球増加
    3. 血清CK の上昇


Caroff らの悪性症候群診断基準
  • 以下のうち3 項目を満たせば確定診断
    1. 発症の7 日以内に抗精神病投与を受けている事(デポ剤の場合2−4 週間以内)
    2. 38.0℃以上の発熱
    3. 筋強剛
    4. 次の中から5 徴候
      1. 精神状態の変化
      2. 頻脈
      3. 高血圧あるいは低血圧
      4. 頻呼吸あるいは低酸素症
      5. 発汗あるいは流涎
      6. 振戦
      7. 尿失禁
      8. CK 上昇あるいはミオグロブリン尿
      9. 白血球増多
      10. 代謝性アシドーシス
    5. 他の薬剤の影響、他の全身性疾患や神経精神疾患を除外できる


DSM−Wの神経遮断薬悪性症候群診断基準 (3332.92 )
  1. 神経遮断薬の使用に伴う重篤な筋強剛と体温の上昇の発現
  2. 以下の2 つ(またはそれ以上)
    1. 発汗
    2. 嚥下困難
    3. 振戦
    4. 尿失禁
    5. 昏迷から昏睡までの範囲の意識水準の変化
    6. 無言症
    7. 頻脈
    8. 血圧の上昇または不安定化
    9. 白血球増多
    10. 筋損傷の臨床検査所見(例:CK の上昇)
  3. 基準A およびB の症状は、他の物質(例:フェンシクリジン)または神経疾患または他の一般身体疾患(例:ウィルス性脳炎)によるものではない
  4. 基準A およびB の症状は、精神疾患(例:緊張病性の特徴を伴う気分障害)ではうまく説明されない



4.判別が必要な疾患と判別方法
鑑別診断が必要な疾患・病態は、
  • 甲状腺機能亢進症(クリーゼ)
  • 褐色細胞腫
  • 脱水
  • 熱中症
  • 脳炎
  • アルコール離脱症状
  • 横紋筋融解症
  • セロトニン症候群
  • 致死性緊張病
などがある。
  • 甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫は、自律神経症状、意識障害、振戦などの臨床症状を呈するが、理学的所見、内分泌学的検査により鑑別出来る。脱水や熱中症は、高熱、意識障害、筋攣縮などを呈するが、発症経過により鑑別は容易である。また、錐体外路症状は見られないか、あっても軽度である。ただし、脱水や高温下にさらされたことが契機となり悪性症候群を発症することもあるので注意が必要である。脳炎では発熱、意識障害に加え、筋緊張亢進などを呈することもあるが、顕著な炎症所見と後部硬直、髄液所見の異常などで鑑別できる。
  • アルコール離脱症状で類似の症状を呈するが、飲酒歴や、断酒の時期、精神神経用薬の使用経過などから鑑別できる。精神神経用薬治療中に発症した致死性緊張病は悪性症候群との鑑別が困難であるが、悪性症候群の発症を念頭に置いての対応が当初は必要となろう。セロトニン症候群は、セロトニン作働薬により惹起される副作用で、選択的セロトニン再取り込み薬による発症が注目されているが、その症状の(意識障害、発熱、発汗、振戦、ミオクローヌス、腱反射亢進、下痢、精神状態の変容など)は一部、悪性症候群と共通する。しかし、原因医薬品はあくまでセロトニン作働薬であること、ミオクローヌスや反射亢進は、セロトニン症候群では頻度が高いのに比べて悪性症候群ではまれであり、また医薬品中止後の改善が、セロトニン症候群では比較的速やかであることなども異なる。
5.治療方法
  • まず、悪性症候群の早期発見が肝要である。悪性症候群の潜在的致死可能性を考慮した場合、発症可能性のマージンは広く取るべきであろう。発症が認められるか、あるいは発症が強く疑われる場合には速やかに原因医薬品を中止する。症状がごく軽微な場合には、退薬症候群を考慮し、段階的な服用中止も可能である。
    これと同時に必要な臨床検査を行い、臨床症状、検査データを観察・追跡する。患者の全身状態に合わせて循環器・呼吸機能をモニタリングしながら全身管理を行う。また必要に応じて体液・電解質の補正を行う。発熱に対しては体表からの冷却を行う。発熱は中枢性であり、経口・経腸の解熱剤は効果が低い。
    薬物療法は筋弛緩薬であるダントロレンナトリウムが第一選択薬であり、適応がある。ドパミン作動薬である、ブロモクリプチンの併用が効果があると報告されているが、我が国での適応はない。
    精神症状が顕著である場合には、抗不安薬の短期での併用が効果的である。抗不安薬は筋弛緩作用を有するので、悪性症候群の症状軽減にも役立つ。精神症状が増悪した症例で、電気痙攣慮法が悪性症候群と精神症状の双方に有効であったとする報告もある。症状改善後の抗精神病薬の再投与については、低用量から開始し、再発の有無を確認しながら慎重に継続、あるいは増量する。



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