筋萎縮側索硬化症(ALS)

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(ALS) 筋萎縮側索硬化症
筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていく病気です。
しかし、筋肉そのものの病気ではなく、神経(運動ニューロン)だけが障害をうけ、脳から「手足を動かせ」という命令が伝わらなくなることにより、力が弱くなり、筋肉がやせていくのです。
その一方で、体の感覚や知能、視力や聴力、内臓機能などはすべて保たれることが普通です。
グルタミン酸が関連していると考えられている
カルニチン
遺伝子解明 東海大総合医学研究所とオタワ大を中心とした日本・カナダの国際共同研究チームは200110/3日、原因不明の神経性疾患である筋萎縮性側鎖硬化症(ALS)のうち、6〜7歳で発症する劣性遺伝型(ALS2)の原因遺伝子を突き止めることに成功した、と発表した。発症の仕組みの解明や、治療・予防法の開発につながる成果という
発症関与
2010年、広島大学や関西医科大学のグループは、神経の難病であるALSの発症に関わる遺伝子を発見した。
成果はネイチャー(電子版)に発表。
複数のALS患者で緑内障の発症などに関わる「オプチニューリン」というタンパク質の遺伝子に変異が見つかった。脊髄の神経などで信号伝達を担う「NFカッパーB」というタンパク質が過剰に働いたり、神経細胞にオプチニューリンが溜まったリする。
こうした症状がALSの発症につながっている可能性がある。
一方、遺伝子の変異がないALS患者でも、オプチニューリンが神経細胞に蓄積する症状が見られた。広島大学の川上秀史教授は“何らかの理由でオプチニューリンが蓄積し、ALSの発症につながっている可能性もある”と説明。
新薬候補 2008年、東海大学や東北大学などの研究チームは、神経変性疾患であるALS(筋萎縮側索硬化症)の新薬候補物質を見つけた。
統合失調症治療薬として開発を断念した物質に神経細胞が死滅するのを制御する働きがあることを突き止めた。
活性酸素などのストレスで起きる神経細胞の死滅を抑制する仕組みを調べ、重要な役割を果たすタンパク質の働きを抑える物質を探索。様々な化合物を調べた毛か、統合失調症の治療薬の候補物質だった低分子化合物に強い抑制作用があった。
ALSを発症させたマウスに経口投与し、発症の遅延や運動神経の機能が維持するかどうか、発症後の生存期間の延長などを確認した。
Dーセリン 2012年、慶応大学の笹部潤平助教と相磯貞和教授らがALD発症の一端を解明した。
神経の興奮状態を調節する「Dーセリン」(アミノ酸の一種)が、分解酵素の異常が原因で脊髄に溜まりすぎると。神経が過剰に興奮し正常に働かなくなりALSが発症するという。
通常は分解酵素がDーセリン濃度を低く抑え、脊髄の運動神経の過剰興奮を防いでいるが、ALS患者では酵素が十分に働かず、運動神経に異常が生じるとみている。

(サルで再現)
  • 2012年、東京医科歯科大学と医薬基板研究所などのチームは、運動神経が侵される難病「筋萎縮性側索硬化症」(ALS)にかかったサルを初めて作った。
  • 患者の体内で増えている特定のタンパク質を、遺伝子挿入によってサルの体内で過剰に増やす方法を使い、ヒトと同様の症状を示すのを確認した。
  • 成果は英科学誌ブレイン(電子版)に1/18掲載。
  • ALSは運動神経が破壊され、手足のマヒや言葉を話す力の低下、呼吸困難などをもたらす難病。
  • 原因は不明で効果的な治療法もない。
  • 患者の脊髄や大脳の運動神経には「TDP-43」と呼ぶタンパク質が過剰に蓄積していることが知られている。研究チームは、このタンパク質の遺伝子をサルの脊髄の神経細胞に入れ、通常の10〜20倍の量にした。
  • 実験した11匹のサルすべてに人と同様のマヒが起き、エサをつかめなくなるなどの症状が出た。腕の画像を解析し、筋肉の萎縮も確認した。
  • 横田教授は“今回の結果から、タンパク質の過剰蓄積は病気の結果ではなく、原因だと考えられる”と話している。
(ES細胞で症状を再現)
  • 2012年、ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)からALSの症状を再現した細胞を作ることに、京都大学の中辻憲夫教授や饗庭一博講師らが成功した。
  • 研究チームは、変異のあるSOD1をES細胞に入れて培養し、運動神経細胞やグリア細胞などに分化させた。運動神経細胞で神経の電気信号の通り道である軸索が切れる患者の細胞に似た特徴がみられた。
  • ALSで見られる細胞死は、運動神経細胞で通常の細胞に比べて約20倍に増加。
  • 成果は米科学誌ステム・セルズ・トランスレーション・メディシン(電子版)5/9に掲載。

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