| アナフィラキシー Anaphylaxis |
| 関連情報 |
化学物質過敏症「食物アレルギー」「薬剤アレルギー」「ショック」「ストレス」「アレルギー」 |
| 要注意 | 「イミグラン」「クラビット」「タガメット」「タリビッド」「ダントリウム」「ニューロタン」「ノフロ」「バクシダール」「プレドニン」「ラシックス」「リュープリン」 |
| アナフィラキシーショック Anaphylactic Shock |
アナフィラキシー様ショック Anaphylactoid Shock |
| ◇薬物投与・抗血清注射・昆虫・ヘビ咬傷・食物などの抗原を摂取後、おおむね15分以内に、抗原抗体反応を介して、細動脈・細気管支の収縮や毛細血管透過性亢進が起こり、呼吸不全・循環不全などに陥る病態。 ◇IgEが関係している。 |
◇造影剤・鎮痛解熱剤・抗炎症剤などによって起こる抗原抗体反応を介さないショック |
| 免疫系細胞が放出する益精メディエーターにより 気管支攣縮(喘息) 喉頭浮腫 気管支分泌増加 冠動脈攣縮 皮疹(血管運動性浮腫) などを起こす。 |
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| 劇症型アレルギー | |
| 花粉症 | 花粉やゴムにアレルギーのある人はアナフィラキシーになりやすい。例えば、スギ花粉に似たタンパク質をトマトが、ブタクサに似たものをバナナやキュウリ(胡瓜)が、ゴムに似たものをクリ(栗)がもっている。そのため「アレルギーの交叉」という現象が起こり、からだは似たものを誤認し、免疫細胞が異物と判断してしまう |
| 農薬・保存料 | パンなどにふくまれる農薬・保存料でアレルギー反応を起こす |
| 添加物 | 牛乳にアレルギー反応を示す者がハムを食べてアナフィラキシーになった例がある。牛乳のタンパクがハムに入っていた。 1999年6月、イギリスのハードル競争の選手であったロスベイリーさんはサンドイッチを食べて、激しいせきなどを引き起こし、死亡した。彼はピーナッツにアレルギー反応を起こすので食べないように注意していたが、サンドイッチにピーナツバターが入っていた |
| 腸内細菌 の異常 |
腸内の悪玉菌が増えている場合が大部分。そうすると、腸内の内壁が破壊され、未消化のタンパク質が体内に吸収されることで、異物と見なされアレルギー反応が起きる。アミノ酸にまで分解されればその可能性は減少する。悪玉菌が増える原因には偏食で糖分や肉類を過食して悪玉菌のエサを増やす場合と、ストレスで腸の蠕動運動が低下して起きる |
| 食後すぐの 激しい運動 |
食後すぐに激しい運動をすると、血液は筋肉の方へ集まり、消化機能が低下する。その結果、アミノ酸にまで分解されずに蛋白質が腸で吸収され、免疫細胞がそれを異物と認識してアレルギー反応が起きる (食物依存性運動誘発アナフィラキシー) |
| アナフィラキシーは食物アレルギーの劇症型が多い。 | |
| アナフィラキシ- anaphylaxis |
●アナフィラキシーはタンパク質などの異物が何度も体に入ることで、その異物に対して体の免疫システムが過敏になることで起きる。 異物に過敏になっているときに、同じ異物と再接触して起きる急性アレルギー反応。 ●フランスの生理学者リシエーRichetは、1902年にイソギンチャクの触手から抽出した毒素をイヌに注射し、毒素に対する免疫状態を賦与する目的で実験を行っていたが、2回目の毒素注射を少々間をおいて行ったところ、期待した免疫状態とは逆に、かえってより微量の毒素に対して過敏となり、激しい症状を起こしてイヌが死亡したことから、防御prophylaxisに対して無防御という意味からAnaphylaxieと命名した。 「アナフラキシーという現象は、抗原抗体反応に基づく生体反応と定義され、 <1>全身性にくる場合を:アナフラキシーショック <2>局所性にくる場合を:局所アナフラキシーという |
| 原因 | ◎抗原抗体反応によって放出されたケミカルメディエーターが、平滑筋や血管に作用することによって生じる。 (1)咽頭浮腫・・・・・ヒスタミン (2)気管支痙攣・・・ロイコトリエン (3)血管虚脱・・・・・ブラジキン |
| 症状 | ・吐き気 ・せき ・全身の発疹 ・血圧低下 ・呼吸困難→死に至る 「呼吸困難やめまい・意識障害を伴うことがあり、血圧低下などのショック症状を起こして死亡することがある」 |
| ショック | アナフィラキシーショック 一度抗原にサラされて抗体が出来た人が、再び同じ抗原に接触した時に起きる急性で全身性のアレルギー反応を、アナフィラキシー・ショックという。どんな抗原でも起きるが、一般的には [薬物][昆虫の刺傷][特定の食品][アレルゲン免疫療法注射]で起きる。 ・・・・→「ハムスター」 アナフィラキシーショックは、抗原が血液に入り、抗体に反応すると始まる。肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出されて、血管を拡張させ、気道を狭くする。そしてそこに白血球を引き寄せる。その結果肺の気道が縮んで喘鳴(笛のような音)を起こしたり、血管が拡張して血圧が下がったり、血管壁から体液が漏れ始める結果、腫れとジンマシンが起こり、心臓が血液を送り出せなくなってショック状態になる。 要注意食品には牛乳・鶏卵・貝類・木の実・小麦・ピーナッツ・大豆・チョコートなどと、遺伝子組み換え食品がある。 |
| 病態 | T型アレルギーおよび他の機序によりヒスタミンをはじめとした化学伝達物質の放出による急激な多臓器障害。 重症は循環不全、血管透過性亢進、気道狭窄などによる症状が強く、迅速な対応をとらないと、予後不良となる。 |
| 検査 | 血圧・・・・低下 脈拍・・・・増加 尿量・・・・低亜k 動脈ガス分析・・・アシドーシス。低酸素血症 血清トリプターゼ値・・・食物アレルギーによるアナフィラキシーの診断に有用である |
| ショック 症状 |
ショック症状 「ケーキを食べた子供」「抗生物質を投与された男性」「スズメバチに刺された女性」。この3人を共通の不幸が襲ったとしよう。それが何か、思い浮かべられるだろうか?」 「答えは、即時型アレルギーの一種『アナフィラキシーショック』である。急激な呼吸困難や血圧低下が起き、手当が遅れると、命の危険さえある。体の中で何が起きたのか、 <1>冒頭の子供を例に見てみよう。 「ケーキに含まれるタマゴは、通常は腸で分解され、小さな分子となって吸 収される。ところが、この子の場合、十分に分解されなていない大きな分子 のまま血液中に入り込んだ。 これだけなら、ショック症状は起こさなかったかも知れない。不幸だったのは、こうした大きな分子とだけ反応する『IgE抗体』が血液中に存在していたことだった。それ以前にタマゴを食べた際に出来たもので、まるまると太った免疫細胞の一種『肥満細胞』の表面に、たくさんくっついていた。 そこへケーキを食べたものだから、IgE抗体とタマゴの分子が反応する抗原抗体反応が生じた。こうなると、肥満細胞が生体内活性物質のヒスタミンなどを一気に放出するために、気管が収縮して呼吸困難が、血管が拡張して血圧低下が起きてしまう。」 <2>男性のケースでは、抗生物質の成分に反応するIgE抗体が、女性のケースではハチ毒に反応するIgE抗体が、それぞれ同様のメカニズムで肥満細胞を刺激し、ショック症状を引き起こしたものである。 <3>ちなみに、『IgE抗体』は約30年前に石坂公成博士が発見した免疫物質で、感染症を防ぐ各種の抗体と同様にリンパ球のB細胞がつくる。 「今では、即時型アレルギーを起こす悪者をいう印象が強いが、もともとは何のための物質だったのだろうか?」 そういえば、順天堂大医学部の奥村康教授が「IgE抗体は極微量しか体内に存在しませんが、ブタの寄生虫から取り出した物質をネズミに注射すると、安定してIgE抗体を作ることが出来ました」と話していた。 ただ、寄生虫を持つ人は、今の日本人にはほとんどいない。このため、寄生虫に対するIgE抗体が消え、タマゴやハチ毒に対するIgE抗体がのさばるようになった。・・・だから、即時型アレルギーが増えているという説も生まれている。」(「食物アナフィラキシー」農山魚村文化協会) |
| 食後/運動 | 食物依存性運動誘発アナフィラキシー 食後の運動で 「一般に、アナフィラキシーはアレルギー反応の中でも急激に症状が悪化し、呼吸困難やシビレなどを伴うものを指す。原因物質(抗原)が体内で脂肪細胞などにくっつき、脂肪細胞が放出する化学物質が全身の臓器に作用して起こる。 「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」は食後に運動して発症するのが特徴、食事か運動のどちらか単独では発症しない。。 ※原因となる食品はパンやパスタなどの小麦製品や、エビ・カニなど甲殻類が多い。食品の組み合わせによっては軽い運動でも発症することがある。 いわゆる食物アレルギーを起こすタマゴや牛乳ではあまり起きていない。 過労やストレスがたまっていると起きやすいという。 ※症状は ・全身にジンマシンが出る ・顔が赤く腫れる血管性浮腫 ・呼吸困難 ・意識障害 ※治療はほかのアナフィラキシーと変わらない ・気道確保 ・エピネフリンの注射 ・抗ヒスタミン薬 ・ステロイド薬 |
| 小中高生 | 特定の食品を食べた後に運動をすることで起きる急激なアレルギー(食物依存性運動誘発アナフィラキシー)が小・中・高校生の1万人に1人の割合で発生している事が、横浜市立大の相原雄幸助教授(小児科学)らの調査で2004年判明。 最初の発症は10代前半が多いが、正確に診断されないまま発症を繰り返すケースもある。 食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、全身のジンマシンや顔面の腫れ、呼吸困難や血圧低下、意識障害が特徴。運動により、食品中の抗原の吸収が活発になることが原因と考えられている。 重症例も多く、ソバを食べた後に水泳をして死亡した例もある。 相原助教授らが1999〜2003年に神奈川県内で行った調査によると小学生(8人)、中学生(13人)、高校生(9人)に発症経験があった。中高生22人のうち4人が5回以上の発症を繰り返していた。 |
| ペニシリン ショック |
1956年、東京大学法学部の尾高朝雄部長が歯科医院で歯を抜き、抗生物質のペニシリンを注射されショック死した。 |
| 西洋医学 | <1>1000倍のエピネフリン0.2〜0.4mlを直ちに筋注。必要があれば20分経過後に再注射しても良い。 <2>抗ヒスタミン薬の筋注or静注。低血圧をさけるために点滴で投与するときは10分以上をかけて実施。 <3>アミノフィリンの静注は気管支拡張に有効。 <4>喉頭浮腫が強いときは気管切開が有効。 <5>輸液:hypovolemiaの矯正のために等張液(5%dextrode液+生食水)の輸液。 <6>ステロイドの作用は緩徐で、数時間を経て発揮されるので、急を要するときは無効。エピネフリンや抗ヒスタミン投与後に与えると良い。 |
| アナフィラキシー | |
| (厚生労働省) | 特異的アレルギー抗体(IgE という)によって起こる全身的過敏反応をいう。 |
| 同義語 | アナフィラキシー症状、アナフィラキシー反応 |
| 症状 | 血圧低下、頻脈、意識障害、発疹など |
| 原因となる主な薬剤 | ワクチン製剤(ゼラチン含有剤)、 血液凝固阻止剤(乾燥濃縮人アンチトロンビンV)、 殺菌消毒剤(クロルヘキシジン)、 抗生物質(ペニシリン系、セファマイシン系、セフェム系など)、 抗がん剤(シスプラチン、リツキシキマブ)、 ヨウ素製剤、 NSAIDs など |
| アナフィラキシー:Anaphylaxis (平成20年厚生労働省) |
| 急性の過敏反応である「アナフィラキシー」は、医薬品によって引き起こされる場合があります。造影剤、抗がん剤、解熱消炎鎮痛薬、抗菌薬、血液製剤、生物由来製品、卵や牛乳を含む医薬品(塩化リゾチーム、タンニン酸アルブミンなど)でみられる場合があるので、何らかのお薬を服用していて、次のような症状がみられた場合には、緊急に医師・薬剤師に連絡して、すみやかに受診してください。 「皮ふのかゆみ」、 「じんま疹」、 「声のかすれ」、 「くしゃみ」、 「のどのかゆみ」、 「息苦しさ」、 「どうき」、 「意識の混濁」など ※「息苦しい」場合は、救急車などを利用して直ちに受診してください。 |
| 1.アナフィラキシーとは? 医薬品(治療用アレルゲンなどもふくみます)などに対する急性の過敏反応により、医薬品投与後多くの場合は30 分以内で、じんま疹などの皮膚症状や、腹痛や嘔吐などの消化器症状、そして息苦しさなどの呼吸器症状などを示します。さらに、血圧低下が急激にあらわれることがあります。これはアナフィラキシー・ショックと呼ばれ、生命の維持上危険な状態です。医薬品によるものは年間で数百例が発生していると推測されます。 頻度の多い医薬品には、造影剤、抗がん剤、解熱消炎鎮痛薬、抗菌薬、血液製剤、生物由来製品などがあります。小児においては内服薬で、食物アレルギーと関連して卵由来の成分を含む塩化リゾチーム、牛乳由来蛋白を含むタンニン酸アルブミン、乳酸菌製剤、経腸栄養剤によるもの、インフルエンザワクチンによるものが主なものです。 発症機序は主として即時型(I型)アレルギー反応によると認識されていますが、一部の薬物では初回投与時にもみられるなど、これで説明がつかないものも存在します。 2.早期発見と早期対応のポイント 医薬品の投与開始直後からときには5 分以内、通常30 分以内に症状があらわれます。 内服薬の場合は症状発現がこれより遅れることがあります。 以前に使用したことのある医薬品の再投与時に発現することが多いのですが、抗がん剤の一部では、この限りではありません。 多くの場合、まず最初に「皮膚のかゆみ」、「じんま疹」、「紅斑・皮膚の発赤」などの皮膚症状がみられ、また「胃痛」、「吐き気」、などの消化器症状や、「視覚の異常」などがみられ、「声のかすれ」、「くしゃみ」、「のどのかゆみ」、「息苦しさ」などの呼吸器症状が出現してくることもあります。これらの症状がみられる場合であって、医薬品を服用している場合には、緊急に医師・薬剤師に連絡して、すみやかに受診してください。 「息苦しさ」が発現した段階では、ともかく緊急に医療処置を要請する必要があります。緊急医療の対象となりますので、医療機関の外におられた場合には救急車を呼ぶことが大切です。 やがて、循環器系の症状で血圧低下を伴って動悸がしたり、不安、恐怖感、意識の混濁などの神経関連症状が現れてきます。この段階では、血圧が極端に低下して、アナフィラキシー・ショックに至っている可能性が高いものと考えられ、危険な状態です。 小児の場合には、大人のように症状が明確でない場合や、症状を正確に自分で訴えることができないために注意が必要です。何となく不機嫌、元気がない、寝てしまうなどということなどがアナフィラキシーの初期症状であることもありますので、大人よりも注意深い観察が必要です。 |
| (参考)その他知っておいた方が良いこと 息苦しさなどの呼吸器症状がみられれば、まず、アドレナリン(エピネフリン)という薬の筋肉内注射(通常0.3〜0.5 mL)を行います。一度アナフィラキシーを経験された患者さんでは、再度の接触を避けるとともに、上記の自己注射薬を携帯していただく場合もあります。心配な方は、アレルギー科、皮膚科などの専門家にご相談ください。 すでにご自分でこの治療薬をお持ちの場合で、医療機関外におられた場合、あるいは医療機関にいても医療者の対応が遅れるような場合には、自己注射を行うことが望まれます。ぜんそくやアレルギー性疾患をお持ちの場合は、お手持ちのお薬、例えば発作止めの気管支拡張薬の吸入や抗アレルギー薬、ステロイド薬の内服をとりあえず行うこともよい手です。 なお、アナフィラキシーでは一見軽症でも状態が変化することがしばしばおこり、急激に状態が悪化することがあります。 一定の時間が経過していても、何らかの症状があればできるだけ早急に医療機関に受診してください。 なお、この病態を起こしやすい方は、 @他の医薬品でアレルギー反応の既往のある方、 A食物アレルギーで特に卵または牛乳アレルギーの方、 Bぜんそく、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーなどアレルギー性疾患の既往のある方などです。 高血圧や心臓疾患、前立腺肥大の治療に用いられるβ遮断薬やα遮断薬を服用されている場合には、注意が必要ですので、その旨を当該医療関係者にお伝え下さい。 |
| 薬剤性のアナフィラキシー反応とは、 医薬品(治療用アレルゲンなども含む)などに対する急性の過敏反応により、医薬品投与後通常5〜30 分以内で、じん麻疹などの皮膚症状、消化器症状、呼吸困難などの呼吸器症状が、同時または引き続いて複数臓器に現れることをいう。さらに、血圧低下が急激に起こり意識障害等を呈することをアナフィラキシー・ショックと呼び、この状態は生命の維持上危険な状態である。 アレルギー領域のマニュアルは、「アナフィラキシー」、「NSAIDs による蕁麻疹」、「喉頭浮腫」、「血管性浮腫」を取り上げ、個々の病態に関するマニュアルで構成されているが、同時に各々が相補的に機能するように構成されていることを理解して活用することが望ましい |
| 1. 早期発見と早期対応のポイント (1)副作用の好発時期 好発時期:薬剤の投与開始直後から5 分以内に生じることがあり、通常30 分以内に症状があらわれることが多い。一般には医薬品の再投与時に発現することが多い。経口薬の場合は吸収されてからアレルギー反応が生じるため症状発現がやや遅延することがある。 (2)患者側のリスク因子 他の医薬品での副作用、とくにアレルギー反応の既往、アレルギー歴(食物アレルギー(特に小児で卵または牛乳アレルギー)、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーなど)、疲労など。米国での統計では女性に多いとされる。 喘息では重篤化しやすいといわれる。 (3)投薬上のリスク因子 非ステロイド性解熱消炎鎮痛薬(NSAIDs)、抗菌薬、抗がん剤、造影剤、アレルギー性疾患治療用アレルゲン、生物由来製品などで多い。 抗がん剤などでは初回投与時から発症することがあり、注意が必要である。 β遮断薬の服用者では出現しやすくなることが想定され、さらに治療に用いるアドレナリン(エピネフリン)の効果が減弱し、重篤化の恐れがある。前立腺肥大などに用いられるα遮断薬との併用では、アドレナリンにより血圧が低下することがあるので、注意が必要である。 (4)患者や家族等、並びに医療関係者が早期に認識しうる症状 ・ 医薬品の投与数分から通常は30 分以内に、じんま疹や掻痒感、紅斑・皮膚の発赤などの全身的な皮膚症状がみられ、これが初発症状のことが多く、最も重要な早期の症状である。 ・ 一部の症例では皮膚症状は先行せず、下記の症状から出現することがあるので注意が必要である。 ・胃痛、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状 ・視覚異常、視野狭窄などの眼症状 ・嗄声、鼻閉塞、くしゃみ、咽喉頭の掻痒感、胸部の絞やく感、犬吠様咳そう、呼吸困難、喘鳴、チアノーゼなどの呼吸器症状 ※ これらが出現したときは直ちに治療が開始されねばならない。 ・頻脈、不整脈、血圧低下などの循環器症状 ・不安、恐怖感、意識の混濁などの神経関連症状 (5)早期発見と早期対応 ・ 医薬品の投与後に上記の兆候が現れた場合、当該医薬品の投与を継続中であればただちに中止する。血圧測定、動脈血酸素分圧濃度測定を行いつつ、血管確保、心電図モニター装着、酸素投与、気道確保の準備を行う。 ・ 犬吠様咳そう、呼吸困難、喘鳴、チアノーゼなどの呼吸器症状がみられれば、0.1%アドレナリンの筋肉内注射(通常0.3〜0.5 mL、小児:0.01 mL/kg、最大0.3 mL))を行う。 ・ 筋肉注射後15 分たっても改善しない場合、また途中で悪化する場合などは追加投与を考慮する。 ・ 抗ヒスタミン薬、副腎皮質ステロイド薬、気管支拡張薬の投与を考慮する。 ・ 反復するリスクの高いケースでは医療機関に到着する前にこれらを自己投与できるよう指導する。 |
| 副作用の概要 医薬品(治療用アレルゲンなども含む)などに対する急性の過敏反応により、医薬品投与通常5〜30 分以内で、じんま疹などの皮膚症状や、消化器症状、呼吸困難などの呼吸器症状、そして意識障害等を呈する。さらに、血圧低下が急激にあらわれるとアナフィラキシー・ショックと呼び、生命の維持上危険な状態である。医薬品によるものは年間で数百例が発生していると推測される。頻度の多い医薬品は造影剤、抗がん剤、非ステロイド性抗炎症薬、抗菌薬、血液製剤、生物由来製品などである。発症機序は主として即時型(I 型)アレルギーによるが、一部の医薬品では初回投与時にもみられるなど、これで説明がつかないものも存在する。 (1)自覚的症状 掻痒感、じんま疹、全身の紅潮等の皮膚症状が、はじめにみられることが多い。 一部のケースでは皮膚症状が認められないが、この場合はしばしば重症化する傾向があるとされる。 皮膚症状に続き、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状がしばしばみられる。 視覚障害や視野の異常がみられることがある。 呼吸器症状として鼻閉塞、くしゃみ、嗄声、咽喉等の掻痒感、胸部の絞やく感、などは比較的早期からみられることがある。 進展すると咳そう、呼吸困難、喘鳴、などがみられる。やがて動悸、頻脈、などの循環器症状や、不安、恐怖感、意識の混濁などの神経関連症状がみられる。 そのほか、発汗、めまい、震え、気分不快などがみられることがある。 (2)他覚的症状(所見) じんま疹や紅班などの皮膚所見がまずみられることが多い(図1〜3)。 口蓋垂の水疱形成がみられることもある(図4)。 ![]() 呼吸器系の所見として嗄声、犬吠様咳そう、喘鳴、呼気延長、連続性ラ音の聴取、 また重篤化した場合にはチアノーゼがみられる。頻脈、不整脈がみられ、ショックへ進展すれば血圧の低下、また意識の混濁などを呈する |