|
|||
| ベーチェット病 | Behçet's Disease =病名はトルコの皮膚科医ベーチェットが最初に報告したことに由来する。 「患者は日本、中国、イラン、サウジアラビア、イスラエル、トルコなどシルクロード沿いの国々に多く、欧米では極めて少ない。 国内の患者は推定約20000人。 |
|
| 好発年齢 | 「20才代に発症する者が多い、男性に多い。」 | |
| 好発時期 | 特になし。 | |
| 病因 | 不明 | |
| 症状 | 「皮膚・口腔・外陰部・眼の4大症状があり、発熱・倦怠強く、寛解と再燃を繰り返す。」 <1>発疹:
<3>急性腹症 <4>潰瘍性大腸炎 <5>毛包炎 <6>特殊な症状: 1.精神神経症状・ 2.弁不全。 |
|
| 検査項目 | 1.CRP:陽性 2.A/G比:低下 3.血沈:促進。 4.虹彩炎・ブドウ膜炎の有無 5.皮膚生検 6.抗核抗体:(ー) 7.リウマトイド因子:(ー) |
|
| 効果的な 薬登場 |
副作用に注意 「27歳の女性。1年前、口の中に白い潰瘍が出来、陰部にも痛みを感じました。潰瘍はその後も繰り返し出来、なかなか治りません。病院では「ベーチェット病の疑い」と診断され、出産をきっかけに重症化する可能性もあると言われました。この病気で失明する人もいると聞き、心配しています。」(広畑俊成・帝京大医学部助教授にお聞きししました) <1>いろんな症状があるようですね。 「主な症状は、以下の4つです。 (1)口の中に繰り返してきて痛みを伴う潰瘍 (2)ニキビが化膿したような発疹や、赤みを帯びた皮膚の盛り上がりなどの「皮膚症状」 (3)目が赤く腫れたり視野が急に霧に襲われたようになったりする「眼症状」 (4)外陰部の潰瘍 (5)これらの「主症状」の他に、関節や血管、腸管、神経の炎症、 男性の場合は副睾丸炎など様々な「副症状」が知られています。 <2>複数の症状が同時に現れるのですか? 「そういう場合もありますが、むしろ、口の中に潰瘍が出来始めて数年の内にいろいろな症状が出そろうことが多いようです。4つの主症状がすべてある人を『完全型』、それ以外のケースは、出現する症状に応じて『不全型』や『疑い』と診断します。 <3>相談の方は、口の中に繰り返し潰瘍が出来、陰部も痛むようです。 「皮膚や目など他の症状も出ていないかどうか病院で調べてもらってください。特に皮膚症状の場合は、発症しても見過ごしやすいからです。足などに直径1cm〜3cmの赤く盛り上がった紅斑が出来るケースがよく見られます。『虫さされかな』と気にとめない方もいるようです。 <4>原因は何ですか? 「ベーチェット病の患者さんには、[HLA-B51]という白血球の型が多いので遺伝的な要因が大きいと言われています。しかし、まだはっきりした原因は解明されていません。これまでの研究では、患者さんの体内で免疫に関係があるTリンパ球や白血球が異常に活性化されやすいことが分かっています。このため、皮膚にちょっと傷がついてもすぐに化膿したり、抜歯後に口の中の潰瘍が誘発されるなど外界からの刺激や細菌などにとても過敏に反応してしまいます。 <5>最近は効果的な薬が登場したので、大部分の患者さんにとって失明の心配はなくなりました。痛風の発作を予防する「コルヒチン」は白血球の機能を抑えるためベーチェット病の治療薬としても有効なことが分かり、1980年ごろからよく使われています。錠剤を1日1〜2回服用します。ただし、一時的に精子の数が減ったり、下痢やこむらがえりなどの副作用があるので、眼症状を繰り返す人や症状の強い人に限っています。 <6>別の薬もあるのですか? 「眼の症状には、10年ほど前から、Tリンパ球の機能を抑える免疫抑制剤「シクロスポリンA」の内服薬が使われるようになりました。発作の予防にとても有効です。ただし、この薬も長期間使用すると腎障害を起こすので注意が必要です。」 <7>女性の患者さんは出産のときが心配ですね? 「確かに、出産や外科手術などのストレスをきっかけに症状が悪化することがあります。この場合、炎症を抑える副腎皮質ステロイドの短期的な内服または注射で症状が悪化するのを抑えることも出来ます。ぜひ専門家に相談してみて下さい。日常生活では、食事の後すぐ歯を磨いたり、口の中をよくゆすいだりすれば細菌の繁殖を押さえ、口の中の潰瘍の発生を防ぐのに役立ちます。」 |
|
| 重症型 | 男性で目立つ重症型 「Cさんは48歳の働き盛りの男性。25歳のとき口内炎がよく出来たという。35歳で両眼にブドウ膜炎を起こしたこともあり、最近、目の前に霧がかかったような状態が再発したため、相談に来られた。 口内炎を繰り返した頃から、陰嚢部に潰瘍が出来、皮膚の毛包の発疹を塗り薬で治していたと言う。 Cさんの病気は再発性口内炎・ブドウ膜炎・皮疹・陰部潰瘍の4つの症状から診断出来る。 この病気は約60年前にトルコの皮膚科医によって提唱されたベーチェット病だ。皮膚症状が繰り返し起こる軽症型一般的だが、問題はブドウ膜炎や虹彩毛様体炎といった眼の病変である。重症では視力を著しく損なうことになる。さらの関節炎や副睾丸炎・潰瘍性大腸炎などの消化器病変、中枢神経障害などを伴う重症型もある。 最初にトルコで見つけられたことで分かるように世界的に見て地中海沿岸・中央アジア・東アジアへとシルクロードに沿った帯状の地域で有病率が高い。我が国の発症率は最も高い。北米大陸の50万人に1人に対し、日本は1万人に1人である。シルクロード地域では他地域より重症例が多く、病態が異なっていると言われている。日本での分布は北高南低で北海道・東北で高く、吸収で低い。遺伝的な素因に何らかの外因、例えばある種の口腔内細菌やウイルスが加わるためとの説もあるが不明な点もある。 72年から全国規模の調査が3回行われ、患者数が増加していることが分かった。特に20歳後半から40歳にかけて発生する度合いが高い。女性で激増していたが男性でも増えてきた。一般には軽症型が多いが、男性で重症型が目立つ。 この病気は重症化や再発の化膿性があり、シクロスポリンなど新しい免疫抑制剤による長期的な治療が功を奏しているが、その選択には慎重さがいる。幸いCさんの眼の症状は、ステロイドの点眼などで改善した。患者さんの喜びもさることながら、相談された当方もホットした」 |
|
| 腸Behcet病 | (病態)口内アフタ、皮膚症状、眼症状、外陰部潰瘍を主症状とする症候群 (検査) ・赤血球・・・基準値以下 ・下部消化管内視鏡 ・注腸 |
|
![]() |
温清飲 黄連解毒湯+山豆根 清熱補血湯《証治準縄》 洗肝明目湯《万病回春》 竜胆瀉肝湯 凉膈散《和剤局方》 |
| 関連情報 |
「口内炎」 「飛蚊症」 「ブドウ膜炎」 「発疹」 「見えにくい」 「アフター性口内炎」 「結節性紅斑」 「関節痛」 「急性腹症」 「潰瘍性大腸炎」 「紅斑」 |