一酸化炭素ヘモグロビン (COHb) |
COHb 組織での酸素不足による臓器障害 一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)を形成し、ヘモグロビンによる組織への酸素運搬を妨げる。 生成されたCOHbにより、残りの酸素ヘモグロビンの解離が障害され、組織への酸素供給がより一層妨げられる。 COがミオグロビンと結合して(ヘモグロビンに比べると親和性は小さい)心筋の機能を抑制し、血圧低下、虚血をおこし、低酸素状態をより悪化させる |
COHb (%) | (症状) |
10〜20% | 頭痛、疲労 |
20〜25% | 代謝性アシドーシス |
20〜30% | (中等症) 激しい頭痛、衰弱、 めまい、薄明視、 失神、嘔気、嘔吐、下痢、 機敏な動作ができない |
30〜40% | 失神、呼吸促進、 心拍数増加、 嘔気、嘔吐、錯乱 |
40〜50% | 昏睡、 ケイレン、 錯乱、 呼吸促進、 心拍数増加 |
臨床上誤診が多い 入浴中やガス暖房器具のある部屋で意識消失した人が、救急入院し、カゼ症状を訴えたとき、または心電図上で虚血性変化を認めるときは、安易に感冒や虚血性心疾患と診断しないで、状況を問診し、血液検査で一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)の所見に注意すべきである。 P社が製造したガス瞬間湯沸かし器で、排気ファンの作動不良によるCO中毒事故が昭和60以降17例発生、そのうち1例のみ遺体は行政解剖されCO中毒死と判明した。 |
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50〜60% | (重症) 昏睡、ケイレン、 Cheyne-Stokes呼吸、 呼吸抑制、 心機能の低下 |
60〜70% | 昏睡、ケイレン、 呼吸抑制、 心機能の低下、 徐脈、低血 |
70〜80% | 呼吸不全、 死亡 |
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「一酸化炭素中毒」 |
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