コリン作動薬
自律神経失調症





コリン作動性クリーゼ cholinergic crisis
クリーゼ
  • コリンエステラーゼ阻害薬(抗ChE薬)による治療中におこる呼吸困難を伴うアセチルコリン過剰症状の急激な悪化とされ、人工呼吸を要する状態と説明されている。

  • クリーゼの発現を予防するためには、その初期症状である消化器症状、腺分泌亢進などのなどのムスカリン作用が発現した時点で抗ChE薬(塩化アンベノニウム、臭化ジスチグミン、臭化ピリドスチグミン、ネオスチグミン)の内服を中止し、直ちに主治医を受診するように指導を行う必要がある。

  • また、初期症状が継続、あるいは増悪する場合、呼吸困難を認めた場合は、きわめて緊急を要する状態なので、直ちに救急処置を行える病院に受診するように指導する。

  • なお、抗ChE薬を重症筋無力症の治療に用いている場合、筋無力症の増悪による筋無力性クリーゼとコリン作動性クリーゼが類似の症状を呈することに留意する必要がある。
  • 両者の治療は逆で、鑑別を行わず治療を行うとクリーゼをさらに増悪する危険性がある。

  • このため重症筋無力症治療の目的で抗ChE薬を服用中の患者に対しては、上記の症状を呈した場合、筋無力症の増悪と自己判断して抗ChE薬を増量するのではなく、内服を中止し、呼吸困難が強い場合には救急病院などに受診するよう指導する。









コリン作動性クリーゼの発生機序
  • コリンエステラーゼ阻害薬(抗ChE薬)は主としてコリン作動性神経伝達部位でAChEによるAChの分解阻害により、AChの蓄積を起こし、コリン作動性インパルスより遊離されるAChや神経終末から自発的に漏れてくるAChの作用を強めることにより作用を発現する。

  • したがって、抗ChE薬の過量投与または何らかのリスクファクターにより抗ChE薬の血中濃度が上昇した場合、その抗ChE作用により蓄積したAChが過剰なムスカリン作用あるいはニコチン作用を引き起こし、コリン作動性クリーゼを引き起こす。




重症筋無力症患者において
  1. 臨床症状でクリーゼの鑑別が困難な場合は、エドロホニウム2mgを静脈内投与してクリーゼの鑑別を行う
  2. エドロホニウム投与後、
    • 症状の増悪ないし不変の場合は直ちに投与を中止し、硫酸アトロピン0.5〜1mgを静脈内投与する。
  3. さらに、必要に応じて人工呼吸または気管切開などを行い気道を確保する。


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