大動脈瘤

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関連情報
大動脈炎症候群」「呼吸困難」「嚥下困難」「解離性大動脈瘤」「高血圧症」「動脈硬化」「縦隔腫瘍」「動脈瘤

大動脈瘤・・3タイプ
真正大動脈瘤 動脈の血管壁全体がコブ状になる
60歳代〜70歳代に多い。
動脈硬化によって動脈壁が弱くなり、血圧に耐えられなくなり徐々に大きくなります。
自覚症状が無く発見するのが難しい。通常のレントゲンでは見つけにくく、CTで分かります
仮性大動脈瘤 破れた血管壁の一部が周囲の組織をふさいで、血液が漏れない様になっている
解離性大動脈瘤 三層構造になっている血管壁の内側の膜が破れて、血管壁の中に新しい血液の通り道が出来ている。
50歳代から増え始める。
動脈硬化や生まれつき動脈壁が弱いことが原因で、血管壁の内膜が剥がれて起きます。火箸で胸を刺されるような激痛があります。
最低血圧が高い方に多い
病的解離と外傷性解離との鑑別が大切。
心筋梗塞と誤診されることもある。


大動脈解離 Aortic dissection
  • 大動脈解離とは?
    1. 動脈硬化や血管壁の中膜壊死により大動脈内膜に亀裂が入り、血管内の拍動性の内圧により内膜の亀裂から血液が流入し、中膜が2層に解離し、この間に新たに生じた偽腔に血液や血栓が入る状態をいう。
    2. ふつうは前駆症状を伴わないで、発生部位によって胸痛、腹痛、背部痛、腰痛が急激に発症し、早期の適切な診断治療が無いと死亡する緊急疾患。
    3. 外膜を穿通すると、心タンポナーゼ、または胸腔、腹腔、縦隔腔への出血で急死する。
    4. コブ(瘤)が形成されると解離性大動脈瘤と呼ばれる。
【心タンポナーデ】とは?
  • 心臓と心臓を覆う心外膜の間に液体が大量に貯留することによって心臓の拍動が阻害された状態。
(臨床分類)
  1. DeBakeyの分類・・・解離の開始部位と解離のおよぶ範囲による分類
    • T型:上行大動脈に始まり下行大動脈におよぶもの。
    • U型:上行大動脈に始まり上行大動脈内にとどまるもの。
    • V型:下行大動脈に始まるもの
      • Va型:胸部にとどまるもの。
      • Vb型:腹部にまでおよぶもの
  2. Standfordの分類・・・解離が上行大動脈に存在するか否かが予後に関係する。
    • A型:解離が上行大動脈に存在するもの
    • B型:解離が上行大動脈に存在しないもの。
(処方例)
  • (急性期)・・・降圧薬を非経口で投与して血圧をコントロールしてから、経口薬に移行。
    • 以下の薬とインデラル2〜5mg 静注(1mg/分)を併用。
      1. ペルジピン(点滴静注)
      2. ニトログリセリン(点滴静注)
      3. アルフォード(点滴静注)
  • (慢性期)・・・主にβ遮断薬
(治療の目標)
  1. 疼痛の解消
  2. 十分な降圧


大動脈瘤 動脈硬化高血圧に注意
寒くなり血圧が上がりやすくなると発生しやすいのが大動脈瘤だ。
大動脈瘤は大動脈の一部が弱くなってコブ状に膨れているのが大動脈瘤で、大きく3タイプに分けられます。
  1. 動脈の血管壁全体がコブ状になる・・・「真正大動脈瘤」
    • 60歳代〜70歳代に多い。
    • 動脈硬化によって動脈壁が弱くなり、血圧に耐えられなくなり徐々に大きくなります。
    • 自覚症状が無く発見するのが難しい。通常のレントゲンでは見つけにくく、CTで分かります
  2. 破れた血管壁の一部が周囲の組織をふさいで、血液が漏れない様になっている・・・・「仮性大動脈瘤」
  3. 三層構造になっている血管壁の内側の膜が破れて、血管壁の中に新しい血液の通り道が出来ている・・・・「解離性大動脈瘤」(大動脈解離)
    • 50歳代から増え始める。
    • 動脈硬化や生まれつき動脈壁が弱いことが原因で、血管壁の内膜が剥がれて起きます。火箸で胸を刺されるような激痛があります。
    • 最低血圧が高い方に多い
症状
病態 大動脈が紡錘状、嚢状に拡大し拍動性の腫瘤となったもの。
縦隔腫瘍
との異同
(参照→「縦隔腫瘍」)
検査 ・経胸壁心臓超音波検査
・造影CT
・経食道心臓超音波検査
・大動脈造影(DSA)
・MRI
・平滑筋ミオシン重鎖
・Dダイマー
・CKーBB

手術
  • 開胸手術が不要
    1. 2008年、血管内で治療する器具を用いるために開胸手術が不要になる胸部大動脈瘤の治療器具をジャパンゴアテクスが発売する。
      「ゴアTAG胸部大動脈ステントグラフトシステム」は、筒状の金属製メッシュの内側に薄い膜を張り付けた医療機器。脚の付け根の動脈から血管内に挿入して患部に留置する。
      保険適用を待って発売する。
      動脈瘤は動脈硬化が進むと起きる症状で、血管がコブ状に広が血管壁が薄くなる。薄くなった血管壁に血圧がかかると破裂の恐れがあり、体内で大出血が起こり死に至ることもある。
      ステントグラフとで血管内に通路を確保し、患部に血流が直接当たるのを防ぐ。ステンドグラフは大がかりな外科手術が不要で、入院期間は1週間ほどですむ。
    2. 3D(3次元画像)
      札幌医科大学が2012年に導入予定。
  • 脊髄を冷却する
    1. 2009年、慶應義塾大学ユニチカのチームは、心臓周辺の大きな血管の手術に伴う合併症を防ぐカテーテル装置を開発した。内部を冷水が循環するカテーテルで、背中の中を走る脊髄の近くに挿入して冷やす。
      開発したカテーテルが対象とするのは胸部大動脈瘤の手術時の脊髄冷却。
      胸部大動脈瘤は心臓から全身に血液を送り出す血管の膜が動脈硬化などで変性し、コブ状に拡張する病気。コブが破れると大出血を起こすため、人工血管に置き換える手術が一般的。ただ、1度大動脈を遮断するため、脊髄の血流が途絶えて5〜10%の患者に下半身麻痺が起きることがあった。
  • 再発を防ぐ手法
    1. 2010年、山口大学の吉村耕一講師らは、新たな治療法を開発し、動物実験で確認した。
      人工血管と薬剤を組み合わせる手法で、血管が破れないようにしながら血管壁の炎症を抑える。5年後の臨床試験を目指す。
      現在、大動脈瘤ができると、血管に「ステントグラフト」と余分人工血管を入れて破れないように補給しているが、半数の患者でコブが大きくなるなど悪化するばあいがあり、再手術が必要だった。
      新しい技術では、ポリエステルでできたステントグラフトの内部に特殊なタンパク質を塗布し、薬剤がくっつきやすいようにした。薬剤は血管壁の炎症を抑えるものを脂質膜で包んだ。これを注射や点滴で投与すると、ステントグラフトの内分に集まり、ステンドグラフとの壁をすり抜けて血管壁に到達し、炎症を抑える。
      大動脈瘤を発症したマウスに新タイプのステントグラフトを移植し、薬剤を投与したところ、血管壁の炎症が抑えられた
  • 止血・・・非生物由来
    1. 2012年、外科手術用止血材「マツダイト」。血管と人工血管を縫合した後、ジェル状のマツダイトを接合面に塗布。水をかけると約3分で固まる。体内に残っても毒性はほとんど無い。マツダイトはウレタンポリマーの一種。

過信 10年前の夜。自宅で書類の整理をしていて突然、激痛に襲われた。内臓がきりきりと締め付けられるように痛んで、救急車を呼んだ。近くの病院の検査で大動脈瘤が疑われた。心臓から体の真ん中を走る大動脈の一部にコブが出来る病気で、動脈硬化が主な原因だ。これが破裂すると大出血を起こし、緊急手術を受けても半数は亡くなる。翌日、病院に運ばれ、精密検査の結果2つの大動脈瘤が見つかった。胸腹部に発症した急性の『解離性大動脈瘤』と、腹部の『真性大動脈瘤』だ。特に腹部の大動脈瘤は、直径2〜3cmの血管が、5cmぐらいのコブ状になっていた。
「解離性」とは、血管壁の内膜が裂けて、内側の膜と外側の膜の間に血液が流れ込む状態。血管壁に亀裂が入らないままコブ状になるのを「真性」という
心臓血管外科のK教授は血圧が高い状態から「血圧を下げ、破裂が切迫したらすぐに手術しよう」と判断。しかし、病気の進行は速く、翌日未明、ベッドで腹痛を訴えた後、意識を失った。破裂による出血性ショック症状に陥った。直ちに破裂した血管を人工血管に取り換える緊急手術が行われた。その間の出血量は5リットル、ほぼ全身の血液量に匹敵する量だった。それから1ヶ月間、「幻覚に悩まされながら生死の境をさまよった」末に生還。4ヶ月後、無事に退院できた。
その4年後、起床するや、胸に激痛が走り、またもや病院へ。大量の血を吐き、意識もうろう状態。まもなく手術の予定であった大動脈瘤が破裂したためで、人工心肺装置を使って人工血管置換手術を受けた。しかし、大動脈瘤の破裂で血液が一時的に停止したため、腎臓不全を起こし、週3回の人工透析が欠かせなくなった。」
酵素が関与 大動脈が瘤状にふくらみ、破裂すると大出血を起こす『大動脈瘤』の発生に、特定の酵素が関与していることを山口大学の研究グループが発見。米医学誌イチャーメディシン2005年12月号に掲載。
大動脈瘤が出来たマウスに、細胞内で情報伝達を担う酵素『jNK』の働きを抑える試薬を注射した。すると、マウスの血管の太さが1.5〜2倍になっていたが、注射後にはほぼ元通りの太さに戻った。
山口大学医学部の青木浩樹助教授と吉村耕一助手らの成果。
高血圧が
悪化させる
国立循環器病センターの心臓血管外科医長の安藤太三さん(52)は「動脈硬化を悪化させる高脂血症、糖尿病などの患者が増えているが、それだけではすまない。症状がないまま、大動脈瘤ができ、破裂する危険性がある」と警告する。とりわけ、大動脈瘤患者の80%が高血圧である。これを放置していると、大動脈瘤が破裂する恐れが高くなる。
「熱い風呂に入ったり、急に寒い脱衣所に出たりすると、血圧が上がる危険性がある。これから迎える冬場は、室内外の寒暖の差が激しくなるので気をつけて」と訴える安藤さん

大動脈瘤の漢方薬
漢方薬
  1. 桂枝加竜骨牡蠣湯
  2. 桂枝茯苓丸
    1. 腹部の大動脈瘤に用いることがある。腹診して、悪血の腹証を認めるものを目標とする。症状によって、大黄を加える(漢方診療医典)
  3. 桂枝茯苓丸+附子
  4. 救逆湯
  5. 柴胡疏肝散
    1. 胸背痛、胸部の圧迫感、呼吸促迫などを目標にして用いる。一婦人、大動脈瘤にかかり、嚥下時の胸痛、体動時の胸苦しさを訴えていたが、本方を用いてからこれらの愁訴を忘れることができた(漢方診療医典)
  6. 柴胡加竜骨牡蛎湯
  7. 桃核承気湯+附子《橘窓書影》

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