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| DNA | =(デオキシリボ核酸)deoxyribonucleic acid ★タンパク質を作る情報を担っている化学物質。 ★デオキシリボースと呼ばれる炭素数5の単糖(五炭糖)とリン酸基(PO43−)が交互につながってできた鎖上の糖にアデニン・グアニン・シトシン・チミンの四つの塩基のどれかがくっついて長い鎖になる。その鎖ともう一本の鎖の塩基同士が水素結合でつながり、螺旋階段状になっている。 「ねじれた縄梯子のような二重螺旋構造をしています。その縄梯子の部分は4種類の塩基と呼ばれる小さな分子でできていて、その配列そのものが、細胞から細胞へ、親から子へ遺伝する情報そのものです。しかもその情報の多くの部分があらゆる生物に共通であることが分かりました。二重螺旋はアデニン(A)・チミン(T)・グアニン(G)・シトシン(C)という4つの塩基分子の配列で、生命の設計図を作り上げています。人間の場合DNAの長さは2メートルもあり、約31億の塩基配列があります。この全情報をゲノムと呼んでいます。 生物の設計図を作っているDNAは、人間とほかの生物がどれだけ似ていてどれだけ違うのかを明確にする目安にもなる。たとえば500万年前に分かれたとされるチンパンジーと人間の遺伝子配列の差はわずかに1.23%にすぎないことが明らかになりました。またネズミと人間では遺伝子の80%は共通で全く異なる遺伝子は約1%しかないことがわかってきました。 |
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| ミ ト コ ン ド リ ア |
(mito=糸)(chondrion=粒子)の合成語。 単数形をミトコンドリオン、複数形をミトコンドリアという。独立した1つの構造体ではなく、お互いに融合したり分裂したり出来る集合体。 細胞核内のDNAとミトコンドリア内のDNAとがある。ミトコンドリアが持っている独自の遺伝子が母親から子供へと直接伝わることから、1987年米国のアラン・ウィルソン博士らが「ミトコンドリア・イブ仮説」を唱え、世界各地の人々のミトコンドリアDNAを調べ人類の家系図を作った。その結果、現代人の祖先は人種を越えて共通の祖先にさかのぼれると発表した。 ○細胞核内のDNAからミトコンドリアは作られない。 ○DNAの遺伝情報を受け持つ部分を「エクソン」といい、 それ以外の部分を「イントロン」という。 エクソンが傷つい(ex活性酸素で)た時に、それを修復するのがイントロンです。 ○エクソン=核内DNAの5% ミトコンドリアDNAの99.8% ○縄梯子のステップの数: (1)核内DNAには30憶個。 (2)ミトコンドリアDNAには500個。 |
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| 修 復 す る タ ン パ ク 質 |
■切れたDNAを接合・修復するタンパク質 「東京大学医科学研究所の池田日出男教授は、遺伝子の本体であるDNAが放射線などで切れてしまったときに、元通り結びつける『のり』の役割を果たす新しいタンパク質を発見した。この修復タンパクがガンや遺伝病の発病にも関係していると考えられ、こうした病気の解明や治療法解明にもつながる成果だ。 池田教授はこの物質を酵母で見つけた。酵母の中に切断した遺伝子の断片を入れてどのように修復が進む調べた。その結果、5種類のタンパク質がDNAの断片にくっつきのりのように働いて、2本にちぎれたDNA断片を1本に戻していることが分かった。 この5つのタンパク質の中には、細胞の寿命を決めるとされる染色体の末端(テロメア)がすり減る現象に関係するタンパク質も含まれていた。 DNAは放射線や活性酸素などの影響を受けて日常的に切断と修復を繰り返しており、何らかの原因で修復に失敗するとガンなどの病気につながるとみられる。 修復タンパクは過去にマウスで見つかった例があり、池田教授は酵母で見つけた今回のタンパク質と同様の物質が人間にもあるとみている。」 |
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| cDNA | (相補的デオキシリボ核酸) 「生命の設計図と言われるゲノム(遺伝情報)には、意味がない情報も含まれている人間のゲノムは30億個の塩基対で構成されるが、タンパク質を作る部分はその5%ほど。これに役立つ塩基配列だけを取り出して、医薬品開発などに利用しやすくしたものを『cDNA(相補的デオキシリボ核酸)』と呼ぶ。 cDNAはDNAを複製したmRNA(伝達リボ核酸)を基にして作られる。ゲノムのうち酵素などのタンパク質を作る部分を遺伝子と呼んでいる。 cDNAはその“金型”と言える。天然には無いため『人工遺伝子』とも呼ばれる。 cDNAを動物細胞などに組み込めば、目的のタンパク質が出来る。すでに組み替え医薬品の生産など幅広く応用されており、この技術を使って肝炎治療薬のインターフェロンなどが作られている。2000.6.13《日経産業新聞》」 東京湾岸の横浜・鶴見にある理化学研究所ゲノム科学総合研究センターの林崎良英プロジェクトディレクターは「ゲノムだけでは遺伝子の本当の情報はつかめない。我々の研究はセレーラとは異なるアプローチだ」と語る。強力な武器はcDNA(相補的デオキシリボ核酸)のデータベース。cDNAとはゲノムからタンパク質を作らない部分を除いて、有用な遺伝子部分に純化したDNAだ。自然の細胞には存在せず、細胞内でゲノムからタンパク質が出来るプロセスの中から人間の手で情報をコピーして作り出す。cDNAデータベースをうまく利用すれば、どの遺伝子がどんなときに働いているかを突き止める近道になる。ゲノム解読で米英にリードされた日本の研究者はcDNAで逆転を狙う。 理研だけでなく、東京大学医科学研究所、官民出資のバイオベチャーのヘリックス研究所などが先頭に立ち研究を進める。 理研ではマウスのcDNAをすべて集めたデータベースを作成、これを足がかりに人間の遺伝子探索に進む作戦だ。しかも「体内での遺伝子の働きを個別に追うのではなく、網羅的に解明する。これで治療法も格段い進歩するはずだ」と林崎ディレクターは言う。 例えばガン。ガン関連遺伝子は毎月のように発見されるが、全体でどれほど多くの遺伝子がガン化や、ガン細胞の増殖に関わっているのか見えていない。 個別の遺伝子が分かっても、遺伝子が相互に作用する変化の全体像が分からないままでは、治療薬が作れない場合も多い。逆に全体像がつかめれば、ガン化プロセスの止めやすいところに的を絞って薬を造り、確実な効果が期待できる。9月に開いた日本癌学会でも遺伝子解析技術を使ってガン関連遺伝子を見つけたという発表が目白押し。中には優れた研究もあるが、「遺伝子の微妙な個人差であるSNP(一塩基多型)だけで病気が分かるというのはほんとうだとうか?」と財団法人・癌研究会癌研究所の樋野興天実験病理部長は疑問を呈する。 ■cDNAで特許 「2003年7/24日。神奈川科学技術アカデミー(KAST)は、タンパク質のひな形になる『相補的DNA(cDNA)』と呼ぶ遺伝子を人工合成する技術の特許を取得したと発表。タンパク質の構造解析や新薬の開発などに重要な技術で、今後、製薬会社などに実施権の供与を検討する。 生命の設計図であるDNAがタンパク質を作る際に出来るmRNA(伝令リボ核酸)からcDNAを合成する。mRNAの末端を酵素で切り離し、塩基配列の分かっている人工DNAを継ぎ足し、これを鋳型にしてcDNA を作る。 これまでの合成法では一部の塩基配列が入れ替わり、ねらったタンパク質を作れなかった。新手法では9割以上の確率で狙った通りの塩基配列をもつcDNAを取り出せる。」 |
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| ヒ ト G タ ン パ ク 共 役 型 受 容 体 |
■膜タンパク質に働く「ヒトGタンパク共役型受容体」 東京湾岸のお台場に今年4月に開所した産業技術研究所「臨海都心センター」内の生命情報科学研究センターは、つい最近、製薬産業にとって最大のターゲットである「膜たんぱく質遺伝子」を新たに550個発見した。情報科学と生命科学の共同作業で、重要なタンパク質である「ヒトGタンパク共役型受容体」の遺伝子をわずか半年で、ほぼすべて見つけだした。薬は服用すると体内の細胞膜上にあるタンパク質に作用する。このうち半数の薬は受容体と呼ばれる膜タンパク質に働くため、膜タンパク質が新薬開発のカギとなる。 ゲノムからの遺伝子探しは、既知の遺伝子と似た塩基配列をゲノムデータベースから検索するのが主流だが、従来方法では見つけられないものも多い。浅井・諏訪チームはヒトGタンパク共役型受容遺伝子が全体で少なくとも888個ある可能性が高いことを突き止め、新発見の550個については特許申請した。このうち約90個は薬の作用に重要な役割を果たすと見られている。 国際研究チームによって無償公開されたデータを利用、米セレーラによる制約も受けない。セレーラにデータ使用料を払って遺伝し検索を進める武田薬品工業などとは別の道を行く取り組みだ。 「遺伝子1つでも大型医薬品開発につながれば大きな特許収入になる」と浅井潔副センター長は期待する。 細胞中には化学物質のDNAが存在する。遺伝子は有用な働きをするDNAからなり、どのようなタンパク質を作るかを細胞に命令している。体内で実際に働き生命の維持を担うタンパク質は数万種以上あり、複雑に組合わさって活動している。 |
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| 顕微鏡 | 走査型トンネル顕微鏡で見たDNA
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| 修復 | 京都大学の白川昌宏教授らのチームは、DNA(デオキシリボ核酸)の損傷を修復するタンパク質の1つが自ら変形しながら機能を切り替えていくことを突き止めた。2005年6/16のネイチャーに掲載。 1種類のタンパク質が多彩な機能を発揮する仕組みの解明に役立つ成果。 紫外線や活性酸素などによって壊れたDNAを切り取る働きのあるタンパク質『チミンDNAグルコシラーゼ(TDG)』を調べた。 SUMOと呼ぶ別のタンパク質と結合し、立体構造を大きく変化する。 角のような突起を現し、修復が終わったDNAをはじき飛ばしていた。DNAを外すのに新たな構造を作り出したという。 TDGはDNAにとりついて修復する。修復した後も次に働くタンパク質が来るまでは患部に張り付いている。どのような仕組みでDNAから離れ、次のタンパク質に受け渡しているのかが不明だった。 体内のタンパク質はしゅるいが限られる割には、多くの働きをこなす。構造の変化でいくつもの機能を切り替えるお考えると、説明が付く可能性がある。 ■修復タンパク質 「東京工業大学の白髭克彦教授とスウェーデンのカロリンスカ研究所のチームは、細胞分裂の際に損傷したDNAを修復する新たなタンパク質を発見。細胞のガン化や老化の仕組みに関連していると見られる。 細胞分裂の過程では、まず核内にある同じ染色体同士が重なり合うようにくっつく。この接着を担うタンパク質として知られていた『コヒーシン』がDNAの修復にも重要な役割を果たしていることを見つけた。 接着した染色体のどちらかのDNAに損傷があると、損傷部位にコヒーシンが結合し、細胞に損傷を知らせる。すると、細胞分裂の進行が一旦停止し、正常な染色体を鋳型にして正しいDNAが作られ、損傷したDNAと置き換わる。 実験は酵母細胞で行ったが、ヒトの細胞でも同じ現象が起きていると見られる。 先天的にコヒーシンが作れないと、ある種の先天性疾患になることが分かっている。 |
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| 7割 | ヒトなどほ乳類が持つDNAの7割以上の部分が生命維持に不可欠な役割を担っていることを、理化学研究所など11カ国の共同チームがまとめた。これまではDNAの7割以上が役割を持たない無意味なものと考えられてきたが、この通説を覆す成果。2005年9/2付けのサイエンスに掲載。 DNA(デオキシリボ核酸)はところどころにタンパク質の設計情報が書き込まれている。DNAからRNAが作られ、タンパク質が合成される。これまでRNAはタンパク質の設計情報を伝え、材料のアミノ酸を運ぶ仲介役として考えられており、DNAの約3割の部分で作られていることしか確認できていなかった。 研究グループはマウスを中心に、RNAを高感度で分析。RNAがDNAの7割以上から作られていることを突き止めた。さらに全RNA53000種のうち、タンパク質に設計情報を持つものは57%にすぎず、設計情報は持たないが、タンンパク質の合成を調節する別のタイプのRNAが43%も存在することを発見した。 RNAはこれまで100種類ぐらいしか見つかっていなかった。研究を主導した理研の林崎良英プロジェクトディレクターは、大航海時代の新大陸発見にたとえて「RNAの新大陸を発見できた」と語る。 |
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| 電気を通す | DNAは電気を通すことで知られ、電子材料やコンピューター素子に応用が期待されている。 東京大学のグループがDNAを人工的に作製し、二重螺旋構造の中に2種類の金属イオンを最大20個、ねらい通りの順番に閉じこめることに成功した。2006年11/27のネイチャーナノテクノロジーに掲載。 DNAの二重螺旋構造の内側ではアデニンやグアニンなど4種類の塩基が相互に結合している。東大の塩谷教授らはアデニンのかわりに特定の金属と結合しやすいように設計した人工的な塩基ならなるDNAを作製。1本づつバラバラにして金属が溶けた水溶液に入れると、銅と水銀のイオンを内側に閉じこめる形で螺旋構造が完成した。 |
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| メチル化 | 2008年、国立遺伝学研究所はDNAの「メチル化」と呼ぶ反応を抑える遺伝子を突き止めた。 DNAにはメチル化が起こると、正常に働かなくなる部分があり、[ガン]などを起こす。ヒトを始めとする生物がゲノム(全遺伝情報)の働きをうまく調節しながら生きる仕組みの解明につながる成果。 DNAにはメチル化が起こるべき部分と、起きてはいけない部分がある。[突然変異]を誘発する部分ではゲノムを安定にする役割がある一方、通常の遺伝子で起こるべき機能が果たせなくなる。この不要なメチル化が起きないようにする仕組みはナゾだった。 ゲノムを解明済みのモデル植物「シロイヌナズナ」でしらべた。本来はメチル化されない遺伝子がメチル化されている突然変異体を解析、『IBM1』と呼ぶメチル化を抑える遺伝子を発見した。IBM1と似た遺伝子は、ヒトを含むほ乳類にもある。 これまでDNAのメチル化を促す遺伝子は多く見つかっていた。メチル化を抑える遺伝子で、ヒトでも保存されている発見したのは今回が初めて。 |
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| コヒーシン | ヒトの遺伝子(約2万5千)が互いにジャマをせず正しく働くのに必要なタンパク質『コヒーシン』を白髭克彦・東京工業大学教授らが突き止めた 三菱総合研究所やオーストラリアのIMP研究所(分子病理学研究所)等との共同研究成果で、2008年1/31のネイチャー電子版に発表。 発見したのはリング状をしたタンパク質『コヒーシン』。DNAには転写を促進したり抑制したりする制御配列があるが、コヒーシンはDNA鎖を区画分けして制御配列の働きを限定していた。遺伝子が周囲の環境に影響されずに機能を発揮できるのは、このため。 これまでは、細胞分裂の際にDNAの分配をコヒーシンが助けることが知られていた。 研究チームによると、人間のDNA上にはコヒーシンが作る区画が約13千カ所あるという。」 |
| 関連情報 |
「遺伝子」 「活性酸素」 |