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炎症



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炎症 inflammation
こけてすりむいたとき 

病原体の侵入をガードしている皮膚のバリアが壊れ、細菌が入り込む。 

これを排除しようと 

細菌の侵入口のまわりに白血球が集まり、細菌を食べて、化学物質を出して殺菌する。
  • (白血球を送り込むために毛細血管が拡張し、局部が赤くなる) 
  • (白血球が出す化学物質に組織が反応し、液体成分で腫れ上がる)


やがて、キズは修復され、元に戻る。 


炎症というのは、
傷害や脅威に対して体が反応する方法の1つです。


これは細菌・負傷・刺激物との接触によって引き起こされるもので、体の防衛機構が動員されていることの徴候です。

この範囲では、炎症は体に有益なプロセスとみることが出来ます。
それは、
  1. 血液の供給が増大することと、
  2. 局所的に体温が高まることと相まって、感染を抑制し、治りを早めるからです

しかし、治癒のプロセス以上に炎症が続けば、非常な痛みや掻痒感を起こします。 





炎症の主徴候
  • ・疼痛、
  • 熱、
  • 発赤、
  • 腫瘍、
  • 機能喪失。




炎症を促すタンパク質
「IKKβ」 

2011年、京都大学の芦田昇特定助教らは、ガンを抑える遺伝子の活動を炎症を促すタンパク質がジャマしていることを見つけた。

細胞の炎症とガンとの新たな関係が見つかった。

研究チームは血管にある血管内皮細胞の中にある炎症を促すタンパク質「IKKβ」に着目した。
血管内皮細胞にIKKβのできないマウスを遺伝子組み換えでつくると、血管や胎盤が十分に育たず、生存が難しかった。
調べると、IKKβはガン抑制遺伝子「PTEN」を抑えることでマウスに異常を引き起こしていた。


炎症はガン心臓病糖尿病などさまざまな疾病に関わる

IKKβが炎症を引き起こすことは知られていたが、PTENの活動を抑える過程でも、ガン化に関与していた。 






炎症を強めるタンパク質
(Y14) 

2013年、北海道大学の松田正教授らは、細胞内にある「Y14」というタンパク質が、
関節リウマチガン組織で起こる炎症を強める仕組みを見つけた。
成果は米免疫学会誌(電子版)に掲載。

研究グループはヒトの子宮頸ガンの培養細胞を使って実験した。

y14は炎症性タンパク質を作る転写因子と呼ぶ生体物質の働きを盛んにしていた。

転写因子は細胞の外から入ってくる信号を受けて炎症性タンパク質を作り、炎症を悪化させる。

Y14は外から入ってくる信号を転写因子に伝えやすくしていた。

松田教授は“関節リウマチの治療で、Y14は重要な標的になる”と話す。 






脂肪に炎症を引き起こすタンパク質
2015年、大阪大学の石井優教授らのチームは、脂肪に炎症を引き起こすタンパク質を発見した。 


脂肪の炎症は糖尿病の引き金となる。 


肥満すると脂肪組織で炎症が起こり、TNFαなどの炎症物質が生じる。 

体内に炎症物質が増えると、血糖値を下げるインスリン の効きが悪くなる 

実験でマウスに高脂肪食を1週間与えたところ、体重が増える前から、脂肪組織に炎症に関連するタンパク質「S100A8」が増えた。 

又、試験管内で免疫細胞の一種であるマクロファージ にこのタンパク質を加えたところ、マクロファージがいろいろな炎症物質を出すことが判明。 

そこで、マウスに高脂肪食を与えると同時に、S100A8の働きを抑えるタンパク質を、注射で8週間投与した。その結果。インスリンの効果が落ちにくかった 

成果は4/7の米科学アカデミー紀要(電子版)。




アンジオポエチン様たんぱく質2(ANGPTL2)

(糖尿病関連タンパク質) 


2011年、熊本大学の尾池雄一教授らは、「アンジオポエチン様たんぱく質2」と呼ばれる物質が、ガンの発生やガンの転移を起こしやすくしていることを突き止めた。 

このタンパク質は糖尿病など生活習慣病にも密接に関係しており、幅広い病気の予防や治療に役立つ可能性がある。 

マウス実験でANGPTL2が多いほど皮膚ガンにかかりやすく、肺などへの転移が起きやすいことが分かった。 

また、このタンパク質がガンが成長するための血管やリンパ管の新生を促していることも明らかにした。 

ANGPTL2は肥満に伴って脂肪組織で生じやすくなり、慢性炎症の原因になる。 


慢性炎症は
糖尿病や動脈硬化などを引き起こすほか、ガンとの関連も深
いと考えられてきたが、具体的にどの物質が関係しているかは不明だった。





アレルギーで炎症をしずめる仕組み
2013年、東京医科歯科大学の烏山一教授らは免疫システムで起こる炎症をしずめる仕組みを解明した。 

白血球の一種で炎症を引き起こす「炎症性単球」が、途中から炎症を鎮める火消し役に変身していた。 

成果は米科学誌イミュニティ(電子版)に掲載。 

免疫では病原体などを排除する際に炎症が起こる。 

研究チームは免疫細胞の炎症性単球が働かないマウスにアレルギー反応を誘発する実験を実施した。その結果、マウスは炎症が長引き、症状も悪化した。

調べてみると、この炎症性単球はまず炎症を引き起こす細胞に変身し、途中から火消し役に変わっていた。 





炎症を起こす酵素
(mMCP-11) 

2016年、東京医科歯科大学の鳥山一教授と山西吉典講師らは、アトピー性皮膚炎やぜんそくなどの アレルギーで炎症を引き起こす酵素を特定した。 

研究グループは白血球の一種で、アレルギーの発症に関わる好塩基球が多く分泌する「mMCP-11」と呼ぶ酵素に注目した。 

この酵素をマウスに注射すると、炎症が起きて皮膚が腫れた。 

注射した部位を調べたところ、炎症を引き起こす免疫細胞が集まっていることが分かった。 

培養した免疫細胞にmMCP-11を加えたところ、免疫細胞を引き寄せた。 

薬剤で酵素の働きを抑えると、引き寄せなくなった。
  • 米科学誌「ブラッド」電子版






炎症を抑えるタンパク質
PDLIM2 

「田中貴志・理化学研究所員らは、ウイルスや細菌に感染すると起こす炎症反応を適切に抑えるタンパク質を発見した。

免疫細胞の核にある『PDLIM2』で、このタンパク質が無いマウスでは炎症反応が2〜3倍に高まった。

炎症反応は 

病原体と闘う必須の免疫機能が引き起こす反応だが、 

過剰反応するれば逆にアレルギー反応を引き起こす

免疫細胞の『NF-κB』(NF-カッパーB)と呼ぶタンパク質が活性化すると起こり、このタンパク質が分解されると免疫反応は静まるのが基本的な仕組み。


研究チームは、NF-κBを分解に導くタンパク質『PDLIM2』を発見した。細胞核内でこのタンパク質に結合すると、分解酵素がある部位まで運ばれることが分かった。
PDLIM2が欠損した免疫細胞では、NF-κBの分解が妨げられ、炎症反応に必要なタンパク質が2〜3倍過剰に生産された。また毒素を注射した欠損マウスでは、野生型に比べ死亡率が2倍に高まり、炎症反応が過剰に起こっていることが分かった。
過剰な反応を抑える治療薬を開発するため、NF-κBを不活性化する研究はあるが、未だ効果的な薬は無いという。
成果は2007年4/30付けのネイチャー・イムノロジー(電子版)発表。 






敗血症や感染症を抑える体内の仕組み
HMGB1
2013年、東京大学の谷口維紹特任教授と柳井秀元特任助教らは敗血症や感染症を抑える体内の仕組みを見つけた。 


免疫細胞の細胞質内にあるタンパク質「HMGB1」が細菌感染などによる炎症を抑えることを動物実験で確かめた。 


HMGB1は細胞質内にあることは知られていたが、従来は、細胞外に放出されたものが敗血症などに影響しているとみられていた。 

研究チームは免疫細胞の一種「マクロファージ」でのみHMGB1の無いマウスを作製した。 

細菌に感染させる実験では約10日後の生存率が約2割となり、通常のマウスの約8割より下がった。




インフルエンザウイルスの炎症
2013年、
東京大学の一戸猛志准教授らは、インフルエンザウイルスに感染した時に起こる炎症反応の仕組みを解明した。 


成果は米アカデミー紀要(電子版)に掲載 

インフルエンザによる炎症は、細胞がウイルスを認識して炎症物質を作るために起きる。 

細胞内にウイルスが入ってくると、「NLRP3」というタンパク質などが集合して炎症物質を作る

しかし、タンパク質がどこで集合体を作るかが不明だった。 


研究グループはマウスの免疫細胞内のNLRP3を抗体で集めて、くっついているタンパク質を詳細に調べた。 

細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリア表面の「Mfn2」というタンパク質に結合していた。






=メチル・サルフォニル・メタンの略で、
天然有機イオウ
のこと。

炎症部位には・・・→イオウが減少しています。

・このMSMは新鮮な果物や野菜などに多く含まれており、重要な栄養素の1つです。

アミノ酸の精製に不可欠な成分ですが、調理などで失われやすいので、積極的に摂取することがすすめられています。









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