盗聴/暗号/防犯
偽造/通信傍受/機密情報

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関連情報
IPA(情報処理推進機構)
盗聴
Echelon(エシェロン) 「米国家安全保障局(NSA)が英国・豪州などと共同で構築した国際諜報網。
電話・ファックス電子メールなどを対象に情報を収集する」
「当初は旧共産圏諸国の情報入手を目的につくられたエシュロンが冷戦崩壊後、産業スパイ目的に転用された。その時期は日本企業が世界各地で急速に存在感を拡大した時期」
Carnivore(カーニヴォー) 「米連邦捜査局(FBI)が開発したインターネットの通信傍受システム」
Fluent(フルーエント) 「米中央情報局(CIA)が開発したシステム。
Fluentはネット上の外国語情報を英語に自動翻訳。
Oasisは音声情報を自動で文字情報に変換する」
Oasis(オアシス)
TEMPEST(テンペスト) 「NSAが開発しているとされる技術。コンピューターから発する電磁波から、オフラインで情報を傍受する」
2004年8月、日本でもTEMPEST対策ができた業務用ノートパソコンが開発された。

存在する 欧州議会は2001.7.02、米英など英語圏5ヶ国が運営し、民間企業情報を入手しているとされる通信傍受システム「エシュロン」問題を審議する特別委員会で、「存在は疑いない」とする報告書を賛成多数で採択した。日本の三沢など世界11カ所にある米軍基地などの傍受用アンテナは軍事目的には必要なく、むしろ民間通信の傍受用とみられると指摘した。
報告書の採択は、欧州議会がエシュロンの存在を公式に認めた事を意味する。アメリカなどはエシュロンの存在自体を「一切ノーコメント」としているが、EUは「人権侵害行為にあたる」として米英などに見直しを要請する考えだ。報告書によると、、エシュロンは米英協定に基づいて、アメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージランドが1948年に署名した通信傍受システム。米国国家安全保障局(NSA)が軸となり、アメリカが日本、イギリスがドイツ・イタリアといったように5ヶ国が国や地域を分担して情報を収集する。世界各地の衛星通信を利用し、民間情報を電話・ファックス・電子メールなどで傍受。報告書は「自国企業が有利になることを狙って、外国企業へのスパイ活動を通して情報を集める」と明記している。
被害事例 エシュロンの被害事例の一部
1.米国国家安全保障局(NSA)が1994年にサウジアラビアの航空会社からエアバスへの航空機発注に関する電話・ファックスを傍受、情報はエアバスのライバル会社である米ボーイングなどに渡り、米側が60億ドルの商談を獲得した。
2.米中央情報局(CIA)が1997年、ドイツ政府が保有していたハイテク製品情報をエージェント(代理人)を使って盗もうとしたが、エージェントは正体が露見し、国外追放になった。
3.CIAが1996年、当時のカンター米通商代表部(USTR)代表らが自動車交渉を有利に進めるため、日本の通産省のコンピューターシステムに侵入した。
防止 小型装置
2008年、NTTはパソコンの微弱な電磁波から画面情報を読み取る「電磁波盗聴」を防止する小型装置を開発した。
携帯電話機ぐらいの大きさで、パソコンに外付けしてできる。
価格は数万円。パソコン画面には通常通り情報が表示されるが、傍受する側には白黒の縞模様で表示される。
証明 電磁波からもれる情報
○○は電子機器の電磁波漏洩が原因とされる通信ネットワークからの盗撮・盗聴などを防ぐ機器を販売。主力製品は情報漏洩防止用の電磁波フィルター「μ-ディスク」。回路設計した基板上にチップコンデンサーを搭載した薄型フィルムで、パソコンとプリンターを結ぶケーブルコネクターなどをはさんで使う。ノースロップの技術を量産。
別に、米システムウエアが開発が米陸軍と開発した異常電波を24時間監視する装置「RF-Patrol」の販売も始めた。室内に設置する複数のアンテナで3秒ごとに異常電波の有無を検査、盗聴・盗撮内容の再現もでき、被害を受けた時の証明にも役立つ。
無線LAN 2008年、10月、神戸大学院の森井昌克教授らのグループは、無線LANの暗号方式『WEP』を数秒で解く方法を考案し、「コンピューターセキュリティシンポジウム」で報告した。
暗号化された通信内容を10メガバイト以上傍受すれば、推測できるという。
傍受と推測に必要な時間は10秒以内。
これまでの手法では、相手の通信機器に不正アクセスして特殊な通信内容を傍受するなど一定の条件がそろえば1分ぐらいで傍受できるものだった。
今回の手法では、不正アクセスが不要で、相手に気づかれずにカギを推測できる。解読ソフトをインストールしたノートパソコンを持って企業や家庭に近づけば、相手に気づかれることなく盗聴できる。
企業秘密・暗証番号も盗まれる可能性がある。
森井教授は“新しい暗号方式『WPA2』に乗り換えるべきだ”と語る。
発見 20秒で発見
2008年 ,○○は電磁波の発信源を特定し、ビルの内部などに仕掛けられた盗聴機や盗撮機の存在をすばやく見つけだす装置を開発した。装置は10cm×10cm、高さ1mで移動式。16個の電磁波センサーとカメラ、解析用機械、ディスプレーで構成されている。この装置を使えば、街の中で盗聴・盗撮の電波がどこから出ているかをすぐ特定できる。
オーロラ
AUTORA
2008年、ソニーは電子署名などに利用する暗号の安全性を高めた新たなアルゴリズムを開発した。
事実上の世界標準となっている現行のアルゴリズムの弱点をカバーできる。
岩田哲雄・名古屋大学教授との共同成果。
開発したアルゴリズムは電子署名やパスワードの保護に用いる暗号学的ハッシュ関数の改良版で、『オーロラ』と名づけた。
ハッシュ関数は元のデーターを圧縮しながら暗号化する。暗号化したいデーターを複数に分割し、それぞれのデーター量を大きくしたり圧縮したりして暗号データーを作る。
米標準技術研究所(NIST)が開発して事実上の世界標準であるアルゴリズム『SHA-1』は理論上破られる可能性があることを、2005年に中国の研究者によって指摘された。このため、NISTは次世代の暗号アルゴリズムを世界中で公募中。
PDF 漏洩防止ソフト
「○○とソフト開発の▽▽(新宿区)は、機密情報をPDF形式で安全に相手先に送ることができる情報漏洩防止ソフトを2008年9月に発売。
「電子割符」と呼ぶ技術を使い、送り手側で電子データを分割。データ同士が互いの“カギ”になるようにし、2つのデータが揃わないと閲覧できない。
発売するソフトは『△△』。ワードやエクセルなどで作成した重要文書のアイコンを、パソコン画面上でドラッグして割符ソフトに重ねると、分割された特殊なファイルができる。分割ファイルの一方を電子メールで、もう一方をUSBなどの記録倍体に保存し宅配便などで相手に別々に送る。
送り間違いや紛失・盗難にあっても片方が第三者の手に渡っても情報が漏れるのを防げる。このソフトで作成したPDFファイルは、ソフト開発のPDF閲覧ソフト『◇◇』の最新版でのみ復元・閲覧できる。
分割用のソフトはインストール用のCDが\3150で、使用料がパソコン5台で\67200。閲覧ソフトはネット経由で無料配布する。
情報漏洩の防止にはPDFファイルを暗号化する方法があるが、暗号を解く鍵は大半がアルファベットなどを組み合わせて作られるため、高性能コンピューターなどを使えば理論上解読可能になる。
解読 携帯で
2009年、5/12、富士通研究所は暗号化された紙の文書をカメラ付き携帯電話で解読・閲覧できるソフトを開発した。
モザイク状に暗号化されたコードに携帯電話のカメラの焦点を合わせると、自動的解読される。
ソフトは富士通が独自開発した暗号化技術を使ってモザイク化した文書が対象。
人工DNA 偽造防止
2009年、理化学研究所とバイオベンチャーのタグシクス・バイオは、文書の偽造防止や防犯対策に利用できる人工DNAを効率よく作製する技術を開発した。
通常、DNAを構成する4種類の塩基に、人工的に作った2種類の塩基を加えて作った。インクや塗料などに混ぜて使えば、文書を特定したり、ひき逃げした車を突き止めたりするのに使える。
DNAはアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4種類の塩基からできています。そして、AとT、GとCがそれぞれ塩基対を作りながらつながっている。
研究チームはこの4種類の塩基と同じようにあつかうことが可能な2種類の塩基『Ds』『Px』を新たに開発した。
6類類の塩基から二重らせん構造をもつ人工DNAを作ることができた。
インフルエンザの確定診断にも使われているPCR法と呼ぶ遺伝子増幅技術でコピーを作ったところ、普通のDNAの約8割の増殖率で増やすことに成功した。
DsとPxが対になる確率は99.9%以上と、AとT、GとCとほぼ同じレベルであることを確認した。
6種類の塩基からなるDNAは自然界には存在しない。
紙幣偽造 近接場光で防ぐ
2009年、東京大学の大津元一教授らと大日本印刷は、紙幣やクレジットカードの偽造を防ぐ新技術を開発した。
現在偽造防止に使われている「ホログラム」を改良した。
ホログラムの表面に50ナノbという小さな溝を刻む。この溝を近接場光で暗号として読み取れる。
150`Hz 2009年、東京農工大学の越田信義特任教授らは、人間には耳には聞こえない超小型スピーカーを開発した。
人間の耳には通常20`Hzの音までしか聞こえないが、新型スピーカーでは150`Hzまで出せる。一般のスピーカーは電線を伝わってきた音の電気信号を、最後にコーン紙とよぶシートに伝え、その振動が音になる。
20`Hzはコーン紙で発声できるほぼ上限で、それより高周波の信号は捨てている。
“真っ暗な室内の隅々まで不法侵入者を発見できるようになる”(越田特任教授)
胎児の発育状況を調べる超音波診断はよく知られている。羊水などの液体中では超音波は良く伝わるために実用化している。しかし空気中では音速が約1/4になるうえ、減衰が大きい。既存技術では超音波は空気中をほとんど伝わらない。
越田特任教授らは、コーン紙の機械的振動のかわりに、「空気との熱交換」という新方式で音を出す超音波スピーカーを開発した。
“150`Hzはあくまで手持ちの測定装置の限界であって、基本的にこの原理で再生できる超音波に周波数の上限は無い”と語る。
テラヘルツ波 2009年3月の応用物理学会で驚くべき技術が発表された。
周波数が10テラ(テラ=1兆)以下のテラヘルツ波を、カバンや袋に当てると、中に入っている麻薬や爆発物の成分から産地まで分かる。ところが、今まであったテラヘルツ波の発生装置はミカン箱大で、大きすぎる。そのサイズを豆粒大にまで小さくしたのが、秋田県にあるテラヘルツ研究所と東北学院大学の木村光照教授、東北大学の西沢潤一名誉教授たち。
物質の中には電子が普段いたり、エネルギーを得て一時的に滞在する「エネルギー準位」と呼ぶ場所がある。一時滞在の準位から安定な準位に戻る時のエネルギーの差が電磁波となる。
準位間の幅によって電磁波の波長が変わる。
西沢名誉教授らはテラヘルツ波を生み出す準位を人工的に作ることが技術的に化膿であると予言し、テラヘルツ研究所がそっれを実現した。
“血液や尿検査で、麻薬を吸っていると、その産地がどこか?まで10分程度で分かるようになる”
脳指紋
検査
脳指紋とはP300という特殊な脳波のこと。
このP300は過去に記憶したものを見たり聞いたりした時にのみ脳から出るもので、その正確さは99%以上。
この脳波は汗や脈拍によって測定するポリグラフ(ウソ発見器)とは違い、自分でコントロールすることはできないそうです。
このP300を用いたものが「脳指紋法(Brain Fingerprinting)」または「脳指紋検査」と呼ばれています。
現在は主にアメリカで、真犯人しか知りえない情報を容疑者に見せてP300を測定し、犯罪捜査や冤罪の審査に使われているそうです。
生命研究所・柿木隆介博士
ネット暗号 インターネット通信の暗号技術を支えている計算方法が素因数分解。
2010年1/8、NTTは欧州の研究機関と協力して多数のコンピューターを連携させ、並列処理して、232桁の数を素因分解することに成功したと発表。あと77桁分解が進むと、現在主流のネット暗号(309桁を使う)は破られることになる。
その時期は5〜10年後とみられている。
素因数分解は・・・・数を素数(1とその数自身でしか割り切れない数)のかけ算に分解する。
テラ級 ネットのセキュリティ
2010年、産業技術総合研究所とKDDI研究所は、毎秒数10メガ〜数テラビットの高速ネットワークに対応したセキュリティ装置を開発。
論理回路を書き換え可能なLSIであるFPGAを組み込んだボードを開発。
なりすましによってクレジットカードの情報をだまし取るフィッシングなど有害サイトを遮断する処理が毎秒60ギガビットでできる。
国際標準 ストリーム方式
2011年、KDDI研究所が開発した暗号技術が国際標準に採用される見通しとなった。
2007年にストリーム暗号の「KCipher-2」を開発し、2008年から国際標準機構(ISO)に提案してきた。
暗号技術では「ブロック暗号」と呼ぶ方式を使った米国標準「AES」が有名。
KCipher-2はAESに比べて5〜10倍の高速処理が可能。

機密情報を分割・分散して保管
  • 機密データ保管
    • 2009年、大日本印刷は企業の機密情報を分割した上で分散管理するサービスを始める。情報サービスのデジタル・メディア総合研究所と認証機器製造のSCMマイクロシステムズ・ジャパンと協力して行う。
      • 大日本印刷が分割・分散保管の技術を提供
        SCMが利用者を認証するUSB型装置を供給
        デジタルメディアが運用と営業
      企業から預かった機密情報を[A][B][C]の3つに分割。4つを複製して[A・B][B・C][A・C]の3つの組み合わせにし、それぞれをお互いに離れた場所にあるサーバーに保管する。
  • 機器から外すと無効になるHDD
    • 2010年、東芝は、ハードディスク駆動装置(HDD)を搭載機器から取り外した際、記録データを自動で瞬時に無効化する技術を開発した。


量子暗号
  • 盗聴を完全に防止できる量子暗号の実用化へ
    • 2005年8月、NTTと米スタンフォード大学の研究グループは量子暗号通信の実用化実験に成功した。通信速度を従来の10万倍に高めることに成功した。
      20km間を毎秒500`ビットの速度で送信(新聞4頁分の文字を1秒で送る)実験に成功した。
      現在、盗聴を完全に防ぐには、光ディスクなどに情報を記録して人手で運ぶしか方法が無い。
  • 保持時間
    • 2009年、国立情報学研究所の山本善久教授らは、半導体中で電子の微細な物理状態を従来の7000倍の長時間保持できる新技術を開発した。
      量子暗号は光の粒に情報をのせて光ファイバーで相手先に送るが、1000bの長距離にナルト中継器が必要になる。中継器の中では光の状態をいったん電子や原子核の物理状態に移し替える。だが電子の状態は1ナノ秒で壊れてしまうため、中継が難しかった。
      研究チームは、ガリウムヒ素の結晶に埋め込んだシリコンの電子にパルス状の光を当てて、物理状態を補正する技術を開発した。
  • 衛星から伝送
    • 2009年、情報通信研究機構は、宇宙と地上でやりとりできる量子暗号の基礎実験に成功した。
      人工衛星から発したレーザー光を地上の望遠鏡で観測した。その結果、大気の影響による光の劣化が小さいことがわかった。
      量子暗号通信に見立てて周回衛星「きらり」から東京・小金井に設置した地上望遠鏡に向けてレーザー光を送信。量子暗号に利用する「偏光」の劣化具合を測定した。偏光の質を示す「偏光度」の劣化は2.8%以下で、量子暗号に必要な上限値(11%)を大きく上回った。
  • 空中で遠距離通信
    • 2010年、情報通信研究機構とNECは、量子暗号を遠く離れた様々な通信相手との間でやりとりできる技術を開発した。
      論文は米物理学誌アプライド・フィジクス・レターズに掲載された。
  • 光回線上の情報盗聴
    • 2010年、玉川大学学術研究所・量子情報科学研究センターの二見史生准教授は、光通信ネットワークから情報が盗聴される危険性を実験で確認。電子メールの中身やパスワードを盗み見たという。
    • 防ぐには量子暗号のような強力な暗号技術の開発が必要だとしている。「次世代ネットワーク・ワーkショップ2010」で発表。
    • 盗聴実験はタップと呼ぶ通信機器を光回線に取り付けて実施した。光信号を30%分岐したうえ、この光信号を電気信号に変換し、ソフトウエアを使ってパケット(情報の束)のなAK身を解析した。
    • 玉川大の通信ネットワークで実験したところ、利用者がパソコンでホームページを閲覧したり電子メールを受信したりする際に、光回線から盗み見ることができた。閲覧したホームページや電子メール中身に加えて、IDやパスワードの盗聴も可能だった。
    • 玉川大では解読が理論的に不可能な量子暗号の一種「Y-100」を提案。
  • 通信実験成功
    • 2010年、玉川大学学術研究所・量子情報科学研究センターの二見史生准教授は量子暗号方式「Y-00」を使い、玉川大のネットワークで量子暗号通信の実験に成功した。
    • 通信速度が毎秒1ギガビットと速いのが特徴。
    • 実際のネットワークで双方向通信の検証が出来たのは初めて。
    • 日立情報通信エンジニアリングと共同で、光信号の受信機を試作。通信距離は40km。信号を4096段階の明るさの光に分けて送信した。光が持つノイズ(量子雑音)を利用しており、現在の技術では盗聴不可能としている。
    • 動画やホームページ、電子メールなどを送受信できることを確認。
    • 量子暗号の研究では、光に粒(光子)に情報を乗せる方式「BB84」が主流で、情報通信研究機構などが取り組んでいる、通信途中で情報をのぞき見ると即座に判別でき、将来にわたって盗聴できないことが理論的に確かめられている。ただ、この方式は通信速度が遅い。
  • シュレディンガーの猫
    • 東京大学大学院工学系研究科の古沢明教授のグループが、量子力学の思考実験として有名な「シュレディンガーの猫」の状態を光パルスを使って実際に作りだし、その状態を別の場所に伝送する実験に世界で初めて成功した。
    • 成果はサイエンス4月号に掲載。
    • シュレディンガーの猫とは、1930年代に提案された量子力学にカンする思考実験。放射性物質から放射線が出たら毒ガスが放出される装置を仕込んだ箱の中に、猫を入れておく。猫の生死は蓋を開けてみないと分からない。これは「生きている猫」と「死んでいる猫」が重なり合った状態を見なされる。猫のような日常的なものでも、量子力学の重ね合わせの状態になり得るというパラドックス。
    • 古沢教授らの実験では、この「猫」に相当するものを、位相(波の山と谷)が反転したひかり野は動の重ね合わせとして実験した。こうしてつくった光パルスを、重ね合わせた状態を保ったまま伝送することに成功した。
    • 伝送に使ったのが、「量子テレポテーション」。これは「量子もつれ」と呼ばれる状態にある2つの量子を情報を送り手と受け手でそれぞれ持ち、送り手側での測定の影響がもう片方に及ぶことを利用して、情報を受け手側に出現させる。
    • シュレディンガーの猫の状態は、それを直接観察すると重ね合わせの状態が失われてしまうが、この方法だとその性質をウシ内々で送ることができる。
  • 情報通信研究機構
    • 2012年3/6、情報通信研究機構はサイバー攻撃を受けた企業内などの内部システムにある機密情報を侵入者から守る新手法を開発した。
    • 量子暗号を使い、あらかじめ情報の暗号化方法を共有しておく、侵入者が内部の人間になりすまそうとしても、暗号化のルールが分からないため発見される仕組み。
    • 今年中にも同機構内で試運用を始める。
    • 開発したのは内部ネットワーク内の通信の交通整理をするスイッチ。
    • パソコンやサーバーなどネットワークにつながった機器との間で暗号を共有する。パソコン側は通信時に使う個別の識別コードを暗号化し、さらにパケットごとにn使う暗号を変えていく。
    • システムに侵入したサイバー攻撃の犯人は、アクセス権が高いパソコンの利用者になりすまそうとする。ただ、そのパソコンの識別コードは盗めても毎回どう暗号化するか分からない。そのままの識別コードで通信を試みるとスイッチによって不正侵入が見つかり、通信が遮断される。

CONVOY 米国南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」の時も中国の大地震の際にも活躍。
カナダの通信サービス会社、ノーサット・インターナショナルが販売している移動体通信システムがコンボイ(CONVOY)
電話など通信手段が立たれた被災地などで衛星ブロードバンドを使ってインターネット通信を可能にした。
コンボイは英吾で「護衛隊」
緊急時に衛星中継車を現地に運ぶのは難しいが、コンボイなら通信装置だけを持ち込めばいい。
直径1m大のパラボナアンテナを四輪駆動車の屋根に取り付けて使う。
特殊な道具無しに30分ほどで組みたてられる。
無線技術の進歩に伴って、どこでもインターネットに接続できるようになった半面、新しい悩みも生まれた。ノートパソコンの盗難や置き忘れによる情報流出だ。
「我々の技術を使えば、失ったパソコンのデータを遠隔操作で消去するだけでなく、内容まで取り戻すことができる」という。
同社はGPSや公衆無線LAN技術を使い、パソコンがどこにあるかを特定できる。
「ほら、この赤いマークがパソコンのある場所です」
暗号化 紙情報を暗号化
「2008年6/10、富士通研究所は文書など紙に印刷された情報でもパソコンに取り込み簡単な処理をすれば暗号化できる技術を開発した。
情報漏洩の4割を占めるとされる紙情報のセキュリティー強化に役立つ。
2008年度中に実用化する。
文書をスキャナーを使って紙情報のままパソコンに取り込み、個人情報や機密情報などを暗号化したい部分を選択する。暗号化した部分はモザイクのような画像になり、内容が分からなくなる。この文書をメールで送るか、印刷後にファックスで送信する。受けとった側は事前にもらっておいた暗号鍵を使うと、暗号化されていた情報を読むことができる。
いくつかの鍵を使い分ければ、役職や部署別に閲覧可能な文書を分けることも可能。
2012年、東京理科大学の大矢雅則教授らは、イタリアのグループと共同で、従来の1万倍の処理速度を達成した。パソコンのハードディスク内にあるすべてのデーターを暗号化することも可能になる。
大矢教授らは「非可換解析学」という数学の手法を応用。聖書に書かれたずべての情報を数秒で暗号化することができた。すばやく暗号化できるだけでなく、部外者が暗号を解ける確率がゼロになることが数学的に証明されており、安全性も高い。
従来の暗号化技術は因数分解の理論を複雑化したので限界があった。
限られた計算能力でも使えるので、携帯電話などの小型機器にも使える。
LED
(発光ダイオード)
で通信
2009年、慶應義塾大学発のベンチャー「中川研究所」は発光ダイオード照明を使った可視光通信の速度を大幅に上げる技術を開発した。
情報通信研究機構からの委託で開発。
LEDは可視光の一種で光が見る範囲内しか届かないため、通信内容が壁の裏側に漏洩する心配がない。
NECは慶應義塾大学と共同で、屋内でロボットを目的地に誘導する実験に成功した。実験ではLEDを毎秒4800回点滅させる。ロボットに搭載したカメラが点滅パターンを解析し、どの照明の下にいりかを割り出す。さらに、もう1台のカメラが光の方向をとらえ、現在地を正確に知る仕組みを採用した。
“誤差はミリ単位に抑えられる”と春山真一郎・慶応義塾大学教授は語る。
LEDの通信方式の国際標準は米電気電子学会が2010年内に決める予定。
可視光で タムラ製作所はLAN(構内情報通信網)を構築、電波を使うのが難しい環境にある病院などでの使用を目指す。毎秒10メガビットで通信できる。サーバーからの情報を天井の照明からパソコンに送る。毎秒1千万回点滅させる制御技術を開発、ADSL(電話線を使ったデジタル高速通信)並みの速度を実現した。
人体通信 2009年、早稲田大学とNTTは共同で、入退室管理などに使う「人体通信」で、第3者のなりすましを防ぐ技術を開発した。
人体通信は体の表面に発生する弱い電気を利用して通信する技術。専用のカードを衣服など体の近くに身につけておけば、読み取り機にかざさなくても認証できる。
早大の小松尚久教授らは、指の指紋で判別する生体認証を組み合わせた。指による認証なら、ドアノブを握るといった人体通信と同じ動作で確認ができる。
利用者が手のひらを置くと3本の指の指紋を検出できる専用の読み取り器を開発した。
指紋パターンとカードから読み出したIDを照合して確認する実験に成功した。

GPS(全地球測位システム)
  • 脆弱
    • 2012年5/2、韓国の国土海洋省は4/28からソウル首都圏地域で民間航空機のGPSに大規模な障害発生したと発表。妨害電波が北朝鮮の開城から出ていたと推定されると述べた。
    • GPSは、高度2万`bの軌道を周回する複数のGPA衛星から発信される電波を受信し、受信電波の違いから位置を計算して特定する。
    • ロシア製のGPS妨害装置が数千円で出回っているという。


盗撮防止 パソコン画面の盗撮を防止
2011年、国立情報学研究所の越前功准教授らは、個人情報を表示したパソコン画面などをデジタルカメラで盗み撮りできなくする技術を開発した。
ディスプレーの表示に重なるように赤外線が出る筒型の装置を試作した。
研究チームはすでに、映画館での盗撮を防ぐ技術を開発している。
絵画など美術品の盗撮防止にも使える。
11月にアリゾナ州で開催される国際学会で展示する。
盗聴を防ぐ 無線LAN
2012年、東芝テックはオフィス内の特定の範囲にだけ電波を出すことができる無線LAN(構内情報通信網)装置「細径LCXアンテナ無線LANシステム」を発表。外部の第三者による盗聴を防げることができる

近赤外光
  • 爆発物を・・・数秒で・・・判定
    • 2010年、大阪大学の糸崎秀夫教授らはクボタと共同で、液体の爆発物を短時間・高精度で発見できる装置を開発した。
    • 液体に入ったプラスチックやガラス容器を装置にセットすると2〜3秒で判定できる。
    • 誤検知率は1%以下。
    • 従来の装置ではガソリンなど液体の可燃物しか検査できなかった。
    • 検出には液体の種類によって吸収の仕方が異なる近赤外光を使う。
    • 容器の底から近赤外光を入れ、容器内で反射して底に戻った光の波形を解析する。
    • 波形から内容物が飲料か爆発物、可燃物かなど正確に区別できる。
  • 目に見えない波長1µb
    • 2012年、富士フイルムは透明なフィルム基材の表面に貼り付け、赤外光を反射する薄膜を開発した。
    • 近赤外光は気温を上げる性質があり、薄膜を建物の窓に貼ると遮熱効果がある。
    • また、光通信に使う波長のため、反射を利用することもできる。

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