ガンの転移(転移ガン)
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骨への転移 ・首の横にシコリ。首が痛い。→首のシコリ腰が痛い
・理化学研究所は、骨へのガン転移を抑える物質を見つけた。土壌中の微生物が作り出す物質で、骨を壊す破骨細胞を抑える。動物実験で効果を確認した。
川谷誠基礎科学特別研究員らの研究成果。土壌中の放線菌が作る『リベロマイシンA』という物質の作用を調べた。この物質が骨粗鬆症に有効であることは理研で確認済み。
ガンが転移しやすいモデルマウスの尾に、人の肺ガンを移植し、リベロマイシンAを投与した。1ヵ月後にレントゲン写真で確認したところ、肝臓や肺には転移したが、骨には転移していなかった。また、骨折も見られなかった。骨の切片を調べると、破骨細胞が消えていた。
ガンは骨へ転移する際に破骨細胞を活発化させて骨を破壊し、増殖するための足場を作る。さらに破骨細胞ががんの増殖を促し、ガンが大きくなる。この循環を断つことでガン転移を予防できる
脳に転移 脳に転移して起こる手足の麻痺などの症状を、頭部を切開すること無しに2時間ほどの治療で抑えられるのが放射線治療装置『ガンマナイフ』だ。
放射線の一種、ガンマ線をメス代わりに使い、コンピューター制御でガンをわずか0.1mmで狙い撃つ。
東京女子医科大学の林基弘助手は「手術後に体調を崩すのはまれ。日帰り手術を徐々に増やしている」と語る。
ただ、林助手らは国内に45台設置された装置の精度管理に力を入れている。どんなに装置が高性能でも、使う人間が設定を間違えると大事故につながる。「勉強会を開き、知識と技術の普及に努めるしかない」
肺への転移 丸義朗東京女子医科大学教授と東京大学の共同研究グループは、消化器などに最初に発生したガン細胞が、血管を通じて肺に転移するときに不可欠なタンパク質2種類を、マウス実験で突き止めた。このタンパク質の働きを抑える中和抗体を患者に投与すれば、肺への転移をさまたげられる可能性がある。
成果は2006年11/27ネイチャー・セルバイオロジー電子版に掲載。
胃などに最初のガンが発生すると、ガン細胞が分泌する物質の働きによって、肺で『S100A8』『S100A9』というタンパク質が異常に多く作られるようになる。すると、タンパク質の異常発生に対処するため、血液中の『骨髄球系細胞』という免疫細胞が肺に向かう。最初に現れたガン細胞は、この免疫細胞の移動を利用して血管を通り、肺へ向かい転移する事が分かった。
転移遺伝子 米ハワードヒューズ医学研究所の研究グループは、結腸ガンや直腸ガンの転移にかかわる遺伝子を突き止めた。転移性のガンで働きが高まる酵素の遺伝子で、この働きを抑える化合物が見つかれば有効な抗ガン剤になると期待される。肝臓へ転移したヒトのガン組織をしらべたところ、PRL-3という遺伝子が作る酵素のはたらきが、正常な組織や初期のガン組織よりも高まっていた。結腸や直腸のガン化に関する遺伝子は知られているが、転移に関する遺伝子はよく分かっていなかったという。
「8種類あることを、国立がんセンターの横田淳・生物学部長が1996年、突き止めた。ただ、正常な遺伝子が、時と場所を間違えて働きガン化させる真の犯人はまだ見つかっていない」
2002年の日本癌学会で、転移遺伝子40種を東大などが発見したと発表した。

転移しやすさを予測
「転移しやすいガンに特徴的な遺伝子:
<1>『サイクリンD1』:
「細胞が分裂する過程を調節する遺伝子で、突然変異などで働きが強くなると、分裂にブレーキが掛からなくなり、ガン化の一因になる。この遺伝子は、11番染色体にあり、その一部が増幅すると、ガンが転移して増殖しやすくなる。
たとえば、食道癌の場合。もとの食道ガンで細胞の増殖は28%だが、肺など別の臓器に転移した場合、71%の細胞で増殖が始まる。」
<2>『C-erdB』:
「細胞増殖に関与する遺伝子。C-erdBが増殖していると周囲のリンパ節に高い頻度で転移が見つかる。」
転移
抑制
物質
転移を抑える物質
武田薬品工業は31日、ガンの転移を抑える働きを持つ物質を発見したと発表した。アミノ酸が複数結合したペプチドの一種で、武田は『メタスチン』と名付けた。癌の転移が抑制されている時に生体内で働いている特定の遺伝子がメタスチンを作ることを突き止めた。
この遺伝子は、ガン転移抑制遺伝子「KiSS-1」で、すでに知られていたが、これがメタスチンをつくることが今回の研究で分かった。細胞の受容体と呼ばれる部分に結合して細胞に働きかけ、ガン転移を抑えるという。
従来、この遺伝子が生み出す物質などは解明されていなかった。
実験ではガン細胞を接種してから18日が経過したマウスにメタスチンを投与。その3日後に腫瘍を切除し、経過をしらべた。メタスチンの投与から17日後に肺の表面に出来たガンをしらべたところ、通常の1/3程度にとどまった。
メタスチンの受容体は人の卵巣ガンに多く発現しており、メタスチンを投与すれば卵巣ガンの転移を抑制することが期待できるという。

転移抑制遺伝子
『RhoGD12』が2002年に見つかった
ガン細胞の動きを止める物質
「慶応大学と微生物化学研究所(東京・品川)の研究グループは、ガンの転移を防ぐ効果がある物質を発見した。ガン細胞はアメーバのように自分で動いてほかの臓器に移っていく性質を持ったものが多いが、新物質を投与するとその動きを止められる。研究チームはガンの転移が防げれば、効果的なガン治療が出来るようになると期待している。
慶応大学理工学部の井本正哉助教授らは、1000種類程度の微生物を培養しba医用液の中からガンの転移を抑制できる物質を発見した。この物質は慢性呼吸器疾患や皮膚病などで治療に使われている抗生物質に似た構造をした物資で、『マイグラスタチン』と名付けた。
ヒトの食道ガンの細胞は肺や肝臓などの臓器に転移しやすい。シャーレに食道ガンの細胞を敷き詰めて、マイグラスタチンを投与すると、ガン細胞の運動能力が半分以下に落ち込むことがわかった。また、ガン細胞を頃阿須に運動能力だけを奪うため、研究チームは正常細胞には悪影響を与えないとみている。ガン細胞の運動能力を奪う薬剤はこれまでにも知られているが、正常な細胞にも作用して殺してしまうことが多かった。
転移ガンは早期発見が難しく、現在は転移を防ぐ有効な治療法は確立されていない。今回見つかった物質は、正常な細胞に影響を与えないため、安全性が高いガン転移抑制剤の開発につながる可能性が高い。」

タンパク質
日本赤十字・秋田短期大学などのグループは、ガンの転移を抑える新しい仕組みを見つけた。2種類のタンパク質が、血管に入ったガン細胞が別の臓器に転移するのを抑える。
廣田茂・秋田短期大学教授らの成果。研究グループはこれまでに、ガン細胞周囲の細胞が作る『KAI1』というタンパク質がガン細胞にくっつき、転移を抑えることを発見していた。今回は更に詳しい仕組みを調べた。
血管内皮細胞が作るタンパク質を調べたところ、『DARC』というタンパク質がKAI1とい結合することが分かった。KAI1がついたガン細胞が血管内に入ると、KAI1にDARCがくっつき、ガン細胞を抑えるという。
DARCを作れないマウスに人の前立腺ガンを移植して1年間様子を見たところ、ガンは肺に転移したが、DARCを持つマウスでは転移しなかった。
ガンの
転移
転移に関する仮説(タネと土壌)
「英国の病理学者ページェットが、乳ガンで死亡した患者の解剖結果から、転移は特定の臓器や組織に多いことを発見、「タネと土壌」の仮説をうち立てた。それは、タネ(ガン細胞)が育つためには、それに合った土壌(臓器)が必要だという内容で、転移は行き当たりばったりに起きるものではなく、背後に仕掛けが巧妙に施されているとした
転移の巧妙さ
「ガンのやっかいさは、秩序を無視した増殖だけでなく、様々な臓器に飛び火することにある。転移しなければガンも単なる“腫れ物”に過ぎないが、たった1個の異常な細胞から始まったガンは、もとの居場所を離れ、血管やリンパ組織を経て遠い組織に潜り込み、再び増殖を始める。まるで独立した意思を持つかのような『悪性新生物』である。
転移のメカニズム
<1>接着因子がなくなる。
「接着因子とは、多細胞生物が体の構造を維持する上で、絶対に必要なもの。なかでも、細胞がどの臓器の細胞と結合するかを決めている「カドヘリン」と呼ばれる接着因子で、発見した竹市雅俊・京都大大学院生命科学研究所教授は、“転移能力の高いガン細胞は、まず、接着因子が無くなるなどの異常が起きる”を話している。」
「細胞はそもそも、その表面に「所属情報」とでも言うべき接着因子を持っている。それに従って、特定の臓器を構成する細胞の一員となっている。人体は約60兆個の細胞から出来上がっているが、その1つ1つが組織や臓器ごとにまとまりを保ち分業している。
<2>細胞外の組織を分解する:
「異常なタネとなったガン細胞は、本来の居場所を離れ、異なる接着因子を表面に作りながら、新たな土壌(居場所となる臓器)へと動き始める。」
<3>血管に入り込む:
「途中で血管などの壁に道を塞がれると『タンパク質分解酵素』を分泌して壁を破壊し、突き進み血管に入り込む。このとき使われるタンパク質分解酵素は、細菌感染の時などに白血球などが使っているのと同じもので、ガンは正常な機能に使われるものを悪用する異常さがある。」
<4>血管から這い出す。
<5>新たな背着因子を細胞表面に出し、別の臓器に定着する

過酸化水素が転移を促す
京都大学の西川元也助教授と橋田充教授らは、新タイプのDDS(薬物送達システム)でガンの転移を抑える手法を開発した。2005年9/14の日本癌学会で発表。
動物実験で肺に転移したガン細胞の増殖を1/300に抑えることを確認した。制御が難しい手術後の肺ガンへの転移を抑える可能性がでてきた。
研究チームは、過酸化水素がガン細胞の転移を促すが、活性酸素を分解する酵素(カタラーゼ)を投与すると転移が抑制されることに着目。カタラーゼが血中で壊れにくくするため、水溶性高分子[PEG]をカタラーゼにくっつけたDDS製剤をつくった。
ガン細胞を皮下移植し、肺への転移を起こさせたマウスで実験。移植したガンを手術で取り除くと、肺でガン細胞が急増する。作製したDDS製剤を投与したマウスでは、何もしなかったマウスに比べ、ガン細胞増殖が1/300に減少。活性酸素による増殖因子の増加を防ぐことで、ガン細胞の増殖を抑えているとみている。
ガレクチン 2002年、ガレクチンというタンパク質『ガレクチン9』がガン細胞内にあると、他の臓器に癌が転移しにくいという臨床結果が出ているとして、平島光臣・香川医科大教授はベンチャー企業を設立した。
動きを止める 2000年、慶応大学と微生物化学研究所(東京・品川)の研究グループは、ガンの転移を防ぐ効果がある物質を発見した。ガン細胞はアメーバのように自分で動いてほかの臓器に移っていく性質を持ったものが多いが、新物質を投与するとその動きを止められる。研究チームはガンの転移が防げれば、効果的なガン治療が出来るようになると期待している。
慶応大学理工学部の井本正哉助教授らは、1000種類程度の微生物を培養し、その中からガンの転移を抑制できる物質を発見した。この物質は慢性呼吸器疾患や皮膚病などで治療に使われている抗生物質に似た構造をした物資で、『マイグラスタチン』と名付けた。
ヒトの食道ガンの細胞は肺や肝臓などの臓器に転移しやすい。シャーレに食道ガンの細胞を敷き詰めて、マイグラスタチンを投与すると、ガン細胞の運動能力が半分以下に落ち込むことがわかった。また、ガン細胞を頃阿須に運動能力だけを奪うため、研究チームは正常細胞には悪影響を与えないとみている。ガン細胞の運動能力を奪う薬剤はこれまでにも知られているが、正常な細胞にも作用して殺してしまうことが多かった。
転移ガンは早期発見が難しく、現在は転移を防ぐ有効な治療法は確立されていない。今回見つかった物質は、正常な細胞に影響を与えないため、安全性が高いガン転移抑制剤の開発につながる可能性が高い。

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