下痢diarrhea、diarrhoea
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関連情報
薬剤性の下痢(重度の下痢)」「赤痢」「急性下痢」「慢性下痢」「乳幼児の下痢」「食中毒」「スプルー」「下痢と便秘を繰り返す」「アメーバ赤痢」「蛋白漏出性胃腸症」「サイクロスポーラ」「ペラグラ」「吸収不良症候群」「潰瘍性大腸炎」「感染症」「慢性膵炎」「脚気」「急性脳症」「腹部膨満感」「腹中雷鳴」「テネスムス」「倦怠感」「ヒステリー」「時差ボケ」「クル病」「不安」「片頭痛」「カルチノイド症候群」「クリプトスポリジウム」「レジオネラ症」「腸管免疫

下痢便のタイプ   便を調べる
  • コレラ型
    • 米のとぎ汁のような白っぽい水のような便が大量に出る。
    • 1日15リットル出ることもある。
      • 『腸炎ビブリオ』
        『ブドウ球菌による食中毒』
  • 赤痢型
    • 便といつまでも便が出そうな感じが続き、トイレから離れられなくなる・・・『しぶり腹』です
      1. O-157
        1. 便全体に比べ、血の量が多く、臭いがきつい。
        2. おなかが痛いと訴えたら、まず、トイレで5分間ほど気張らせ、便を観察します。1回出たら表情がすっきりして痛みが消えると 心配はいりません。O-157なら痛みは治らず、おなかがしぶり、 いつまでもトイレから離れられません。
      2. カンピロバクター
      3. サルモネラ菌
        1. 「緑色のミートソース」の様な便。
        2. 血は粒状で、臭いはあまりない。

  • ウイルス感染型
    • 悪臭の無い、水の様な便。
      • ・ロタウイルスB群
        ・カリシウイルス
        ・アストロウイルス
        ・腸のアデノウイルス
        ・ノーウォークウイルス

急性腸炎 下痢・腹痛・悪心・嘔吐
赤痢 頻回の下痢・しぶり腹・血便
虚血性大腸炎 高齢・下痢・血便・腹痛
アレルギー性腸炎 特定の食品で常に下痢する。

下痢(西洋医学)
  • 炎症性下痢
    1. 平熱or微熱の下痢
      • 「ウイルス性腸炎」
        「黄色ブドウ球菌食中毒」
        「ウェルシュ菌(クロストリジウム)食中毒」
        「腸炎ビブリオ」
        「毒性原性大腸菌による腸炎」
    2. 38℃以上に発熱する下痢で、便に好中球が認められないもの
      • 「ウイルス性腸炎」
    3. 便に白血球を認める下痢
      • 「病原性大腸菌による腸炎」
        「赤痢菌による腸炎」 
        「サルモネラによる腸炎」
        「カンピロバクターによる腸炎」
        「赤痢アメーバによる腸炎」
        「偽膜性大腸炎」
  • 伝染性下痢
    1. 細菌の産生する毒素による下痢
      • 「コレラ」
      • 「クロストリジウム」
      • 「腸炎ビブリオ」
      • 「黄色ブドウ球菌」
    2. 細菌が腸管粘膜に侵入し腸炎を起こす
      • 「サルモネラ」
      • 「赤痢」
      • 「カンピロバクタ
  • 中毒性下痢
  • 胃性下痢
  • 膵性下痢
  • 本態性下痢
  • 寄生虫性下痢
  • 神経性下痢
  • 内分泌性下痢
(副作用で下痢する医薬品)・・・・薬剤性の下痢

下痢の原因菌
  • メカニズム解明
    • 2010年、ノッティンガム大学(英)の研究チームは、下痢を引き起こす細菌「クロストリジウム・ディフィシル」の作用メカニズムを解明した。
    • この細菌は欧米で発症する下痢の主な原因菌。
    • この細菌は2種類の毒素を出すが、それぞれ1種類の毒素だけでも下痢を発症させることが分かった。
    • この細菌の遺伝子を操作して毒素Aと毒素Bの一方のみを出す変異株を作製し、それぞれハムスターに感染させた。どちらのパターンもハムスターは下痢した。
    • これまでは、毒素Aまたは毒素Bのどちらかが原因毒素とされてきた。

下痢 下痢とは:
「糞便内の水分量が多くなり、糞便が本来の固形状の形を失って、水様~粥状となった状態をいう。」
下痢の原因
◎下痢はいろいろ病気の1つの症状であり、腸の中の悪いものをはやく排泄してしまおうとする人体の防御反応ですから、薬で下痢を止めただけでは病気を治したことにはなりません。同時に原因疾患の治療を行わなければなりません。
ただし、下痢が続くと体内の水分不足を起こし、体力も消耗しますので、特に、小児・体力の衰弱した病人などは、先ず下痢を止めることを優先させます。
セロトニン症候群
便を調べる
下痢症 病態・・・・糞便中の水分が増量した状態。
メレナ
melena
とは、消化された血液が便として排出される状態。
タール便とも呼ばれる。
通常は黒色タール状であり、上部消化器の大量の出血を意味する事が多い。医薬品の副作用でも起きる
検査 白血球・・・・基準値以上
CRP・・・・・陽性
血清総タンパク・・・・基準値以下
コレステロール・・・・基準値以下
便培養・・・・・・・・細菌・寄生虫陽性
消化管内視鏡
ロタウイルス抗原 ロタウイルス抗原は、冬期乳幼児下痢症の病原体。
基準値:陰性
検査目的・・・糞便中より、、免疫学的手法によってA群ロタウイルスを検出する検査
異常値を示す疾患・・・
ロタウイルス感染症(乳幼児下痢症
色に注意 <1>血便・・・・・・・・O-157?
<2>米のとぎ汁・・・コレラ?
<3>緑色・・・・・・・・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
食事 食べてはいけないものはありますか?
  1. WHOは、牛乳だけは絶対にいけない、としています
  2. 脂っこいものや甘すぎるものも良くありません。 
    「例えば、ハンバーグやチョコレートなどは、避けるべきです。」
  3. 赤ちゃんなら、母乳はいつでも与えて良い

脱水に注意
下痢は、大量の水分とカリウム、ナトリウムなどの電解質を急激に失う状態です。体重の5%に当たる水分が失われたら要注意。
10%失われると死ぬこともあります。
※水分補給はどのようにすれば良いのでしょうか?
  1. ブドウ糖が2%の時、最も良く塩分などが吸収されます。WHOが決めている基準では、水に(1)ブドウ糖2%、(2)塩分0.3%、(3)カリウムを含んでいることです。
  2. 市販のスポーツドリンク類は、この基準に比べて塩分とカリウムが少なく、糖分が多すぎるので不適当です

絶食は腸を弱らせる
「下痢すると絶食させる人がいますが、絶食すると腸の粘膜が痩せて、腸が弱 ってしまいます。傷ついた腸粘膜の修復には、十分な栄養が必要です。食べると一時的に下痢便の量が増えますが、本人が欲しがるなら、安心して食べさせて下さい。

下痢用おかゆの作り方
  1. ジャガイモ・ニンジン・タマネギなどの野菜を、皮を剥いた状態で1kgを、水1100ccに入れて煮る。
  2. 煮崩れない程度に火が通ったら、この煮汁を400ccとり、水600ccを加える
  3. 米50ccをよく洗い、30分~1時間水侵し、ザルにとる。(2)のスープと合わせて、沸騰するまでは強火、沸騰したら弱火にして、40~50分くらい炊く。
  4. 火を止めてしばらく蒸らし、塩3g(小さじ約1/2)を加える
  • 白がゆでは、ナトリウムやカリウムが足りません。
  • 少しづつ与えて、吐かないようなら、ほしがるだけ与えましょ
粘液便
や血が混じる
「Aさん(24)は高校時代からよく下痢をしていた。最初は腹痛は無かったが、最近は、必ず下痢の前に下腹が痛み、粘液や血が混ざることもある。1日に何度もトイレに行き、微熱が出て体重が減ってきた。
大腸内視鏡検査と大腸レントゲン検査を受けた結果、潰瘍性大腸炎と診断された。
下痢は何らかの原因で小腸や大腸の水分吸収が悪くなったりすると起きる。胃腸が弱い人は食べ過ぎた時などに、ストレスに弱い人は職場が変わったりすると胃腸の調子が悪くなる。細菌やウイルスの一過性の感染や、腸の動きが活発になり過ぎたのが原因です。
しかし、下痢に粘液や血液が混じる場合は、大腸や回腸に病変があることが多い。10~30代に発症する粘血便を伴う病気としては、
回腸や盲腸を中心に腸が狭くなったり、
腸に潰瘍や穴ができるクローン病と、
直腸を中心に大腸粘膜に炎症を起こす潰瘍性大腸炎がある。
潰瘍性大腸炎は食生活の欧米化に伴い毎年10%ぐり増えている。治療はサルファ剤などの薬物療法が基本。重症や治りにくい時はステロイドや免疫抑制剤を使うこともある。それでも治らなかったり、緊急時には大腸を全部切除することもある。10年以上潰瘍性大腸炎を患っている人は大腸ガンの発生率が高く、定期検査が必要。

ロタウイルス
  • 冬の感染症・・・冬の感染症にはインフルエンザ、ノロウイルスとロタウイルス。
    1. 主な感染時期は・・・・1月~4月
    2. こどもに感染・・・5歳までのほぼ100%が感染する。死亡例有り。
      • 感染力は強く、10個以下のウイルスが口に入るだけで感染する。
    3. 症状
      • 激しい下痢や嘔吐
      • 発熱
      • 下痢・・・コメのとぎ汁のような白っぽい便が1週間ぐらい続くことが多い。
    4. 治療・・・・ロタウイルスに効く薬は無い。ワクチンが承認されている。
      • 下痢や嘔吐を止める薬は使わないこと。
      • 水分補給が大切。
    5. 予防
      • ロタウイルスは吐いたものや糞便に、直接/間接に触れることで経口感染する。
      • おもちゃにウイルスがついていることもある。
      • せっけんや消毒用アルコールにも強い。
      • 塩素系漂白剤やほ乳瓶の消毒液を使う。


【協熱下痢】 =体表には熱があり、胃腸には寒があって、下痢しているものを云う。だから、人参湯を用いるような患者で、悪寒・発熱があると、桂枝人参湯を用いる。《大塚敬節》
【協熱痢】 (きょうねつり)=協熱下痢。表に熱があって下痢するものをいい、桂枝人参湯の証。
【虚痢】 (きょり)=真武湯を用いなければならないような虚証の下痢。
【口糜瀉】 (こうびしゃ)=口内炎を伴う下痢。
【休息痢】 (きゅうそくり)=下痢が発作性に起こって長い間なおらないもの。
【自利】 (じり)=自然に下痢する。
【実利】 (じつり)=実証の下痢。大柴胡湯や大承気湯で下してよい下痢。
【泄】 (そんせつ)
消化不良の下痢。「」は夕食。《素問:陰陽応象大論》
【清穀】 (せいこく)=完穀下痢。不消化下痢。
【泄瀉】 (せっしゃ)=下痢すること。
「泄痢」「溏泄」「瀉利」などともいう。「下利」とも書く。
《傷寒論》《金匱要略》には下利とある。
後世になって、泄瀉と痢疾を区別した。泄瀉は下痢する病の総称で、痢疾は赤痢またはこれに類する病状のものをいった。《漢方診療医典》
【疝瀉】 (せんしゃ)=鶏鳴下痢、五更瀉に同じ。
【疝利】 (せんり)=冷え腹の下痢。
【熱利】 (ねつり)=肛門に熱感のある下痢。


【芳香療法】 <1>ユーカリ:ウイルス感染の疑いがある時。
<2>カミルレ:食物アレルギー
<3>カミルレ・ラベンダー・ネロリ:
   「恐怖・不安・ストレスで下痢。」
<4>安息香・ジンジャー・フェンネル・ブラックペパー:
   「下痢に伴う苦痛を緩和 します
【色彩療法】 <1>黄色
<2>青緑色
<3>藍色
【民間療法】 ○イシミカワ・イワタバコ・ウメ・オウレン・オオバコ・オキナグサ・カキ・カタツムリ・カニ・カラタチ ・キハダ・キンミズヒキ・クズ・クララ・クリ・ケイトウ・ゲンノショウコ・ゴシュユ・サクラ・ザクロ・サネカズラ・サル トリイバラ・サンショウ・シャクヤク・ジャケツイバラ・ショウガ・シラン・スイカズラ・スギナ・スッポン・スベリヒユ・センブリ・ソクズ・ソテツ・ダイコン・チ ョイウセンニンジン・ツチアケビ・ツユクサ・ツワブキ・トクサ・トチノ キ・ナギナタコウジュ・ナズナ・ナタマメ・ナンテン・ニッケイ・ニラ・ ニワトリ・ニンニク・ネギ・ノビル・ハス・ビワ・フナ・ヘクソカズラ・ホオノ キ・ボケ・ヤマモモ・ムクゲ・ヨモギ・ヨメナ・リンドウ・ワラビ・ワレモコウ
針灸のつぼ えきりだと気付きし時はいち早く気海、天枢、命門(小児用)
びいびいと腹下りて痛むには水分、機会、梁丘、天枢

(腎陽虚の下痢)・・・[中][天枢][腎兪][脾兪][命門][足三里]
(湿熱の下痢)・・・[天枢][合谷][陰陵泉][上巨虚][中][下巨虚]
漢方療法
(日本漢方)
古い時代には下痢を下利と書き、また単に利とも呼んだ。また痢とも書く。《黄帝内経素問》には痢のことを帯下と呼んでいる。後世になって痢のことを腸と呼んだり、帯下と呼んだりするのは、これに基づいたものである。このように古代では、単に下痢する疾患を利or帯下としたが、後世になって下痢する病気を大きく「痢疾」と「泄瀉」の2つに分けるようになった。
  • 痢疾は粘液または粘血便を下して裏急後重のあるもの、例えば赤痢及び是に類する直腸炎などを指し、
  • 泄瀉は下痢するけれども、裏急後重のないものを指している。
また徳川時代に“疫痢”と呼ばれた病気は、痢疾が流行性に伝染する場合をいったもので、今日で云うところの疫痢とは全く異なる。《大塚敬節》

◎熱症:「黄連湯+茯苓」
◎熱利虚証を治す

     
「白頭翁湯」
     「参連湯」
◎挟熱下利を治す:
     「桂枝人参湯」

     
「黄湯」
     
連理湯
寒熱錯雑の下利を治す:
     「正観湯」《外台秘要方》
     「断利湯」《備急千金要方》
     「烏梅丸」《傷寒論》
◎積滞利を治す:
     「桂枝加大黄湯」
     「温脾湯」
◎裏寒下利

「世医病を治するに但、熱は寒治を以てし、寒は熱治を以てするを知るのみ。此を外にし総べて講ぜざるなり。もし臍以下、皮寒に、腹脹を見れば、寒熱固結に似たる有るも、まことに胃中虚寒の候なり。或いは腸鳴泄を見れば、特に胃に寒有るのみに非ず、且つ寒を2腸に移すなり」《雑病翼方》
     
「調中湯」《和剤局方》
     「当帰厚朴湯」《仁斎直指方》
     「高良姜湯」《奇効良方》
     「理中湯」《仁斎直指方》
     「良姜湯」《奇効良方》---腹痛あり

◎下利吐利:
     虚証、四肢が冷える:人参湯
     実証:黄連湯+茯苓《済世薬室

下痢、薬を受け食を受けざる者を治す:《本朝経験》
 
「半夏、茯苓、芍薬、大黄、桂枝、姜5片」水煎。按ずるに桂枝加芍薬大黄湯の証にして嘔する者、此を用いて大いに験あり《雑病翼方》
◎下痢の治療にさいして、その下痢が虚痢でああるか実痢であるかを知る必要がある。《大塚敬節》
(1)実痢:
<1>下痢というほど便は下らず、ただ裏急後重がひどくて粘液や粘血を下す。
<2>粘液が出ても、いつまでも後重があって、便意が残る。
<3>下痢すると反って気持が良い。
<4>処方:
   [大柴胡湯]
   [芍薬湯]
   [大黄牡丹皮湯]
   [大承気湯]
(2)虚痢:
<1>便所に行くと、ぼっちり1滴だけ粘液または粘血が出ると、それで後重が減ずるのは実痢ではなくて、虚痢である。
<2>下痢すると、気持が良くならないばかりか、反って疲れる。
<3>処方:
   [人参湯]
   [桂枝人参湯]
   [真武湯]
   [啓脾湯]
   [四逆湯]
   [胃風湯]
(3)虚実中間痢:[甘草瀉心湯]


中国漢方 症状 処方
寒泄の下痢 悪寒・腹痛・腹鳴・腹満がある水様性・無形の下痢便。
「鴨の糞みたいな(ペチャペチャ)便。」
[五苓散][四柱散]
[春沢湯]
[治中湯]
[附子温中湯]
[附子理中湯[2]
[平胃散+理中湯]
[理中湯]
[六柱散]
虚泄の下痢 気虚による下痢。
食後すぐに下痢する。
「腹痛はないことが多い。」
「疲労で胃腸機能が衰え、消化されずにおこる下痢。」
[加味四君子湯]
[五苓散]
[養元散]
[四君子湯+木香・縮砂・蓮肉・陳糯米]作末し砂糖水で調服。
[升陽除湿湯[2]]
[参苓白朮散]
[参苓蓮朮散]
[銭氏異功散]
[銭氏白朮散]  
暑泄の下痢 夏の暑さに負けて起こる下痢。
口渇・胸悶・尿赤色で、水が吹き出すような暴瀉便である。
[益元散]
[柴苓湯]
[升麻葛根湯]
[清暑益気湯]
[清暑六和湯]
洞泄の下痢
寒湿を受けて、脾の消化・運化機能が低下し、水穀を消化できずに起こる下痢。
「水様便。水だけ降り、腹痛しない。」
[胃風湯][胃苓湯]
[衛生湯[1]]
[五苓散]
[三白湯][瀉湿湯]
[万全丸]
[万病五苓散]
風泄 風邪が胃腸に入ると大便にならず下痢する [胃風湯]
[桂枝麻黄湯]
火泄 口が乾き冷たいものを好み、痛みと瀉が交互に繰り返す [四苓散+木通・滑石・黄・梔子]
[万病四苓散]
滑泄 [八柱散][禹余粮丸]
[固腸丸][実腸散]
[万全丸][木香散]
水穀痢 米穀が消化されず排泄される症。
「症勢は、食べないと止まるが、だが食べると又下痢する。」
[加減木香散]
[蒼朮防風湯]
[防風芍薬湯]
痰泄 または下りまたは下らず、或いは多く或いは少なく [海青丸]
[二陳湯+乾葛・白朮・神麹]
[万病二陳湯]
[六君子湯]
食積泄 下痢で腹痛がひどく、出ると腹痛が少し治り、匂いが卵の腐ったような症 [枳朮丸
酒泄 [香茸丸] 
[平胃散+丁香・縮砂・乾葛・麦芽・神麹]
[理中湯+生姜]
脾泄 四肢と全身が重く、を害し、顔色が黄色くなる症 [香砂理中湯]
[呉茱萸湯]
[固中丸]
[調中健脾丸]
腎泄(晨泄) 毎日五更に1回づつ下痢する [五味子散]
脾腎泄 毎五更初に洞泄して、諸薬の効なき症 [四神丸]
[二神丸]
暴泄 太陽が太陰に伝わって起こる [漿水散]
[朝真丹]
久泄 厥陰経が動ずると下痢が止まらず、脈遅、手足がしびれ、鼻水と唾から血膿みが出る [桂枝麻黄湯]
[四神丸+補中益気湯]
[麻黄升麻湯]


下痢に用いる漢方薬
漢方薬あれこれ
  1. 胃風湯
    1. 下痢がながく続いて、患者が衰弱している場合に用いるので、真武湯証との区別がむずかしいこともあるが、本方は炎症が直腸にあって、粘血便を出し、裏急後重の気味がある者に応じる。
      本方は残存性の炎症が腸管の下部にあって、下痢の止まない者にもちいるので、裏急後重は決して強いものではない。また下痢するときには、腹痛を訴え、大便が肛門に激突して音をたててピチピチと飛び散るのも、本方を用いる目標である。
      直腸潰瘍に用いてよく、これで全治したものもある(漢方診療医典)
  2. 茵蒿湯五苓散
  3. 温経湯
  4. 黄連解毒湯
  5. 黄連湯
  6. 香正気散
  7. 葛根湯
    1. 発病の初期で、悪寒、発熱があって下痢し、裏急後重があり、脈浮数にして力のある者に用いる(漢方診療医典)
  8. 甘草瀉心湯(半夏瀉心湯+甘草)
    1. 体格の良い女性で、、みずおちに力があって慢性下痢の患者にしては、体力が衰えていなかったが、1年近くの間、どんな事をしても、1日1、2回の下痢が止まらないという。下痢するときは腹が鳴るという。そこで心下痞硬、腹中雷鳴、下痢を目標にして甘草瀉心湯を与えたところ、長い間続いた下痢が止んだ。《大塚敬節》
    2. 38歳男性。
      数日前より下痢がある。腹痛と裏急後重はない。ゴロゴロと腹が鳴って、1日数回下痢をする。みずおちがつかえて夜はよく夢をみる。甘草瀉心湯を与える。2日分で全快した。この患者は急性の腸炎であったが、慢性のものにも効く。《大塚敬節》
    3. 40歳、主婦。
      「一男一女の母。10年ほど前に急性の大腸カタルをやったことがあるが、以後慢性化してしまった。特に、油物や牛肉を食べると、すぐ下痢してしまう。下痢は1日1~2回で、下る時に腹が鳴って、軽い腹痛を感じる。胃も、いつもただれているようで、ときどき酸っぱい水が上がってくる。
      温灸やゲンノショウコを飲んだりしてみたが、止めると、又元に戻ってしまう。
      こういう人には半夏瀉心湯か甘草瀉心湯が向いているもので、まず甘草瀉心湯を用いたところ、10日ほどで、ずいぶん気分が良くなり、1ヶ月ほどですっかり下痢しなくなった。」《山田光胤》
  9. 桂枝加芍薬湯
    1. 46歳男性。
      裏急後重を伴う下痢があり、20分ぐらいの間隔で便通があった。白い粘液がたくさん出る。大便をガマンしていると、身震いが来る。腹痛はほとんど無い。食欲はあるが、味がよく分からない。口臭はあるが舌苔はない。口渇が少しある。大便のたびごとに尿が出る。脈は左手では浮大、右手では沈小弱である。腹満がある。診断は大腸炎である。右手の脈をみる。真武湯の証のように見える。しかし真武湯の証にしては裏急後重が強すぎる。左脈は浮大であるが力がない。いずれにしても大黄は禁忌である。そこで桂枝加芍薬湯を用いることにした。3日分の服用で、大便は1時間半から2時間に1行となり、大いに気分が良いという。更に3日分を与え全治した。《大塚敬節》
  10. 桂枝加芍薬大黄湯
    1. 下痢の回数は多いが、1回の量は少なく、腹痛と裏急後重があって、たえず便意を催す者に用いる。多くは左腹部の腹壁は緊張して、圧痛があり、あるいはS状部に索状物を触れることがある(漢方診療医典)
  11. 桂枝加竜骨牡蛎湯
  12. 桂枝人参湯
    1. 傷寒論では協熱下痢に、本方を用いている。桂枝人参湯が理中湯に桂皮を加えたものであるから、理中湯を用いるような下痢で、表熱を帯びた者を目標とする。急性腸炎の初期で、下痢もあり、熱もあるものに用いるので、葛根湯証との鑑別が必要である。葛根湯証では、脈が浮数で力があり、裏急後重を伴うけれども、桂枝人参湯では脈弱でやや緊を帯びることがあるが、下痢に、裏急後重を伴うことはない。(漢方診療医典)
  13. 香砂養胃湯
  14. 香蘇散
  15. 呉茱萸湯
  16. 五積散
  17. 五苓散
    1. 乳幼児の急性腸炎に用いる場合が多い。口渇を訴えて、水や茶をよくのむのに、尿の出が少なく、水瀉様に下痢するものを目標とする。
      腹痛や嘔吐を伴う者にもちいてよい(漢方診療医典)
  18. 柴苓湯
  19. 滋陰至宝湯
  20. 四逆散
  21. 四君子湯
  22. 四物湯
  23. 炙甘草湯
  24. 小建中湯
  25. 小青竜湯
  26. 真武湯
    1. 1日に2,3回~4,5回くらいの下痢で、それが長く続いて治らない者に用いる。
      この処方の適する下痢は、腹痛を伴うことはあっても、軽く、裏急後重を呈することはマレである。
      まれに大便を失禁することがある。
      大便は水様のもの、泡沫状のもの、粘液や血液を混ずるものなどいろいろ。
      腹部は軟弱無力で、振水音を証明することがあり、ガスがたまる傾向がある。
      脈は沈弱、遅大弱のものが多く、足が冷える、疲れやすく、血色もすぐれず、舌は湿っていて、苔の無いものが多い。
      下痢していても、食欲にはあまり変化も無いものが多いが、下痢を恐れて、食を減じているものがある(漢方診療医典)
  27. 参蘇飲
  28. 参苓白朮散
    1. 啓脾湯と参苓白朮散の2方は同じような下痢に用いる。下痢が長引き、栄養が衰え、皮膚に光沢がなく、枯燥し、貧血の傾向のあるものに用いる。この場合、裏急後重は無く、腹痛はあっても軽微である。真武湯を与えて、効の無いものに、此方で治るものがある(漢方診療医典)
  29. 清暑益気湯
  30. 大柴胡湯
    1. 60余歳、女性、「痢疾患い、嘔吐下利日に数十行、後重甚だしく、元気頗る疲れる。医人に治を施して益々劇し。余、大柴胡湯を与えてこれを下す。両日、熱大いに減ずと雖も、膿血止まず、飲食進まず、精神疲労す。因って断利湯《備急千金要方》を与え、赤石脂丸を兼用す。後膿血止み、逆を発し、小便不利す。橘皮竹茹湯を与えて逆を治し、真武湯を与えて癒える。その子も亦噤口痢を患い。ほとんど危篤なり。余、断利湯を与え、兼ねるに香連湯を以て治するを得たり。《橘窓書影》
    2. 下痢のある患者で胸脇苦満、心下痞硬、悪心、嘔吐、口渇などある者に用いる。多くは腹痛と裏急後重があり、舌には褐色または黄色の苔がつき、脈には力があるものを目標とする。葛根湯を用いて悪寒がとれて後に本方をもちいることが多い(漢方診療医典)
  31. 大承気湯
    1. 「京師麩屋街の賈人某は、天行痢(流行性の下痢)を患う。一醫之をす。度数頗る減ずと雖も、尚臭穢を下すこと日に一再行、飲食味無し。身體は羸痩し、四肢に力なし。その年月に至りては益々甚だし。衆醫效なし。《吉益東洞》先生之を診し、大承気湯をつくりて之を飲む。数日にして全く治す。」《建珠録》
    2. 「京師麩屋街の賈人、近江屋嘉兵衛の男、年十有三。天行痢を患う。裏急後重し、心腹刺痛して噤口三日、苦楚(=苦痛)し、呻吟し四肢席を撲つ諸委效なし。
      《吉益東洞》先生之を診す。大承気湯をつくりて之を飲ましむ。毎貼の重さ十二銭。少焉(わずかな時間が経過する)ありて蒸振し、熱煩し、快利傾けるが如く、即ち癒ゆ。」《建珠録》
  32. 猪苓湯
  33. 桃核承気湯
  34. 当帰芍薬散
  35. 当帰四逆加呉茱萸生姜湯
  36. 二陳湯+乾葛・白朮・神麹
  37. 人参湯
  38. 人参養栄湯 
  39. 八味地黄丸
  40. 麦門冬湯  
  41. 半夏瀉心湯
    1. 某妻、年40餘、心下痞硬、時々雷鳴して下利し、飲食進まず、日々背悪寒し、被覆し火に向かわんとす、衆治効なし。余診して「半夏瀉心湯附子」を服せしむること数日、悪寒止み、漸々に和す。《橘窓書影》
    2. 心下痞硬。腹鳴、下痢を目標にして用いるが、悪心、嘔吐を伴うもにに用いてよい。腹痛を伴うこともあるが、はげしい痛みでは無い。下痢は裏急後重を伴うことはなく、サッと下る。下痢の回数の多いときは甘草瀉心湯を用い、噫気を伴うときは生姜瀉心湯とする(漢方診療医典)
    3. 慢性のものでも、体力、気力ともに、まだ衰えず、心下痞硬、腹中雷鳴、下痢のある者に用いる。血色のよいやや肥満した婦人で、沢庵を食べたり牛肉を食べると、すぐに下痢がはじまるものに、心下痞硬、腹中雷鳴、下痢を目標にしてこの方を用いる(漢方診療医典)
  42. 平胃散
  43. 平胃散+丁香・縮砂・乾葛・麦芽・神麹
  44. 平胃散+理中湯
  45. 補中益気湯
  46. 六君子湯
    1. 一男あり、食を停め痢を患い腹痛して下墜し、或いは疎導の剤を用い、両足脹腫し、食少なく、体倦し、煩熱して渇を作し、脉洪数にして之を按じて微細なるを治す:「六君子湯乾姜・肉桂・呉茱萸・五味子」《薛立斎十六種》
  47. 理中湯
    1. 胃腸の弱い人が、腹を冷やしたり、冷たいものを飲んだりして、下痢する者によい。腹痛、嘔吐を伴う者によい。脈は沈遅または遅弱のものが多く、冷え症で、口渇はなく、舌は湿っている。下痢しても裏急後重は無い。乳幼児に多くみられる(漢方診療医典)
  48. 六味丸

感冒性下痢に用いる漢方薬
漢方薬あれこれ
  1. 黄湯
  2. 葛根湯
  3. 葛根黄黄連湯(裏急後重)
  4. 甘草瀉心湯
  5. 桂枝加芍薬湯
  6. 桂枝人参湯
  7. 啓脾湯
  8. 五苓散
  9. 柴苓湯
  10. 真武湯
  11. 人参湯
  12. 半夏瀉心湯