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肥満
  • 肥満とは?
    1. 標準体重を20%以上こえたものを肥満といいます。
      • 脂肪細胞の数が増えたり、細胞自体が大きくなる状態。」
        「脂肪組織を作っている脂肪組織には、食べ過ぎによる余分なカロリーを脂肪として蓄積する『白色脂肪細胞』とエネルギーを放出する働きがある『褐色脂肪細胞』がある。
        肥満に関係するのは白色脂肪細胞で、この細胞は 
        <1>前身である前駆脂肪細胞が分裂、増殖して脂肪細胞に変身し、脂肪滴をため込むようになる。 
        <2>脂肪滴が大きくなっても細胞が膨れ上がり、分裂・増殖が止まる!・ ・とされてきた。
        ところが。佐賀医科大の杉原甫教授(病理学)らの脂肪細胞の培養研究で、脂肪をため込んだ脂肪細胞自体も分裂・増殖することが分かってきた。この中には、分裂して前駆脂肪細胞も同時に生み出すタイプもあった。ネズミの実験では、老齢化したもの以外でこの現象が見られた。人間の場合は、全身の脂肪細胞の数は通常2~3億個だが、太った人は1000億以上にもなり、体積が100倍以上になる細胞もあると言う。杉原教授は“若い頃に肥満になると早くから脂肪細胞の数が増え、その後の肥満の素地になるとみられる”と話す。
        こうした変化が起こるメカニズムの研究も進んで来た。京大農学部の河田照雄助教授(栄養化学)らは、食事のカロリーが増えるのに伴って、脂肪細胞が、全身の前駆脂肪細胞を増やす働きのあるタンパク質『前駆脂肪細胞増殖因子』を分泌することを確かめた。カロリーが増えるにつれ、脂肪を貯めるタンクである脂肪細胞がさらに、その予備軍を雪だるま式に増やす。
        このタンクが十分に脂肪をため込む性能を持つには、生理活性物質の『プロスタグランジン』や脂肪酸などいくつもの因子が関係していることも明らかになってきた。特に『脂肪酸』はタンクに貯まる脂肪の原料となるだけでなく、タンク自体を増やすシグナルにもなっていることが分かって来た。
        一方、『ビタミンA』『ビタミンD』には、タンクがより多くの脂肪を貯めるように変身するのを、抑える働きがあることも明らかになってきた。和牛の生産農家では、ビタミンAが不足気味の飼料を与えると「霜降り肉」が出来やすいことを経験的に知っているが、“これが細胞レベルでも解明できてきた”と河田さん。
        米国の研究で最近、食欲や脂肪の代謝に関係するとみられる『肥満遺伝子』がネズミや人間で見つかり、ネズミに場合、この遺伝子に変異があって肥満になっていることが明らかになった。米国ではこの遺伝子が作り出すタンパク質を『やせ薬』にしようという研究が活発化している
    2. 皮下脂肪のつき方はいろいろで、
      脂肪異栄養症(lipodystrophy)のなかには、上半身はやせているのに下半身のみが脂肪で太っていたり、また、クッシング症候群では顔面・頚部・体幹部が太って、手足は細くなっていることがあります
    3. かくれ肥満
      • 正常体重肥満
        今の若い女性は将来、現在の中年女性より太る可能性がある・・・・山口県立大学栄養学科の守口覚虚位温清飲寿らが、18~22歳の女子学生491人の体脂肪率と、肥満度の指標である体格指数(BMI)を調べ、そんな結果が出た。
        女子学生を「肥満」「隠れ肥満」「標準」「やせ」に分けたところ、近年のダイエットブームにかかわらず、BMIは標準だが体脂肪率が高い「隠れ肥満」が約21%を占めた。BMIが同じ場合に、女子学生と40~50代の中年女性を比較すると、女子学生の方が中年女性より体脂肪率が高かったことから、将来、今の中年女性より肥満体型になると推定した。
        「隠れ肥満」のグループは朝食を食べなかったり、食事時間が不規則だったりする学生が多かった。また、母親のみが太っている場合に多く見られた
        森口教授は「遺伝的要因に不規則な食習慣が加わって、隠れ肥満になったのではないか」とみており、肥満に伴う生活習慣病の増加も懸念する
    4. 新しい指標
      • ウエストの数値を身長で割った値が0.5以上なら動脈硬化になる危険が高い・・・・。
      • 虎の門病院や独協医科大学などのグループが、生活習慣病になり安さを見分けるこんな指標を考案した。他の指標に比べ計算が簡単で、高コレステロールや中性脂肪が高い日値を検出しやすいと言う。
        同病院の謝勲東医師、度胸医科大学の武藤孝司教授らが発案した。人間ドックを受けた約6000人のデータを分析したところ、従来の指標で肥満と判定されず生活習慣病になりにくいとされる人でも、新しい指標が0.5以上の場合は「糖尿病などの生活習慣病につながる危険因子が高い」(謝医師)ことが分かった。
        現在、指標としては、体重(kg)を身長(m)の二乗で割った体格指数(BMI)がある。男女とも22が標準で、25以上が肥満に分類される。この指数は、生活習慣病を招きやすい内臓周辺に脂肪がつく「かくれ肥満」を見逃す可能性があると言われている
    5. 炎症
      • 肥満の原因物質はもともと体内にある脂肪酸
      • 脂肪酸が異常に増えるとマクロファージを刺激し、炎症物質を出させる。
      • 炎症物質が肥満細胞を活性化し、さらに脂肪酸を出して肥満を加速する
      • “脂肪細胞がたくさん集まれば良性腫瘍とみなせる。炎症を増長し、病気を悪化させる点で、ガンの転移と共通点は多い”と丸・東京女子医科大学教授は語る。
  • 肥満は体脂肪計だけでは分からない
    1. 標準体重の計算法として、(身長(cm)-100)×0.9=体重(kg)を求める方法が普及した。
      • だがこの方法は身長が低い人には厳しく、高い人に甘いという欠点があった
      専門医らで作る日本肥満学会が肥満の判定基準としているのがBMI(ボディ・マス・インデックス)=「体格指数」という指標(国際的な体格の判定方法) だ。
      • 体重(kg)を身長(m)の2乗で割る
        例えば、70kgで170cmの人は、70÷1.7÷1.7=24になる。
      日本肥満学会の診断基準(2000年)では
      1. 低体重(やせ)・・・18.5未満
      2. 普通体重・・・・・・・18.5以上~25未満
      3. 肥満度(1度)・・・・・25以上~30未満
      4. 肥満度(2度)・・・・30以上~35未満
      5. 肥満度(3度)・・・・35以上~40未満
      6. 肥満度(4度)・・・・40以上
        • 35以上は、「高度肥満」とする。
    2. 内臓脂肪の測定が大切
         高血圧
         糖尿病
      などの生活習慣病は内臓脂肪との関連性が高い
      脂肪肝
    3. インピーダンス法
      <1>インピーダンスは交流電流の通りにくさを示す。直流での抵抗にあたる。体に弱い交流電流を流すと、脂肪分は電気を通しにくいが水分は通しやすいので、インピーダンスから体の水分量を推定できる。
      <2>筋肉や骨などに相当する重さは水分量に比例すると想定し、体重からこれらを引いて脂肪の量を計算する。
      <3>ただし、直接脂肪を測っているわけではないので、汗をたくさんかいた後や、ビールを飲み過ぎた後は表示される数値が変わる。脂肪が増減し た訳ではなく、体の水分が変動した為だ。
      <4>インピーダンス法は、運動の効果などを見るために個人の脂肪率の変化を継続して追うには有効だ。しかし、機器を変えると同じ人でも値が変わるので要注意。
    4. 体脂肪計では皮下脂肪しか分からない
      脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があります。内蔵脂肪は腸管の周辺に脂肪が蓄積したもので、糖尿病や高血圧症・高脂血症・心筋梗塞・脳梗塞が発症しやすい。生活習慣病の多くが内臓脂肪からくるものが多い。
      女性は男性より皮下脂肪が10%ぐらい多い。体脂肪計ではかれるのは皮下脂肪で、しかもその数値は朝と夕方では変動する。
      内臓脂肪は男性の場合、加齢とともに増えるが、女性は更年期まではほとんどたまらない。更年期を過ぎると急激に貯まりやすい。運動しても皮下脂肪は減りにくいが、内臓脂肪は運動で減っていく
  • 体重増加
    • 浮腫が原因の場合もある
  • 肥満が原因の疾患
    1. 肥満が原因になる代謝性疾患は女性より男性の方がなりやすい。
      腹部に内臓脂肪が蓄積し、それが門脈内の遊離脂肪酸(FFA)濃度を高める。
      その結果、インスリン抵抗性・高インスリン血症・高血圧糖尿病などを発症させ、冠状動脈疾患で死亡することになる。
    2. ガンになりやすい3大原因の1つ
(副作用で肥満になる医薬品)


内臓脂肪
  • 内臓脂肪は腹部CT検査で測定
    • 2009年、オムロンは電気抵抗を利用して内臓脂肪を測定する装置の治験を始めた。測定時間は3~4分。検査費用もCTに比べて1/5ですむ。日本肥満学会ではCTが基本手段となっているが高額だった
  • 脂肪細胞に油脂成分が影響
    • 2010年、英アバディーン大学は、マウスの幹細胞に油脂成分を加えることで、幹細胞がどのようなタイプの脂肪細胞へと分化するかを左右することを突き止めた。
    • パーム油の成分「パルミテート」を加えると、男性ホルモンや女性ホルモンに対する幹細胞の反応が影響を受けることが分かった。
    • 性ホルモンは通常、幹細胞がどのような脂肪細胞へと成長するかを決めている。
    • 脂肪をためこむ脂肪細胞には皮下型と内蔵型があり、内臓脂肪が多いと心臓病や2型糖尿病などのリスクが高まるとされる。
  • 生活習慣病の引き金
    • 2002.10。大阪大学の松沢裕次教授らは、糖尿病など生活習慣病の引き金となる内臓脂肪量を簡単に測定できる装置を開発した
      措置は腹部と腰に電極をつけて弱い電流を流し、内臓脂肪を通過した後の電圧の変化を脇腹に付けた測定電極で検出する。内臓脂肪と脇腹の電圧がほぼ同じなのを利用した。
      計測された脂肪の量はコンピューター断層撮影装置(CT)で調べた結果とほぼ一致した。
      CTは正確に内臓脂肪を測れる反面、大型で高額、さらに維持管理の負担も大きく診療所など小規模施設での導入は難しかった。一方、家庭に普及し始めた体脂肪計は水分量を測定して、そこから脂肪量を類推するため、皮下脂肪の測定はある程度可能だが、内臓脂肪を正確に測ることは難しい。
  • 皮下脂肪ではなく内臓脂肪が危険
    • 胃や腸などの内蔵を覆う腹膜に付着する脂肪組織が内臓脂肪で、加齢によって増える傾向にある。皮下脂肪に比べてエネルギーとして燃焼しやすいが、血液中に容易に溶け出す。内臓脂肪は以下のような方が溜まりやすい。
      • ・食事を、満腹になるまでたくさん食べる。
        ・夜食をする
        ・晩酌をする
      ★内臓脂肪が増えると、胴回りが腰回りよりも太い『リンゴ型』の体形になってくる。
    • 一般にウエストが男性で85cm、女性で90cm以上の方は内臓脂肪が溜まり過ぎている可能性がある。
      正確に内臓脂肪を測定するにはCT(コンピューター断層撮影装置)が必要
  • 脂肪吸引
    • 脂肪吸引手術でおなかの脂肪を大幅に減らしても糖尿病や心臓病の危険は減少しない・・・・こんな研究成果を米ワシントン大学のグループが米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オボ・メディシン」に2004年6/15、発表した。
      米国では成人の半数以上が太りすぎで、年間約40万件(推計)の脂肪吸引手術が行われている。腹部の脂肪の量は糖尿病などと関連があるとされ、まとまった量の脂肪を除去すれば病気の予防に役立つのでは?、との指摘もあったが、「地道に減量する以外にない」との結論。
      グループは、体重100kg前後で高度の肥満と診断された女性15人(うち糖尿病患者7人)の腹部から5.4kg~13.8kgの皮下脂肪脂肪を吸引する手術を実施。その後インスリンに対する血糖値の反応や、コレステロール値、血圧などの検査を行ったが、手術前と比較して改善効果はみられなかった



脂肪細胞 白色脂肪細胞 褐色脂肪細胞
分布 白色脂肪は全身のあらゆるところにあり、とくに
  • 下腹部、
    お尻、
    太もも、
    背中、
    腕の上部、
    内臓のまわり
などに多く存在しています。
体重がそれほど多くなくても、下腹部やお尻、太ももなどの太さが気になる人が多いのは、これらの部分に白色脂肪細胞が多いためです。
  • 首のまわり、
    脇の下、
    肩甲骨のまわり、
    心臓、
    腎臓のまわり
の5カ所に分布しています。
働き 体内に入った余分なカロリーを中性脂肪の形で蓄積する働きがあります 体内に蓄積された余分なカロリーを熱に替え、放出させる働きがあります。
褐色脂肪細胞の働きが活発な人はエネルギーをたくさん消費し、活発でない人は、エネルギーの消費も少い。
増減 母親の体内にいる胎児の時、生後一年間、思春期などにとくに増えますが、これらの時期以外でも食べ過ぎが続くことによって増えます 成長期に入ると少しずつ減り、生まれたばかりの時に約100gあったものが、成人になると40g程度に減ってしまいます
  • ほ乳類は、脂肪を蓄積する『白色脂肪細胞』と、エネルギーを消費する『褐色脂肪細胞』の2種類を持っている。
    • ハーバード医科大学のツェン博士らは、マウスを使った実験で、骨形成タンパク質(BMP)の1つである『BMP7』が褐色脂肪細胞の形成を促進することを明らかにした。BMP7は、脂肪細胞の元となる細胞に、褐色脂肪細胞に変化するように働きかけているという。
      遺伝子操作でBMP7を作れないようにしたマウスは、褐色脂肪細胞が非常に少なくなった。
      逆にBMP7をたくさん作れるように遺伝子操作したマウスでは、褐色脂肪細胞が増え、エネルギー消費の増加や体重増加の抑制が見られた。
      ネイチャー2008年8/21号
  • 脂肪にはエネルギーを溜め込む悪玉の白色脂肪細胞と、燃焼させる善玉の褐色脂肪細胞があるが、2009年、米ハーバード大学などのチームは、2種類のタンパク質を利用して、マウスやヒトの皮膚細胞に褐色脂肪細胞と同様の働きをさせることに成功した。
    成果は、ネイチャー電子版に掲載
    マウスでは、この「人工褐色脂肪細胞」を別のマウスの皮下に移植すると、ブドウ糖を活発に処理することも確認した。2型糖尿病患者や肥満患者が、自分の細胞を褐色脂肪細胞にかえて自己移植することで治療できる可能性がある。
    ハーバード大学医学部のダナ・ファーバーがん研究所の梶村真吾さんらは、褐色脂肪細胞の元は、骨格筋と同じ筋芽細胞であり、『PRDM16』と呼ばれるタンパク質が働くと、筋芽細胞が褐色脂肪細胞に変わると発表。今回は、PRDM16が『C/EBP-β』という別のタンパク質と一緒に働くと、この転換が効率的に行われることを解明した。
    さらに、マウスの皮膚の線維芽細胞や、ヒト新生児の皮膚の線維芽細胞に、この2種類のタンパク質を強制的に作らせる操作を行うと、褐色脂肪細胞と同じようにエネルギー燃焼機能を持つようになった。
  • AIM・・・脂肪を溶かすタンパク質
    • 2010年、東京大学の宮崎徹教授らは脂肪細胞がため込む脂肪を溶かす作用のあるタンパク質を発見した。
    • このタンパク質を体内でつくれないようにしたマウスは肥満になったが、逆に与えると肥満が改善された。
    • 成果は6/9のセル・メタボリズムに掲載
    • 脂肪を溶かすことが分かったタンパク質は、体内の免疫細胞で作られ、血液中に含まれる「AIM」。AIMを作れないマウスは脂肪細胞内に通常よりも多くの脂肪を蓄積して、正常なマウスと比べて体重が1.5~2倍になった。
  • AIM・・・肥満でも糖尿病動脈硬化が進行しない?
    • 2011年、東京大学の宮崎徹教授らは、体の脂肪を溶かすタンパク質の働きを抑えると、太っていても糖尿病や動脈硬化に進行しないことをマウス実験で突き止めた。
    • 肥満に伴う慢性炎症が起こらないために、病気を発症しない。
    • すでに発症していても進行を食い止められる
    • 成果は7/5の米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載。
      • このタンパク質は・・・・「AIM」
    • AIMには、脂肪細胞が溜め込んだ脂肪を分解する働きがある。
      1. 実験用に体内でAIMを作れないようにした遺伝子改変マウスを作製した。高カロリー食を与えて肥満にさせても、脂肪組織や全身に炎症が起こらなかった。
      2. 慢性炎症が引き金になり発症する糖尿病動脈硬化を抑えることができた。
      3. 通常、マウスを太らせ糖尿病にすると、血糖値が下がりにくくインスリンも効きにくくなる。遺伝子改変マウスは肥満度がより高くても血糖値やインスリンの効き目が悪くならず、発症のしなかった。
    • 宮崎教授は“太り始めはAIMを外から補い、肥満が進んだら、逆にAIMを抑える薬を投与すれば病気を防げる”と話す。
  • トウガラシ
    • 2010年、味の素と天使大学は、脂肪燃焼作用があるとされるトウガラシ成分「カプシエイト」を摂取することで、脂肪を分解し熱を発生する「褐色脂肪組織」が活性化することを確認した。
    • 褐色脂肪組織の活性がもともと高い人では、カプシエイトを摂取することでさらに活動が活発になることを見つけた。
    • 褐色脂肪組織は主に首のまわりや胸郭の大きな血管に位置し、その組織に中のミトコンドリアが脂肪を分解し熱を出す。


 白色脂肪細胞が体内に放出する物質
  • PAIー1(プラスミノゲンアクチベータインヒビター-1)=パイワン
    • ・血液を固める性質を持つタンパク質。
      ・PAIー1が過剰になると血管がつまりやすくなり、[狭心症]などの心臓病を引き起こす。
      ・太れば太るほど増える。
  • TNF-α
    • ・TNFα
      免疫細胞が分泌するタンパク質で、細菌などに対する防御反応を担っている。クローン病や関節リウマチといった自己免疫疾患はTNFαが過剰になり、炎症を引き起こす。
      これを抑えるのが「抗TNFα薬」。
      抗TNFα薬には、[エンブレル][レミケード][ヒュミラ][シムジア]などがある。
    • ・TNF-αが増えすぎると、血糖を低下させるインスリンの働きが弱まる。
      ・太れば太るほど増える。
  • アディポネクチン
    • ・全身の血管内を駆けめぐって、傷ついたヶ所を修復してくれる。
      ・内臓脂肪が溜まるほど減少する。
      ・体重を1kg減らせば、分泌量が2倍になる。

エネルギー源
炭水化物 炭水化物(1g)を燃やすには・・・・・酸素800ml必要で、4kcalのエネルギーを出す。
ガソリンのように燃えやすく、完全燃焼して炭酸ガスと水になる。
激しい運動の直前にはご飯・うどん・パン・イモなどの炭水化物性食物が勧められる。
脂肪 脂肪(1g)は酸素2000mlを消費して、9kcalのエネルギーを出す。
(火付き)が悪く、完全燃焼させるには炭水化物よりも多量の酸素が必要だ。いったん火がつくと、灯油のように長く燃え続ける。
持久性や耐寒性が要求される時は脂っこい食事が望ましい
タンパク質 タンパク質(1g)は酸素900mlを消費して、4kcalのエネルギーを出す。
ただし、完全燃焼せず尿素という燃えカスが出る。本来、タンパク質の働きは筋肉や臓器をつくるための建設資材だ。質が悪かったり、過剰だったりすると薪(まき)として燃やされる分が増える。
タンパク食品に頼ると“煙”や“スス”で体内環境が汚染される
アルコール もう1つのエネルギー源として無視出来ないのがアルコール。
アルコール(1g])は7kcalで、日本酒銚子なら4本、ビール大ビンなら3本で1日のエネルギーの1/3が賄える勘定だ。しかし、総エネルギーを一定にして、食事の一部を酒類で置き換えると体重が減る。一方、食事量は同じで酒類の分だけ上乗せしても体重増ははっきりしない。どうやら酒類のエネルギー転換効率は非常に悪いらしい。だから、アルコールは肥満とは結びつかない。そのかわり、肝臓での脂肪合成が盛んになって、[脂肪肝]になりやすくなる

また、アルコールを先に分解するために肝臓が働くため、脂肪の分解が遅れ、結果的に肥満につながる
エネルギー源になる栄養素には炭水化物(糖質)、脂肪、タンパク質がある。
燃料としてはそれぞれガソリン・灯油・薪(まき)にたとえられる

食べ方 太りやすい食べ方
[早食い]
  • 食事によって血糖値が上がると、脳は摂食中止の指令を出すのだが、早食いでその指令前に過食状態となる。
[回数が少なく大食]
  • 食事と食事の間隙があきすぎると空腹感が強まり、1回当たりの食事量が多くなる。また、エネルギー補給のために脂肪から分解された遊離脂肪酸が食欲中枢を刺激し、大食となる。
[夜食べる]
  • 食事に伴うインスリン分泌は夜間に多い。夜間はエネルギー消費が少ないので、インスリンの作用で合成された中性脂肪は体内にたまり、肥満が助長される。
肥満

食事指導
肥満を視覚的にとらえると、
<1>お腹の脂肪が目立つ男性型の上半身肥満(リンゴ型)と、
<2>おしりや太ももの脂肪がつく、女性型の下半身肥満(洋ナシ型)に分かれる。
糖尿病や高血圧などの成人病を合併しやすいのは、上半身肥満だ。
いずれの型かは、ウエスト(W)をヒップ(H)で割った比で判定される。
男性で0.9、女性で0.8あたりを超えると上半身肥満で、要注意とされている。
上半身肥満の代表の代表である力士には、血糖や中性脂肪などの高い人は少ないという。阪大の松沢祐次教授らによると、腹部の肥満といっても、皮下に脂肪がつく肥満でなく、腸を取り巻く腸間膜などに脂肪がつく内臓型肥満が代謝異常や循環器病と強く関連するとのことだ。運動量の多い力士の肥満は皮下脂肪型がそうだ。
又、肥満度は正常でも、内臓脂肪がたまっていることがあり、俗に『隠れ肥満』と呼ばれる。前述の女性患者はこのタイプだ。
医師が治療の対象とするのは、こうした[1]内臓脂肪型肥満と、[2]成人病などをすでに合併している肥満だ。そのため、病気を意味する「症」を付け、肥満症と診断している。
治療の基本は食事と運動だ。特に食事療法は長年にわたる食行動・食習慣の軌道修正であり、その指導はなかなか難しい。私たちの診療所では次のような手順で指導している。
まず患者さんの話や食事記録から食生活を把握して問題点を見つける。
アルコールや菓子類、「早食い」「まとめ食い」「ながら食い」「もったいない食い」「頂き食い」といった空腹感以外がきっかけの食べ方など、あれこれ問題が出る。それらを認識し、減量の重要性を理解し、
  <1>カロリー計算を習得してもらう。
  <2>体重を常に測定し記録すること、
  <3>減量は月に1~2kgが望ましいことなども説明する。
指示カロリーを決めて、いよいよ食事療法が始まる。しかし、減少した体重は休暇や旅行などであっという間に増えてしまう。ついには「しっかり頭で食べてくださいよ!」などということもある。肥満症の治療は減量に成功した時から始まるといっても良い
食事

改善
ー武庫川女子大学「ダイエットクリニック」ー
「肥満の人の食生活は、 
  1. 糖質と脂質が取りすぎなのに、タンパク質が不足気味。
  2. 1日の摂取食品数が少なく、間食・外食が多い。
  3. 食べ方が不規則。
クリニックでは、1日最低でも1200Kカロリーの食事をとって、食生活のパターンを見直し、よく歩こうと提唱。
食事の献立作りには、難しい計算なしでカロリー調整や栄養バランスをとれるように、独自の『バランス型紙』を使います。
型紙は1食5点(400Kカロリー)の換算表。
イ)規定量の肉・魚・乳製品・豆腐などタンパク系食品・・・2点
ロ)ほとんどの野菜は(たっぷりとっても)・・・・・・・・0.5点
ハ)キノコ・海藻類は、(どれだけたべても)・・・・・・・・0点
ニ)果物・イモ類(量を決めて)・・・・・・・・・・・・・0.5点
ホ)ご飯・パン・パスタ(穀類)・・中性脂肪になり肥満の元なので食べ過ぎないよう、穀類の点数は厳しくなっている。
月1回、4ヶ月間の講座では、毎回自分の食事記録を提出します。
アドバイス→記録の提出→アドバイスを守る→を繰り返す。結果は“BMIが 30未満の人は、総コレステロール値も中性脂肪も基準値に下がりました”楠智一・生活環境学部教授(栄養学)
    BMI=体重(kg)÷身長(m×m)
たとえば、身長165cm、体重68kgの人は
    68÷(1.65×1.65)=2.50
    68÷1.65÷1.65=24.97で、上の計算式が良い。
“肥満の目安となるBMIは、日本の中年女性の場合は「23」程度。ところが、「25」になると、総コレステロール値は治療が必要とされる220mg/dl以上になっている場合がほとんど”体脂肪率が25%以上の人も同様です
1口100回かみ体重落ちた
私が主治医と出会ったのは、4月始めだった。3月半ばに急に歩行に支障を来たし、通院中に整形外科から主治医のいる病院へ検査に回された。受診の時、「今なら治る」と言われた。そのときの私の体重は103kgであった。
夜間人間で朝に弱い私は、主治医の早朝回診に驚いた。外来診察の日は、朝7時13分きっかりにドアをノックされ、16分には出て行かれる。なにしろスピードが速い。だから、聞きたいことは前日からメモをした、先生に渡した。不安なところをひとずつ検査して、異常のないことを証明して下さった。
「あとは体重を落とせば健康になれる」と言われ、食事療法を始めた。量は少ないが、食べ方を工夫した。牛乳や果物は残しておいておやつに食べると空腹で苦しまずに済む。カロリーもオーバーしないですむ。
ある日主治医から「一口100回かんでゆっくり食べなさい」と教わった。「噛まないからたくさん食べ、太る」と。今までの私はその通りだった。
それから、一日100回噛むことに専念したところ、少量で満腹を覚え、体重も落ちてきた。唾液は最良のやせ薬なんですね。これからも一口100回を守って行こう
セロトニン ダイエットをすると太る
「“美容や健康のためにダイエットをすると、逆に食べ過ぎて太ってしまうことがあるが、その原因は脳内の神経伝達物質にある”という研究結果を、英国オックスフォード大リトルモア病院の研究グループが科学誌『ネイチャー』に発表した。
ダイエットによって血中のトリプトファンが減って、神経間で情報を伝えるセロトニンがあまり作られなくなり、セロトニン受容体の活性が下がる結果、過食・体重増加を招くのではないかと説明している。
むちゃ食い 肥満の人に多く、体重が増えるにつれ、ますますひどくなる。半分近くが男性だ。過食症の人は、とにかく食べることでストレスを発散する。いわば「食事依存症」であるため、衝動買いが止まらなくなる買い物依存症や、アルコール依存症、薬物依存など他の依存症やうつ病に移行する危険性も高い。むちゃ食いする肥満者の半分は、ウツ状態だという(東嶋和子著「死因事典」p158~)
力士は肥満?
<1>幕内力士の平均体脂肪率=23.5%
<2>除脂肪体重=筋肉量。無双山--110kg。
   100kg以上の筋肉がある格闘技は他には存在しない。
<3>どうして筋肉をつけているか?
   65:00----早朝稽古
   611:00---食事(チャンコ)で、普通の成人の
          2日分をいっぺんに食べる。
   612:30---昼寝。
以上のパターンによって、力士の強靱な筋肉質の体格が出来上がる。力士は25 才くらいまで骨が成長し身長が伸びる
食事のタイミング
<1>1日2000カロリーを1週間続ける。
 イ)朝食だけで・・・・全員減量した。
 ロ)夕食だけで・・・・全員肥満した
<2>ドイツのタクシー運転手の調査。
  1日の食事回数の少ない人ほど・・・成人病率が高い。
<3>長い空腹時間の後では、肝臓や脂肪組織での脂肪やコレステロールの合成が高まる
夜食べると太る
日本大学の榛葉繁紀専任講師らは、体のリズムを制御する「体内時計タンパク質」の仲間で夜になると増えるタンパク質の一種に、脂肪を細胞内に溜める働きがあることを発見。2005年9月アカデミー紀要に掲載。
昼間は体内にほとんど無く、午後12時~午前2時にかけて増えるタンパク質『BMAL1(ビーマルワン)』を調べた。全身に分布しているが、特に脂肪組織に多いことに着目。
遺伝子操作でこのタンパク質を組み込んだマウスの胎児細胞にインスリンを加えたところ、細胞は1週間後には糖を脂肪に変えてため込むようになった。BMAL1が無い細胞は、脂肪をため込まなかった。また、脂肪細胞内のBMALlを増やすと、脂肪量が通常の1.5倍に増えた。
BMAL1の作用で、脂肪やコレステロールを合成する酵素が夜10時頃から活発になることも判明。
「3時のおやつは食べてもそれほど太らない」(榛葉講師)
BMAL1は午後3時を底に徐々に増え始め、午後10時~午前2時ごろにピークを迎える。その格差は肝臓などで20倍~30倍。
つまり、夜があけるにつれ、昼間より20倍も脂肪が付きやすい体に変身する。
その理由は、夜間に増加する体内時計を司っている物質の働きで、エネルギーなどの補充に関わっているとみられる。では、夜遅く寝る生活を続ければ、体内時計が順応し、BMAL1が増減する時間帯も変化するだろうか?
1日でも普通の生活(早寝早起き)をすれば、体内時計は普通に戻ってしまう。
また、肥満のひとほど、昼間に減るはずのBMAL1量が高止まりし、太れば太るほど、脂肪が蓄積しやすくなることが分かった。
適正カロリー 身長×身長×22=標準体重
適正カロリー=標準体重×25(デスクワーク)
          デスクワークが中心=25
          営業・外回りの仕事=30
          スポーツマン・宅配=40
たとえば160cmで事務職であれば
→1.60×1.60×22×25=1400kcalが適正な1日の摂取カロリー
160cmでスポーツマン
→1.60×1.60×22×40=2252kcal
IMC 頸動脈内膜中膜複合体肥満度→「動脈硬化症
食欲 食欲が増大する薬物
アルコール 
インスリン
ステロイド
甲状腺ホルモン
スルホニル尿素
向精神薬の一部
抗ヒスタミン剤
脂肪蓄積
内蔵へ脂肪蓄積が問題
「肥満とは体の脂肪が過剰に増加したことを言い、筋肉などで体重が増える場合とは区別する。また、肥満症とは肥満に起因した合併症や精神障害があり、減量による予防や治療が必要となる病的な状態をいう。
肥満を表すには標準体重に対する比率を体重度として求め、脂肪組織の体重を加味する。国際的には体格指数で肥満を表現する。この指数は体重(kg)を身長(m)の2乗で割った値で、19~23を健常、26以上を肥満とする。Mさんの場合、身長168m・体重72kg・標準体重が62kgで体重度が+16%であり、体格指数は26.2と肥満の域に達している。
実はMさんが来院する契機となったのは、検診で肝機能に異常が見つかり、肥満が原因と言われたためだ。米国の28年間に及ぶ研究では、肥満者はそうでない人に比べて心筋梗塞・狭心症・脳血管障害が1.4~1.9倍多い。別の研究でも比較的若年者では高血圧が5.6倍、糖尿病が3.8倍、高脂血症が2.1倍である。
しかし、肥満であればすべて悪いかどうかは別の問題だ。体脂肪の蓄積分布により代謝病にかかる割合に差があるからだ。
ヒップに対するウエストの比で0.85以上の上半身肥満では下半身肥満より糖尿病や高血圧が多い。コンピューター断層画像からの内臓と皮下の脂肪比率で診断する大阪大学の松沢祐次教授らによると、内臓脂肪型肥満は皮下脂肪型に比べて高血圧・糖尿病・高脂血症が多い。
このような成人病の合併の肥満はいわゆる中年太りのおなかの出るタイプで、医学的にはインスリンの感受性が低いのが特徴である。
飲酒 飲酒と肥満
「ビール腹などに象徴されるように、酒を飲むと太るという印象が強い。肥満はエネルギー(カロリー)の過剰摂取により起こるもので、確かにアルコールはボンベカロリーメーターという食物のエネルギーを測定する機械で測るとエチルアルコール1ccにつき7.1kcalのエネルギーを有する。大量飲酒者は1日の摂取エネルギーの50%以上をアルコールから摂る場合も出てくる。
しかし、
1.食事摂取量を減少させ、減少したエネルギー分をアルコールを与えることで補充しても、体重低下が起こることが明らかにされた。
2.次に、食事のエネルギーを一定に保ち、途中からアルコールを飲ませた実験では、アルコールのエネルギーが加わったのに体重の増加はあまり起こらなかった。
3.これに対し、アルコールの代わりに同じエネルギーのチョコレートと食べさせると体重の増加が明らかに認められた。
この一連の研究はアルコールはボンベカロリーメーターで測定した等量のエネルギーを有する食事に比較して体重を増加させる作用が低いことを示している。すなわち、アルコールの肥満効果は計算されるほど大きくないことが証明されたのである。
●なぜ、このようになるのか、以下の2つの説明が出来る。
「アルコールは種々の経路で代謝分解されるが、エネルギーを産生しない経路もあり、その経路を通ればエネルギーにならない。」
「アルコール摂取により代謝が亢進し、エネルギー消費が増加する。
バランス 食事と運動のバランス
「肥満は万病のもと」といわれる。太りすぎに注意をすれば生活習慣病を未然に防ぐことも出来る。そのポイントはよく指摘されるように食事と運動である。言い換えれば体へのエネルギー補給の抑制とエネルギーの消費による肥満の防止である。摂取エネルギーの制限というとすぐにダイエットという言葉を思い出す。もともとダイエットは、体重調節を考えた食事療法や食養生という意味で、食事制限や減食ではない。
米国で行われた動物実験では、食事制限したラットは一時的に体重が減少するが、運動しないと消費エネルギーも減り、少ない食事で元の肥満に戻る。むしろ食事制限による栄養不足が、感染症などの防御力低下や骨の発育不全を招く危険を指摘する医師は多い。
必要なことは、自分の体にとって適正なエネルギー量を把握することである。これは簡単な計算で求められる。
[毎日必要な総エネルギー量]
=その人の標準体重×年齢や妊娠の有無、労働量などを考慮した体重1kg当たりのエネルギー量。
例えば、
1.事務職の成人や未出産婦:
    体重1kg当たり25~30kcal
2.肥満者や高齢者:25kcal
3.建設作業員など激しい労働をする人は逆に大きい。
4.妊娠している人や乳児・発育盛りの子供も大きい
  • [標準体重]=身長(m)×身長(m)×22
    例えば:身長が170cmの事務職の人の場合。
    標準体重=1.7×1.7×22≒64kg
    適正総エネルギー=64×25~64×30=1600~1920kcal
    この範囲の食事であれば肥満にならず日常生活にも支障はない。
この範囲の食事であれば肥満にならず日常生活にも支障はない。
170cmの人の体重が65kgだったら、まず標準的で問題はない。しかし、もし75kgあったら10kgほど過剰である。その人の労働内容を考慮しなければならないが、エネルギー摂取を抑えて標準体重に近づけることが必要だ。
肥満を防ぐか改善するには、体内に蓄積されている脂肪を燃焼してエネルギーを消費することが大切だ。運動した時に体内における糖と脂肪の消費を調べると、運動を始めてから10分くらいまでは糖と脂肪が6:4の割合で使われる。lこれが30分後には5:5になり、その後は逆転する。運動開始1時間後にはほぼ3:7になる。最近流行のウォーキングも30分以上っっすると良いと言われるのはこうした理由だ。
もちろん、運動も質を考慮しなければならない。のんびり運動するときと、激しい運動をする場合では消費する糖と脂肪の割合も変わってくるからだ。自分にあっった運動を気軽に相談できるアドバイザーが欲しいものである。
小太り 小太り」と言えるような軽度の肥満に関係していると思われる遺伝子を群馬大生体調節研究所の武田純教授らが発見した。糖尿病などの生活習慣病の予防や、肥満を避ける食生活の指導などに役立つと期待される。研究成果は16日付けの米科学アカデミー紀要に掲載される。
武田教授らは、糖尿病の家系の人の遺伝子を調べていて、肥満の人に共通する「SHP」という遺伝子の変異を見つけた。同教授らは、この遺伝子の変異が、肥満に関連するどうか検証するため、大人と比べて、より環境の影響を受けない15歳以下の子供の遺伝子を分析した。
その結果、肥満の目安とされる指標「BMI」の数値が25を超える187人のうち12人からSHP遺伝子の変異を見つけたが、痩せている203人からは1人も見つからなかった。
肥満に関する遺伝子では欧米で5種類見つかっているが、いずれもBMIが30を超える重度の肥満に関連している。
日本人に多い、BMI25~30程度の軽度の肥満に関連する遺伝子は分かっていなかった
幼児の肥満 「日本家族計画協会が計算尺を改良」03-3269-4727
◎幼児肥満度:
  1.カウプ指数
  2.成長度判定曲線:
「1990に1歳~5歳の幼児約12500人を調査し、身長と体重で肥満度が判るようにグラフ化した。」
過食 マウスの肥満プロセス解明
「米オレゴン保健科学大学のR・コーエン博士らの研究グループは、オオテンジクネズミという遺伝的な肥満モデルマウスが肥満になる仕組みを解明した。肥満モデルマウスは4種類あるが、その中でオオテンジクマウスは最も人間の肥満に似ているとされる。
コーン博士らの研究によると、オオテンジクネズミは「メラノコルチンー4」という脳内の神経ペプチドと、メラノコルチンー4の受容体タンパク質がうまく結合できないことが肥満をもたらす原因という。
メラノコルチンー4の受容体を活性化する物質をネズミに投与するとネズミの食欲がなくなり、過食しなくなった
運動 肥満を解消するには1回8分以上の運動を、1日30分以上続けることで効果があります。」(1996年、アメリカ国立栄養研究所)
従来は1回に20分以上の運動を続けないと、脂肪が燃焼しないと言われてきたが、種々のデータより、ダイエットにはトータルの運動量が関係し、時間とは無関係であることが分かった

1日60分、毎日歩いていた人が歩くのを止めると
<1>1週間後には、体脂肪が(女性=92g、男性=105g)増える。
<2>持久力が、2~3%低下する。
<3>骨量が低下し、イライラするようになる。
<4>1日の心拍出量が低下する。そのために栄養や酸素が体の隅々まで十分に行き渡らない。
<5>心拍数が上昇する。その結果無駄なエネルギーを消耗する。
<6>92gの体脂肪を減らすには、以下の運動が必要になる。
   ウォーキングなら・・・・・・・6時間58分必要
   ジョギング・・・・・・・・・・・・・2時間22分
   水泳・・・・・・・・・・・・・・・・・2時間31分
   ゴルフ・・・・・・・・・・・・・・・・8時間

歩く
「池大雅38歳のとき(1759年)、6月17日に京をたって白山、立山、戸隠、浅間をへて、8月中旬に江戸に入り、富士山の8合目まで行って、9月中旬に帰京した。驚くべき健脚である。」
無意識に体を動かせば
「食べ過ぎても太らない人は、日常生活の中で無意識に体を動かす頻度を増やしてカロリーを消費しているらしいと、米メイヨークリニックのジェームズ・レビンは博士らが7日、米科学誌サイエンスに発表した。
太りやすい人は、食べた後でも牛のように寝てしまわないで、頻繁に姿勢を変えたり手足を動かすなど体の動きを増やすように心掛けると肥満防止になるかもしれない、と博士らは助言している
人間の脂肪1kgは約7200kcalに相当する。フルマラソンで消費するカロリーは約2400kcal。体脂肪1kg減らすにはフルマラソン3回走る必要がある。
タンパク質 肥満防止効果のタンパク質発見
「徳島大学薬学部の寺田弘教授と大塚製薬の共同チームは、肥満防止に効果が期待されるタンパク質をラットの体内から発見した。周囲の温度が低いときに、エネルギーを細胞内で積極的に消費して、体温を維持する働きがある。ほ乳類の体内には脂肪を分解する「褐色脂肪組織(BAT)」と脂肪を貯蔵する「白色脂肪組織(WAT)」という2種類の組織があり、このバランスで体重が決まる。
今回発見した脂肪酸結合タンパク質(HーFABP)はBAT内にあり、BATの働きを活発にして肥満を抑制する効果が期待されている。
室温で生活していたラットを4℃の冷蔵庫内に入れて肩胛骨の周囲にあるBATのHーFABPの量を調べたところ、約100倍に増加していた。
Wnt5a
「2007年、東京大学の分子細胞学研究所の加藤茂明教授らは、[骨]と[脂肪]の量をタンパク質が決定していることを明らかにした。成果は10/21のネイチャー・セル・バイオロジー(電子版)で発表。
骨を作る骨芽細胞や脂肪細胞は、骨髄にある間葉系幹細胞が分化してできる。[老化]したり[肥満状態]になると『PPARγ』と呼ぶタンパク質が活性化して、骨芽細胞より脂肪細胞への分化が活発になることが分かっているが、ただ、詳しい仕組みは未解明だった。
研究チームはマウス細胞を使い、PPARγを抑制する酵素などを探索した。その結果、『Wnt5a』というタンパク質が、間葉系幹細胞の外から作用すると、PPARγの働きが最終的に抑制され、Wnt5aが欠損したマウスでは、骨髄中の脂肪細胞が増えていることを確認した。
Dok1
このタンパク質の働きを抑えると、肉など脂質が多い物を食べても肥満を抑制し、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を予防できることを、神戸大学の春日雅人教授と野口哲也助教授、東京医科歯科大学の山梨祐司教授らのチームが見つけた。
成果は、2008年1/20つけのネイチャーメディシン電子版で掲載。
酵素 2009年、東京大学の酒井寿郎教授らと京都大学のチームは、肥満や生活習慣病の原因になる酵素を発見した。
この酵素が作れないマウスは正常なマウスに比べて、体温をうまく調節できず体重が増えた。
この酵素は生活環境の変化に応じて働くという。・・・食生活や生活環境などが原因の肥満や生活習慣病の原因解明と治療法の開発につながる成果。
発見したのは『JHDM2A』という酵素。この酵素は生まれた後に遺伝情報が変化するDNAのメチル化と呼ぶ状態から、元のDNAの状態に戻す働きがある。
実験では、この酵素を作れないマウスと正常なマウスに同量の食事を与えてテスト。
①酵素を作れないマウスは正常稲マウスよりも5ヶ月間で体重が3割増えた。
②酵素を作れないマウスは高脂血症や高インスリン血症などの人間のメタボリック症候群に似た症状が現れた。
肥満の原因は遺伝性の要因が7割を占めるとされる。
DNAのメチル化は環境の変化に応じて起こることから、今回の成果は環境が原因の肥満の解明につながる。
SNP 京都府立医科大学の吉田俊秀助教授らは、遺伝子のわずかな違いから太りやすい体質は判定したうえで食事指導すると、減量の成功率が高まることを証明した。一塩基多型(SNP)と呼ぶ遺伝子のわずかな違いをもとに1日に摂取してよいカロリーを肥満症患者1人1人に指導した結果、半数近くが3ヶ月で8kg以上減量できた。
吉田助教授らが調べたのは、肥満に関連した3種類の遺伝子。これらの遺伝子は誰でも持っているが、遺伝子に塩基という物質で書き込まれた“文字”が1つだけ異なっている人がいる。ベータ(β)3アドレナリン受容体と、UCP1という遺伝子に異常がある人は、安静時に消費する1日のエネルギーが正常な人に比べて、それぞれ200Kcal、100Kcal少なく、太りやすい。一方、β2アドレナリン受容体という遺伝子に異常がある人は正常な人に比べて、消費するエネルギーが100Kcal多く、やせやすい。
吉田助教授らは、患者760人の遺伝子を同意を得た上で、太りやすい体質か否かを判定し、個人ごとに1日の摂取カロリーを産出、食事指導した。全体の47%強にあたる約360人が、3ヶ月で8~9kg減量するという目標を達成することができた。これまでの食事療法は、女性が一律に1200Kcal、男性が一律1500Kcalと摂取カロリーを決めて指導していたが、成功者は全体の3割程度にとどまっていた。
病気のなりやすさといった個人の体質はSNPの違いによると考えられている。SNPを分析することにより、個人の体質に基づいたテーラーメード医療が可能になる
ホルモン 肥満関与の神経ペプチド発見
1996、米ワシントン大学の研究グループは神経ペプチドY(NPY)と呼ばれる物質が肥満症に関係していることを突き止めた。これまで、レプチンというホルモンが分泌されなくなると肥満症になることが分かっていた。今回、研究グループはレプチンが分泌されないマウスの脳でNPYが過剰につくられていることに着目。レプチンだけが分泌されないマウスとNPYの双方が欠落しているマウスを使って、肥満度を比較した。
 レプチンとNPYの双方がないマウスの方が、レプチンだけがないマウスより太る度合いが少なく、NPYに肥満症を促進する効果があると断定した。
食欲抑制ホルモン・・・・肥満招く
2007年、米ジョージタウン大学の研究チームは、脳に働きかけて食欲を抑制することで知られるホルモン『NPY』『Y2R』が、ストレスに反応して脂肪に働きかけ肥満を引き起こすことを突き止めた。
ネズミの実験で、NPYやY2Rを抑制する薬を投与した部分の脂肪が減ることを確認した。
またネズミの腹部に薬を投与したところ、腹や内臓の脂肪が少なくなった。
サルを使った実験でも効果を確認。
人でも同じ効果が期待できるという。



糖尿病と肥満
    • 肥満は糖尿病に限らず、万病の元と言われる。大阪大学医学部付属病院院長の松沢佑次教授に肥満と糖尿病の関係を聞いた。
      肥満とよく言われますが、どの程度太っていると肥満なのでしょうか?
      • 「ボディ・マス・インデックス(BMI)という国際的な指標があります。体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数値で、BMIが22の人は病気が一番少ないとされています。日本人の場合、BMIが25以上を肥満と判定しています。

      BMIが25以上の人は痩せた方がよいのですか?
      「やせなければならないのは肥満症という病的状態の人です。
      • BMI25以上のうち、糖尿病高脂血症高血圧尿酸値が高い虚血性心疾患脳梗塞脂肪肝月経異常腰痛睡眠時無呼吸症候群のいずれかの病気を持っていれば、絶対痩せないといけません」
        「これらの病気が無くても、内臓脂肪がたまっていれば、痩せた方が良い。
        ウエストが男性で85cm以上、女性で90cm以上ある人は、内臓脂肪がたまっている可能性が高い。
        CTスキャンで内臓脂肪の断面積が100cm以上だったら、内臓脂肪型肥満と診断される」
        「今まで考えられていたのとは異なり、同じ程度のウェストの人なら、おなかをたっぷりつまめる人は、つまめない人よりは安心できる。お腹が出ているのにつまめない人は、内臓脂肪がたまっており、病気になりやすい。BMI25以上でも高脂血症などの病気がない人や、内臓脂肪型肥満でない人は医学的にはやせる必要はありません」

      内臓脂肪がたまると、どうして
      糖尿病になりやすいのですか?
      • 「小腸や大腸などを結んでいる腸間膜にたまっている脂肪細胞が内臓脂肪です。脂肪細胞は食べたエネルギーをトリグリセライドとして蓄え、お腹がすくとトリグリセライドを遊離脂肪酸(FFA)とグリセロールに分解してエネルギーを供給します。遊離脂肪酸とグリセロールは腸間膜から門脈を通じて肝臓に送り込まれます。遊離脂肪酸が肝臓に入ると血糖分解が抑えられ、グロセロールは肝臓で分解され糖分になります。こうして血糖値が上がります」
        脂肪細胞はトリグリセライドを備蓄するだけでなく、様々な生理活性物質も放出しています。太ってくると、脂肪細胞はTHF(腫瘍壊死因子)-αやレジスチンというタンパク質が放出され、血糖値を下げる機能があるインスリンの働きを悪くします」
        「健康な人は脂肪細胞ではアディポネクチンというタンパク質がたくさん造られていて、インスリンの働きを高めていますが、内臓脂肪が溜まると、分泌量が極端に少なくなり、インスリンの働きが悪くなることも最近分かってきました。このように内臓脂肪がたまると糖尿病になるのです」

      内臓脂肪はどうやって減らせば良いですか?
      • 「食事のカロリーを制限したり、運動したりすることです。食事では内臓脂肪が溜まりやすい砂糖の摂取を控えることです。内臓脂肪は運動すれば減らせられるので、日常生活に運動を取り入れることが大切です。フィットネスクラブに行かなくても、街の中をジムだと思ってエレベーターやエスカレーターは使わず、階段を上るようにした方がよいでしょう」
        「運動量としては1日1万歩が目安です。BMI25に近づけるより、内臓脂肪を減らすことが重要です。運動していれば、1kg減っただけでも効果はあります」

  • 死亡率高い
    • 「肥満女性は病気に罹って死亡する率がやせ型の女性の約2倍なると、米ハーバード大学の研究者が14日付の米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表した。11万人以上を対象に16年間追跡した大規模疫学調査で、肥満が健康に悪いという常識を裏付ける結果として注目される。
      発表したのは、同大学医学部のジョアン・マンソン博士ら、
      対象は1976年の時点で30~35歳だった全米約115000人の女性で、16年間の死亡例約4700件について死因・体重・身長との関係などを分析した。その結果、身長165cmの女性の場合、体重54kg未満のやせ型の死亡率が一番低かった。
      体重が増えるに従って病気による死亡率も高くなり、68~73kgの女性の死亡率は痩せ型女性より30%高く、79kg以上の肥満女性は200%という結果となった。
      研究グループによると、肥満は心臓病や、大腸・子宮・乳ガンにつながりやすい。身長165cmの30~50代の米国女性は平均体重が約70kgと明らかに太りすぎで、中年女性の死亡原因の1/4が肥満と関係があるという。」
      →「肺塞栓
  • 脂肪組織で作られる「Sfrp5」が少ない
    • 脂肪組織が作るタンパク質に糖尿病の症状を改善する効果があることを名古屋大学の大内乗有特任教授と米ボストン大学のチームが突き止めた。
    •  糖尿病のマウスを調べ、脂肪組織で作られる「Sfrp5」といタンパク質が少ないことを発見した。糖尿病のマウスにSfrp5を与えると、血糖値が低下し脂肪肝が改善した。ヒトでも糖尿病患者ではこのタンパク質(Sfrp5)が減っていることを確認した。




病気の肥満
肥満症


(病態)体脂肪の過剰蓄積状態。
肥満を伴う合併症を有するもの→食物依存症

肥満症とは・
・・肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するが、その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要とする病態をいい、疾患単位として扱う。
(1)単純性肥満(simple obesity)
(2)症候性肥満(symptomatic obesity)・・・肥満全体の1~2%
<1>内分泌疾患:
Cushing症候群
   「顔面・背・体幹は極度に肥満し、手足は細い。」
②Frohlich症候群(生殖腺萎縮性肥満症):
③Laurence-Moon-Biedl症候群:
④Stein-Leventhal症候群:
⑤性腺機能不全(去勢を含む)
糖尿病
⑦インスリン分泌過剰症
⑧脳性肥満症
甲状腺機能低下症
 
「真の肥満でなく、ムチン体を含んだ水分の貯留による粘液水腫である」
⑩経口避妊薬服用
<2>神経疾患:満腹中枢の障害

「肥満症」には胃の手術
「米医療機関のメイヨ・クリニックは、激しい肥満症の中高年の患者には、胃の手術が安全で有効という報告をまとめた。50歳以上の肥満症患者に対し、胃にバイパスを取り付ける手術をした場合、3年後には体重が58%減少した。胃の成形手術を施した場合には体重は33%減少した。
手術を受けた患者の81%は手術結果に満足していると言う。糖尿病・関節炎などの薬を飲む量も、手術後は減ったと報告している
運動量の増加とカロリー減が必要
「単なる『肥満』と、病気としての『肥満症』はどう違うのだろうか?。肥満症診断の基準づくりで、中心となった大阪大学第2内科の松沢裕次教授はこう説明する。
「相撲取りは非常に太っていますが、よく運動する限りは健康を保っています。彼らは肥満であっても肥満症ではない。私たちのねらいは、危険な肥満の人を早く見つけ生活習慣を改めてもらい、病気を予防すること。そのための診断基準なのです」
診断の出発点は、痩せているか太っているかを表す「ボディ・マス・インデックス(BMI)」という指標の計算だ。体重(Kg)を身長(m)の二乗で割ったもので、、太っているほど値は大きい。
これまでの研究で、BMIがほぼ22のときに病気の数が最も少ない、その前後で増えると分かっている。今回の基準では、BMIが25以上の人は肥満とされる。
肥満と診断された上、糖尿病や高脂血症・高血圧などを合併していたり、おへその位置で腹をコンピューター断層撮影(CT)で輪切りにして見る検査で、皮下脂肪に比べ生活習慣病を招きやすい内臓脂肪が断面の一定面積以上を占めていたりしたら、肥満症と診断される。
従来の基準では、BMIが26.4以上を肥満としていた。25まで引き上げられたため。数字だけからみると基準が厳しくなった。松沢教授は「肥満の程度を切りのいい数字で区切る国際基準に合わせただけで、その変更に深い意味はない。むしろBMIだけで肥満症の診断は出来ないことこそ理解して欲しい」と話す。
実は記者(37)もかなり太っている。身長170cm、体重85kg、BMIは29.4gだあ、人間ドックの血液検査では合併症は見つからず、肥満症では無いと思っていた。取材のため腹部にCT検査を受けた。結果は、内臓脂肪の面積が基準の100cm²を大幅に上回る192cm²だった。
これで記者も立派な肥満症。松沢教授に「症状が無いからと肥満は放っておくと、将来、生活習慣病になるリスクは9割」と警告された。
では生活をどのように改めたらいいのか?。肥満治療の両輪は、運動量を増やすことと、食事のカロリーを減らすこと。エネルギー消費は、自転車に乗る時間を増やし、エレベーターを止めて階段を使うことで取り組む。つらいのはカロリー減らしだ。以前、体重を落とそうと、天ぷらなど油ものを一切止めようとしたこともあったが、1週間続かなかった。
減量に詳しい大分医科大学第一内科の坂田利家教授は“無理な食事制限は、『食べたい』という本能を抑えつけてしまう。いつかは必ず本能に負けて失敗する”という。飯台病院栄養管理室の石井和子室長も“いったん減量できても、理想体重近くで維持できる人は半分ぐらい”坂田教授はこうアドバイスする
「肥満の人は、満腹感や空腹感が分からなくなり“眼に前にあるから”というだけで食べ続ける。食いしんぼがいけない。食事の時間帯を決め、ゆっくり噛む。満腹感がよみがえったら、それを無視しないで食事を止める。減量ではなく、体重を維持する暗いの気構えで」
一言で言えば、「出来ることを少しずつ習慣に」
日本人は欧米人に比べて、極端でない肥満でも健康を害しやすい。日本肥満学会は、病気としての肥満症の定着をはかり、肥満治療に対する保険適用も訴えていくことにしている。」
肥満症の
検査
血糖
インスリン・・・・基準値以上
血清脂質・・・基準値以上
尿酸・・・・基準値以上
GPT・・・・・基準値以上
BMI・・・・25以上
CT・・・・・V/S≧0.4内臓脂肪型肥満
超音波・・・・脂肪肝
肥満症

診断基準
BMI(Body Mass Index)を指標に判定する。
BMI≧25のとき「肥満」である。
・BMIが25以上で、次の[A]または[B]のような状態であれば「肥満症」と診断される
[A]肥満による健康障害
2型糖尿病・耐糖能障害
心筋梗塞狭心症
脳血栓症一過性脳虚血発作
睡眠時無呼吸症候群
Pickwick症候群、脂肪肝
変形性関節症、腰椎症、月経異常
[B]内臓脂肪蓄積の判定基準
スクリーニング検査
ウエスト周囲径計測
男性(85cm≦)
女性(90cm≦)
【上半身肥満】
腹部CT検査
内臓脂肪面積
(100cm2≦)
【内臓脂肪型肥満】
内臓脂肪蓄積

BMI=体重(kg)÷身長(m)
この指数22をもって標準体重の算出法とすることが日本肥満学会により提言されている。
標準体重=22×身長(m)×身長(m)
■日本肥満学会(1990)
BMI25のうち以下のいずれかの条件を満たすもの
①肥満に関連し、減量を要する健康障害を有するもの。
②健康障害を伴いやすいハイリスク肥満(内臓脂肪型肥満)


手術
  • 日本肥満症学会
    • 2010年、日本肥満学会は高度肥満症(BMI:35以上)の治療として手術を実施する為の基準を公表した。
    • ○食事療法などで十分な効果がないことが前提。
    • ○対象患者は
      1. 18歳~65歳
      2. 減量目的の場合は・・・・BMIが35以上
      3. 糖尿病や高血圧、脂質異常症、肝機能障害、睡眠時無呼吸症候群などの疾患の場合・・・・BMIが32以上
    • ○手術法
      1. 胃バイパス術
        • 手術で小さくした胃と腸をつなぐ
      2. 胃バンディング術
        • 胃の上部をバンドで縛る
      3. スリーブ状胃切除術
        • 胃を切除して細い管状にする手術。
        • 腹腔鏡を使ったスリーブ状胃切除術は2010年から先進医療となった。
      ○術後の通院
      1. 1年まで・・・・・・1~3ヶ月に1度
      2. 2年目から・・・半年~1年ごと
      ○費用
      • 30万円~220万円


肥満低換気症候群
難病の1つ。
  • 肥満低換気症候群とは肥満と慢性の高炭酸ガス血症を伴うものを言います。同時に低酸素血症も伴います。
  • 特に
    • ・高度の肥満、
    • ・傾眠傾向、
    • ・周期性呼吸、
    • チアノーゼ
    • 多血症
    • ・右心不全
    • のあるものをピックウイック症候群Pickwick症候群)と言います。
  • 睡眠中に無呼吸を伴うことが多い。
  • 肥満に加えて息切れ日中の傾眠傾向、起床時の頭痛、チアノーゼが認められることもあります。また、右心不全のある場合には頚動脈怒張、下肢の浮腫が見られます。
  • 換気が悪いために肺機能が低下し、酸素が不足状態になる。
  • 酸素不足から腎機能も低下し、浮腫を招く。
    • 水分代謝にダメージを受けるためにむくみやすい。

肥満呼ぶ遺伝子
  • βアドレナリン受容体
    • 同じものを同じ量食べても、太る人と太らない人がいる。痩せたいと思い、食べるのをがまんしている人には、太らない人は、なんともうらやましい限りだ。この差を生む原因の一つが「β3アドレナリン受容体」というタンパク質を作る遺伝子であることが、最近、明らかになってきた。この遺伝子に異常がある太った人は、食事療法をしても痩せにくい。日本人には、かなりの頻度でこの異常が認められるというのだ。食事療法でなかなか痩せない人は「隠れて食べているのではないか」と疑う医師も多いが、ぬれぎぬの例もかなり含まれているようだ
      βアドレナリン受容体とは、脂肪をため込む脂肪細胞の表面にあるタンパク質。この受容体のノルアドレナリンというホルモンが結合すると脂肪の分解や体温調節によるエネルギー消費が進むことや、ネズミの実験ではこの受容体を壊すと肥満になることが分かってきた。
      この研究に関連して昨年夏、米国の研究グループが、アリゾナなどに住むピマインディアンを調べた結果を発表し、注目を集めた。ピマインディアンは肥満と糖尿病の人の割合が高いが、約半数の人はこの受容体を作る遺伝子の1ヶ所が突然変異をしているのが分かったと発表した。変異している人は肥満傾向が強いうえ糖尿病の発病年齢も低く、遺伝子異常と肥満の関係が強いようだ、との内容だった。
      フランスやフィンランドの研究グループの調査で、白人の場合、この遺伝子の異常は1割程度で、比較的少ないとされた。
      日本人の場合は、東大医学部第三内科の門脇孝・助手らが健康な191人を調べ、約2割の人に異常があった。肥満度が高いグループは異常の割合が高かった。京都府立医大第一内科の吉田俊秀講師らが、同医大付属病院で肥満治療のため食事療法などをしている88人を調べたところ、約4割の35人に異常が見つかった。
      吉田さんらの調査で、異常が有った人は、肥満の中でも糖尿病の危険が高い内臓脂肪型肥満の人が多いことも分かった。安静時に換算した1日のエネルギー消費量は、異常が有った人は、異常なしの人に比べて平均約200Kcal少なかった。同じものを食べても異常がある人では200Kcal分太りやすく、食事療法の減量効果が表れにくいことが分かった。
      成人女性の1日平均摂取カロリーは約2000Kcalだが、これを1200Kcal に制限した食事療法を3ヶ月続けた結果、異常がない人は平均約8Kg体重が減ったのに対して、異常があった人は平均約5kg減で、約3kgの差があった
  • βアドレナリン受容体遺伝子
    • 「脂肪組織には脂肪を溜め込む白色細胞と脂肪を燃やして熱に変える褐色細胞がある。この2種類の細胞にノルアドレナリンというホルモンが作用すると、白色細胞は脂肪を分解して血中に放出し、それを褐色細胞が取り込んで燃やす。しかし、このホルモンの受け皿を作る遺伝子に異常があると、両細胞ともうまく機能せず、脂肪の処理が滞って肥満になる。
      遺伝子異常の人は基礎代謝量が平均200キロカロリー低く、それだけ太りやすい。 吉田俊秀先生(京都府立医大)は
      1.日本人の36%はこの遺伝子が異常だという。日本人は太りやすくやせにくい民族。
      2.米国のあるインディアンでは異常率が50%に達し、7割の人が肥満・糖尿病という。
      3.米国の白人やフランス人では10%と低く、この遺伝子異常は日本人のようなモンゴル系人種共通の体質のようだ
      しかし、「脂肪を溜め込む体質」は飢餓に対する体の備えとして積極的に評価することも出来る。「低エネルギー食」への生物学的適応の名残と考えられる。つまりモンゴル系人種は飽食環境に適応しにくく、肥満しやすい遺伝的体質を持っているといえる。かっては正常だったものが環境変化により異常とされる皮肉な巡り合わせである。
      問題はまだある。正常遺伝子の人口が多い米国白人の肥満・糖尿病は頻度は、異常遺伝子の人口比率が高いはずの日本人の2倍に達する。現在の欧米風高カロリー食の直輸入は、日本人に対して一層大きなダメージを与える危険性がある。
      β3アドレナリン受容体遺伝子があると、脂肪を分解する時にエネルギーを放する。食後熱が上がりそれを放出するために体温が上がるのが正常だが、肥満の人は食後も体温が上がりにくく熱の放出が悪い。
      「京都府立医科大学の吉田俊秀講師らが肥満の外来患者を調べたところ、日本人には肥満を抑制する働きを持つ「βアドレナリン受容体」と「サーモゲニン」というタンパク質の遺伝子異常は外国人に比べて多いということが分かった。
      日本人は
      βアドレナリン受容体サーモゲニンのいずれか一方の遺伝子に異常がある人は約3人に1人だが、白人は10人に1人しかいない。両方の遺伝子に異常がある日本人は100人の6人程度いるという。吉田講師によると、これらのタンパク質を作るどれか一方の遺伝子に異常があると、正常なら1日1200kカロリーの食事療法で3ヶ月後に約8kg減量出来る人が、5kgしか体重を落とせないという。両方の遺伝子に異常があった場合には3kgしか減らなかった。
      「βアドレナリン受容体」は脂肪をため込む白色脂肪細胞にある。
      ノルアドレナリンというホルモンが結合すると脂肪を分解して、肥満になるのを防いでいる。
      一方、「サーモゲニン」はエネルギーを消費する褐色細胞の存在して、脂肪や糖分を熱に変える役割を担っている。このため、これらのタンパク質に異常があると痩せにくいという。
      吉田講師は「β3アドレナリン受容体に異常がある人は1日の摂取量を約1000kgカロリーに、サーモゲニンに異常がある人は約1100kgカロリーにそれぞれ抑える必要がある」と指摘する

      一方、米ロッックフェラー大学のジェフリー・フリードマン博士らは1994 年、肥満を抑制する働きがあるレプチンというタンパク質の遺伝子を発見した。 レプチンは脂肪細胞から血液中に分泌され、脳に到達して満腹中枢を刺激し、食欲を抑制する。95年にはレプチンと結合する受容体も見つかった。
      レプチンかその受容体に異常があるネズミはエサを食べ続けてまるまる太るという。京都大学医学部の中尾一和教授らの研究グループは、肥満で高血圧のネズミからレプチン受容体遺伝子の異常を見つけた。人間にもネズミと約8割類似したレプチンの遺伝子があり、脂肪細胞の増加とともに分泌量が増えることが分かっている。
      • 「β3アドレナリン受容体」
      • 「サーモゲニン」
      • 「レプチン」
      のほか、肥満に関係している物質としては食欲を抑制する働きがある
      • 「ウロコルチン」や
      • 食欲を増進する作用がある「神経ペプチドY」
      などのホルモンが見つかっている。
      米国では95年に「dーフェンミラン」という肥満症治療薬の販売が認められた。日本では92年にマジンドールという肥満治療薬の販売が初めて認可された。これらの薬はセロトニンなどの神経伝達物質の神経への再吸収を阻害することで食欲を抑える効果があるが、口の中が渇くなどの副作用もある
  • レプチン
    • 遺伝子が人を肥満に導くことを裏付ける研究が、英科学誌ネイチャー6月26日号に発表された。英アデンブルックス病院の研究者らが病的な肥満児を調べたところ、特定の遺伝子に異常があった。この『肥満遺伝子』は1994年にマウスで発見され、人にも存在することが知られているが、人で肥満とのつながりを示す研究報告がされたのは初めてだ。
      同病院のサダフ・ファルーキ博士らは、8才で体重86kgの女児と、2才で29kgのいとこの男児を調べた。家族に病的な肥満はなく、生まれた時の体重も正常だったが、まもなく異常な食欲を示すようになり、2人とも遺伝子に異常があり、レプチンと呼ばれるタンパク質を作り出す能力が低かった。
      レプチンは体脂肪から分泌されるタンパク質で、脳の視床下部に作用し、食欲を抑えたりエネルギー代謝を高めたりする働きに関わっている。94年、米ロックフェラー大グループがこの遺伝子に異常があるマウスは、食欲が増すとともにエネルギー消費が減り、その結果、体重が増大することを発見。さらにその翌年、このマウスにレプチンを与えると、食欲低下、体重減少を引き起こすことが確認され、『夢のやせ薬』としてレプチンへの期待が高まった。
      「今回の発見で、人でもエネルギー代謝のメカニズムの解明が進む」と河田照雄・京都大大学院農学研究科助教授は期待する。英国では遺伝子工学的に合成したレプチンをこの2人の子供たちに投与する治療も計画されている。ただし、特殊例でもあり、「一般の太りすぎの人にすぐ応用出来る訳ではない」と河田さんは言う。
      肥満と遺伝子の関係では最近、英ケンブリッジ大グループが「インシュリン分泌にかかわる酵素の遺伝子異常が原因」とする研究を発表した。東京大細胞生物学研究所の石浦章一助教授は「食欲やエネルギー代謝はさまざまな遺伝子が関与する複雑なシステム。研究はこれからだ」と話す
    • 肥満遺伝子の研究は94年に米ロックフェラー大学が発見した食欲を抑えるホルモン[レプチン]を中心に進んでいる。
      東京大学医学部の門脇孝講師は、糖尿病との絡みからエネルギーの消費を促すアドレナリンの受容体(タンパク質)に注目、遺伝的な変異に応じた肥満度を日本人約200人を対象に調査した。其の結果、受容体の遺伝子に変異があり、アドレナリンがうまく機能しない人ほど肥満の傾向があった。日本人では3人に1人が変異を持っているという
  • 妊娠中に栄養不足が
    • 妊娠中の母親の栄養が足りなくて小さな体重で生まれた子供は、かえって成長後は肥満になりやすいことが、京都大学藤井信吾教授らのネズミを使った実験で分かった。2005年6/8、米科学誌「セル・メタボリズム」に掲載。
      飢餓を感じた胎児が“省エネ体質”になり肥満を抑えるホルモンの働きが乱れるためとみられ、人間でも同じ現象が起きている可能性がある。
      京大のグループは、母ネズミのエサを3割減らして平均体重より2割小さく生まれた子ネズミと、通常の子ネズミの成長を比較した。大人になる頃はほぼ同じ体重になったが、その後、脂肪分の多いエサを与えたとこと、小さく生まれた子ネズミの方が脂肪の量が3割多くなった。
      肥満を抑えるレプチンと呼ぶホルモンが効きにくく、脂肪をため込みやすい体質になっていた。
      正常体重に急いで追いつこうとする中で、レプチンの働きが乱れたと推測している。
  • 毛髪で検査
    • 臨床検査受託大手の三菱化学ビーシーエル(MBC)は、少量の毛髪から“肥満遺伝子”を割り出し、太りやすい体質かどうかを調べる技術を開発した。
      MBCが開発したのは、脂肪の分解に関係するアドレナリン受容体(β3AR)の遺伝子の型を、毛髪を材料に割り出す技術。遺伝子は[TT][AT][AA]の3タイプに分類でき、それぞれ安静時のカロリー消費量が異なる特徴がある。
      [TT]型は、他に比べて1日約200~220kcalほど消費量が大きい。日本人ではAA型は約5%、AT型は約30%の割合だという。最近の研究では、安静時のカロリー消費量が多いほど、太りにくく、逆にカロリー消費量が低いほど太りやすい傾向があるという。どの遺伝子タイプかを知ることで、肥満しやすいかどうかの目安になる

[アミノ酸][コンドロイチン][Q10][ギムネマ][胎盤エキス][ルイボス][黒酢]
宝石 肥満解消に有効な宝石
「アンバー」:ダイエット中の活力をサポートしてくれます。
「ジェード」:貴女が正しいものを食べるようにサポートしてくれます。
「ジャスパー」:貴女の感情と体の支えになります。
        ダイエットを積極的に支えてくれます。
「ソーダライト」:積極的ダイエットしようとする貴女をサポートします
「タイガーズアイ」
「トルコ石」 
「めのう」:ダイエットを応援してくれます。
「モスアゲート」:言い訳をしなくてもすむように。
「コーラル」
「シェル」
針灸のつぼ (単純性肥満)・・・[天枢][脾兪][腎兪][曲池][足三里][関元]
(気虚から肥満)・・・[内関][三陰交][関元][列缺][豊隆][水分][天枢][太谿]
(痰湿から肥満)・・・[曲池][支溝][三陰交][内庭][四][腹結][中][豊隆]
【芳香療法】 <1>フェンネル
<2>ローズマリー:
<3>ゼラニウム:ホルモンバランスが悪い肥満
<4>ガーリック:代謝が低い肥満。
<5>オニオン
<6>ベルガモット
【色彩療法】 <1>レモン色
<2>オレンジ色
<3>緑色
<4>緋色

【敦阜】 (とんぷ)=肥満していること。


肥満に用いる漢方薬
漢方薬 
  1. 九味半夏湯+赤小豆
    1. 中年以降で、のぼせ、めまいがある(漢方診療医典)
  2. 桂枝茯苓丸(おけつ
  3. 柴胡加竜骨牡蛎湯(胸脇苦満)
    1. 胸脇苦満があり、動悸、呼吸促迫、めまい、不眠など。
  4. 大黄牡丹皮湯(おけつ
  5. 大承気湯
    1. 腹部膨満がひどく抵抗と弾力があり、便秘する。
    2. 臍を中心に膨満しているもの。
  6. 大柴胡湯(胸脇苦満)
    1. 肥満した体質で、筋肉のしまりがよく、胸脇苦満、心下痞満、便秘、肩こりなどあるもの。
    2. これを連用していると、腹部膨満が減じ、体が軽く動けるようになる(漢方診療医典)
  7. 桃核承気湯(おけつ
  8. 防已黄蓍湯(水滞)
    1. 婦人で色が白く、筋肉が軟弱で、発汗しやすく、疲れやすい。
    2. 疲労すると浮腫があらわれやすいもの。
    3. 夏になると汗のために、下腹部や大腿部がびらんするもの。
  9. 防風通聖散
    1. 胸脇苦満はなく、腹部膨満ぎみで便秘する。
  10. 防風通聖散+陳久散
  11. 防風通聖散+アミノ酸
  12. 防風通聖散+アミノ酸+Q10
  13. 防風通聖散+亜鉛+イソフラボン
  14. 防風通聖散+紅参+アミノ酸