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肥満関連遺伝子







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肥満関連遺伝子
βアドレナリン受容体
  • 同じものを同じ量食べても、太る人と太らない人がいる。痩せたいと思い、食べるのをがまんしている人には、太らない人は、なんともうらやましい限りだ。この差を生む原因の1つが「β3アドレナリン受容体」というタンパク質を作る遺伝子であることが、最近、明らかになってきた。この遺伝子に異常がある太った人は、食事療法をしても痩せにくい。日本人には、かなりの頻度でこの異常が認められるというのだ。食事療法でなかなか痩せない人は「隠れて食べているのではないか」と疑う医師も多いが、ぬれぎぬの例もかなり含まれているようだ。
    βアドレナリン受容体とは、脂肪をため込む脂肪細胞の表面にあるタンパク質。この受容体にノルアドレナリンというホルモンが結合すると脂肪の分解や体温調節によるエネルギー消費が進むことや、ネズミの実験ではこの受容体を壊すと肥満になることが分かってきた。
    この研究に関連して昨年夏、米国の研究グループが、アリゾナなどに住むピマインディアンを調べた結果を発表し、注目を集めた。ピマインディアンは肥満と糖尿病の人の割合が高いが、約半数の人はこの受容体を作る遺伝子の1ヶ所が突然変異をしているのが分かったと発表した。変異している人は肥満傾向が強いうえ糖尿病の発病年齢も低く、遺伝子異常と肥満の関係が強いようだ、との内容だった。
    フランスやフィンランドの研究グループの調査で、白人の場合、この遺伝子の異常は1割程度で、比較的少ないとされた。
    日本人の場合は、東大医学部第三内科の門脇孝・助手らが健康な191人を調べ、約2割の人に異常があった。肥満度が高いグループは異常の割合が高かった。京都府立医大第一内科の吉田俊秀講師らが、同医大付属病院で肥満治療のため食事療法などをしている88人を調べたところ、約4割の35人に異常が見つかった。
    吉田さんらの調査で、異常が有った人は、肥満の中でも糖尿病の危険が高い内臓脂肪型肥満の人が多いことも分かった。安静時に換算した1日のエネルギー消費量は、異常が有った人は、異常なしの人に比べて平均約200Kcal少なかった。同じものを食べても異常がある人では200Kcal分太りやすく、食事療法の減量効果が表れにくいことが分かった。
    成人女性の1日平均摂取カロリーは約2000Kcalだが、これを1200Kcal に制限した食事療法を3ヶ月続けた結果、異常がない人は平均約8Kg体重が減ったのに対して、異常があった人は平均約5kg減で、約3kgの差があった



βアドレナリン受容体遺伝子
  • 「脂肪組織には脂肪を溜め込む白色細胞と脂肪を燃やして熱に変える褐色細胞がある。この2種類の細胞にノルアドレナリンというホルモンが作用すると、白色細胞は脂肪を分解して血中に放出し、それを褐色細胞が取り込んで燃やす。しかし、このホルモンの受け皿を作る遺伝子に異常があると、両細胞ともうまく機能せず、脂肪の処理が滞って肥満になる。
    遺伝子異常の人は基礎代謝量が平均200キロカロリー低く、それだけ太りやすい。 吉田俊秀先生(京都府立医大)は
    1.日本人の36%はこの遺伝子が異常だという。日本人は太りやすくやせにくい民族。
    2.米国のあるインディアンでは異常率が50%に達し、7割の人が肥満・糖尿病という。
    3.米国の白人やフランス人では10%と低く、この遺伝子異常は日本人のようなモンゴル系人種共通の体質のようだ。
    しかし、「脂肪を溜め込む体質」は飢餓に対する体の備えとして積極的に評価することも出来る。「低エネルギー食」への生物学的適応の名残と考えられる。つまりモンゴル系人種は飽食環境に適応しにくく、肥満しやすい遺伝的体質を持っているといえる。かっては正常だったものが環境変化により異常とされる皮肉な巡り合わせである。
    問題はまだある。正常遺伝子の人口が多い米国白人の肥満・糖尿病は頻度は、異常遺伝子の人口比率が高いはずの日本人の2倍に達する。現在の欧米風高カロリー食の直輸入は、日本人に対して一層大きなダメージを与える危険性がある。
    β3アドレナリン受容体遺伝子があると、脂肪を分解する時にエネルギーを放する。食後熱が上がりそれを放出するために体温が上がるのが正常だが、肥満の人は食後も体温が上がりにくく熱の放出が悪い。
    「京都府立医科大学の吉田俊秀講師らが肥満の外来患者を調べたところ、日本人には肥満を抑制する働きを持つ「βアドレナリン受容体」と「サーモゲニン」というタンパク質の遺伝子異常は外国人に比べて多いということが分かった。
    日本人は
    βアドレナリン受容体サーモゲニンのいずれか一方の遺伝子に異常がある人は約3人に1人だが、白人は10人に1人しかいない。両方の遺伝子に異常がある日本人は100人の6人程度いるという。吉田講師によると、これらのタンパク質を作るどれか一方の遺伝子に異常があると、正常なら1日1200kカロリーの食事療法で3ヶ月後に約8kg減量出来る人が、5kgしか体重を落とせないという。両方の遺伝子に異常があった場合には3kgしか減らなかった。
    「βアドレナリン受容体」は脂肪をため込む白色脂肪細胞にある。
    ノルアドレナリンというホルモンが結合すると脂肪を分解して、肥満になるのを防いでいる。
    一方、「サーモゲニン」はエネルギーを消費する褐色細胞の存在して、脂肪や糖分を熱に変える役割を担っている。このため、これらのタンパク質に異常があると痩せにくいという。
    吉田講師は「β3アドレナリン受容体に異常がある人は1日の摂取量を約1000kgカロリーに、サーモゲニンに異常がある人は約1100kgカロリーにそれぞれ抑える必要がある」と指摘する

    一方、米ロッックフェラー大学のジェフリー・フリードマン博士らは1994 年、肥満を抑制する働きがあるレプチンというタンパク質の遺伝子を発見した。 レプチンは脂肪細胞から血液中に分泌され、脳に到達して満腹中枢を刺激し、食欲を抑制する。95年にはレプチンと結合する受容体も見つかった。
    レプチンかその受容体に異常があるネズミはエサを食べ続けてまるまる太るという。京都大学医学部の中尾一和教授らの研究グループは、肥満で高血圧のネズミからレプチン受容体遺伝子の異常を見つけた。人間にもネズミと約8割類似したレプチンの遺伝子があり、脂肪細胞の増加とともに分泌量が増えることが分かっている。
    • 「β3アドレナリン受容体」
    • 「サーモゲニン」
    • 「レプチン」
    のほか、肥満に関係している物質としては食欲を抑制する働きがある
    • 「ウロコルチン」や
    • 食欲を増進する作用がある「神経ペプチドY」
    などのホルモンが見つかっている。
    米国では95年に「dーフェンミラン」という肥満症治療薬の販売が認められた。日本では92年にマジンドールという肥満治療薬の販売が初めて認可された。これらの薬はセロトニンなどの神経伝達物質の神経への再吸収を阻害することで食欲を抑える効果があるが、口の中が渇くなどの副作用もある





レプチン
  • 遺伝子が人を肥満に導くことを裏付ける研究が、英科学誌ネイチャー6月26日号に発表された。英アデンブルックス病院の研究者らが病的な肥満児を調べたところ、特定の遺伝子に異常があった。
  • この『肥満遺伝子』は1994年にマウスで発見され、人にも存在することが知られているが、人で肥満とのつながりを示す研究報告がされたのは初めてだ。
    同病院のサダフ・ファルーキ博士らは、8才で体重86kgの女児と、2才で29kgのいとこの男児を調べた。家族に病的な肥満はなく、生まれた時の体重も正常だったが、まもなく異常な食欲を示すようになり、2人とも遺伝子に異常があり、レプチンと呼ばれるタンパク質を作り出す能力が低かった。

  • レプチンは体脂肪から分泌されるタンパク質で、脳の視床下部に作用し、食欲を抑えたりエネルギー代謝を高めたりする働きに関わっている。94年、米ロックフェラー大グループがこの遺伝子に異常があるマウスは、食欲が増すとともにエネルギー消費が減り、その結果、体重が増大することを発見。さらにその翌年、このマウスにレプチンを与えると、食欲低下、体重減少を引き起こすことが確認され、『夢のやせ薬』としてレプチンへの期待が高まった。
    「今回の発見で、人でもエネルギー代謝のメカニズムの解明が進む」と河田照雄・京都大大学院農学研究科助教授は期待する。英国では遺伝子工学的に合成したレプチンをこの2人の子供たちに投与する治療も計画されている。ただし、特殊例でもあり、「一般の太りすぎの人にすぐ応用出来る訳ではない」と河田さんは言う。

  • 肥満と遺伝子の関係では最近、英ケンブリッジ大グループが「インシュリン分泌にかかわる酵素の遺伝子異常が原因」とする研究を発表した。東京大細胞生物学研究所の石浦章一助教授は「食欲やエネルギー代謝はさまざまな遺伝子が関与する複雑なシステム。研究はこれからだ」と話す

  • 肥満遺伝子の研究は94年に米ロックフェラー大学が発見した食欲を抑えるホルモン[レプチン]を中心に進んでいる。
    東京大学医学部の門脇孝講師は、糖尿病との絡みからエネルギーの消費を促すアドレナリンの受容体(タンパク質)に注目、遺伝的な変異に応じた肥満度を日本人約200人を対象に調査した。其の結果、受容体の遺伝子に変異があり、アドレナリンがうまく機能しない人ほど肥満の傾向があった。日本人では3人に1人が変異を持っているという







  • 妊娠中に栄養不足が
    • 妊娠中の母親の栄養が足りなくて小さな体重で生まれた子供は、かえって成長後は肥満になりやすいことが、京都大学藤井信吾教授らのネズミを使った実験で分かった。2005年6/8、米科学誌「セル・メタボリズム」に掲載。
      飢餓を感じた胎児が“省エネ体質”になり肥満を抑えるホルモンの働きが乱れるためとみられ、人間でも同じ現象が起きている可能性がある。
      京大のグループは、母ネズミのエサを3割減らして平均体重より2割小さく生まれた子ネズミと、通常の子ネズミの成長を比較した。大人になる頃はほぼ同じ体重になったが、その後、脂肪分の多いエサを与えたとこと、小さく生まれた子ネズミの方が脂肪の量が3割多くなった。
      肥満を抑えるレプチンと呼ぶホルモンが効きにくく、脂肪をため込みやすい体質になっていた。
      正常体重に急いで追いつこうとする中で、レプチンの働きが乱れたと推測している。


  • 毛髪で検査
    • 臨床検査受託大手の三菱化学ビーシーエル(MBC)は、少量の毛髪から“肥満遺伝子”を割り出し、太りやすい体質かどうかを調べる技術を開発した。
      MBCが開発したのは、脂肪の分解に関係するアドレナリン受容体(β3AR)の遺伝子の型を、毛髪を材料に割り出す技術。遺伝子は[TT][AT][AA]の3タイプに分類でき、それぞれ安静時のカロリー消費量が異なる特徴がある。
      [TT]型は、他に比べて1日約200~220kcalほど消費量が大きい。日本人ではAA型は約5%、AT型は約30%の割合だという。最近の研究では、安静時のカロリー消費量が多いほど、太りにくく、逆にカロリー消費量が低いほど太りやすい傾向があるという。どの遺伝子タイプかを知ることで、肥満しやすいかどうかの目安になる


  • 肥満関連遺伝子・・・5つ特定
    • 2012年、理化学研究所、京都大学、仏のパスツール研究所のチームは、日本人26620人で、肥満の指標「BMI」と遺伝子の変異との関連を調べ、肥満になりにくい遺伝子「GPR120」を発見した。
    • さらに中国、シンガポール、台湾、韓国など東アジア諸国の27716人のデータとも比較し、肥満関連の遺伝子を見つけた。
    • 成果はネイチャー(電子版)に掲載。





新たな原因遺伝子
  • 2013年、三重大学大学院のの田中利男らのグループは、肥満の原因となる新たな遺伝子を発見したと発表した。
  • ゼブラフィッシュを使った実験で「MXD3」と呼ばれる遺伝子が内臓脂肪の増加に関わっていることを突き止めた。
  • 田中教授らは肥満した人はMXD3が多いことに着目。
  • 内臓脂肪を外から観察できる透明な実験用ゼブラフィッシュを使い、太らせる実験でMXD3を減らした結果、内臓脂肪の細胞が小さくなり、数も減少した。
  • マウス実験でも同様の結果が得られた。






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