骨の再生
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骨は、コラーゲン細線維のすき間をチーズのような均質な有機質で埋め、そこへカルシウム塩を沈着させて薄い層状の板を作り、それを血管を通す「中心管」の周りに同心円状に何枚も巻き付けて出来ている。
(岩波新書「細胞紳士録」p20〜)
1738年、ロンドンの外科医J・ベルチャーはある日、友人の農家で食事をしたさい、皿の上のブタの骨が赤いことに気づいた。不審に思って調べると、農家のブタの飼料に、布を赤く染めるアカネ(茜)の根汁が混じっていた。
ロンドンの外科医であったジョン・ハンターはアカネの色素が新生中の(正確には石灰化を起こしつつある)骨の層に沈着することを突き止める。
そこで、ブタにアカネを1週間食べさせて1週間休む。また食べさせる、という実験を繰り返し、骨の成長を年輪のように示すことができた
(岩波新書「細胞紳士録」p22〜)
1937年、東京高等歯科医学校の薬理学教授だった岡田正弘は、色町の女性の乳飲み子の歯が黒いことに気づき、母親の乳房についた白粉の鉛が原因と考えた。そして、動物実験で成長中の象牙質と骨に鉛が沈着するのを発見。
鉛以外にテトラサイクリンも石灰中の骨に沈着することが分かったのは1950年代になってから
骨の種類 形から(5種類)
長骨=長い骨。ex.大腿骨
短骨=小型の骨。ex.手の甲(手根部)
扁平骨=薄い板状の骨。ex.頭蓋骨を形成する。
含気骨=空洞をもつ骨。ex.あごの上顎骨。
混合骨=扁平骨でありながら、厚い部分に空洞がある骨。
われわれの体には約 206個の骨があり、関節でつながった骨を筋肉で動かすことによっていろいろな仕事や運動をしております。
頭蓋骨(とうがいこつ)(29本)
脊椎骨(26本):
    頸椎(cervicales)(7本)
    胸椎(thoracicae)(12本)
    腰椎(lumbales)(5本)
    仙骨
    尾骨
肋骨と胸骨(25本)
肩・腕・手(64本)
骨盤・脚・足(62本)




骨髄細胞から本物の骨と同じ強度を持つ再生骨を作る技術を開発した。2、3年内の臨床試験を目指す。人骨に応用すれば骨ガン手術で骨を削った部分や、ひざや股関節の摩耗部位の治療に役立つとみている。
ベータTCPを主成分にした多孔質の5mm角のブロックにラットの骨髄細胞を埋め込み、約2週間培養した後、ラットの背中にブロックごと移植した。移植後4週間でブロック内に骨を作る骨芽細胞や骨成分、血管が形成され始めた。移植の8週間後にはラットの体内で、骨形成の目安となるタンパク質が大量に分泌され、本物の骨と同程度の骨芽生成していることを確かめた。
ベータTCPは体内に吸収されやすい性質を持つ。このため「骨の成分が増えるとともに当初の基盤材の部分を置き換えて、強度が十分な再生骨が形成される」(産総研の植村寿公主任研究員)とみている。
オリンパスなどは特許を申請済み。今回の方法は形成速度が速いため、細胞がガン化して必要以上に増えることがないことを確認した上で、臨床試験を始めたいとしている。
骨髄細胞を使った骨の再生は、やはり骨充填剤であるハイドロキシアパタイトを基盤材に使う試みもある。しかし、骨成分が増えた後もハイドロキシアパタイトが残留しやすく、ゆがみが生じたり、強度が十分でなかったりする可能性が指摘されていた。
整形外科では傷ついた部位に患者の骨を移植する治療法が主流で、充填剤など人工骨材料を埋め込む治療が全体の約2割を占める。人工骨による治療は強度などの面で課題が多く、実用性の高い再生骨作りの技術が求められている
復元 東京医科歯科大学と物質・材料研究機構の研究グループは2001年10/2日、ケガなどで損傷した骨の欠損部分に埋め込むと時間がたつにつれて本物の骨が再生される人工骨を開発、動物実験で性能を確認した。
生体内で骨芽形成される仕組みを詳しく分析、本物の骨と同じハイドロキシアパタイトと呼ぶ無機材料とコラーゲンを組み合わせて作った。イヌを使った実験では、約2cmの脛骨の欠損部分に粒子状にした人工骨を移植。術後12週間で骨は完全に再生され、自由に動き回れることが出来るようになった。
人工骨 短時間で再生
東京大学、医療ベンチャー「ネクスト」などの研究チームは、患者自身の骨に短時間で置き換わる人工骨を開発した。人工骨に穴を開けるなどきめ細かい内部構造を作ることが出来るので、顔の骨の損傷治療にも応用できる。
東京大医学部の鄭雄一・助教授らが開発した人工骨は、カルシウムの粒子を1mm単位で積み重ねていく。病気やケガで損傷した骨の欠損部分をCTで撮影し、患部にピッタリに合うように人工骨を設計する。血管や骨盤が入り込むように骨の内部に小さなすき間や穴を作ることもでき、人工骨が患者自身の骨に起きかわる時間が早い。
イヌの頭蓋骨に1.5cm角、厚さ4mmの人工骨を埋め込む実験をした。直径2mmの小さな穴が貫通した人工骨を埋め込んだところ、6ヵ月で人工骨の一部がイヌの細胞に置き換わった。
人工骨の材料をプリンターのインクジェット方式で吹き付けながら少しずつ立体的な形状を作っていく。そのため、CTで撮影した骨の欠損部分にピッタリ合うように作ることが出来る。さらに、血管などが入り込むすき間を作ることも出来る。
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