遺伝子治療

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遺伝子」「気質」「ガン」「乳ガン」「大腸ガン」「検査」「DNA」「ガン抑制遺伝子
安全性 遺伝子治療はこれまで世界で4000例近く実施された。1999年、米ペンシルベニア大学で遺伝子治療を受けた患者が死亡した例もあるが、導入したウイルスによって症状が悪化したケースはほとんど無く、安全性に対する批判は弱まった。米国では糖尿病や心臓病のほか、喘息やリウマチなどでも治療が試みられている。
官民出資のベンチャー企業、ディナベック研究所(茨城県つくば市)は、糖尿病による末梢血行症障害を対象にした遺伝子治療用ベクターの臨床試験を2003年にも始める。血管の内皮細胞を成長させる遺伝子をベクターに組み込んで筋肉に注射し、血行障害によって足が壊死するのを防ぐ。新型ベクターはウイルスを改良して作った。ノドの気管や筋肉の細胞に遺伝子が入りやすいのが特徴で、従来のベクターに比べて遺伝子の導入高率が最高で10000倍も高いという
宝酒造も糖尿病による潰瘍患者を対象に独自開発したベクターを使った遺伝子治療を来年から韓国で始める
心臓病の治療を目指すのが、ベンチャー企業のメドジーン(大阪府豊中市)は、新しい血管を作る肝細胞成長因子(HGF)の遺伝子を使って、心筋梗塞の治療を始める
超音波で 2006年、東北大学の先進医工学研究機構の研究チームは、内視鏡を使って超音波で細胞表面に穴を開け、治療用遺伝子を送り込む技術を開発した。
血管造影などに使う「マイクロバブル」を細胞近くに投与し、超音波を照射すると細胞が刺激され、短時間だけ微細な穴が出来ることを利用した。治療用遺伝子を組み込んだプラスミドDNAを同時に入れておけば、微細な穴から取り込まれる仕組み。
芳賀洋一助教授らは、電気を流すと超音波を出す圧電セラミックスを加工して超音波振動子を作製した。直径6mmの円筒形で、内視鏡に組み込める。振動子の中心には穴が開いており、ここから細いチューブを通してマイクロバブルや治療用遺伝子などを投与する。
実験では、動物の培養細胞にマイクロバブルと発光タンパク質の遺伝子を組み込んだプラスミドDNAを投与して、超音波を当ててみた。すると、超音波を当てた培養細胞では遺伝子が取り込まれて発光するようになった。


ベクター
  • ベクターとは、
    • 遺伝子組み換え技術で外部から遺伝子を運ぶ分子。(遺伝子の運び手)
    • プラスミドやウイルスなどを改良したものや、人工染色体などが使われている。
    • (プラスミド)
    • プラスミドとは細菌が持つ遺伝子の一種。染色体にある遺伝子とは別個に存在し、複製しながら新しい細菌に引き継がれる。輪のような形をしたものが多く、[環状デオキシリボ核酸]ともいわれる。
    • 特に大腸菌のプラスミドは遺伝子組み換え技術や新型万能細胞(iPS細胞)作りに応用されている。
  • センダイウイルスベクター
    • 運び役「センダイウイルス」特許成立
      2005年、バイオベンチャーのディナベック(茨城県つくば市)は、日米中で特許権を持つ遺伝子の運び役の1つ『センダイウイルスベクター』について、英仏独など欧州12カ国でも基本特許が成立したことを明らかにした。
      センダイウイルスベクターは他のベクターに比べ、効率よく細胞内に遺伝子を運び込む
  • 国産ベクター
    • 薬の代わりに特殊な遺伝子を患者に投与し、ガンなどの難病を治す「遺伝子治療」。バイオベンチャーのディナベック(茨城県つくば市)では、遺伝子治療を支える「ベクター(運び役)」の開発で国内外から注目を集める。
      「脚の動脈が詰まる難病『重症虚血肢』の遺伝子治療の臨床研究を2006年5月から始める。12人の患者にベクターを投与し、効果を見極めたい」と前原喜彦・九州大学医学部教授は語る。
      九大の遺伝子治療は血管を作り出す『線維芽細胞増殖因子(FGF-2)』の遺伝子をディナベックのベクターに組み込み、患者の脚に約30ヶ所注射する。ベクターによって運び込まれた細胞が「FGF-2」を合成紙、脚の血管が再生する仕組みだ
  • アデノウイルス
    1. 2009年、大阪大学と医薬基盤研究所は、遺伝子治療の安全性を高めた技術を開発した。
      遺伝子を組み込むベクターに用いたレトロウイルスが、患者の細胞の染色体に入り込み、細胞のガン化(白血病)を招いた事例がある。
      半裁の水口裕之教授らは、ベクターに遺伝子の導入効果が高く、染色体にも入り込まないアデノウイルスを採用。
      アデノウイルスは増殖しないようにあらかじめ遺伝子配列の一部を除去して使うが、ウイルス培養に用いる細胞の遺伝子配列に一部が似ており、まれに遺伝子の相同組み替えが起こり増殖能力を持つことがある。
      研究チームはウイルスの遺伝子配列を僅かに変え、改良した
    2. 2010年、医薬基板研究所と大阪大gかうのチームは、アデノウイルスが副作用を引き起こすメカニズムを突き止めた。ウイルス増殖に重要なマイクロRNA(リボ核酸)が患者の体に備わる免疫システムを呼び起こしていた。
      成果は米科学アカデミー紀要に掲載
      基礎研の水口祐之チーフプロジェクトリーダー(阪大教授を兼任)らは、細胞が持つ複数の面寝期活性化の関連遺伝子を詳しく調べた。遺伝子操作で各遺伝子を持たないマウス細胞を作り、アデノウイルスを感染させた。遺伝子「IPS-1」を欠くと、免疫関連物質のインターフェロンがほとんど作られなくなった。
      IPS-1に働きかける物質も解明した。
      アデノウイルスが作るマイクロRNAの「VA-RNA」を欠いたアデノウイルスを作った。細胞に感染させてもインターフォロンの量が通常より大幅に減ることが分かった。
  • プラスミドベクター
    • 2009年、岡山大学の公文祐巳教授と許南教授らは、遺伝子を細胞に導入し効率よく働かせる新しいベクターを開発した。開発したのは、大腸菌などが持つ特別な遺伝子であるプラスミドを改良した。プラスミドベクターの場合、細胞に導入する遺伝子の前にプロモーターとエンハンサーと呼ぶ2種類の特殊な塩基配列をつなぐのが一般的だが、遺伝子がうまく働かない事が多い。そこで、導入する遺伝子の前と後ろにプロモーターとエンハンサーをつないだ。エンハンサーは3個ぐらい連ねて遺伝子の後ろにつなぐ。こうすることで遺伝子の働きを強められた。
      人の遺伝子では、プロモーターが通常遺伝子の上流に隣接して存在しているのに対し、エンハンサーは、遺伝子の前後や、遺伝子の中に存在していて、遺伝子の働きを制御していることが知られている。
  • ヒトヘルペスウイルス
    • 2011年、医薬基盤研究所の森康子チーフプロジェクトリーダーらは、発疹などを引き起こすヒトヘルペスウイルスで感染直後に働くDNA配列を突き止めた。
      遺伝子の運び手であるベクターに組み込んで使えば、目的の遺伝子を細胞内で発現させることが可能。
      ヒトに感染し突発性発疹などを引き起こす「ヒトヘルペスウイルス-6」の解析から見つけた。ウイルスが細胞に感染した直後に働くDNA配列で、他の遺伝子を発現させる「プロモーター」として作用していた。
      • 新たに見つけたプロモーターは、免疫に関わるT細胞で遺伝子を従来より強く発現する
      遺伝子実験では、環状DNAのプラスミドなどをベクターとして使う。働かせたい遺伝子と、プロモーターが組み込んである。
      現在はサイトロメガウイルス由来のプロモーターが一般的に用いられている。

遺伝子治療・・・特許成立
  • 遺伝子の転写因子「Ets-1」
    • 2011年、アンジェスMGは遺伝子の転写因子「Ets-1」を使う遺伝子治療の特許が米国で成立したと発表。この転写因子は血管を増やす効果がある「血管内皮細胞増殖因子(VEGF)」や「肝細胞増殖因子(HGF)」の遺伝子の発現を促す。
    • 対象は重症下肢虚血、心筋梗塞や狭心症、心不全など。
    • Ets-1の単独投与のほか、VEGFやHGFとの併用投与を目指す。

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