薬剤惹起性うつ病



インターフェロン interferon
臨床的意義 抗ウイルス活性をもつ蛋白質。
炎症における生体反応の指標
B、C型肝炎の治療薬としてもよく使われている。
 インターフェロン(IFN)は、抗ウイルス活性をもつ分子量約20kdの一群の蛋白質である。

産生細胞や誘起剤の相違から、α、β、γの3種類に分類され、さらにその物理化学的性状からαおよびβをType- I IFN、γをType-II IFNと呼ぶ場合もある。

その名の由来が示すように、IFNには
  • 抗ウイルス作用のほか、
  • 細胞増殖および抗体産生の制御、
  • 遅延型過敏反応の抑制、
  • NK細胞の活性化、
  • ADCC活性の増強
など生体の免疫調節機構に広く関与することが知られている。

IFN-αやβとIFN-γとは生体内動態に違いが見られ、たとえば、新生児期にIFN-αの産生能は正常であるが、IFN-γのそれは抑制されているという。また、遺伝子構造および特異的レセプター、薬理学的活性においても両者は明らかに異なっている。
 

IFNの測定法には、バイオアッセイ法による力価測定とRIAやEIAのような免疫学的定量法とがある。前者は、ウイルスによる細胞変成効果(cytopathogenic effect,CPE)に対するIFNの抑制作用を利用した活性測定法である。後者の免疫学的測定法では抗原量(蛋白量)が測定され、現在α型とγ型が測定されている。生きた培養細胞を用いるバイオアッセイ法は手技も煩雑であるが、免疫学的測定法はキット化されているため特異性や再現性も良好である。
 

IFNの測定は、各種疾患の病態成立におけるIFNの役割の解明、外因性IFNの体内(薬物)動態の検索に有用である。
高値を示す病態
ウイルス感染症、
SLE、
慢性関節リウマチ、
AIDS



副作用ない新タイプ
  • 2000年、「大阪大学の研究チームはガンやウイルス性肝炎の治療薬に使われるインターフェロンの新たなタイプを発見した。既知のインターフェロンと同様の機能を持つだけでなく、血球を作る骨髄の働きを抑える副作用が無い。
    新しい物質は阪大医学系研究科の織谷健司助手と松沢裕次教授らが特定し『リミチン』と名付けた。インターフェロンは細胞が出す生理活性物質で、ウイルスやガンを攻撃する作用を持つ。織谷助手らはマウスの細胞を使った実験でリミチンを見つけた。
    代表的なインターフェロンであるα型やβ型は白血病や肝炎などの治療に広く使われているが、赤血球の増殖を抑制する副作用がある

合成促進タンパク質
  • 2003年、大阪府立成人病センター研究所のグループは、ウイルスへの免疫応答に関わるタンパク質を新たに発見した。ウイルスを攻撃する生地活性物質インターフェロンが生み出されるのを促す役割がある。
    ヒトなど様々な生物では免疫を担う細胞表面にTLRというタンパク質があり、ウイルスに特有の2本鎖RNA(リボ核酸)に反応して、インターフェロンを作る信号を出す。同研究所の瀬谷司所長らは、TLRと結びついて働くタンパク質『TICAM-1』を突き止めた。
    このタンパク質を培養細胞に導入すると、インターフェロンがたくさん作られるようになった。遺伝子の働きを抑えるRNA干渉という新技術でこのタンパク質の働きを妨げると、2本鎖RNAを投与したときに生じるインターフェロン量が半分程度に落ち込んだという。
    ウイルスが感染するとTLRを介してインターフェロンの合成が促されることは知られていたが、詳しい仕組みは分かっていなかった。1.21付けのネイチャー・イムノロジーに掲載

合成の仕組み
  • 2005年、大阪大学の審良静男教授を中心とする科学技術振興機構のチームは、生物が自分の体内にウイルスが侵入したことを検知した後に、抗ウイルス作用があるインターフェロン(タンパク質)を合成する仕組みを解明した。
    ウイルスが体内に侵入し細胞に感染すると、インターフェロンを合成して、感染の拡大を食い止めようとする。だが、その詳しい仕組みは分かっていなかった。研究グループは細胞内でウイルスの感染を検出するタンパク質に注目。これと結合する『ISP-1』と呼ぶタンパク質を発見した。
    細胞の遺伝子を操作してISP-1を大量に作らせたところ、別のタンパク質の働きが活発になり、細胞が盛んにインターフェロンを作った。この仕組みを活性化する物質が見つかれば新たな薬の開発が可能になる。成果は2005年8/29、米科学誌ネイチャー。イムノロジーに掲載。
合成
  • 2006年、理化学研究所は、体に侵入したウイルスなどの異物を攻撃するタンパク質「インターフェロン」が合成される仕組みを解明した。「インターフェロンを作れ」という指令を伝えるタンパク質を特定した。
    理研の横浜研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの改正恒康チームリーダーらの研究成果。2006年4/13にネイチャーに掲載。
    樹状細胞という免疫細胞で、センサーとして働くタンパク質が異物を検知すると、『IKK-α』というタンパク質が別のタンパク質と結合することを突き止めた。これにより、「インターフェロンを合成せよ!」という指令が細胞の核に伝わり、インターフェロンが作られるという。
    IKK-αの働きを活発にする化合物を見つけられれば、インターフェロンの合成を増やし、ウイルスやガン細胞を効率的に攻撃できる。
    逆にこのタンパク質をジャマする化合物があれば、免疫反応が過剰になるアレルギーなどの治療に有効になる。
PDCーTREM
  • 2008年、理化学研究所の渡会浩志上級研究員は、体内に侵入したウイルスへの抵抗力を高めるタンパク質を突き止めた。このタンパク質はウイルスを攻撃する生体物質であるインターフェロンの分泌を促している。
    成果は2008年2/19アカデミー紀要電子版に発表
    このタンパク質は『PDCーTREM』と呼ばれるもので、免疫系の細胞の一種にだけ見られる。マウス実験でPDCーTREMの働きを特殊な物質で抑えると、T型のインターフェロンの量が約1/10に減ることを確かめた。反対に、このタンパク質を人工的に活性化できれば、様々なウイルスへの抵抗力を高められるという。
    従来は別のタンパク質が体内に侵入したウイルスのRNAやDNAを認識し、T型インターフェロンを作り出す主役と見られていた






インターフェロンα作製の仕組み
  • 2004年、「大阪大学微生物病研究所の審良静男教授らと科学技術振興機構の研究チームは、体内に侵入したウイルスを攻撃する免疫タンパク質が作られる仕組みを解明した。成果は2004年9/8の米科学誌ネイチャーテクノロジーに掲載。
    細胞表面にあるセンサー役のタンパク質が病原体を検知してから、細胞内で『インターフェロンα』という免疫タンパク質が作られるまでの情報伝達経路を特定した。「トル様受容体(TLR)7」「トル様受容体(TLR)8」「トル様受容体(TLR)9」の3つのセンサーについて調べた。
    センサーがウイルスを検知すると、細胞内で3種類の別のタンパク質が複合体を作る。このうち「IRF7」というタンパク質が細胞の核へと移動。遺伝子に働きかけて、インターフェロンαが作られるという。




インターフェロンβ・・・骨の分解を抑える
  • 2002年、東京大学の谷口維紹教授と高柳弘助手らは、C型肝炎の治療に使う生理活性物質インターフェロンβに、骨の分解を抑制する働きがあることを発見した。骨がもろくなる骨粗鬆症の仕組みの解明に役立ち、新しい治療法開発に役立つ。
インターフェロン制御因子(IRF1)
  • 免疫力を高める仕組み
    2006年、「東京大学と東京医科歯科大学のグループは、結核菌など細菌感染に対する免疫を強力に活性化する仕組みを分子レベルで解明した。インターフェロン制御因子(IRF1)と呼ぶタンパク質が、免疫の攻撃力を高める役割を担っていることが分かった。成果は2006年9/米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
    体内のマクロファージなどの免疫細胞には病原体を認識する受容体(TLR=トル様受容体)があり、異物を認識すると病原体を攻撃する指令物質を放出する。特にその周囲にT細胞など別の免疫細胞があって、インターフェロンγを分泌すると攻撃指令が強められる。これまで、インターフェロンγがあると攻撃指令が強化されるが、その理由はナゾだった。
    東大の本田賢也助手と根岸英雄研究員らは、細菌を認識するTLRの信号を細胞内に伝える分子に、IRF1と呼ぶタンパク質が結合することを突き止めた。IRF1を作る遺伝子を持たないマウスでは、攻撃指令の誘導が起きなかった。IRF1はインターフェロンγによって増幅される。増えたIRF1がTLRの信号に作用することで、攻撃指令が強められると考えられる。





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