イレウス ileus
トップへ戻る病名・症状イレウス (腸閉塞)
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関連情報
麻痺性イレウス 」「急性腹症」「急性腹膜炎」「鼓脹」「腹痛
コウジン(紅参)

腸の運動
  • 運動のタイプ
    1. 蠕動運動
      1. 腸管の輪送筋が収縮し、縦走筋が弛緩して収縮輪をつくり、その収縮輪が口側から肛門側へ移動する運動
      2. 十二指腸や回盲部付近では逆方向の運動がみられる
    2. 分節運動
      1. 腸管壁の輪走筋が、ある間隔をおいて収縮し、いくつかのくびれを生じ、次にこの収縮輪の間が収縮する運動。
      2. 腸の内容物を消化液と混ぜ合わせるための運動
      3. 輪走筋の収縮と弛緩によって腸内容物の移動なしに混和する運動。
      4. 栄養素の消化・吸収を促進する運動
    3. 振子運動
      1. ひっくtけいせまいはんいの縦走筋が、一定の間隔で収縮と弛緩を繰り返す運動。
      2. 生理的意義は少ない
(小腸の運動)
  1. 小腸は、胃の幽門に続いて大腸へ移行する6〜7bの管状器官
  2. 小腸は、十二指腸、空腸、回腸に区分される。
  3. 小腸での消化は、機械的消化と化学的消化があり、機械的消化は「蠕動運動」「分節運動」「振子運動」の3種類の運動により食物を混和し、下方へ送る。
  4. 機械的消化
    • 蠕動運動
      1. 腸内容物の輸送
      2. 速度・・・・3.0〜6.5cm/秒
    • 分節運動
      1. 腸内容物の混和
      2. 速度・・・・約7〜8回/分
    • 振子運動
  5. 化学的消化
    消化酵素 消化(前) 消化(後)
    腸液 アミノペプチダーゼ ペプチド アミノ酸
    サッカラーゼ ショ糖 ブドウ糖
    マルターゼ 麦芽糖 ブドウ糖
    膵液 アミロプシン(膵アミラーゼ) デンプン マルトース(麦芽糖)
    膵リパーゼ 脂肪 脂肪酸
    グリセリン
    トリプシン タンパク質 ポリペプチド→アミノ酸
    胆汁 胆汁酸塩 脂肪 乳化
(大腸の運動)
  • 運動・・蠕動運動、分節運動、振子運動
  • 作用・・水分の吸収、糞の形成
    • 大腸液は、消化酵素を含まない粘液でアルカリ性です。
    • 大腸前半部で水と電解質を吸収し、残った内容物を腸内細菌などによって分解し、糞便を形成する。

腸閉塞 腸閉塞は腸が何らかの原因でつまり、腹痛・腹部膨満・吐き気や嘔吐がでて、排便や排ガスが止まる状態だ。ガンや外からの締め付け、圧迫、ねじれなどで腸が詰まる場合と、腸自体の運動が低下して腸の中身が流れない場合がある。
腸が詰まる原因には、腸の中で物がつまったり、腸同士の癒着や変形がある。最近は大腸ガンによる閉塞も多い。
腸が締め付けられた場合、締め付けられた腸に血液が流れなくなると6時間ほどで腐って来る。
絞扼性イレウスと呼び嘔吐や冷や汗、腹痛も持続的な激痛になる。
イレウス
paralytic ileus麻痺性腸閉塞症
⇒機能的腸閉塞症の1種。
「腸管内容の通過が障害された状態で、疼痛、悪心、嘔吐、排便・排ガスの停止、鼓腸などの症状がある。」
(副作用でイレウスに)
種類 (1)機械的イレウス(intestinal obstruction):
 <1>閉塞性(単純性)
       1.異物・糞塊・癒着などが原因。
       2.腹痛は初め著明でない。
 <2>絞扼性(複雑性)
       1.腸軸捻・腸重積・篏頓などが原因。
       2.腸間膜の血行停止を伴う。
       3.突然激烈な腹痛で始まる。
          初期より反射性の嘔吐。
 <3>機能的(麻痺性)
       1.腹膜炎・開腹手術が原因。
       2.鼓腸・排便・ガス排出停止、
          腸の蠕動運動も停止。
       3.嘔吐。
(2)機能的イレウス(ileus)があります
        
 (金芳堂ー内科診断学p428)

イレウス
機械的イレウス (mechanical ileus)
@P性イレウス (spastic ileus)
腸の筋肉収縮が持続することで腸閉塞
胎便性イレウス (meconium ileus)
新生児の厚い胎便による腸閉塞
線維嚢胞症
妊娠性イレウス (ileus subpar'ta)
閉塞性イレウス (occlusive ileus)
麻痺性イレウス (paralytic ileus)
麻痺性腸閉塞症
無力性腸閉塞症 (adynamic ileus)
腸運動の障害から。
腹膜炎が原因となることが多い
力学的イレウス (hyperdynamic ileus)
・機械的イレウス
・@P性イレウス


腸管狭窄の漢方薬
漢方薬
  1. 桂枝加芍薬湯
  2. 小建中湯
  3. 小建中湯+大建中湯
    1. 開腹手術後の癒着などのために起こった狭窄に用いる機会が多く、腸の蠕動亢進と腹痛、便秘を主訴とするものに用いる。このような患者に、大黄などが入った下剤を用いると、腹痛がひどくなり、大便はかえって快通しなくなる。大塚敬節はこの処方を中建中湯と命名して、癒着による通過障害の患者に用いて、しばしば著効を得ている、
      又この処方は、癒着のために一時的にイレウスを起こしたものにも効がある。
      蠕動不穏にも用いる(漢方診療医典)
  4. 真武湯
    1. 腸の狭窄があって、下痢、腹痛、蠕動亢進のあるものに用いている。
      慢性腹膜炎または腸結核が治った後で狭窄を起こしたものに用いる例がある(漢方診療医典)
  5. 旋覆花代赭石湯
  6. 大建中湯
    1. 腸の狭窄のために痙攣性の腸管収縮を来たし、腸壁上に腸係蹄が膨出したり、没入する者に用いる。疼痛の部位は移動し、下腹から上腹部に向かう傾向にある。
      本方は、痙攣性のイレウスで、腹痛の甚だしいものにも効がある。金匱要略に“心胸中、大いに寒え、痛み、吐して飲食する能はず、、腹中の寒、上衝し、皮起こり出てあらわれて頭足あり、上下痛んで触れ近づくべからずは大建中湯之を主る”とある。そこで、この処方を用いる患者は、蠕動が亢進し、腹痛が甚だしく、しかも腹が冷えているときに嘔吐をもよおすことを知る。
      蠕動不穏にも用いる(漢方診療医典)
  7. 当帰四逆加呉茱萸生姜湯
    1. 古人が「疝」とよんだ腹痛に用いる機会があるが、この「疝」という病気には、腸の癒着による狭窄が含まれている。そこで、種々の治療に頑強に抵抗して治らない狭窄による腹痛に用いる(漢方診療医典)
  8. 半夏瀉心湯
    1. 本方は心下痞硬、腹中雷鳴、下痢または嘔吐のあるものを目標に用いるが、細野史朗氏は本方を用いて、イレウスを治した例を報告している(漢方診療医典)
  9. 附子粳米湯


イレウスに用いる漢方薬
  1. 甘草瀉心湯(半夏瀉心湯+甘草)
  2. 厚朴生姜半夏甘草人参湯
  3. 芍薬甘草湯
  4. 小建中湯
  5. 大建中湯
  6. 附子粳米溏