ようこそ!!     ドクトルアウンの気になる健康情報 へ     シッカリ食べて  ・・・  バリバリ働き  ・・・  グッスリ休んで ・・・ ドッサリうんちをする。     そんな私に・・・・・なりたい。    
情報TOP



麻痺性イレウス
(麻痺性腸閉塞)(腸管マヒ)



HOME ブログ 通 販 通販カタログ 病名(症状) 漢方薬 医薬品(一般名・商品名)




イレウス」 

急性腹症」 

急性腹膜炎

鼓脹」 

腹痛」 

コウジン(紅参)
広告







麻痺性イレウス
paralytic ileus)(厚生労働省
  • 腸管の内容物の通過障害をいう
  • 麻痺性(腸管の蠕動停止による)と機械性(腸管の器質的障害による)があるが、薬の副作用として認められるのは麻痺性イレウスである。
  • 同義語・・・
    • 「麻痺性腸閉塞」
    • 「腸管麻痺」
  • 腸管の動きが鈍くなる「麻痺性イレウス」は、医薬品の服用によって引き起こされる場合があります。
    鼻炎薬、あへん系鎮痛薬、免疫抑制剤、抗精神病薬、鎮痙薬、頻尿・尿失禁治療薬、抗がん剤、α―グルコシダーゼ阻害剤(糖尿病治療薬)などの医薬品でみられることがあるので、これらのお薬を服用していて、次のような症状がみられた場合には、放置せずに医師・薬剤師に連絡してください。
      「お腹がはる」、
      「著しい便秘」、
      「腹痛」、
      「吐き気」、
      「おう吐
    などがみられ、これらの症状が持続する






1.麻痺性イレウスとは?
  • 麻痺性イレウスは、腸管の動きが鈍くなり、排便が困難になることにより起こる病気であり、医薬品により引き起こされる場合もあります。
    主な症状として、
    1. 「お腹がはる」、
    2. 「著しい便秘」、
    3. 「腹痛」、
    4. 「吐き気」、
    5. 「おう吐」
    があり、
    • 排便、排ガスの停止、腸内のガスの増加などが認められますが、
    • 腹部の圧痛や打痛はなく、
    • また発熱は認められないことが多い
    とされています。
    麻痺性イレウスは、徐々に症状が現れるため、上記のような病状に気づきにくく、注意が必要です。
    麻痺性イレウスが生じた場合、医師の指示に従った服薬の中止など、速やかに措置をとれば問題はありませんが、気づかずに長期使用すると重くなる場合があります。
    麻痺性イレウスをおこす医薬品には、鼻炎薬、あへん系鎮痛薬、免疫抑制剤、抗精神病薬、鎮痙薬、頻尿・尿失禁治療薬のように、自律神経系を介して腸管の運動機能を抑制するもの、抗がん剤のように腸管に障害を起こすもの、α―グルコシダーゼ阻害剤(糖尿病治療薬)などで起きるものがあります。
    また、糖尿病の方、腸管運動が低下しやすい病気の方や、麻痺性イレウスを起こす医薬品を併用しているときには、より麻痺性イレウスをおこしやすいといわれています。


2.早期発見と早期対応のポイント
  • 「お腹がはる」、「著しい便秘」、「腹痛」、「吐き気」、「おう吐」などがみられ、これらの症状が持続する場合で、鼻炎薬、あへん系鎮痛薬、免疫抑制剤、抗精神病薬、鎮痙薬、頻尿・尿失禁治療薬、抗がん剤、α―グルコシダーゼ阻害剤(糖尿病治療薬)などを服用している場合には、放置せずに医師、薬剤師に連絡をしてください。
    受診する際には、服用した医薬品の種類と量、服用からどのくらいたっているのか、症状の種類、程度などを医師に知らせてください。







副作用の概要
  • 麻痺性イレウスは機能的イレウスに属し、主に腹腔内・後腹膜の炎症や電解質異常によって腸管運動が抑制されておこるが、種々の医薬品でもおこることがある。
  • 臨床症状は腹部膨満、嘔気、嘔吐、腹痛等であるが、一般的に機械的イレウスよりも軽度なことが多い。治療を行う原因となった疾患や電解質異常、医薬品を取り除くことに主眼をおくべきであり、原因が取り除かれれば予後は良好なことが多い。
(1)自覚症状
  • 徐々に出現する嘔気、嘔吐、著しい便秘、腹部膨満等の自覚症状を認める。
    腹痛は軽度であり、持続痛で疝痛は原則ない。


(2)他覚症状
  • 腹部の膨隆、排便と排ガスの停止、腸管内ガスの増加、腸雑音の低下または消失等を認める。
  • 腹部の圧痛や打痛はなく、また発熱もみられないことが多い。


(3)臨床検査値
  • 麻痺性イレウスの原因となった疾患のために臨床検査値に異常を認めることはあるが、麻痺性イレウス自体が臨床検査値の異常をおこすことはあまりない。ただし嘔吐が持続する場合は脱水による血液濃縮に加えて代謝性のアルカローシスがみられることがある。


(4)画像検査所見(内視鏡、レントゲン写真等提示)
  • 腹部単純X 線検査
    • 腸管が拡張し、その中に大量の内容物とガスを認める(図1-1)。麻痺性イレウスでは腸管の拡張の程度は軽度であるが腸管内全体にガス像が分布してみられることが多い。立位X 線検査では、拡張した腸管ループ内の液状の内容物とガスによって鏡面像が形成される(図1−2)。
  • 腹部超音波検査
    • 拡張した腸管や腸管の蠕動運動の消失を認めることもあるが、腸管内全体にガスが分布しているため、正確な腸管の描出が困難なことが多い。また、拡張した腸管内に液体の貯留を認める場合には、keyboard sign を認める(図2)
  • 腹部CT
    • 全腸管を腸管内ガスの影響を受けずに描出することが可能である。麻痺性イレウスではガスを含み全体が拡張した腸管を同定することができる(図3)。一般に、腸管壁の肥厚や腹水があれば他の原因を考える必要があるが、炎症により惹起される麻痺性イレウスや低アルブミン血症を伴う麻痺性イレウスでは、腹水を認めることも少なくはない。

(5)病理組織所見・・・・特徴的な病理組織像はない。





(6)発症機序
A: 抗精神病薬、頻尿・尿失禁治療薬、鎮痙薬などのムスカリン受容体遮断作用を有する医薬品
  • これらの医薬品は、抗コリン作用により腸管の平滑筋の収縮運動を抑制し、腸管の緊張が低下するため腸内容物がうっ滞することによって麻痺性イレウス、弛緩性便秘を発症させる
  • この他、口渇、鼻閉、排尿障害、かすみ目、緑内障増悪等の副作用がおこりうる。


B: オピオイド受容体、(オピオイド)μ受容体に作用する医薬品
  • アヘンアルカロイドの消化管運動抑制作用にはオピオイド受容体、特にMOP(μ)受容体が重要な役割を果たしている。主な作用点は腸間膜神経叢に存在するMOP(μ)受容体で、胃内容物の排出時間が延長し、胃前庭部および十二指腸通過が遅れる。また、結腸の駆出性蠕動波が減少、消失し、緊張が増加して攣縮を引き起こす。この結果、内容物の通過の遅れ、便の固化が進む。一方、肛門括約筋の緊張、さらに中枢作用の排便反射抑制により便秘がおこるとされている。


C: 抗がん剤、免疫抑制剤
  • この系統の医薬品は、多くの種類のものが麻痺性イレウスをおこした可能性があると副作用報告がなされているが、どのような作用機序で麻痺性イレウスの原因となりうるかについて明らかとなっているものは少ない。
    免疫抑制剤であるタクロリムスはマクロライド構造を有する化合物である。マクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンは、結腸から空腸にかけて腸管収縮・蠕動運動の異常を起こし、嘔吐を来たすことが知られているが、タクロリムスによる麻痺性イレウスも同様の機序が疑われている(Ikoma A, et al: Gastroenterology 104: A525,1993)。ラットでの肺移植実験で本剤によると思われる麻痺性イレウスの報告(栗本義彦、ほか:日本胸部外科学会雑誌 44 (suppl): 1574,1996)があり、また日本における本剤の治験時に、腹部膨満などの腸管運動障害が約30% にみられている(石橋道夫、ほか:移植 29:614-631, 1994)。タクロリムスの血中トラフ値とイレウスの発現率に関係があるとされる。ビンカアルカロイド系抗がん剤であるビンクリスチン、ビンデシン、ビンブラスチンは、便秘や麻痺性イレウスをおこしやすい。これらの医薬品は神経細胞の微小管の障害をおこしやすく、このため自律神経機能異常を介して腸管の運動抑制をおこすと考えられている。このため少量の投与では麻痺性イレウスがおこることはなく、投与総量が増加し、ある程度の蓄積効果がある時におこりやすい。障害はビンクリスチン、ビンデシン、ビンブラスチンの順におこしやすい。
    がん患者では運動不足、老齢、うつ状態、低残渣食、筋力低下、疼痛、外科手術、硫酸バリウムを用いた消化管造影、服薬(利尿薬による脱水、抗コリン薬、抗うつ薬、鎮痛薬等)などの便秘をおこしやすい要因を複数持つことが多く、便秘や麻痺性イレウスを発症しやすい。


D: 腸内容の停滞からイレウス様症状をおこしうる医薬品
  • α−グルコシダーゼ阻害剤は食物中の炭水化物の消化を遅らせ、その吸収を緩徐とする。このため腸内容が消化吸収遅延から増加、停滞し、イレウス様症状となる。
    ポリスチレンスルホン酸製剤は、腸管内に停滞した場合、内容物の固化が進みイレウス様症状をおこしうる。

(7)医薬品ごとの特徴
  • ムスカリン受容体遮断作用を有する医薬品では、麻痺性イレウスの他に抗コリン作用による散瞳、目の調節障害、眼圧上昇、口渇、尿閉、顔面紅潮、頻尿、血圧上昇などの症状も出現することがある。また、この種の医薬品は、他の抗コリン作用を有する医薬品(抗ヒスタミン薬等)と併用すると相加的に抗コリン作用が増強される。



3.副作用の判別基準(判別方法)
  • 医薬品に起因する麻痺性イレウスの判定基準として確立されたものはない。
  • 徐々に嘔気、嘔吐、便秘、腹部膨満が出現し、腹痛は軽度で疝痛はなく、排ガスと排便は停止し、腸雑音も低下または消失する。
  • 血液検査では異常は少なく、腹部X 線検査で腸管全体に便とガスが貯留し、腸管が拡張している場合には、麻痺性イレウスと診断される。この時に原因となりうる医薬品を内服している場合には、医薬品に起因する麻痺性イレウスと診断することになる。

4.判別が必要な疾患と判別方法
  • イレウスの3大原因は術後癒着ヘルニア及び大腸ガンとであると言われ、90%は機械性イレウスが占める。
  • イレウスは腸管閉塞の有無により、機械的及び機能的イレウスに分類されるが、麻痺性イレウスは機能的イレウスに属する(図4)。
  • 重篤な麻痺性イレウスは約6%と比較的低頻度であるが、各種医薬品の投与、腹腔内や後腹膜の炎症、電解質異常などによって起こり、薬剤性、炎症性、代謝性に分類されることを知っておくことが重要である。
  • 特に、薬剤性の麻痺性イレウスを診断するためには、薬剤の服用歴を十分に聴取することが最も大切であるが、腹痛がないか軽症であること、発熱がないこと、血液検査で白血球増多やCRP 等の炎症反応の上昇がないこと、電解質異常がないことを確認する。
  • 一般に、麻痺性、閉塞性、絞扼性の順に、症状及び検査所見が激烈であるとされている。時として、麻痺性イレウスは単純性イレウスと複雑性イレウスを含む機械的イレウスとの鑑別も必要となることがある。
  • 機械的イレウスの例では、麻痺性イレウスと異なって腹痛が強く、間欠的な疝痛が持続性する激痛がある。また嘔吐も強く、イレウスの進展によって出現、増強する。腸雑音は亢進することが多く、腹部X 線写真では、腸管全体が拡張してガスが停滞する麻痺性イレウスとは異なり、閉塞部より口側の腸管のみの拡張がみられる。
  • さらに機械的イレウスのうち複雑性イレウスでは、発症が急激で持続性の激烈な腹痛が初期にあり、嘔吐をみる。腹部の圧痛が著明で、腸雑音は消失しやすく、著明な白血球増加、CK の上昇を認める。腸管内のガス像は少なく、時には無ガスである。CT 検査や超音波検査で多量の腹水を認め、腸管壁の肥厚も認める


図4:イレウスの分類
以下、原因別に麻痺性イレウス症例の画像の特徴を述べる。典型的な薬剤性の麻痺性イレウスは、腹部単純X 線検査(図1-1)、腹部CT(図3)に示したブチロフェノン系抗精神病薬による麻痺性イレウス症例である。著明に拡張した腸管と多量の腸管内ガス像を認めるが、鏡面形成や腹水は観察されない。また、症状も嘔気、腹痛、腹部膨満感はあるが、比較的軽微で、検査所見上も軽度の炎症反応を示すのみである。
図5 に急性膵炎により惹起された麻痺性イレウス症例の腹部CT 像を示す。炎症性の麻痺性イレウスの代表症例が、この急性膵炎によるものである。腹部CT像では、腸管所見から麻痺性イレウスを診断することは無論であるが、膵実質の腫大の程度、膵周囲の浸出液の程度、腹水の有無など、急性膵炎の重症度の判定にも留意しなければならない


15図5:急性膵炎により惹起された麻痺性イレウス
iイレウス画像


画像
図1-1:著明な腸管の拡張とガス像
画像
図1-2:鏡面像(ニボー)形成
画像
図2:腹部超音波検査(keyboard sign)


6.典型的症例の概要

【症例1】50 歳代、男性
  • 既往症:躁うつ病、アルコール性肝硬変、糖尿病
    使用医薬品:ハロペリドール
    躁うつ病にてハロペリドール内服していたが、症状増悪するため入院し、保護室管理で抑制帯にて拘束が必要となる。その後、腹部膨満が著明となり、腹部単純X 線写真にて小腸ガスの貯留とニボーの形成をみる。腹部CT 検査、ガストログラフィンによる造影検査施行するも器質的疾患は認められず、閉塞性腸閉塞は否定される。ブチロフェノン系抗精神病薬による麻痺性イレウスと考え、ハロペリドール投与を中止し、絶飲、絶食の上、補液施行する。胃管挿入し、ドレナージを施行、パントテン酸製剤、プロスタグランジンF2α製剤の投与により病状の改善をみた。

【症例2】20 歳代、女性
  • 使用医薬品:ダントロレンナトリウム
    CO 中毒の後遺症としての認知症および全身の筋緊張亢進に対し、ダントロレンナトリウムを使用したところ、麻痺姓イレウスと急性胃拡張を来たした。
    投薬中止し、胃内容吸引、高圧浣腸、電解質大量輸液を行ったところ、3 日目から改善に向かい、1週間で軽快した。(佐藤松治、ほか:臨床神経学23(supple): 722, 1983)

【症例3】20 歳代、男性
  • 使用医薬品:タクロリムス
    慢性糸球体腎炎に対する生体腎移植後、シクロスポリン、抗リンパ球グロブリン(Anti-lymphocyte globulin)、プレドニゾロン、アザチオプリンの4 剤で免疫抑制していたが、腎機能悪化のため アザチオプリンよりタクロリムスに変更したところ、12 日目に嘔気・嘔吐・腹痛が出現し、イレウスと診断された。タクロリムスを 1/3 に減量したところ、症状は軽快した(今井利一、ほか:共済医報 48(supple): 142, 1999)。

【症例4】40 歳代、男性
  • 既往症:統合失調症(向精神薬長期大量服用中)
    統合失調症に対し、ハロペリドール、レボメプロマジン、カルバマゼピン、クロナゼパム、ビペリデン、ゾテピン、アメジニウム、リマプロストアルファデクス、センナ、センノシドを使用していた。前夜より腹痛を訴えていたが、腹部膨満・腹部全体の鼓音・腸蠕動音の低下を認め、ショック状態となった。
    レントゲンでは、左側結腸に多量の便塊・上行-下行結腸の著しい拡張を認めた(中毒性巨大結腸症:toxic megacolon)。保存的治療に反応せず、開腹下にガスと便を吸引し、横行結腸人工肛門作成。しかしその後全身状態改善せず、翌日死亡。(渡辺逸平ら:ICU と CCU 21: 1059-1065, 1997)

【症例5】60 歳代、女性
  • 使用医薬品:メシル酸イマチニブ
    1日投与量・投与期間:400 mg 19 日間→300 mg 7 日間使用
    理由:慢性骨髄性白血病/慢性期合併症:糖尿病併用薬:シメチジン,テプレノン,ヒトインスリン(遺伝子組換え),酸化マグネシウム,フロセミド,塩酸ラニチジン
    経過及び処置:
    投与約4.5 年前 : 慢性骨髄性白血病(慢性期)と診断。塩酸ダウノルビシン,ヒドロキシカルバミド,インターフェロンアルファ-2b(遺伝子組換え)で約1年治療。
    投与開始日 : 本剤400 mg 投与開始。
    投与20 日目 : 血小板減少,白血球減少が発現し,本剤を300mg に減量。
    投与26 日目(投与中止日) : 本剤投与中止。
    中止5 日後 : 嘔気,嘔吐,腹痛出現し,イレウスと診断。
    中止6 日後 : 絶食,補液管理をした。入院時,腸蠕動音は低下していた。
    レントゲン上ニボーを認め,腸管も小腸,大腸ともに拡張しており,CT で明らかな閉塞部位は認められず,麻痺性イレウスと考えた。胃管を挿入した。入院時血小板数2.4×104/mm3。
    中止7 日後 : 嘔気,腹痛軽快傾向にあった。血小板数1.4×104/mm3まで減少。血小板輸血開始(計13 回,130 単位 血小板輸血施行)。
    中止9 日後 : 胃管抜去。排ガスあり。
    中止10 日後 : 食事(全粥)を開始。特に症状変化なし。
    中止18 日後 : イレウスは改善。血小板数2.7×104/mm3

【副作用の予防】
  • 麻痺性イレウスを誘発しうる医薬品の使用量をできるだけ少なくするとともに、食物繊維を含む食事を規則正しく摂取させ、適度な運動もするように勧める。また、十分な量の水分を摂取させ、排便、排ガスを記録させるようにする。麻痺性イレウスの発症を疑えば、腹部X 線検査及び腹部CTは積極的に施行すべきである









TOPなおるナオル病院ランキング血液検査くすり情報針灸よく使う漢方薬