一酸化炭素中毒
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ハイパーカプニア頭痛」「集中力がない
一酸化炭素
(CO)
Carbon Monoxide
無味無臭
中毒 一酸化炭素が毒性を持つのは、一酸化炭素がヘモグロビンと結びついて、カルボキシルヘモグロビンを形成することが主な理由である。
ヘモグロビンはオキシヘモグロビンになることによって、生体中で役割を果たしている。ところが、酸素と一酸化炭素という2種類の物質が、どちらもヘモグロビンと結びつこうとして競争した場合、一酸化炭素が勝つ。一酸化炭素とヘモグロビンとの結合の強さは、酸素とヘモグロビンとの結合に比べ、300倍も強く、オキシヘモグロビンから酸素をどかしても、くっついてしまう。
オキシヘモグロビン+COa 
カルボキシヘモグロビン+O2
カルボキシヘモグロビンの血中量が、オキシヘモグロビンをはるかに凌ぐことになって、中毒する
1mg/1ml(空気量)
焼死 一般に血中一酸化炭素ヘモグロビンに致死濃度は60~70%以上と考えられているが、老人では40%以下での死亡も多い。
焼死の死体所見・・・
(生活反応)
四肢では、伸筋より屈筋が多く、また火傷による熱凝固は伸筋より屈筋に強く現れるので、四肢は屈筋側に曲がり、ボクシングのファイト姿勢をとる。
また、熱による硬膜血管の破綻により死後に出血して、硬膜外に凝固して燃焼血腫を生じることがある。
(死後変化)
熱による骨折、皮膚の裂傷・切創様の亀裂。


中毒症状
第1段階 生体が酸欠状態になり、オキシヘモグロビンの欠如により、細胞が窒息状態になる。
  1. ひどい頭痛
  2. めまい
  3. 耳鳴り
  4. 皮膚が黒ずむ
  5. 脈拍が増える
第2段階 細胞中のいくつかの酵素が一酸化炭素と結合し、炭水化物・リン・窒素の代謝が乱れ、原形質のタンパク質量が変化する。
  1. 中枢神経が犯され、正常な判断力を失う
  2. 手足が言うことを効かなくなる
  3. 脳障害
  4. 振顫麻痺(パーキンソン症)
後遺症 1.心臓・血管系の障害
2.妊娠中では、胎児が奇形になることが多い

一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)
  • COHb
    1. 組織での酸素不足による臓器障害
    2. 一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)を形成し、ヘモグロビンによる組織への酸素運搬を妨げる。
    3. 生成されたCOHbにより、残りの酸素ヘモグロビンの解離が障害され、組織への酸素供給がより一層妨げられる。
    4. COがミオグロビンと結合して(ヘモグロビンに比べると親和性は小さい)心筋の機能を抑制し、血圧低下、虚血をおこし、低酸素状態をより悪化させる
COHb (%) (症状)
10~20% 頭痛、疲労
20~25% 代謝性アシドーシス
20~30% (中等症)
激しい頭痛、衰弱、めまい、薄明視、失神、嘔気、嘔吐、下痢、機敏な動作ができない
30~40% 失神、呼吸促進、心拍数増加、嘔気、嘔吐、錯乱
40~50% 昏睡、ケイレン、錯乱、呼吸促進、心拍数増加
臨床上誤診が多い
入浴中やガス暖房器具のある部屋で意識消失した人が、救急入院し、カゼ症状を訴えたとき、または心電図上で虚血性変化を認めるときは、安易に感冒や虚血性心疾患と診断しないで、状況を問診し、血液検査で一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)の所見に注意すべきである。
P社が製造したガス瞬間湯沸かし器で、排気ファンの作動不良によるCO中毒事故が昭和60以降17例発生、そのうち1例のみ遺体は行政解剖されCO中毒死と判明した。
50~60% (重症)
昏睡、ケイレン、Cheyne-Stokes呼吸、呼吸抑制、心機能の低下
60~70% 昏睡、ケイレン、呼吸抑制、心機能の低下、徐脈、低血
70~80% 呼吸不全、死亡
  • COは、血中ヘモグロビン(Hb:酸素運搬タンパク)と結合し酸素運搬を障害する→低酸素血症。
  • COのHb親和性は酸素の200~250倍、
  • Hbからの解離は酸素の1/1000と低く、組織においてHbからの酸素の遊離が阻害されるため、COHb30%では、Hb値が正常値の30%減少した貧血より、組織の障害は強い。



解毒 (1)オキシヘモグロビンの量を正常するために、酸素を十分含む空気を吸い込み続けることが大切。
(2)絶対安静にして、保温する。
(3)ビタミンC
(4)ノボカインの静注
漢方薬あれこれ 麻黄加朮湯