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異食症



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異食症
むやみに氷が食べたい
「若い女性を中心に真夏でも冷蔵庫を開けて氷を食べる人がいる。まわりのヒトも変な嗜好くらいにしか考えないが、実は鉄不足による『異食症』だ。
鉄の欠乏は貧血や持久力の低下など様々な不調を引き起こす。
暑くないのにむやみに氷が食べたくなるようなら診察を受けた方が良いと専門家は指摘する。
A子さん(25)は、最近、むしょうに氷が欲しくなることが増えた。自宅にいると、冷凍庫を開けては氷をバリバリ食べる。多いときは製氷トレーを1日で空にしてしまう。いくつかの病院を訪ねたところ、異食症と診断された。
異食症は、その大半が鉄不足により普通は口にしないようなものを食べたくなる病気。
「氷食症」が多い。暑い時期には普通の人でも氷を食べたくなるが、冬でも冷凍庫の氷のトレーを1日で食べきってしまうようだと、氷食症と考えてよい。
「若い女性は鉄不足の人が多く、女子中高生の1割近くは氷食症になっている可能性がある」と、鉄不足の症状に詳しいあいあいキッズクリニック(東京・品川)の北島晴夫院長は説明する。
なぜ鉄が不足すると氷を食べたくなるのか?
原因は不明だが、いまのところ鉄不足によって神経に異常が起きるためと考えられている。神経が正常に働くためには鉄分が必要で、これが足りないと脳の働きに異常を来し、食の嗜好を狂わせるらしい。
こうなると様々なものを食べるようになる。
氷のほか、炭・チョーク・紙などを口にするケースがある。
特に幼児はいろいろなものを食べてしまう。
もの心がつくと自制心が働き、氷を食べる氷食症となって表れる。
日本人の1日の鉄の所要量は、男性で平均10mg、女性で12mgだ。1999年の国民栄養調査によると、日本人女性では鉄摂取量が所要量を下回る傾向がみられる。なかでも若い女性で欠乏しているケースが多い。女子中学生は3〜4割、全女性の2〜3割が貧血一歩手前の鉄欠乏症に陥っているというデータもある。
女子中学生・高校生は成長が早く、体をつくるために多くの鉄分を必要とする。その上、生理で血を失いやすい。クラブ活動など激しい運動も鉄を失わせる。陸上競技やバスケットボール、テニスなど足を酷使するスポーツをすると、足の毛細血管が圧迫されて赤血球がつぶれ、鉄が尿に混じって体外へ排出されてしまう。
鉄欠乏は氷食症だけでなく貧血・立ちくらみや体のだるさ、集中力・持久力の低下など様々な障害をもたらす。北島院長は「むしょうに氷が食べたくなるようだったら鉄不足の兆候とみて、病院で鉄フェリチン濃度を測ることを勧める」とアドバイスする。
鉄フェリチン濃度は体内の鉄料をみる指標となる。
治療は簡単だ。鉄を含む錠剤などを服用すれば鉄欠乏の症状は1ヶ月ほどで解消し、氷を食べたいと想わなくなる。
鉄は体内で作られないので、食物から摂るしかない。




人体の鉄
  • ミネラルの一種・・・バランスが難しい栄養素
    • 人体内の60〜70%の鉄は、赤血球ヘモグロビン中にヘム鉄として存在し、酸素の運搬を行っている。酸素を肺胞から取り込んで全身の細胞に送り、そこで生じた炭酸ガスを肺へと運搬するガス交換の主役。

  • 微量の鉄はヘモグロビンと類似した型で、筋肉のミオグロビンの構成成分となり、同じく酸素運搬に関与している。
  • 電子伝達系の主役となるチトクロームやフラビン酵素群は鉄と結合したタンパク質で、体内の酸化還元反応に関与している。


体内の鉄はリサイクルされている
  • 体内の鉄の総量=3〜4g
  •   約2/3が・・・ヘモグロビン鉄
  •   約1/4が・・・フェリチンなどの貯蔵鉄
  •   残り・・・・・・筋肉中のミオグロビン、血清中に存在。






人体での鉄の存在場所
  • 肝臓・脾臓・骨髄
    1. フェリチン、ホモジデリンなど高分子物質と結合した型で鉄が貯蔵され、不足時に利用される
    2. フェリチン
      1. 血液中のヘモグロビン量を調べても、脾臓や肝臓・骨髄などで貯蔵されている鉄分量は分からないが、血液中のフェリチンという鉄分とタンパク質からなる物質の濃度が貯蔵量の指標になる。
      2. Sprig8でみると、フェリチンの中には4500個の鉄が入っている。
      3. フェリチンは男女差が大きく。女性は閉経前が少なく、閉経後には増加する。
      4. 男性はフェリチン濃度が低いと、抑うつ傾向が見られる。
  • 筋肉の中に
    • ミオグロビンの形で

  • 赤血球の中に
    • ヘモグロビン(血色素)に存在。ヘモグロビンには4個の鉄が入っている。







人体での機能
  1. ヘモグロビンとミオグロビンの形成
  2. チトクロム酵素
  3. 鉄-イオウ蛋白
  4. ヘモグロビンの鉄は酸素を運搬しミオグロビンの鉄は血中の酸素を細胞に取り入れる
  5. 各細胞の鉄は、酸素の活性化に関係し、栄養素の燃焼に役立つ





鉄の欠乏症
貧血
嚥下障害

うつ状態
  • 疲れやすく、忘れっぽくなる

さじ状ツメ

腸疾患

作業効率の低下

学習能力の低下

むずむず脚症候群
  • @鉄不足による貧血・・
    • 脳の鉄欠乏状態が進み、神経伝達物質の1つであるドーパミンの機能障害になって起きるとされる。
    • 鉄が不足するとドーパミンの合成ができなくなり、発症する。

    A葉酸の不足

    B甲状腺機能障害

    Cパーキンソン病

    D
    慢性腎不全

    E抗うつ薬の副作用

    F妊娠

    G人工透析


乳児では発育が遅れる





貧血は運動群に多く、貧血に至らない鉄欠乏も、やや多かった
  • 運動部で週5日以上の練習をしている子供を「運動群」、それ以外を「非運動群」と分けて、調べてみた。
  • 貧血は運動群に多く、貧血に至らない鉄欠乏も、やや多かった。
  • 男女の差はみられず、生理との関係も無かった。
  • 運動群で貧血または鉄欠乏と診断された子供107人について種目をみると、[陸上][バスケットボール][バレーボール]が多かった。

  • 体内にある鉄の67%は赤血球中で酸素を運ぶヘモグロビンに含まれる。27%は肝臓や脾臓・骨髄に蓄えられ、残りは筋肉中で酸素の貯蔵に働くミオグロビンというタンパク質などに含まれる。

  • 思春期は体格の向上だけで、鉄の需要が約10%増える。そこへマイナスの要因が加わると鉄欠乏に陥りやすい。これまでは偏った食事や生理が指摘されて来たが、最近はスポーツ活動が指摘されている。
    足を踏み込むとき足の裏の血管が衝撃を受けたり、急激な筋肉の伸縮で赤血球が血管壁とすれたりして、赤血球が壊れる。準備運動の不足や過度の運動は筋肉を消耗させ、ミオグロビンが筋肉から離れてしまうと説明される。

  • 貧血に至らない鉄欠乏でも持久力が落ちるのは、細胞でエネルギー生産に鉄を含む酵素が不可欠だからだ。
  • 大平充宣・鹿屋体育大学教授はネズミの実験をもとに「筋肉など組織中の鉄が持久力に関わっている」と話す。
    北海道大学が札幌市内の中学校運動部員約60人にしたアンケートで、鉄欠乏の症状と合わせ、[学力の低下]や[骨折][靱帯損傷]を経験している子が目立った。
    「鉄欠乏に伴う集中力低下疲労が、学業不振や運動中のケガに直接つながると言えないまでも、背景にある恐れはある」と同大保険診療所の桜田恵石・助教授はみる。
     慈恵医大の北島さんは「スポーツ貧血は鉄剤の投与で治るが、対症療法。鉄欠乏の兆候を見逃さず、予防するのが大切」と訴える。
    赤血球が壊れている証拠だ。
    鉄欠乏に気付いたら、
    1. 練習量を減らし、体の負担が大きい早朝練習は避ける。
    2. 準備運動や整理運動を励行し、
    3. 足への衝撃を和らげる靴を使う。
    食事は鉄分が豊富で吸収の良いレバーがおすすめだ。ほうれん草の鉄分も肉と食べ合わせると吸収が良い。育ち盛りの時期、不自然なダイエットはしないこと、と話す。






スポーツ選手特有の貧血
  • スポーツ選手は全力を発揮するごとに筋繊維が切れる。切れた筋繊維は運動後2時間ほどで再生が始まる。そのため、筋肉の材料であるタンパク質を補給する必要がある。 
  • タンパク質が足りないと筋肉血液中の赤血球のタンパク質を利用してしまう。赤血球は鉄分を多く含むので結果的に体内の鉄分が失われ、全身に酸素を運ぶ赤血球の働きも弱まり、持久力などが低下する。 
  • 汗からも鉄分が失われる
  • 体温の上昇も貧血を促す。
  • トップアスリートを目指すには運動直後に体重1kg当たり3g以上のプロテイン(タンパク質)を摂取し、スタミナを支える鉄分、スピードを生むカルシウムを補給しましょう






鉄の毒性 (鉄過剰症)
  • 血色素症
  • 肝硬変
  • 糖尿病
  • 皮膚色素沈着
  • 死に至ることがある

  1. 鉄粉を吸い込むと、呼吸器が炎症を起こし、肝臓機能に負担がかかり、胃液の分泌が減少する。
  2. 酸化鉄を吸い込むと、疲労、発汗、発熱などを起こす。
  3. ペンタカルボニル鉄(Fe(CO)5):
    「黄色っぽい液体で、磁気テープなどに利用される。毒性が非常に強い。」
  4. 急性肺水腫を起こす









鉄過剰症
余分な鉄が排出されずに体内で異常蓄積する病気 

鉄は肝臓や心臓・膵臓に蓄積しやすく、放置すれば[肝硬変][肝ガン][心不全]につながる。

鉄は赤血球と結びついて存在する。

赤血球は120日前後で分解後、排出されるが、一定量以上はこうした処理ができず肝臓などにたまってしまう。
何度も輸血することで体内に鉄が蓄積されて発症する。
体内の鉄量の指標であるタンパク質のフェリチン値を測定。

死亡することもある。




進行性の肝臓ガンに
鉄を除去
  • 2011年、山口大学の阪井田功教授らは、抗ガン剤が効かなくなった進行性の肝臓ガンに対して、鉄の除去剤が治療効果があることを確認した。10人のうち2人で改善効果がみられ1年後にも生存できた。
  • 阪井田教授らは体内に過剰に鉄が蓄積する病気の治療薬「デフェロキサミン」(一般名)が肝硬変を抑えることに注目。
  • 1人の患者に1週間に3回ずつ24時間連続で平均27回を、薬を肝臓の動脈から直接注入した。
  • 10人中2人で改善が見られた。


体内の鉄分を減らす治験
  • 2014年、岡山大学の大原利章医師らは、体内の鉄分を除去する手法で、医師主導の臨床試験を3月から始める
  • ガン細胞は生体内の栄養素で増える。
  • 鉄分が不足すると増殖スピードが著しく落ちる。
  • 研究チームはヒトのガン細胞を移植したマウスの鉄分を除去した食事を与えると、ガン細胞の増殖スピードが半分以下になることを突き止めた。
  • 治験では抗がん剤が効かなくなったり手術で切除が難しい患者10人を選んで、鉄分を減らす鉄キレート剤を投与する。





アルツハイマー病や肝臓ガンの患者では必要以上の鉄分が細胞内に蓄積
2005年、大阪市立大学の岩井一宏教授らと科学振興機構のチームは、食事から摂取した鉄分を生体内の細胞が過剰に取り込まないように調節する仕組みを解明した。

アルツハイマー病や肝臓ガンの患者では必要以上の鉄分が細胞内に蓄積しているという。

ほ乳類の細胞は鉄分が足りなくなると、細胞外から盛んに取り込む。
研究チームは細胞内で『IRP2』と呼ぶタンパク質の量が鉄イオン濃度に合わせて増減し、鉄分の量を適量に保つ詳細な仕組みを突き止めた。

細胞内の鉄分が少ないと、IRP2が増加し、鉄イオンを取り込む働きがあるタンパク質の一種『トランスフェリン受容体』が沢山作られる。

一方、細胞内に入った鉄イオンは、ミトコンドリアで化合物を合成。この化合物などの働きでIRP2が分解し、トランスフェリン受容体の生産が抑えられる。こうした反応が鉄分濃度を調節するセンサーとしての役目を果たしている。

鉄分は生体エネルギーの合成に役立つが、過剰になると生体分子を傷つける。正常な体では鉄分の量を調節している。

研究チームによると、
などでは鉄分が異常に蓄積されているという。」





牛や豚の肉を多く食べる男性は糖尿病の発症リスクが高い
2013年6月国立がんセンターの調査結果
  • 摂取量によって4グループに分け調査。
  • 最も多いグループは最も少ないグループよりリスクが40%アップ。その原因の1つに赤身肉の鉄分が考えられるという。
  • 女性では関連が無かった、


インスリン抵抗性とフェリチン値
  • フェリチン値が高い男性は、糖尿病になりやすいインスリン抵抗性が高い。
  • 女性では関連が無かった。
  • 国立国際医療研究センターの調査。


酸化ストレスとフェリチン
  • フェリチン値が高いほど、遺伝子に損傷を与える酸化ストレスが多くなる。






鉄過剰症の治療薬「エクジェイド」
  • ○○は2008年度に血液ガンの一種を引き起こす恐れがある鉄過剰症の治療薬「エクジェイド」を日本市場に投入する。従来の薬は長時間の点滴が必要だった。


エクジェイドは「鉄キレート剤」と呼ばれる種類で、体内から鉄分を排泄する薬。

液状で1日1回、水に溶かして飲む。

体内に吸収されると心臓や肝臓などに蓄積した余分な鉄分と強力に結合する。結合した鉄は最終的に尿や便として排泄。

主に難治性の貧血で輸血を受けている患者に用いる。

ヒトには鉄分を接触的に体外へ排泄する機能が無い。

輸血を続けると血液中の鉄分が体内に過剰に溜まり、[肝不全]や[心不全]を引き起こす恐れがある。








◎ネズミの致死量(1.7mg/kg)


欠乏症・・・・
  • 硫酸第二鉄またはグルコン酸第一鉄300mg
  • 経口投与
  • 1日3回を4-8週間。
解毒には、
  1. 酸化剤(過マンガン酸カリウムorクロラミン溶液)を使う。
  2. 牛乳250ccに生卵3〜4個を溶かしたものを飲む
  3. 活性炭、それに濃いお茶を飲む。













鉄を増やす作用のあるもの
ラクトフェリン

ラクトフェリンに結合している鉄と、硫酸第一鉄とでどちらの吸収性が高いか?、貧血状態と標準のラットで雪印乳業が実験。
その結果、ラクトフェリンは鉄が欠乏している状態では鉄の吸収を促進するが、充足状態では促進せず、鉄の過剰摂取になりにくいことが判明した。




鉄の吸収を助ける。
ビタミンC は鉄分の吸収をうながし、お茶に含まれるタンニンなどは鉄分の吸収を阻害する。
大豆などに含まれる
フィチン酸 も鉄分の吸収を阻害する。








酸素は動物が生きていく上で欠かせないが、体内で酸素が変化してできる活性酸素は細胞やタンパク質・遺伝子を変性させ、老化を促す強い作用を持っている。

活性酸素の発生を招く原因としては
  • 周辺の環境や喫煙、
  • ストレス
  • 栄養などが考えられるが、
  • 鉄分も忘れてはならない。

鉄分が体内に過剰にあると、触媒のような役割を果たし、活性酸素が体内にできるのを促進する。
鉄分は食品によって種類が異なり、体内吸収率に差がある。動物性食品に含まれる『ヘム鉄』では吸収率が15〜25%と高いが、野菜や穀物に含まれる非ヘム鉄は2〜5%にとどまる。
  1. 従って肉類、特に赤身の肉を多く摂りすぎると過剰になりやすい。
  2. 鉄分の過剰摂取は肝臓や筋肉・すい臓などに蓄積されて臓器の細胞に障害を与える。
  3. さらに糖尿病や動脈硬化の進行を早めて心筋梗塞を起こす。

皮膚にも蓄積されるが、紫外線による皮膚の老化は皮膚の鉄分によって加速されるとも言われている。
逆に体内の鉄分が過剰でなければ健康に良い。

フィンランドの研究では、献血にたびたび協力する中年男性では献血によって体内の鉄分が減り、心筋梗塞の危険が低下しているという結果が出ている。女性が男性より長生きなのは、男性に比べて体内の鉄分が少なく、老化の進み方が遅いからだと考える学者もいる。
(下方浩史・国立長寿医療センター疫学研究部長)
スウェーデンのカロリンスカ研究所は、空中を浮遊するアスファルトや鉄などの微粒子を吸い込んだときに、体内の細胞にあるDNA(デオキシリボ核酸)が損傷し、様々な病気の引き金となっているとする調査結果をまとめた。
電車がレールを走る際に発生する鉄微粒子は、体内に吸い込まれると活性酸素を発生させDNAを損傷する。
また、自動車の道路走行による摩擦で発生するアスファルト微粒子も、過剰な反応を引き起こすという。肺の培養細胞実験で確認した。










▽牛肉、レバー・・・ヘム鉄が多く吸収されやすい。
▽ほうれんそう、大豆、小麦、カボチャの種子
  • レモンと一緒に摂取すると、吸収量が増える
  • 野菜は炒めるより、生食すれば、ビタミンCが摂取できる
▽貝類、海草
▽ヒジキ
  • 2015年、文部科学省が日本食品標準成分表の改訂版を公表。
  • ヒジキに含まれる鉄分が大幅に減少した。
  • 従来100cあたり55_c・・・→6.2_cと1/6になった。
  • (理由)
    • 製品に使う釜の多くが鉄製からステンレスに変わったこと。




インスタント食品や加工食品に含まれる保存料
  • ・カルシウム塩
  • ・シュウ酸塩
  • ・リン酸
などは鉄分の吸収を阻害する。





生命を支える元素
人間だけでなく、ほ乳類や鳥類、魚類など赤い血を持つ多くの生き物が酸素の運搬役を鉄にまかせている。 

鉄のおかげでヘモグロビンの構造はほとんど変わらないという。 

今でこそ酸素は生物に欠かせないものだが、数十億年前の生物にとって酸素は細胞を破壊するジャマ者だった。そのとき、海中の鉄が反応し、酸化鉄となって酸素とともに海底に堆積した。 酸素を利用できる生物が誕生するまでの時間稼ぎができた。
  • (宮本英昭著「鉄学137億年の宇宙誌」)




体内の鉄を調整するタンパク質
2011年、九州大学の中山敬一教授らは、生体内の鉄の量を調整するタンパク質を解明した。 

成果は、セル・メタボリズム(電子版)に掲載。 

鉄は貧血予防に重要なミネラルだが、過剰になると細胞を傷つける毒性を持つことが知られている。 

研究チームが注目したのは、酵素タンパク質の1つ「FBXL5」。 


マウスのFBXL5遺伝子を破壊すると、細胞内の鉄量を増やす別のタンパク質が分解されず鉄が過剰に蓄積するようになり、マウスの胎児は母マウスの胎内で死亡した。 

肝臓の細胞だけでFBXL5を破壊すると、生まれたマウスは鉄過剰症による肝炎を引き起こし、さらに鉄の多いエサを与えると1日で急性肝不全で死亡した。 


これらの実験から、タンパク質(FBXL5)の働きをコントロールできれば、鉄量の調整は可能になり、鉄過剰による神経変性疾患やガンの仕組み解明などに応用が見込める。 






腸内細菌が鉄の吸収をうながす
2013年、東京工科大学の斉木博教授らは、ビフィズス菌などの腸内細菌が、ほ乳類での鉄分の吸収を促していることを突き止めた。 

水に溶けないタイプの鉄分を変化させて、腸の壁から血管に入りやすくしていた。 

詳しく調べると、細菌が鉄分に電子を与えて、水に溶けるように変えていた。 

ほ乳類の腸は、表面の細胞が作る酵素を使って鉄分を吸収しやすい形に変える機能を持つ。しかし、この能力を失ったマウスでも、問題なく鉄分を吸収することが分かっていたが、理由は不明だった。





鉄の食事摂取基準  (mg/日)
年齢
推定平均
必要量
推奨量 上限量 月経なし 月経あり 上限量
推定平均
必要量
推奨量 推定平均
必要量
推奨量
10〜 11(歳) 7.5 10.0 35 6.5 9.0 9.5 13.0 35
12〜 14(歳) 8.5 11.5 50 13.5 45
15〜 17(歳) 9.0 10.5 45 6.0 7.5 9.0 11.0 40
18〜 29(歳) 6.5 7.5 50 5.5 6.5 9.0 10.5
30〜 49(歳) 7.5 55 5.5 6.5 9.0 10.5
50〜 69(歳) 6.0 7.5 50 45
70以上(歳) 5.5 6.5 45 5.0 6.0 40
妊婦 +11.0 +13.0
授乳婦 +2.0 +2.5






純度99.9996%
→常識を覆す理想的な金属
  • 一般の工業用高純度鉄の純度が99.6%なのに対して、仙台市の東北大学金属材料研究所の安彦兼次博士のグループが開発した鉄の純度は 99.9996%以上。1ポイント未満の差に過ぎないが、極限まで純度を高めた鉄は、これまでの鉄とまるで異なる性質を持つ。
    1. 東北大学の安彦兼次客員教授が開発した。銀色に光る鉄。
      これだけの高純度の鉄を作製できる機関が米国や仏独にも無い(日本だけ)。
    2. ドイツで標準物質として登録・・・「アビコナノメタル」
    3. 気圧が10のマイナス13乗(宇宙空間の1000倍以上)という真空状態で高温精錬する。
    4. 東京大学総合研究博物館に展示されている。直径12cm×高さ10cmで重さ10kg。
    5. 放射線に極めて強く、さびない、割れにくい。
    6. 塩酸に侵されない
    7. 動物実験では生体反応がない。
  • 2014年現在、安彦グループ以外では超高純度金属を製造できるものは誰もいなかった。
    1. 後継者がいないため 製造装置が維持できなくなっている




鉄は太古の昔に地表から海へ流れ込んだ。 

製鉄は鉱山の鉄鉱石から酸素を奪って微量の炭素を加えて、鋼をつくること。 

純粋な鉄は軟らかい。
  • 炭素 を加えることで硬く、もろくなる。

長期間放置してもさびない・・・メンテナンスフリーの原子力発電機や海水淡水化装置ができる。 

問題は量産できないこと。1800℃を超える高温で超高真空をつくる技術が職人技だったことらしい。安彦博士が書いた設計図で作った装置を使い、博士の指導の下、弟子が超高純度鉄を生産することはできたが、ほかの研究者には同じ物質が作れない。 

酸に浸けても溶けない
  • 普通の鉄は塩酸に入れると水素をブクブクと発生して溶解するが、高純度鉄は塩酸にも溶けない。このことは教科書に出てくる[イオン化傾向]の順番で、水素よりもイオン化しやすい方に鉄が入っている事実と食い違う


低温でもしなやかで加工しやすい
  • 鉄は不純物が少ないほど粘りが出て加工しやすい。だが、純度は十分に高く、これ以上の純化に大きな意味はないと考えられていた。
    鉄の純化に20年以上取り組んできた東北大の研究グループは、不純物をほぼ完全に取り除ける溶解炉を開発。


標準物質
  • 2011年、東北大学の安彦兼次客員教授が開発した純度99.9996%の鉄が、このほど、日独の標準物質の各データベースに登録された。量産が難しく高価な材料で応用分野の開拓はこれからだが、分析の見本となる「標準物質」の認定を受けて研究成果の社会活用をめざす。
  • 安彦客員教授の高純度鉄は不純物が従来の高純度鉄のさらに1/100と少ない。700℃に長時間曝しても破断せず錆びない。
  • 米国立標準技術研究所の認定も受ける予定。
  • 標準物質総合情報システムは、業界団体や国立研究所の標準物質約5400件を登録。
  • 大学発の標準物質は珍しく、関西学院大学の「炭化ケイ素」に続く2例目。






地球深部
2010年、海洋開発研究機構と東京工業大学などのチームは、地球中心部の「コア」と呼ばれる部分と同じ高温・高圧状態を実験室内で再現することに成功した。
  • ・地球のコアに含まれているとされる鉄を特殊な装置に挟んで圧力をかけ、近赤外線レーザーを当てて高温状態にした。364気圧、5500℃を作り出した。
  • SPring-8で鉄の構造を解析。地震波の伝わり方などから知られていた地球内部の鉄と密度が同程度だった。




ゴムのような鉄合金
東北大学大学院工学研究科の田中優樹博士、大森俊洋助教らのグループは、鉄を主成分とする超弾性合金の開発に、世界で初めて成功した。唯一の実用材といえるニチノールという超弾性合金の2倍伸び、1.5倍強い。(Science2010・3/19)





鉄さび
鉄さびの原因 

これまでは鉄さびの関与するのは「メタン菌」や「硫酸塩還元菌」が主体で「硝酸塩還元菌」の存在は知られていなかった。 

2013年、理化学研究所の飯野隆夫研究員らは、新日鐵住金、製品評価技術基盤機構などと共同で、金属腐食の原因となる新たな細菌を発見した。 

鉄さびを集め、培養を繰り返したところ、75種類の細菌を新たに発見した。 

75種類のうち20〜30%が硝酸塩還元菌の仲間だった、 

海などに生息する「硝酸塩還元菌」で、硝酸塩をエサにして鉄を酸化する菌で、採掘の際に石油に混ざる海水中の硝酸を使って鉄から電子を奪いイオン化しているとみられる。

イオン化した鉄は結晶構造をとれず、ボロボロになる。






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