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| 臨床的特徴 | 1型糖尿病 | 2型糖尿病 |
| 口渇と多尿 | ++ | + |
| 疲れやすい、衰弱 | ++ | + |
| 多食なのに体重減少する | ++ | − |
| かすみ目が再発する | + | ++ |
| 外陰部の炎症、膣炎、外陰部のカユミ | + | ++ |
| 末梢神経障害 | + | ++ |
| 夜尿症 | ++ | − |
| 無症候である | − | ++ |
| 糖尿病 | 「1型糖尿病」=インスリン依存型糖尿病(IDDM) 「2型糖尿病」=「インスリン非依存型糖尿病」(NIDDM) |
| 1型糖尿病 | =インスリン依存型糖尿病。一次性糖尿病。 一般に言われている糖尿病は2型です。1型は免疫関連性が90%、特発性が10%で、生活習慣に無関係と言われています。 2型は本人の生活習慣が招いたものです。 <1>免疫関連性1型糖尿病 <2>特発性1型糖尿病 |
| 劇症 | ■劇症1型糖尿病 「2000年に大阪医科大学第一内科の今川彰久講師が発見した。今まで健康体であったのが突然、糖尿病と宣告される。 1週間ほどでインスリンを産生する膵臓の細胞が悪化する。原因は不明だが、特定のHLA(白血球の型)のタイプを持った人が、何らかのウイルスに感染することが引き金になると考えられている。 日本糖尿病学会の調査では約300人の患者が報告されているが、実際は1万人ほどいると推定されている。 糖尿病の兆候は見られないことが多い。 治療・・・・インスリン注射。 |
| 子 供 の 発 病 |
日本では少数だが、子供の頃に発病する糖尿病がある。一見したところ、健康な子供と変わりないが、自分で血糖値を下げるインスリンを注射し、血糖値をコントロールしている。医師で全国IDDM(インスリン依存型糖尿病)ネットワークの久野建夫専務理事に聞いた。 ●移る可能性なし 小児の頃に発病する糖尿病とは? 「糖尿病には1型と2型があり、日本では2型が大多数を占めます。700万人といわれる糖尿病患者のうち、1型は4万人にすぎません。ところが、15歳未満の子供では1型と2型が半々で、10歳未満ではすべて1型です。つまり、小児期に発症することが多い糖尿病は1型で、10万人当たりの年間発症率は1.5人です」 「1型は自分自身のリンパ球がインスリンの工場である膵臓のランゲルハンス島B細胞を破壊することによって発症します。自己のリンパ球は通常、自分自身の臓器や細胞を攻撃しないのですが、風邪などの原因になるウイルスに感染した人のうち、ごく一部の人でリンパ球が内乱が起きるのです」 「こうした病気は自己免疫疾患と呼ばれます。1型糖尿病はあまり遺伝しませんし、生まれつきの病気でもありません。ウイルスが関係しているといっても、原因ウイルスがいなくなった後に起きるので、糖尿病が移る可能性は全くありません」 治療法にはどのようなものがありますか? 「1型は体内でインスリンが全く分泌されないので、インスリンの注射以外に治療法はありません。注射は朝食・昼食・夜食の前とネル前の最低4回打つ必要があります。人に頼らず、自分で打つのが基本です。小学校1年生ぐらいから自分で打てます。細菌、超速効型の使いやすいインスリンも発売されました。運動するとより少ないインスリンで血糖をうまくコントロール出来るようになるので、運動も治療の一環です」 「糖尿病自体は一生治りませんが、血糖値をうまくコントロールすれば、体調もいいし元気に過ごせる。ただ、血糖値をコントロールできない状態が10年、20年と続くと、網膜症による失明や腎不全、自律神経障害、壊疽、脳梗塞といった合併症が起きます」 ●低血糖の放置禁物 血糖値をうまくコントロールするポイントは? 「食事の中では炭水化物が血糖値を最も動かすので、炭水化物とインスリン量を決めることが重要です。インスリンの量は医師が患者の食事量・運動量をみて方向づけする訳ですが、患者自身が血糖値を測ってコントロールすることが大切です」 「1型では血糖値が激しく変動するので、低血糖だと思ったら血糖値を直ちに測ることが重要。低血糖を放っておくと、意識がなくなったり、逆に血糖値を上げるホルモンが働きすぎて高血糖になったりするからです。血糖値が血液100ml当たり60〜70mg以下であれば、低血糖といいます。一時的に血糖値が高くなっても風邪などをひいていなければ、問題ない場合が多い。合併症が起きるかどうかは1〜2ヶ月単位で血糖平均値がどう変化しているかを調べることが大切です」 「月単位の平均血糖値の指標になるのが、ヘモグロビンA1cです。これは酸素を運ぶヘモグロビンの中で、尻尾にブドウ糖がくっついたヘモグロビンがどの程度あるかを示す数値で、正常値は5.7%以下です。合併症を予防するには6%台、悪くても7.5%以下に保つ必要があります。10%を超えて、5年、10年経つと合併症が出てきます。高血糖は年単位、低血糖は分単位でコントロールしなければなりません」 ●思春期は食べ過ぎず 「日本では砂糖の摂取を厳しく制限したり、食事制限によってカロリー不足になったりしている患者がいますが、思春期前ならこのような制限をする必要は全くありません。ただ、思春期になったら食べ過ぎは禁物です」 |
| 子供の肥満 と糖尿病 |
「厚生省の調査によると、わが国における肥満者の割合は男性13.5%、女性13.6%で、日本人は太る体質と言えなくもない。特に幼少児、学童児に年々増加の傾向がある。成人型糖尿病は思春期以降に発病するのが普通だが、肥満が続くと子供でも起きやすくなる。 都内の小中学生を対象に74〜80年と81〜90年の2回にわたって行われた成人型糖尿病の調査でも、2回目の患者は1回目の1.6倍を数えた。子供の肥満が増えたのに加え、学校検尿によって病気が見つかるようになった。 子供の糖尿病はインスリン依存型糖尿病が一般的だが、このように肥満に続いて起きた糖尿病は成人型糖尿病のことが多い。大部分の子供は初めのうちだけインスリン投与を必要とするが、徐々に血糖が下がってきて、後は食事療法と運動療法でコントロールが可能になる。 (参照→「MODY」) |
| 元 ミ ス ア メ リ カ |
元ミスアメリカは「1型糖尿病」だ。インスリン注射を続けつつ、世界中を飛び回って、1型糖尿病の女性がどんなに元気か、身をもって示している。 1型糖尿病は、この病気に罹りやすい遺伝子を持った人が、ウイルス感染などをキッカケに発症する病気だ。同じ糖尿病でも日本の中高年に急増している「2型糖尿病」とは原因が異なる。発症も小児期から思春期と速く、食事や運動に気を付けても予防できない難しさがある。 1型糖尿病は生涯インスリン注射が欠かせない。このため、「重症の糖尿病で就職や結婚が難しく、出産できない」などと誤解された。欧米に比べて日本の罹患率が大幅に低いことも誤った情報の伝達に拍車をかけた。しかし、うれしいことに元ミスアメリカのおかげで、この病気のイメージが変わってきた。 |
| 初期 症状 |
全身や脳のブドウ糖不足によって「だるい」「疲れやすい」が典型的症状です。ノドが渇くのは、血中の過剰なブドウ糖を薄め、さらに、それを捨てるために大量の尿を作る必要があるためです。体は血中のブドウ糖を使えないので皮下脂肪をエネルギーとすることから、急激に痩せていくこともあります。 |
| 難 し い 管 理 |
8歳の時に糖尿病を発病したA子さんは。この春、友人と旅行。旅先の救急病院から主治医に「朝から胃痛・嘔吐で何も食べられずインスリンを注射していないが、血糖が257と上昇した。どうしたら良いか?」という問い合わせが午後2時に入った。即刻、朝食前に注射すべきインスリン量の2/3を注射し、同時に電解質と糖分を含む水分を静脈内に点滴で入れるように依頼した。A子さんは新幹線で夜11時過ぎに東京駅に到着。当病院へ直行し、輸液治療を続けた。数日で回復し退院した。 27歳のB子さんは2歳の時に糖尿病を発病。インフルエンザ様感冒で2、3日食事がとれず、低血糖を警戒してインスリン量を半分しか注射していなかった。こまめの血糖チェックを怠ったために、知らず知らずに高血糖になってしまった。のどが渇き、食事を摂っていないので糖分を含むものがいいと思って、サイダーを何回も飲んだという。高血糖のだるさで意識が朦朧として眠ってしまったらしい。 翌早朝、姉が急変したB子さんを発見。全身蒼白で意識が無く、ショック状態で近くの病院の集中治療室に収容。血糖値1500と正常の10倍に達し、ショック感も伴い、大量の尿失禁があった。ひどい脱水で脈も弱く、呼吸も少なく、体温32℃と冷たくなっていた。インスリンと水分を静脈内に大量注射して死を免れたが、発見が後れ命を落とす人もいる。20歳代になると自己判断で治療するようになるが、疲労で血糖チェックやインスリン注射が自分で出来なくなった時が危険である。 |
| 糖尿病と 活 性 酸 素 |
「自己免疫反応やウイルス感染で起きる1型糖尿病の場合、ベータ細胞中に活性酸素が過剰になることが分かっています。また、アロキサンという化学物質をマウスに投与して糖尿病を作ることが出来ますが、この場合の発症メカニズムは、アロキサンが生体内で酸化還元される時に[Oー2」(スーパーオキシドアニオンラジカル)が生成し、これから過酸化水素、さらに[・OH](ヒドロキシラジカル)が出来、これが膵臓のβ細胞に傷害を与えてインスリンの分泌が無くなると考えられています。そして、この考えは[・OH]の消去剤を投与するとアロキサンによる糖尿病の発症が抑えられるという実験によって支持されています。 あるマウスの系統は非常に糖尿病になりやすくて、生後40週になると雌で90%、雄で40%と効率に発症しますが、SOD、カタラーゼなどの抗酸化活性は、雄に比べて膵臓で半分程度、ランゲルハンス島では数分の一程度と雌の方が低くなっています。これは雌では生来抗酸化酵素の活性が低いために、生後ずっと酸化的ストレス状態が続いて、40週目にはほとんどのマウスが発症するものと考えられています」(永田親義著「活性酸素の話」より) |
| 関連情報 |
糖尿病」 「自己免疫疾患」 「コクサッキーウイルス」 「MODY」 |