腎炎 Nephritis
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関連情報
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腎炎 なんとなく体がだるく、腰が痛み、疲れやすく、食欲が無くなって、微熱が出る。ひろいときは吐き気が起き、水だけ吐きます。
朝起きたときに、まぶたがはれぼったく、夕方になると足にむくみがでて、尿が濃くなり、出にくくなります。
[1]糸球体腎炎 glomerulonephritis
[2]糸球体以外の疾患
(副作用で腎炎に)
糸球体腎炎 (病態)
  • 慢性に経過する原因不明の糸球体腎炎(chronic glomerulonephritlis)【CGN】。
    我が国ではIgA腎症が最も多い。
(検査)
  • 尿タンパク定量
    24時間Ccr
    BUN・・・・糸球体濾過率(GFR)を反映
    Cr・・・・・・・糸球体濾過率(GFR)を反映
    尿酸・・・・糸球体濾過率(GFR)を反映
    K・・・・・腎機能低下で上昇
    P・・・・・腎機能低下で上昇
    Ca・・・・・腎機能低下で低下
    尿NAG・・・・・急性期の尿細管障害合併の指標
    尿β2-ミクログロブリン・・・尿細管障害合併の指標
    血清β2-ミクログロブリン・・・GFRの低下で上昇
    血清IgA
    補体価・・・・膜性増殖性腎炎で低下
糸球体疾患とは
  • 糸球体疾患は原発性または全身性疾患に続発する。
    主な病理発生カテゴリーは炎症性(腎炎症候群)および血行動態性(ネフローゼ症候群)である。
    1. 急性腎炎症候群は急性糸球体腎炎(GN)と同義として扱われる。その基本型はレンサ球菌感染症後GNである。
    2. 慢性の腎炎疾患も存在する(例えば、慢性腎炎ータンパク尿症候群)。
    3. ネフローゼ症候群は、糸球体の毛細血管壁の透過性の亢進による症状、徴候、および臨床検査所見をまとめたものである。
    4. 糸球体疾患患者の一部で腎外症状が原因疾患を示唆する患者もいる(例えば、全身性血管炎、感染症)。
    5. 抗レンサ球菌抗体、抗糸球体基底膜(GBM)抗体、抗好中球細胞質自己抗体(ANCA)抗体、抗核抗体、クリオグロブリン、C3腎炎因子、低補体血症、またはIgAフィブロネクロチン凝固といった、血清学的マーカーが特異的糸球体疾患を示唆するか、あるいは少なくとも鑑別診断を絞るのに役立つ。

ネフロン(腎単位)
腎小体と尿細管を合わせたもの。
腎小体を割って見ると、毛細血管が糸玉のようになった糸球体が見える。

腎糸球体は1日に170~200㍑の尿のもと(原尿)を作っている。
ところが、実際に体外へ排泄される尿の量は1日2㍑ぐらい。
原尿に含まれる99%の水は、何らかの方法で体内に再び吸収されなければならない。また糸球体で行われる血液の濾過は比較的単純で物理的なものなので、原尿中には、体に必要な食塩やブドウ糖・アミノ酸などがたくさん含まれている。そこで再度、これらを体内に吸収する必要がある。この再吸収を行うのが尿細管と呼ばれる管である。
1本の尿細管は驚くほど長く、1個の糸球体に対して10~20cmもあるという。
(岩波新書「細胞紳士録」p80~)
体内循環血液量の25%が重さ240g(両方で)の腎臓を通過し、繊細な糸球体の毛細血管に圧力をかけ続けている。その圧力が糸球体を通過する血液量の20%を原尿として濾過する。
  • 腎小体
    • 尿の生成に関与する直径約0.2mmの球形構造物。
    • 左右の腎臓で、それぞれ100万個以上有している。
    • 腎小体は毛細血管の集合体である糸球体と、それを包むボーマン嚢からなる。
    • 糸球体には輸入細動脈から血液が入り、ここでろ過されて原尿が形成されている。
    • 腎小体
  • 集合管系
    • 腎の構造と機能上の単位。
    • 腎小体(血液のろ過)と尿細管(再吸収と分泌)を合わせたもの。


腎疾患
急性腎炎 (AGN)
ネフローゼ症候群 (NS)
慢性腎炎 (CGN)
無症候性尿異常所見群 (AUA)
間質性腎炎 (TIN)
急性腎不全 (ARF)
慢性腎不全 (CRF)
高血圧性腎疾患
腎・尿路感染症
閉塞性尿路疾患
腎・尿路結石症
腎嚢胞性疾患
腫瘍性疾患

BUN
尿素窒素
腎機能の目安に尿素窒素
「腎臓は血液から尿素や尿酸など、人体に有害な窒素化合物を取り除き、体外に出すための「濾過装置」の役割を果たしている。1日に流れ込む血液は約150リットル。そこから窒素化合物を余分な水分などを濾して、尿として排泄している。
この為腎臓の働きが悪くなると、血液に窒素酸化物が溜まりです。血液中の窒素の約6割は尿素の形で含まれているので、この尿素窒素(BUNの濃度が腎臓の働きを知る重要な目安になる。
 BUNは成人で血液100ml中7~18mg程度在るのが普通。上限を越えていれば腎炎などを起こしている可能性がある。50mgを越えるようだったら腎不全状態。場合によっては人工透析が必要になる。
ただ、尿中タンパク質が体内で分解されて出来た「もえがら」なので、食事で摂りすぎた時などにも高めに出る。だから病院では腎機能を調べるのに、『クレアチニン』という別の窒素化合物の濃度もあわせて調べている。
 “腎臓の働き具合を知るだけならクレアチニンの方が正確。だが、BUNには他にも大切な情報が含まれています”と奈良先端技術大学院大学保健管理センター所長の上田尚彦教授(腎臓内科)。
 
ガンなどの病気にかかったり、体を強く打ったりした時にも、体などのタンパク質が壊されてBUNの値が上がるからだ。阪神大震災では倒壊した家屋や家具の下敷きになり筋肉が壊死する『クラッシュ症候群』が多発したが、こうした人も正常値の上限を大きく越えていた。
 クレアチニンの値が正常なのに尿素窒素の濃度が正常値を越えていたら、腎臓以外の病気を疑ってみた方がいい。」
早期発見 (L型脂肪酸結合タンパク)
2010年、CRO(医薬品開発支援)最大手のシミックは、尿中の特殊なタンパク質を測定し腎疾患を早期に発見する体外診断薬の製造販売承認を取得した。2011年1月以降に販売。
腎臓の機能が低下すると尿中に排出される『L型脂肪酸結合タンパク』を高感度で測定する。このタンパク質は腎疾患の初期段階から尿への排出量が増えるため、早期に発見できる。
現在は尿中に排出される別のタンパク質「アルブミン」の量を測定する方法が主流だが、病気が進行してから排出されるため、早期の発見が難しかった。
同社は、従来手法と組み合わせれば、重症化の可能性を高精度で診断できると判断、患者にとって人工透析に移行する前に集中的に治療出来るようになる。
DNAで
炎症抑制
「大阪大学医学部の萩原俊男教授と桧垣実男講師の研究グループは、腎炎の新たな治療薬を開発した。DNA医薬と呼ばれる新しいタイプ薬で、腎臓の細胞に作用し、腎炎の原因である免疫細胞の暴走を抑えることを動物実験で確認した。自然はいまのところ効果的な治療法がないので、この治療法で人工透析を救える可能性もあるという。27日に都内で開かれる日本腎臓学会で成果を発表する。
 開発した治療薬の本体は遺伝子のもととなるDNAの短い切片。腎臓の細胞が免疫系の活性化物質を作る際に働く『NFkB』というタンパク質の生産を抑える。細胞がこのタンパク質の設計図となる遺伝子を読み取ろうとする時に、いわば「おとり」として機能し、読み取りを邪魔して、その生産を妨害する。
 腎炎を起こした腎臓では、細胞が接着因子と呼ばれるタンパク質を表面に出し、白血球を捕らえて刺激を与える。その結果、免疫系が暴走を始め、炎症が加速度的に悪化し腎不全に至る。
 マウスによる実験ではDNA医薬を注入すると、接着因子が現れず、白血球との複合体が消えることが分かった。
 この治療法は遺伝子の材料であるDNAを使うものの、遺伝子治療と異なって原理的に導入DNAが細胞の染色体に組み込まれることがない。このため、染色体を傷つけ、ガン遺伝子を活性化させるなどの副作用が出る恐れがないのが特徴だ。」
進行を抑制
する物質
「大阪大学医学部と大日本製薬の研究グループは、糸球体腎炎の進行を抑制する物質を開発した。炎症を引き起こすタンパク質の働きを引き起こすタンパク質の働きを阻害する物質で、動物実験で効果を確認した。糸球体腎炎は病状が悪化して人工透析が必要になる患者が多く、その治療薬につながる可能性がありそうだ。
開発したのは、炎症を引き起こす『NFkB』というタンパク質に結びついて働きを止める人工の遺伝子。動物実験ではこれを小さな脂質の球に入れて、腎炎を起こしやすいネズミの腎臓に注入した。その結果、尿タンパクの量や糸球体の細胞異常などが腎炎を起こしたネズミの1/3程度と、症状が軽かった。腎炎の一因と言われる生体物質も、この遺伝子を投与したネズミでは減っていた。
研究グループによると、糸球体腎炎ではNFkBの働きなどによって糸球体の細胞が増殖したり炎症を起こし腎機能が低下する。患者はステロイドホルモンなどを飲んでいるが、肥満や感染症の発生など副作用を起こす。発病から数年を経て透析が必要になるケースが多いという。
塩分と
Rac
「2008年、東京大学の藤田敏郎教授らのチームは、塩分で慢性腎臓病が悪化する新たなメカニズムを見つけた。
体内では塩分を摂取すると体に溜め込む役割のタンパク質『アンドステロン』が働く。摂取量が多い場合は排出し、少ない場合は溜めるように作用する。
研究チームは、食事を与えるとその影響が体内に現れやすいラットを使って実験した。食塩を多く与えるとタンパク質『Rac』が活性化し、尿中にタンパク質を排出するなど腎障害が進んだ。Racの働きを抑える物質を投与すると、障害は抑えられ、尿中タンパク質量は半分以下になった。
Racはアンドステロンと結合するタンパク質の働きを活性化するため、それによって腎障害が進んでいた。これまでに肥満などでアンドステロンの活動が異常になると、腎障害が進むことは知られていたが、Racを介した経路は知られていなかった。
藤田教授によると“日本人の3~4割は塩分感受性が高い。肥満になるとその割合はさらに高くなる”
データーベース NECと新潟大学は共同で、腎臓で最も重要な機能を担っている「糸球体」に含まれる約200種類のタンパク質を洗い出し、データーベースを作製した。人工透析が必要な慢性腎不全の患者数は国内で23万人を超えるが、詳しい発症機構は不明。データーベースを研究者に広く活用してもらい研究を後押しする。2005年6/24の日本腎臓学会で発表しネット上で公開する。HPはhttp://www.sw.nec.co.jp/bio/
糸球体は血液を濾過して尿を作る組織。この組織が炎症などを起こして機能が低下すると、老廃物を除去できず、人工透析が必要になる。
新潟大学の山本教授らは、ガン患者ら4人から摘出した腎臓から正常な糸球体のみを選び、タンパク質を解析。4人すべてに含まれる207種類のタンパク質を洗い出した。
それぞれの特徴を解析の実験条件・信頼性などと一緒に「XML」という検索が容易なファイル形式で記述し、データーベースとした。
この情報を参考にすれば、病気の糸球体から発病のカギを握るタンパク質を発見しやすくなる。2005.6.24《日本経済新聞》


糸球体腎炎
  1. 糸球体疾患の臨床症候から見た分類
  2. 原発性糸球体病変・・・主なもの (組織学的分類)
    • リポイドネフローシス(微少変化群)
      • 巣状糸球体硬化症
        • 巣状分節状病変
      • IgA腎症
        • メサンギウム増殖性糸球体腎炎
      • 膜性腎症
      • 溶連菌感染後急性糸球体腎炎
        • 管内増殖性糸球体腎炎
      • 膜性増殖性糸球体腎炎
      • Goodpasture症候群
        • 半月体形成性(管外増殖性)糸球体腎炎
  3. 全身疾患に伴う糸球体病変・・・主なもの
    • ループス腎炎
      • エリテマトーデスの50%以上に腎変化があり、その30%前後がネフローゼ症候群を発症する
    • 糖尿病による腎障害
    • 高血圧による腎障害
    • 多発性骨髄腫


糸球体以外の疾患
  • 間質性腎炎
    • 糸球体以外の、腎の尿細管・間質を主たる病変の場とする疾患。
      「尿細管間質性腎炎」ともいう。
      • 【臨床】
           ・高度のタンパク尿・血尿がない。
           ・尿中に白血球が存在する
      • (症状)
        • 「発熱」、
          「発疹(ほっしん)」、
          「関節の痛み」、
          「はき気、嘔吐(おうと)、下痢、腹痛などの消化器症状」など
          また、これらの症状が持続したり、その後に「むくみ」、「尿量が少なくなる」などが見られた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
  • 尿路感染症
  • 尿細管機能障害
  • 腎尿路結石症
  • 腎腫瘍
  • 腎不全
  • 嚢胞性腎疾患


腎機能検査の部位
(検査項目) (腎血管) (糸球体) (近位尿細管) (遠位尿細管)
クレアチンクリアランス(Ccr)
血清クレアチニン
血中β2-ミクログロブリン
糸球体濾過値(GFR)
腎血流量(RBF)
腎血漿流量(RPF)
尿素窒素(BUN)
尿中アセチルグルコサミダーゼ(NAG)
尿中β2-ミクログロブリン
Fishberg濃縮試験
PSP試験

TANK 抑制するタンパク質
2009年、大阪大学免疫学フロンティア研究センターの審良静男教授らのチームが、免疫細胞で働く『TANK』というタンパク質が機能しないと、腎炎が起きることを動物実験で突き止めた。
成果は、ネイチャー・イミュノロジー8/10に掲載
TANKは免疫細胞に多く存在する。
TANKが働かない遺伝子操作マウスは腎炎になって大半が死亡。調べると自分自身を認識してしまう自己抗体ができていた。
全身性エリテマトーデス患者に診られる腎炎とよく似た症状だった。



間質性腎炎(尿細管間質性腎炎)
(厚生労働省) 間質に炎症反応が起こった状態を間質性腎炎という。アレルギー性の間質性腎炎はしばしば薬剤によって起こるが、糸球体や尿細管の炎症の波及により起こることもある。
症状 発熱、発疹、かゆみ、疲労感、食欲不振、吐き気、嘔吐、呼吸困難
原因となる主な薬剤 消炎鎮痛剤(ナプロキセン)、
消化性潰瘍用剤(オメプラゾール)、
抗てんかん剤(バルプロ酸ナトリウム)など

【芳香療法】 ◎以下の精油でマッサージ。
     <1>カミルレ
     <2>シダーウッド
     <3>ジュニパー
◎腎臓に有益なハーブティ:カミルレ+イラクサのお茶
【民間療法】 ○アカネ・アケビ・アズキ・アスナロ・イチイ・イチヤクソウ・イノコズチ・ウツボグサ・ウド・ウメ・ウラジロガシ・エビスグサ・オオバコ・カキドウシ・カタツムリ・カニ・カボチャ・カマキリ・カラスウリ・カラスビシャク・カワラケツメイ・キササゲ・キュウリ・キランソウ・クコ・クララ・クリ・クロマメ・クワ・ケイトウ・ゲンノショウコ・コウホネ・コイ・シラン・スイカ・スイカズラ・スギナ・ダイコン・ダイコンソウ・タニシ・タラノキ・チャ・ツチアケビ・トウキ・トウゴマ・トウモロコシ・トクサ・ドクダミ・ナズナ・ナデシコ・ニワトコ・ニワトリ・ノイバラ・ノキシノブ・バショウ・ハス・ハチ・ハトムギ・ハハコグサ・ヒガンバナ・ヒトツバ・ヒマワリ・ビワ・ヘクソカズラ・マタタビ・マムシ・ミョウガ・ムクゲ・ムベ・メギ・モッコク・モモ・ヤツデ・ヤマゴボウ・ヤマモモ・ユキノシタ・リンドウ


腎炎の漢方薬
漢方薬 
  1. 茵蒿湯
    • 心下部が膨満し、便秘。
  2. 越婢加朮湯
    • 浮腫はつよいが、わりに元気で、実腫。
  3. 桂枝茯苓丸
  4. 五苓散
    • 微熱、食欲はあり、顔面蒼白、口渇、尿量減少、嘔吐。
  5. 牛車腎気丸
  6. 柴胡加竜骨牡蛎湯
  7. 柴胡桂枝乾姜湯
  8. 柴胡桂枝湯
  9. 柴胡加竜骨牡蛎湯
  10. 柴苓湯
  11. 四逆散
  12. 梔子柏皮湯
  13. 炙甘草湯
  14. 小柴胡湯
    • 浮腫なく、食欲不振で、発熱、嘔吐、尿利減少。
  15. 小青竜湯桔梗石膏
  16. 真武湯
  17. 清心蓮子飲
  18. 大柴胡湯
  19. 大青龍湯
    • 熱が非常に高く、高度の浮腫があり、呼吸困難。
  20. 猪苓湯
  21. 当帰芍薬散
  22. 人参湯
  23. 八味地黄丸
    • 浮腫が軽微、タンパク尿、血圧亢進、虚証、慢性腎炎。
  24. 半夏厚朴湯
  25. 白虎加人参湯
  26. 防已黄蓍湯
  27. 防風通聖散
  28. 麻黄加朮湯
  29. 麻黄附子細辛湯
  30. 木防已湯
  31. 苡仁湯
  32. 苓甘姜味辛夏仁湯
  33. 苓桂朮甘湯
  34. 六味丸