| 重症筋無力症 |
| 要注意 | 「デパス」「ロヒプノール」 |
| [アミノ配糖体系抗菌薬] [A型ボツリヌス毒素](筋弛緩作用がある薬は禁忌) [クロロキン] [クロルプロマジン] [ツボクラリン](筋弛緩作用がある薬は禁忌) [パンクロニウム](筋弛緩作用がある薬は禁忌) [トリアゾラム](抗コリン作用がある薬は禁忌) [ミダゾラム](抗コリン作用がある薬は禁忌) [トリヘキシフェニジル] [プリカインアミド] [β遮断薬] |
| 重症 筋無力症 |
<1>この病気は、骨格筋、とくに目の回りの筋肉や声を出す筋肉の力が低下するのが特徴で、まぶたがしだいに重くふさがってきたり、或いは、話しているうちに声が出なくなったりするなどの症状が現れる。 <2>原因については、骨格筋の神経節シナプスに異常がある病気で、伝達物質であるアセチルコリンの放出量が低下するのでなく、筋肉側のアセチルコリン受容体が何らかの原因によって減少するために起きる疾患。 <3>さらに、ウサギにアセチルコリン受容体を繰り返し注射して、血清中にアセチルコリン受容体に対する抗体を作らせると、重症筋無力症によく似た症状を起こした。これは、血中の抗体が筋肉のアセチルコリン受容体と抗原抗体反応を起こす為に、受容体の破壊や変性が起こることが原因である。つまり、重症筋無力症とは、自分のからだの中の物質に対する抗体が過剰に産生されて起こる、「自己免疫疾患」と呼ばれる病気の一種であることが分かった。 <4>過剰な抗体によって変性した受容体は、アセチルコリンを受け取っても、内臓するチャンネルを十分に開いて、ナトリウムイオンを細胞の中に入れることが出来ない。チャンネルはすぐに閉じてしまうのである。実際に、重症筋無力症の患者の血清を調べると、アセチルコリン受容体の抗体の量が増えている。 <5>重症筋無力症は胸腺の腫瘍を合併していることが多く、胸腺を摘出することによって病状が改善されることが多い。 この理由は、次のように考えられている。胸腺には、もともと骨格筋と同じ起源の細胞があってアセチルコリン受容体が存在するが、ウイルスに感染するなどの原因によって受容体が異常に増殖し、受容体に対する抗体が産生され、これが血液に運ばれて全身にまわる種である。 (川合述史著「一寸の虫にも十分の毒」講談社p195〜p197より) |
| 病態 | 抗アセチルコリン受容体抗体による神経筋接合部伝達障害 |
| まぶた が たれる |
「55歳の女性。目の検査で、まぶたが少し垂れ下がっているから、筋無力症の検査をする、と言われました。自宅の医学書には病気の記載がなく、どんな病気か不安です。今のところ、疲れやすいこと以外に自覚症状はありません。
(水野美邦・順天堂大学・脳神経内科教授) ●どんな病気ですか? 1.まぶたが下がったり、 2.ものが2つに見えたりする他、 3.鼻声でろれつが回りにくい。 4.食べ物などをのみ込みにくい。 5.腕の力が弱く疲れやすい。 6.さらに悪化すると: (イ)階段の上り下りが出来なくなる。 (ロ)息苦しくなって呼吸困難に陥る。 ●どんな検査をするのでしょうか? 1.血液検査:筋肉の働きを抑えてしまう特殊な抗体が、血中に増えているかどうかを調べます。 2.末梢神経に刺激を与えて筋肉の電位の変化(誘発筋電図)を測定する。通常はその振幅が一定なのに、筋無力症の場合は刺激を繰り返すと振幅が小さくなります。 3.胸腺に腫瘍がないかどうか[CT][MRI]で調べます。 「筋無力症は、自分の体を守る仕組みがおかしくなる『自己免疫性疾患』の一種と考えられています。胸腺は抗体をつくる機能を持った器官です。成人になったら通常は機能しなくなっていることが多いのですが、筋無力症では胸腺組織が発達していて機能が残り、筋肉に結合する抗体を作りだしています。腫瘍といっても、ガンのような悪性ではなく、良性なのですが、こうしたときにも見つかればすぐに切除します。」 ●治療法: 1.胸腺の切除 2.ステロイドホルモン 3.血漿交換で抗体を取り除く。 4.免疫抑制剤 |
| 検査 | 抗アセチルコリン受容体抗体・・・・・陽性 |
| 胸骨切らないで 胸腺摘出 |
「胸の中央を通る「胸骨」の裏側にある胸腺と周囲の組織を摘出する手術を、内視鏡で行うことに大阪警察病院の城戸哲夫外科部長らが成功した。 胸腺を取ることがある『重症筋無力症』や『胸腺嚢腫』などの手術に応用できる。 |
| 西洋薬 | 「マイテラーゼ」 |
| 関連情報 |
筋無力症」 「ミオパシー」 「亜鉛」 |