naoru.com/なおるコム/ナオルコム/





カビ






ナオルコムTOP ブログ 食物から検索 病名・検索 漢方薬・検索 医薬品(50音順) 50音順(すべて)







酵母

感染症

つめ水虫

カンジダ症

ぬか漬け




カビ
エイズ死因の主役
  • 2002年、エイズの病原体であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染すると、体の防御力が弱まり、体内で様々な病原体が増殖して死に至る。

  • カビも主役の1つだ。特に、細胞内寄生菌というグループに属するカビが多くの患者の命を奪っている。エイズの治療法が進歩した現在、いかにそうしたカビを封じ込めるかが、重要課題になっている。

  • 通常、カビなどの微生物が体内に侵入すると、体の防御を担う多形核白血球やマクロファージ がのみ込んで消化してしまう。しかし、細胞内寄生菌はマクロファージに食べられても、その中で増え続けるという厄介な性質を持っている。そこでマクロファージはお互いに寄り集まり、カビが逃げないようにガッチリとした塊となる。ただ、こうした塊を作っても、カビは増殖を続け、いずれは抑えきれなくなって新たな病巣を作るようになる。

  • 病状悪化の情報は
  • 胸腺にある「T細胞 」という特殊な免疫細胞に届く。
  • すると、T細胞からはサイトカイン という物質が放出される。これを受け取ったマクロファージはとたんに凶暴になり、それまで増殖を許していたカビを殺し始める。
    こうした経過をたどるので、マクロファージが細胞内寄生菌を殺し始めるのは、体内に侵入してから10日程度かかる。
    HIVに感染して、T細胞の機能が低下すると、マクロファージはのみ込んだカビを殺すことが出来ず、患者の命を脅かすことになる。

  • たとえば、
  • 細胞内寄生菌の一種、『クリプトコックス・ネオフォルマン』はまず肺に感染し、脳脊髄液で増殖する。最終的には脳組織は溶かされて、液体で満たされた空洞が出来る。
  • また別の細胞内寄生菌である『ヒストプラズマ・カプシュラーツム』は肺から侵入して、全身に広がっていく。
    最近、タイなどのエイズ患者で問題になっている細胞内寄生菌は『ペニシリウム・マルネッフイ』。ベトナムと国境を接する中国山岳地帯の竹に寄生するこのカビは、中国の改革解放政策で東南アジアとの交流が盛んになった結果、広がることになった。
    エイズはウイルス感染によって体の防御力が弱まるが、ガンの放射線療法や化学療法、臓器移植による免疫抑制剤の服用によっても体の防御力は弱まる。
    本来の病気は治療できても、無防備になった体にカビが感染し、あっけなく命を奪われることがある。(宮治誠・千葉大学教授)






浴室はなぜ黒ずむか?
  • 2002年、洗濯機に生えるカビが社会問題になっている。
  • 洗濯のたびに多量の胞子が洗濯機に流れ出し、洗濯物に付着し、それが体内に入って健康を害するのではないか、と心配されている。
    私たちは以前、浴槽水を含め浴室のカビの種類を調べたことがある。家庭の風呂と洗い場・浴室の下水管・壁・天井などにそんな種類のガビがいるのか研究した。その結果、家庭の水回りにはカビの1グループである黒色酵母、いわゆる「黒カビ」の生態系が形成されていることが分かった。
    黒色酵母に属するカビは水分を好み、洗剤や石けんなどのアルカリ性に耐性がある点で共通する。
  • しかし、温度の好みは違うので、それに応じて棲み分けしていた。
    42℃以上になるお風呂のお湯の中にいたのは病原性を持つカビ『エクソフィラ・デルマチチジス』。
  • それより温度が下がる洗い場では別種のカビ『モニリアエ』が、
  • さらに水が冷える下水管の裏ブタには、さらに別種の黒カビが沢山増殖していた。
    湿っている浴室の壁や天井、カーテンには、糸状に発育する種類の『クラドスポリウム』や『アウレロパシジウム』『アルテルナリヤ』などが見られた。

  • 洗濯機にいるのも同様の種類で、吸い込んでアレルギーを起こす可能性はあるが、ヒトには感染しないので重い健康被害を心配する必要はない。
    こうした種々のカビの中で、私たちが追い求めていたのが当時、専門家の間で論争の的となっていた病原性を持つカビ『エクソフィラ・デルマチチジス』だった。患者数は少ないとはいえ、感染すると内臓や脳を侵し、非常に重い症状になる。だが、自然界でどのような場所に生息しているのかハッキリしなかった。
    それがある日、東京都内の大学病院の教授から送られてきたカビの試料がキッカケで、有力な手がかりが得られた。その教授が担当する患者はひどい喘息で、自宅で加湿器をつけると症状が悪化すると患者は訴えた。加湿器の吹き出し口にいたカビを取ったので、喘息に関係するかどうか調べて欲しいということだった。
    顕微鏡で見ると、その中にエクソフィラ・デルマチチジスがいた。そこで私たちは加湿器と似た環境にある家庭の水回りを調べて、風呂のお湯の中で見つけ出したのだった。
    風呂での感染といえば、『レジオネラ』という細菌の事例が知られているが、エクソフィラ・デルマチチジスによる国内事例は20数例が報告されているだけ。
    健康な人は心配はない。だが、病気で体が弱った人がいる家庭では風呂や加湿器などを使う場合は要注意だ。(宮治誠・千葉大学教授)







スタキボトリス
  • 土の中に生息するが、湿った場所が好きで家の浴室や台所などにもいる。海外ではかって、スタキボトリスを体内に取り込んだ家畜がカビの作る毒で出血死したケースがあったが、日本ではそのような話は聞かない。人間に対しても、このカビの胞子を吸い込むとアレルギー反応を起こすことがあるぐらいに考えられていた。それが、相次ぐ事故によって専門家の認識が一変した。
    米オハイオ州で1994年、このカビが原因で同一アパートに住む複数の乳児が呼吸困難を起こして死亡する事故が起きた。医師らが懸命にしらべた結果、
    1. 事故の前にアパートの地下室が浸水してスタキボトリスが大量発生
    2. 地下には空調機が設けてありカビの胞子を各家庭に送風
    3. 死亡した乳児は吹き出し口近くのベッドで寝ていて胞子を大量に吸引
    4. 胞子が気管内で発芽、カビ毒を生みだし肺で出血して死亡した
    ことが判明した。
    テキサス州でも2001年、同様の事故が発生した。
  • やはり地下室の浸水でスタキボトリスが繁殖、住人は退去を余儀なくされた。





エクソフィアラ(Exophiala sp.)
  • 家の中の水回りをはじめとする、湿度の高い場所に好んで生息 し、黒色真菌症の原因になったり、皮膚から入り込み血流に乗って臓器を犯すことがあります。






スコプラリオプシス
  • 土壌や家屋の壁などに生息するおとなしいカビだ。あるとき、テレビ局関係者から問い合わせを受けた。ナポレオンの死に、このカビが一役買ったのではないかという新説の信憑性を尋ねてきた。ナポレオンの死因についてはこれまで、ヒ素を混ぜた食事を長期間食べさせたことによるヒ素毒殺説が噂されていた。テレビ局関係者によると新説は、部屋の壁に生息するスコプラリオプシスが壁紙に含ませたヒ素の揮発性を高め、壁から発散したヒ素を長年吸入して新だという仮説だ。
    このカビは、蒸発しにくい無機のヒ素化合物を蒸発しやすい有機のヒ素化合物に変える性質がある。一方、ヒ素は昔から絵の具の顔料として使われ、ヨーロッパではヒ素入りの顔料で壁紙の色調を脱したという
    。(宮治誠・千葉大学教授)




カビから新薬候補物質
  • 2012年、東北大学の大島吉輝教授と浅井禎吾助教らは、カビが持っているものの働いていない「休眠遺伝子」を活用。
    株に薬剤を振りかけ、遺伝子の働きを変化させると、通常ではできない化合物を作れる。
    遺伝子の働きが化学反応などで変わる「エピゲノム」を利用する実験。
    エピゲノム を調節する「ヒストン脱アセチル化酵素」や「DNAメチル化酵素」の機能を抑える薬剤を、カビの培養液に混ぜて2〜3週間放置。
    液中の化合物を調べると、之まで報告されていない新しい物質が多数含まれていた。








TOPなおるナオル病院ランキング血液検査くすり情報針灸よく使う漢方薬