核酸医薬
核酸医薬
  • DNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)の成分である4種類の塩基を組み合わせて化学合成する医薬品。
  • DNAやRNAの働きを利用して病気を引き起こす遺伝子やタンパク質に直接作用するタイプの医薬品。
    治療効果が高くて副作用が少ないとされる。
    遺伝子やタンパク質の働きを抑える薬剤候補として『RNA干渉薬』や『RNAアプタマー』が先行している。
    最近では、病気によって増減したマイクロRNAを投与し、治療につなげる研究も進んでいる。


デコイ型
  • 大阪大学医学部第四内科の研究グループは、独自に開発した[デコイ型]と呼ばれる核酸医薬の対象範囲を広げ、動物実験を本格的に実施する。
    核酸医薬の治療効果を試すのは虚血による脳梗塞や脳出血後の血管の再狭窄など、細胞内にある『NFkB』などの転写因子が発病に関与している疾患。
    デコイ型核酸医薬はNFkBなどに結合してその働きをブロックする。研究グループはすでに[心筋梗塞]や[ガンの転移の抑制]にデコイ型核酸医薬が有望なことを確認済み


モルヒネなみの鎮痛効果
  • 2012年、東京大学発のベンチャー「リボミック」は、ガンなどの痛みに対してモルヒネ並みの鎮痛効果を発揮する新薬候補を開発した。
  • 神経細胞の成長を促す「神経成長因子」(NGF)というタンパク質の働きを抑える物質の生成手法を確立した。
  • NGFは痛覚系神経の形成に欠かせないタンパク質で、痛みの原因物質とも呼ばれる。リボミックが開発した新薬候補はNGFにだけ結合し、痛覚系の神経形成を抑える効果がある。
    • 傷から産生する
      NGF
      受容体
      と結合
      脳に痛みを
      伝達する
      新薬候補物質
  • 日本で物質特許が成立した。

  • 細胞試験や動物実験で医療用麻薬のモルヒネと同等の鎮痛効果と安全性を示した。
    1. 1回の注射で1週間〜2週間l効果が持続する。
      • (麻薬は毎日投与する必要がある)
    2. 習慣性がない
    3. 使用制限がない。









DDS
  • 2009年、東京慈恵会医科大学の並木禎尚講師らは、磁性を帯びた微粒子を使ってガン患部に薬を集中的に集める手法を開発した。
    病気の原因タンンパク質の働きを妨げる「核酸医薬」に有効で、マウス実験で確認した。
    患部に薬を送り届けるDDSの一種で、直径150ナノb程度で中心部に酸化鉄がある微粒子を使う。酸化鉄の周りをプラスの電荷を帯びた脂質が覆い、核酸医薬として働くマイナスの電荷を帯びたRNAの断片、短鎖干渉RNAが取り囲むように結合している。
    ガン患部近くに5mmほどの磁石を埋め込んだマウスに微粒子を静脈注射したところ。(株)近くに効率よく集まった


患者の白血球で投与
  • 2009年、岐阜大学の赤尾幸博教授らのチームは、患者の細胞を使って安全に薬を体内に投与する技術を開発した。病気の原因遺伝子の働きを制御する核酸医薬に有効な手法。
    脂質のカプセルに包んで投与する従来法と比べて安全性が高いと見られる。
    核酸医薬は、病気の発症原因となる遺伝子などを調節することで治療する薬。ただ薬として使われるRNAは血液中では分解されてしまうため、DDS技術が求められていた。
    新技術では、あらかじめ患者から採取した白血球内に、脂質のカプセルを使い薬を入れる。その後、培養液中の血清を抜くなどして白血球にストレスを与えると、細胞内で薬が微少な小胞に包まれ細胞外へ放出される。
    薬を包んだ小胞を含んだ培養液と白血球を患者に戻せば、薬を壊さずに安全に投与できる。
    がんのマウスを使った実験では、患部にガンを抑制するRNA医薬が届いていることを確認した





肺線維症
  • 2012年、東京医科大学、ボナック、三重大学などのチームは、バイオ技術を使って肺の難病「肺線維症」の治療薬を開発した。
  • 動物実験で安全性と効果を確認。
  • 8/16の米科学誌プロスワンに発表。
  • 開発したのは肺線維症の原因となる遺伝子「TGF-β」の働きを抑えるRNA(リボ核酸)を使った核酸医薬品。
  • 人の病気を再現したマウスの肺の細胞に気道から核酸医薬品送ったところ、遺伝子の働きを抑え、線維化しなくなった。
  • 核酸医薬品は薬効を発揮する前に、体内の消化酵素に壊されてしまう問題点があったが、研究チームが独自開発したRNAを使用。
  • マウス10匹以上で過剰な免疫反応などの副作用もなく、治療効果が見られた。

肺がんに噴霧吸入で増殖を抑える
  • 2014年、国立がん研究センター研究所などはバイオ医薬として知られる核酸医薬を吸い込んで肺がんを抑える実験にマウスで成功した。
  • 同研究所文誌際s棒治療研究分野の落合孝広分野長と東京慈恵会医科大g買うの藤田雄助教、バイオベンチャーのボナックの共同成果。
  • RNAの一種「siRNA」はもとから生体内にあり、様々な遺伝子の働きを抑えて調節している。
  • 肺がんでは「RPN2」という遺伝子の働きが高い。研究チームはこの遺伝子の働きを抑えるsiRNAを生理食塩水に混ぜて噴霧し、肺に吸入する方法を考案した。
  • ヒトの肺がんの一種「肺腺ガン」を移植したマウスを作製して実験した。移植して1ヶ月後から新開発の核酸医薬を週に1回の感覚で吸わせると、癌の増殖を抑えた。
  • RPN2は膵臓ガンや乳がん、食道ガンなどの一部で働いていることが知られている。




動脈硬化を防ぐリボ核酸が脂肪肝を招く
  • 2013年、ネイチャー・コミュニケーションズ(電子版)
  • 京都大学の尾野亘講師らは、働きを阻害すると動脈硬化の予防につながるRNA断片(リボ核酸断片)が生体内で別の作用をもたらすことをマウス実験で明らかにした。
  • 調べたのは他の遺伝物質に作用するマイクロRNAに分類される「miR-33」という分子。
  • 働きを阻害することで動脈硬化を予防できるが、肥満と脂肪肝の症状が出る。






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