- 酵母
- カンジダ症のおもな原因であるカンジダ・アルビカンスは真菌の一種をなす酵母であり、あきらかに我々の世界に入り込んでいる。とは言っても、これ(サッカロミセス・セレウ゛ィシア)はパンを膨らませ、ビールを醸造し、果実酒を発酵させる種類の酵母ではない。そして又イギリス人が好んでトーストに塗る食油酵母、あのマーマイト(カンジダ・ウティリス)とかいうひどい代物でもない。兄貴分のキノ コが朽ち木の幹に好んで住み着いているのと同じように、真菌は腐りかけた有機物をヒトが溜めている部位、つまり口腔や性器や皮膚などに住み着いて いる
- この酵母が問題になるのは、我々の防御システムが弱ってそれが繁殖しすぎ たときに限られる。つまり、防腐剤がきれてカビだらけになったサンドイッチと同じなのだ
- おむつかぶれというのは、赤ちゃんのお尻にカンジダ・アルビカンスが店開きしたときに起こるものだが、この場合は免疫系が弱った為ではなく、申し分のないご馳走がたっぷりあるだけのことである。
- 女性の性器のいわゆるカンジダ症は、この酵母が皮膚表面や腸管内という通常の住処から伝わって感染するもので、性行為によることはほとんどない
- 鵞口瘡<口内或いは舌の上に黄白色の「コッテージチーズ」様の斑点が生じ て、掻き取ることが出来る>と呼ばれるのは、この酵母が口腔内で繁殖する病気で、若者の間ではエイズの徴候として悪名をはせているが、これは普通の子供にも見られる病気である。(A Field Guide to Germs by Wayne Biddle)春日倫子訳より
- 細胞壁の生成解明
- 2011年、東京大学の依田幸司教授らは、カンジダ症などを引き起こす真菌が抗菌薬から身を守る仕組みを突き止めた。細胞膜にあるタンパク質が働き、体を覆う細胞壁を糖類から作っていた。
- 真菌はカンジダ症やアスペルギルス症などの感染症を引き起こす微生物。
- 体は細胞めくとその外側の細胞壁に覆われている。研究チームは細胞壁をつくる糖類の1つ「β-1,6-グルカン」に着目。この糖類の合成に必須と見られているタンパク質「Kre6」が細胞内のどこにあるかを調べた。
- Kre6にくっつく特殊な抗体を使い真菌をよく観察したところ、、細胞膜上に広がっていることが分かった。電子顕微鏡でも確認。
- このタンパク質が細胞膜にできない真菌を遺伝子操作で作ったところ、β-1,6-グルカンも激減した。
- 細胞壁を壊すと真菌が死ぬので抗真菌薬に使われる。
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