頚椎後縦靱帯骨化症
難病の一種
  • (宮崎和躬・天理よろづ相談所病院整形外科部長)   
    どんな病気ですか?
    「頸椎というのは首の骨のことです。7個の骨で出来ていて、その中に脊柱管という穴が開いています。穴の中には、脊髄という神経の束と、骨と骨をつなぐスジが通っています。これが骨のように硬くなる病気を頸椎後縦靱帯骨化症といいます。
     後縦靱帯が骨化すると、脊柱管が狭くなり、骨化したスジが脊髄を圧迫するようになります。神経が圧迫されるので、様々な障害が起こって来ます。
    普通は40歳代以上の人にみられる病気です。比較的最近になって分かった病気で、日本では1960年に最初の症例が報告されています



具体的にどのような症状がでるのでしょうか?
  1. 肩や首が凝ったり、痛くなったり
  2. 指の先が少ししびれたりする程度の患者さんがほとんどです。Kさんの場合にも首や肩の痛みを訴えられていますね。Hさんのように、骨化があっても自覚症状がない人もかなりいます。
    ただ、骨化が進んで神経が強く圧迫されるようになると、
  3. 手が動かなくなったり、
  4. 歩けなくなった
  5. 尿がうまく出なくなる・・・などの障害が出てきます


原因は分かっていないのですか?
  • 「いまのところ分かりませんが、糖尿病と何らかの関係があるのではないかと考えられています。私たちの病院で150人の患者さんを調べた結果、77%に糖尿病か、糖尿病に近い症状がみられました。
     しかし、糖尿病の人がこの病気になりやすいのか、この病気の人が糖尿病になりやすいのかがはっきりせず、糖尿病が確かに関係していると言い切れません。
  • 女性より男性に多い傾向がみられますが、この理由も不明です







治療法は?
  • 自覚症状がない場合には特に治療に必要はありません。
  • 症状でが出ても、肩が凝ったり手が少ししびれたりする程度でしたら、痛み止めを塗ったり、ビタミン剤などを飲むだけで十分です。神経の圧迫を和らげる為に、病院で首を軽く引っ張ってもらうのも良いでしょう。いずれにしろ軽症の場合は、手術の必要はありません。
     もちろん、手や足がマヒして動かなくなる重症の場合には手術が必要になりますが、そういう人は多くありません。私たちの病院では、過去25年間に1312人の患者さんを診察しましたが、手術をしたのは287人で、全体の20%でした。

手術はかなり難しいと聞きますが?
  • 手術には頸椎の穴の内側を削って脊髄の通り道を広げる方法と、骨化したスジを削り取って通り道を広げる方法があります。いずれも神経の束のすぐそばを切るので、確かに難しい手術ですが、手術例も多くなり、方法としては確率されています。 
    厚生省は難病に指定しています







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