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薬剤性骨粗鬆症






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骨粗鬆症
ロコモティブシンドローム
破骨細胞







医薬品で引き起こされる骨粗鬆症
薬剤性骨粗鬆症とは?
  • 骨は、新陳代謝を行なうことで強度を保っています。
  • 骨粗鬆症は、新陳代謝のバランスがくずれ、骨に“鬆(ス)”が入り、骨がもろくなった骨格疾患で、転倒や日常生活の何気ない動作、くしゃみなどで容易に骨折が生じてしまう病気のことです。
  • 骨折は椎体(せぼね)の骨折が一番多く、その時の症状は背中の痛みですが、痛みが出ないこともあります。また、椎体のつぶれにより、身長が低下することもあります。
    一般的に、骨粗鬆症には加齢や生活習慣、遺伝要因などが関連しています。
  • 一方で医薬品により引き起こされる場合もあり、代表的な薬として経口(飲み薬)ステロイド薬があります。メトトレキサートも骨粗鬆症を引き起こす可能性がありますが、関節リウマチの治療に用いられる量では骨への影響はありません。






  • 骨が弱く、もろくなる骨粗鬆症は、医薬品で引き起こされる場合もあり、気付かずに放置していると、骨折等が生じ健康に影響を及ぼすことがあります。 等でみられます。


次のような患者さんは、医師・薬剤師に連絡してください。
  • 過去に背骨、大腿骨の付け根(股関節)、骨盤、手首、肩などに骨折を生じたことがある
  • 身長が2cm 以上低下した
  • 背中が丸くなった
  • 経口ステロイド薬を毎日、3 か月以上使用している。あるいは3 か月以上使用予定である。
  • 経口ステロイド薬を使用していて、背中や腰の痛み、大腿骨の付け根の痛みがある。下肢のしびれや、下肢に力がはいりづらいことがある


経口ステロイド薬を使用することで、骨折が生じやすい方は
  • 􀁺 過去に骨折をしたことがある方、
    • 背骨、大腿骨の付け根(股関節)、骨盤、手首、肩など
        
    􀁺 身長が 2cm 以上低下した方
    • (既に背骨に骨折が生じていることがあります)

    􀁺 骨密度測定で若年成人平均値の 80%未満の方
    􀁺 毎日飲むステロイド薬がプレドニゾロン量にして1日 5mg 以上で、3 ヶ月以上継続して飲む必要がある方








2.早期発見と早期対応のポイント
  • すでに骨折をしたことがある方や経口ステロイド薬を3 ヶ月以上飲んでいる、あるいは飲む予定である方は、骨粗鬆症が引き起こされ、骨折の危険性が増すことがありますので、医師、薬剤師に相談してください。
    • 身長が2cm 以上低下した方では背骨に骨折が生じていることがあります。

    なお、ステロイド薬はいろいろな病気で治療に使用します。
    ステロイド薬を勝手にやめると、元の病気が悪化することや具合が悪くなることがありますので自己判断でやめないでください。
  • 医薬品によって起こる骨粗鬆症の原因として最も頻度が高いのは副腎皮質ステロイド薬(以下経口ステロイド薬)である。他の医薬品としては、抗てんかん薬メトトレキサートヘパリン製剤ワルファリン、性腺刺激ホルモン(GnRH)作動薬、タモキシフェン、アロマターゼ阻害薬、リチウム製剤などがある。以下は主として経口ステロイド薬について記載する。
  1. 副作用の好発時期
    • 経口ステロイド薬服用開始後、数カ月で約10%の骨量減少を生じる。骨量減少だけで自覚症状はないが、骨折(多くは椎体骨折)を生じた場合は重度の腰背部痛を自覚する。椎体骨折リスクは服用開始後3~6 カ月で最大となり、以後プラトーとなる。プレドニゾロン換算で2.5mg/日未満の服用でも椎体骨折リスクは1.55 倍となり、7.5mg/日以上では5 倍以上になる
  2. 患者側のリスク
    • 基礎疾患として糖尿病、重症肝疾患、胃切除、関節リウマチ、両側卵巣摘除、閉経などの既往がある場合には、医薬品による骨粗鬆症の程度がより悪化する可能性がある。世界保健機関(WHO)は、骨折のリスク因子として、高齢、低骨密度、小さな体格、ステロイド薬使用、両親の大腿骨頸部骨折の既往、骨粗鬆症性骨折の既往、喫煙、過剰なアルコール摂取、関節リウマチをあげており、このような因子をもつ場合には注意が必要である。経口ステロイド薬による椎体骨折リスクを上記に記載したが、他の因子の骨折リスクを表1に示す
    • 骨折の
      リスク因子
      相対リスク
      低骨密度 骨密度 1SD 低下で1.5 倍
      既存骨折 既存椎体骨折がある場合、椎体骨折の相対リスクは4 倍
      喫煙 1.25 倍
      飲酒 1 日2 単位以上で1.23 倍
      ステロイド薬使用 骨粗鬆症性骨折2.63-1.71 倍
      骨折家族歴 親の大腿骨頸部骨折:大腿骨頸部骨折2.3 倍
  3. 患者もしくは家族が早期に認識しうる症状
    • 椎体骨折を起こした場合、腰背部痛を自覚する。
    • 椎体骨折を生じても自覚症状がない場合もある.
    • 激しい咳嗽により肋骨骨折を生じることもあるが、誘因なく肋骨骨折を生じることもある。大腿骨近位部や骨盤(恥骨など)の骨折の場合は、鼠径部痛や臀部痛を訴える.
    • 身長の短縮は椎体骨折の指標となる。
  4. 早期発見に必要な検査と実施時期
    • ステロイド薬服用開始前あるいは開始後早期に胸椎・腰椎X 線写真撮影と骨密度測定を行っておくことが必要である(ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療については図3を参照)。
      胸椎・腰椎X 線撮影と骨密度測定は6 カ月から1 年ごとに行うことが必要である。
      骨代謝マーカーの測定は、骨代謝回転を把握する上で有用である





2.副作用の概要
  • ステロイド性骨粗鬆症とは、経口ステロイド薬による骨代謝系への直接または間接作用により骨粗鬆症が生じ、骨折が生じやすくなる状態である。骨折が生じる部位により関連した部位に疼痛、神経麻痺症状など多彩な症状を呈する。

自覚的症状
  • 原則的に骨折が生じなければ自覚症状はない。骨粗鬆症性の骨折は一般的に軽微な外傷により生じるが、骨の脆弱性が特に著しい場合には、外傷がなくとも骨折を生じる場合がある(体幹荷重や通常歩行のみによる慢性的な負荷がかかった場合や筋の強力な緊張がかかった場合など)。
    骨折部の疼痛は安静時よりも運動時に強い。
    骨粗鬆症による骨折は海綿骨が豊富な部位に生じやすいため、脊椎椎体と四肢長管骨の骨幹端部が好発部位である。また、骨折は肋骨にも好発する。
    骨折が治癒しても変形を残す場合には持続的な疼痛などの症状が生じることがある。

  • 脊椎椎体骨折による症状
    腰背部痛(骨折による急性の疼痛と、骨折後に残存する椎体変形に由来する脊柱変形により生じる慢性の疼痛)のほか、骨折椎体高位の神経支配域の放散痛(体側部痛)や殿部痛を伴う場合がある。
    脊柱管内への骨片の突出が大きければ下肢の筋力低下や知覚障害、膀胱直腸障害などの神経麻痺症状を生じる。
    骨折が治癒せずに偽関節を生じると、不安定性による遅発性の脊髄麻痺を生じることがある。
    また、椎体骨折や脊柱変形に伴い身長が低下する。
    50 歳以後で2cm以上、若い頃から4cm 以上身長が低下した場合には椎体骨折が生じている可能性がある。
  • 四肢の骨折による症状:骨折部の疼痛、腫脹、変形などが生じる。
    下肢骨骨折の場合は歩行困難または不能となる。

他覚的症状
  • 脊椎椎体骨折による所見:骨折椎体棘突起の圧痛・叩打痛や傍脊柱筋の圧痛が生じる。
    骨折椎体を中心とした脊柱後弯の増強(脊柱後弯変形)が観察される。
    脊柱の前後屈運動により骨折部に疼痛が誘発される。麻痺が生じていれば下肢の筋力低下や知覚鈍麻、膀胱直腸障害、下肢深部腱反射の異常(脊髄レベルでは亢進、脊髄円錐レベルでは亢進または低下、馬尾レベルでは低下)がみられる。
    四肢の骨折による所見:
    骨折部の圧痛、腫脹、変形などがみられる(長管骨の骨幹端部に多い)。

臨床検査値
  • 血清カルシウム値、リン値は正常範囲内である。
    血清アルカリフォスファターゼは正常または軽度高値(基準値の1.5 倍程度以内)である。
    骨形成マーカーとして、血清骨型アルカリフォスファターゼ(bonealkaline phosphatase: BAP)や血清オステオカルシン(osteocalcin: OC)が経口ステロイド薬の投与後比較的早期より低下する。OC はBAP よりも経口ステロイド薬に対し鋭敏であり、BAP が反応しないステロイド薬の用量であっても低下する(ただし、OC は骨粗鬆症に対する保険適応はない)。骨吸収マーカーとして、血清ならびに尿中のI 型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX)などが、経口ステロイド薬の投与一定期間の後、上昇する。ただし、骨吸収マーカーの上昇はみられない場合もある。

画像検査所見
  • 疼痛を有する部位の単純X 線写真によって骨折が確認できる。ただし初診時には骨折による変形が明らかでないため、骨折と判定できない場合もある。経過とともに骨折が判明する場合もあるため、症状が続く場合には再度のX 線撮影が必要である(特に椎体骨折の場合)。MRI は椎体の変形がなくとも髄内の輝度変化(T1 低輝度、T2 高輝度)から早期に新鮮椎体骨折の有無を判定でき有用である。

病理検査所見
  • ステロイド性骨粗鬆症では、海綿骨組織中の骨芽細胞数の減少に伴い骨梁の幅が徐々に減少する。初期には骨梁構造は比較的保たれているが、進行すると骨梁構造の破綻が生じる。骨組織の動態を観察するために行う骨形態計測では、骨形成のパラメターである類骨幅、骨石灰化速度、骨形成率などが低下し、破骨細胞による骨吸収が行われた跡を示す骨吸収面が増加する(ただし、通常はステロイド性骨粗鬆症の診断のためだけの理由で骨組織生検をおこなうことはない)。

発生機序
  • ステロイド性骨粗鬆症の発症機序には、骨芽細胞などの骨形成系細胞への抑制を主体とする骨代謝系への直接作用と、内分泌系などを介した間接作用がある(図1)。
    • 骨代謝系への直接作用:
      • 経口ステロイド薬の骨代謝系への直接作用の主因は、間葉系幹細胞から骨形成系細胞(骨芽細胞前駆細胞など)への分化を抑制し、さらに骨芽細胞と骨細胞のアポトーシスを促進することである。また、経口ステロイド薬は破骨細胞のアポトーシスを抑制し、破骨細胞の寿命を延長させる。結果として、骨組織において骨形成は著しく抑制されるとともに骨吸収は促進されるため、骨量は次第に減少し、骨粗鬆症を発症する。
    • 内分泌系などを介した間接作用:
      • 経口ステロイド薬は性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の産生を抑制し、それに伴い黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)を減少させる。その結果、性ホルモン(エストロゲンやテストステロンなど)の分泌抑制を引き起こし、骨粗鬆症を誘発する。また、下垂体での成長ホルモン(GH)の産生を抑制することにより全身性および局所のインスリン様成長因子(IGF-I)の産生を減少させる。さらに、腸管からのカルシウムの吸収の低下と腎尿細管からのカルシウム再吸収の抑制に起因する二次性の上皮小体機能亢進症を誘発する。


副作用発現頻度(副作用報告数)
  • 米国では2000 万人の骨粗鬆症患者のうち20%がステロイド性で、ステロイド薬長期使用患者の約半数に骨折を生じると推定されている。英国では全人口の0.5%が経口ステロイド薬による治療を受けているが、そのうち14%しか骨粗鬆症の予防または治療を受けていなかったという報告がある





3.副作用の判別基準(判別方法)
  • 判別方法
    • ステロイド性骨粗鬆症は骨脆弱性により骨折のリスクが増大する経口ステロイド薬の副作用である。無症状であっても骨折のリスクが高い症例や、骨密度が正常であっても骨折を来す症例も多いため、現時点で明確な診断基準はない。
      治療対象は、「3ヶ月以上経口ステロイド薬を使用中あるいは使用予定の患者で、既存脆弱性骨折を有する例、骨密度が%YAM80%未満の例、プレドニゾロン換算1日5mg 以上投与例」とされており、少なくともX線検査や骨密度測定は副作用判別に必要な検査である)
      脆弱性骨折の定義は、原発性骨粗鬆症の診断基準(1996、2000 年、日本骨代謝学会)のそれと同様である。すなわち、非外傷骨折であり、脊椎椎体、大腿骨頚部、上腕骨近位、橈骨遠位などが好発部位であるが、ステロイド性骨粗鬆症においては、特に脊椎椎体骨折の頻度が高く、多椎体に及ぶことが多い。他にも肋骨骨折、足部・足関節骨折が多いことが知られている。
4.判別が必要な疾患と判別方法
  • 判別方法
    • ステロイド性骨粗鬆症は続発性骨粗鬆症の一種であり、骨脆弱性を来すという観点では、原発性骨粗鬆症をはじめ、他のあらゆる続発性骨粗鬆症をきたす疾患(図2)との判別のみならず、骨粗鬆症に類似する臨床症状を呈する疾患(表2)の判別が必要となる。また、原発性骨粗鬆症は加齢変化に伴い進行するものであることから、高齢者の続発性骨粗鬆症では原発性骨粗鬆症の要素が加味されている場合も多い。
      したがって、ステロイド骨粗鬆症の診断を進める場合には、常にこれらの疾患を念頭に置く必要がある。また、骨の評価のほかに、鑑別診断のために血液・尿検査が必須である(表3)。





(表3)骨粗鬆症の鑑別診断において注目すべき検査所見
白血球増多 Cushing症候群、
ステロイド薬内服
高カルシウム血症 原発性あるいは続発性副甲状腺機能亢進症
多発性骨髄腫
悪性腫瘍
低カルシウム血症 吸収不良症候群
Fanconi症候群
ビタミンD作用不全
腎不全
低リン血症 骨軟化症
アルカリフォスファターゼ高値 骨Paget病
骨軟化症
原発性あるいは続発性副甲状腺機能亢進症
甲状腺中毒症
悪性腫瘍
グロブリン高値 多発性骨髄腫
高カルシウム尿症 原発性あるいは続発性副甲状腺機能亢進症
多発性骨髄腫
悪性腫瘍
Cushing症候群
腎性特発性高カルシウム尿症





5.治療方法
我が国のステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドライン2004 年度版(図3)が日本骨代謝学会によって策定されている。
  • 本ガイドラインは18 歳以上の男女を対象としており、ステロイド薬も経口ステロイド薬に限っている.小児例や注射ステロイド薬などについてはエビデンスがないため対象外とされている。治療の開始基準は経口ステロイド薬を3 ヶ月以上使用中または使用予定で、脆弱性骨折ありの例、骨密度が若年成人平均値の80%未満の例、プレドニゾロン換算5mg/日以上の使用例、のいずれかの場合は治療を開始する。
  • 治療法として
    第一選択薬はビスフォスフォネート製剤とされる。本剤は海外や国内の無作為化比較対照試験において、ステロイド性骨粗鬆症による骨折を有意に予防するエビデンスが報告されているからである。一方、ビスフォスフォネート製剤は骨に蓄積し将来の母児への影響が不明であり、妊婦あるいは妊娠可能な女性への投与については慎重を期す必要がある。
    また、近年ビスフォスフォネート製剤と顎骨原発性あるいは続発性副甲状腺機能亢進症多発性骨髄腫悪性腫瘍
    Cushing症候群
    腎性特発性高カルシウム尿症
    高カルシウム尿症
    グロブリン高値多発性骨髄腫
    骨Paget病
    骨軟化症
    原発性あるいは続発性副甲状腺機能亢進症
    甲状腺中毒症
    悪性腫瘍
    アルカリフォスファターゼ高値
    低リン血症骨軟化症
    吸収不良症候群
    Fanconi症候群
    ビタミンD作用不全
    腎不全
    低カルシウム血症
    原発性あるいは続発性副甲状腺機能亢進症
    多発性骨髄腫
    悪性腫瘍
    高カルシウム血症
    白血球増多Cushing症候群、
    ステロイド薬内服壊死
    との関連が報告されており、別途対応マニュアル「顎骨壊死」が作成されている。
  • 活性型ビタミンD3 製剤はメタ解析でビスフォスフォネート製剤には劣るが椎体骨折予防効果があることが報告されており、ビタミンK2 製剤は国内の縦断研究の結果から骨折予防効果が示されたことから、これらの薬剤を第二選択薬としている。また、ステロイド性骨粗鬆症においても原発性骨粗鬆症と同様に、生活指導、栄養指導、運動療法が必要であり、原発性骨粗鬆症に準じて指導する。
    治療対象以外は経過観察を行うが、ステロイド薬投与例は非投与例に比べて骨折リスクは高いため、6 ヶ月から1 年ごとの骨密度測定と胸椎X線および腰椎X線撮影による経過観察が必要である



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