好中球
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好中球

【NEUTRO】
エールリッヒ(1854〜1915)は色素の中の遊離基が酸性か塩基性かによって、色素を分類した。
白血球のなかで
酸性色素に染まるのが・・・・・・・・・・・・・・・[好酸球]
塩基性色素に染まるのが・・・・・・・・・・・・・[好塩基球]
酸性と塩基性色素にほどほどに染まる・・・[好中球]
白血球のなかの大多数(約70%)が好中球で、スライドガラスに垂らした血液を眺めていると、偽足でニョロニョロとアメーバのように這い回る。
・普段は血管内を赤血球とともに流れている。
体内に細菌などが侵入すると、その侵入物のニオイ(走化性因子)に誘われて、血管壁をすり抜け、侵入物のいる場所へ移動を開始する。このすり抜けは炎症が起こっている場所の近くの細い静脈である(岩波新書「細胞紳士録」p121)
アドレナリンやエンドトキシンなどの作用で貯留プールや停滞プールから動員される。好中球は成熟してから骨髄に止まるプールがあり、それを貯留プールという。
好中球のことを多形核白血球ともいう。
棒状球が増えたり、分葉球の平均分葉核数が減ることを核の左方推移といい、増えることを核の右方推移という。
好中球は透過性の亢進した血管壁に粘着し、通過し、走化性因子の濃度勾配に逆らって炎症部位まで遊走する。
走化性因子は補体成分の他、細菌・好中球などに由来する。
異物、とくに補体成分(オプソニン)や抗体と結合した細菌に接触し、貪食する。貪食胞は好中球の顆粒と癒合し、顆粒内容物を放出させる。
顆粒内水解酵素、ラクトフェリン、ペルオキシダーゼなどの作用で殺菌する。
膜で生じる活性酸素(スーパーオキサイド・水酸基ラジカル・一重項酸素)やハロゲンが共同して殺菌にあずかる。
好中球自体も死滅し膿となる。放出されたタンパク分解酵素による組織破壊が進展しないように血漿α1-アンチトリプシンが働く。
激しい運動や分娩により好中球が増加する


好中球 疾患
核左方移動 感染症
核右方移動・過分業 巨赤芽球製貧血、
抗腫瘍剤投与
Pelger-Huet異常 Pelger-Huet異常
偽性Pelger-Huet異常 骨髄異形成症候群、
骨髄増殖症候群、
顆粒球減少症、
Fanconi貧血
Dohle小体 感染症、
悪性腫瘍、
火傷
中毒顆粒 敗血症、
悪性腫瘍、
薬剤中毒
顆粒欠損・減少 骨髄異形成症候群、
白血病(ときに)
Allder-Relly顆粒 異染色性白質変性症、
Hurler症候群
Chediak-Higashi異常 Chediak-Higashi症候群
May-Hegglin異常 May-Hegglin異常

好中球の増加を示す疾患
感染症 [肺炎][髄膜炎]
血液疾患 [骨髄性白血病]
[類白血病反応]
代謝疾患 [尿毒症性昏睡]
[糖尿病性昏睡]
内分泌疾患 [クッシング症候群]
薬物 [ジギタリス]
その他 [心筋梗塞]
[脳出血][
手術後]
[火傷]

好中球の減少を示す疾患
重症感染症 [敗血症]
[栗粒結核]
感染症 [腸チフス]
[インフルエンザ]
[風疹]
[マラリア]
[カラ ・アザール]
血液疾患 [顆粒球減少症]
[再生不良性貧血]
[バンチ症候群
][悪 性貧血]
内分泌疾患 [アジソン病]
薬剤 [抗ガン剤]
[ベンゾール]
その他 [放射線照射]

増加を
示す疾患
急性感
リウマチ熱
白血病
慢性骨髄増殖性弛緩
悪性腫瘍
心筋梗塞
クッシング症候群
急性中毒疾患
喫煙
出血
減少を
示す疾患
麻疹
敗血症
腸チフス
マラリア
栗粒結核
チフス
インフルエンザ
再生不良性貧血
自己免疫性好中球減少症
全身性紅斑性狼瘡
(lupus erythematosus,systemaic,)
Felty症候群(リンパ腫脾腫性多発性関節炎)
周期性好中球減少症
肝炎
無顆粒球症
肝硬変
脾腫
SLE(全身性エリテマトーデス)
顆粒球減少症(無顆粒球症)
非白血性白血病
Banti症候群(肝腫脹性脾腫)
抗ガン剤投与

好中球減少例にCSF(colony stimulating factor)投与が有効
好中球

免疫
●老人力は免疫力
「100歳を超す長寿の人は、体内に入った細菌を食べてしまう白血球の一種で好中球と呼ばれる細胞の働きが高まっていることが、新潟大学医学部の安保徹教授、渡辺久実助手らと琉球大学との共同調査で分かった。高齢になると免疫系は全体として弱くなることが知られているが、長寿の人は、特定の免疫細胞を上手に使って感染防御の機能を維持しているのではないかと研究グループはみている。
100以上の人の免疫系についての詳しい調査はこれまであまりなかったので、同グループは長寿の人が多い沖縄県で調べた。
血液中に含まれる好中球を取りだし、異物を食べさせて、その働きを調べると、40〜60歳の18人では平均約50%の好中球が異物を食べたが、100〜106歳の34人では平均80%の好中球が異物を食べた。
一般に、免疫系の細胞は加齢と共に機能が下がると云われていたが、好中球の機能は上がっていることを示す結果だった。
好中球は異物を食べ、幅広い敵に対応する免疫細胞として知られている。
同グループは、これまでの調査で、100才以上の人では、免疫細胞の中でガン細胞を殺す働きが強いナチュラルキラー細胞や、幅広い敵に対応できるリンパ球の割合が大きくなることを確かめてきた。
「年を取ると、若い頃に重要な働きを果たしていた高度な免疫系は衰えても、あらゆる敵に対応するような原始的な免疫系が働いているようだ。長寿の人のこうした免疫系を上手に利用して身を守り、病気にならないようにしていろ可能性が示された」と渡辺助手は話している
活性酸素 大坂バイオサイエンス研究所などが、免疫細胞の働きを制御する仕組みを解明した。『GIT2』というタンパク質が、体内に侵入した細菌などに免疫細胞を集中攻撃させる一方、何も異物が無いときは免疫反応を抑え込んでいる。成果は2006年5/21ネイチャー・イムノロジーに掲載。
関連情報
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顆粒球減少
好中球増加
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