クモ (蜘蛛) |
クモの糸
- グリシンとアラニンという2種類のアミノ酸が結び付いた構造。
クモの糸は鉄の数倍強く、ナイロンより2倍しなやかで、耐水性・伸縮性に優れる。
クモの糸は同じ太さの鉄のワイヤよりも強く、ナイロンよりも伸縮性があり、夢の新素材として世界中で研究が進んでいる、大崎茂芳・奈良県立医科大学教授は、コガネグモの糸を約19万本束ねたひもを作ってぶら下がり、クモの糸の強さを証明した。
- “クモの糸とは髪の毛の1/10ほどの太さですが、糸を束ねて直径1cmぐらいで飛行機もつり上げられる計算です”
- “クモの糸はどれも同じように見えますが、巣の中心部から放射状に伸びるタテ糸やエサを捕らえるための粘着物質がついたヨコ糸など7種類の糸をおなかの管から吐き出しています。
- 研究しているのは主に獲物に飛びついたり、逃げるときに出す命綱です”
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命綱に隠された仕組みとは?
- クモの糸の強度には、
- 糸がバネのように伸び縮みできるギリギリの強度(弾性限界強度)と
- 伸びきって切れてしまう強度(破断強度)
の2種類あります。
- 弾性限界強度を調べると、クモの体重の2倍あることが分かりました。なぜ2倍なのかと思って、糸を電子顕微鏡で観察してみると2本ありました。1本の糸が切れても、もう1本でクモを救える訳です。クモは4億年かけて命綱の安全性を確保する構造を獲得したと考えられます
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クモは紫外線を利用している?
- カイコの絹糸に紫外線を当てると、すぐに強度が落ちます。
- そこでクモの巣に紫外線が当たるとボロボロになって獲物が捕れなくなるのではないかと思い、タテ糸とほぼ同じ成分である命綱に紫外線を当ててみました。すると、命綱の強度は増大した後、徐々に低下し、2日でほぼ元通りの強さになりました。
- またジョロウグモは1日に半分づつ2日かけて巣を張り替えていました。
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