極低温
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温度が低くなるほど化学反応が進むという現象を平岡賢三・山梨大工学部教授(物理化学)らの研究グループが世界で初めて発見した。極めて低い温度で起きる特殊な現象で、反応に関わる原子の動きが鈍くなり、ミクロの世界を支配する量子力学の効果によって反応が促進されるらしい。高温になるほど反応が進むという科学の常識を覆す成果。来年4月発行の米天文学会誌に発表する。
平岡教授は零下263℃(−263℃)に冷えたガスやチリの集まりである暗黒星雲で起きる化学反応を研究。極低温下では量子力学のトンネル効果という現象により、反応に必要なエネルギーがなくても様々な反応が起きることを示した来た。
今回、同教授らは真空下で絶対零度(−273℃)近くまで冷やしたシリコン板の上にアセチレンの分子を吹き付けて薄い膜を作った。その膜に1マイクロb当たり毎秒10兆個の水素原子を1時間にわたりぶつけ、水素とアセチレンの反応で出来るエタンの量と温度の関係を調べた。
すると、シリコン板の温度を零下223℃(−223℃)にした時はエタンが全く生成しなかったのに、シリコン板の温度を下げるとエタン生成量が増え始め、零下263℃(−263℃)ではアセチレン全体の25%がエタンになった。
また、エチレンを使った実験でもアセチレン同様、温度が低くなるにつれてエタンの生成量は急激に増え、零下263℃ではエチレン全体の40%近くまで達した。
平岡教授は「水素原子の動きが鈍くなり、トンネル効果が起きやすくなるためではないか」と話している









電流として連続的に流れている電子は、必ず1個ずつ規則的に離れて存在している(アンチバング効果)。
NTT基礎研究所の山本喜久主席研究員らの研究グループが物理の基本原理を実証することに世界で初めて成功した。
この基本原理は40年以上も前に理論的に予言されていたが、実験で証明することが困難とされてきた。今回の成果でミクロの世界の原理を示す量子力学の考えが正しいことを確認できたことになる。
電子は『フェルミ粒子』と呼ばれる素粒子の一種で、粒子同士が重なることが出来ないとされている。このため、電流の電子は、1個ずつ規則的な流れになる「アンチバング効果」と呼ばれる現象が起きる。研究グループではこの現象を実証するため、半導体製造技術を利用して実験に適した理想的な状態の電子を作り出し、1個ずつ存在することを確かめた。
研究グループの実験手法はガリウムヒ素膜とアルミニウムガリウムヒ素膜の境界面に閉じこめられた電子を極低温下で集めて高密度の電流にし、2方向に分岐させる。それぞれの電流強度の相関を調べれば、電子が1個ずつ存在することが分かるとした
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