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| 関連情報 |
「強迫神経症」「パニック障害」「閉所恐怖症」「精神病」「精神障害」 |
| チェックリスト |
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| 強迫性障害 とは |
「自分の意思に反して、現実とは無関係で無意味な考えが繰り返し頭に浮かび、その考えを払いのけようとしても。自分では払いのけられない強迫観念に悩む症状で、たとえば次のようなものです。 B子さんは、25歳になる大学院生ですが、朝、顔を洗うと決まって「母の死」という言葉が頭に浮かんできます。父親が早く亡くなり、郷里にいる母親は東京で学ぶ一人っ子のB子さんのために病院の事務員をして懸命に働いています。母親には、いつまでも元気で長生きしたほしいと思っているのに、洗顔の度に正反対の考えが浮かんできて、B子さんはそれを頭から払いのけることが出来ないのです。 さらに、顔を洗うのを止めれば「母の死」が現実に起こるという強い不安もあって、この考えが浮かぶと彼女はバカげた行動と思いながら、またはじめから洗顔し直すのです。結局、B子さんはお昼近くまで洗面所から離れられず、しばしば午前中のゼミに出席できなくなり、日常生活も困難になっています。 このように、多くの強迫性障害の患者さんは強迫観念の出現の仕方よりも、強迫観念の内容そのものに不安を持ちます。患者さん本人が自分の考えや行動が、不合理ではあるが自分自身の考えであり、外部から強制されたものではないことが分かっているからです。このような批判力が無い場合は、別に精神病を考えなければなりません。」(貝谷久宣著「脳内不安物質」参照) ◎どんなものがあるか? 「疑惑症」:
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| 診断基準 | DSM-W A:強迫観念または強迫行為のどちらかが存在する。 以下の(1)と(2)と(3)と(4)によって定義される強迫観念 (1)反復的、持続的な思考・衝動、または心像で、障害の一時期には、不適切なものとして経験され、強い不安や苦痛を引き起こすことがある。 (2)その思考・衝動又は心像は、現実生活の問題に対する過剰な心配ではない。 (3)患者は、この思考・衝動又は心像を無視したり抑制したり、または他の思考や行為によって中和しようとする。。 (4)患者は、その強迫的な思考・衝動又は心像が(外部から強制されたものではなく)自分自身の心の産物であると認識している。 以下に記した(1)と(2)によって定義された強迫行為 (1)反復的行動(例:手を洗うこと)、または心の中の行為(例:祈ること)であり、、患者は強迫観念に反応して、それを行うよう駆り立てられていると感じている。 (2)その行動や心の中の行為は、苦痛を予防したり、緩和したり、何か恐ろしい状況を避けることを目的としている。しかし、この行動や心の中の行為は、現実的関連をもっていないし、明らかに過剰である。 B:患者は、その強迫観念又は強迫行為が過剰である、または不合理であると認識したことがある(注:これは子供には適用されない) C:強迫観念または強迫行為は、強い苦痛を生じ、時間を浪費させ(1日1時間以上かかる)、または患者の正常な生活習慣、職業(or学業)機能、又は日常の社会的活動、他社との人間関係を明らかに損なっている。 D:他の障害が存在している場合、強迫観念または強迫行為の内容がそれに限定されていない(例えば、 ・摂食障害が存在する場合の食物へのとらわれ、 ・抜毛癖が存在している場合の抜け毛、 ・心気症が存在している場合の重篤な病気にかかっているというとらわれ、性嗜好異常が存在している場合の性的な衝動または空想へのとらわれ、 ・または鬱病が存在している場合の罪悪感の反復思考。 E:その障害は、物質(例:乱用薬物・投薬)、又は一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものではない。 (ほとんどの期間、その強迫観念および強迫行為が過剰であり、又は不合理であることを認識していない患者もいることに注意) |
| 万能感 |
心の奥底に 「B君はもともと几帳面で完全主義的な性格であったが、大学受験のための勉強に没頭するうちにますます完全主義的になり、何をするにもいちいち確認しないと気が済まないようになった。例えば、漢字が正しく書けているかどうか?、句読点の位置はこれでよいか?など気になって、本を読むのに1時間以上かかってしまう。 そのうちに、電灯のスイッチ、ガス栓、玄関のカギなどをきちんと締めたかどうかが気になりだし、何回も見直したり締め直したりするようになった。とくに玄関のカギを何回もガチャガチャさせるので、隣人から苦情を言われるようにさえなった。見かねた家族が“そのくらいにしたら”と声をかけたりすると、B君はひどく興奮し、怒り、時には声をかけた家族を殴ったりする。 そして、確認の最中に気が散ると又初めからやり直さなければならないから、自分が確認している間は家族は声を出さず動かないいてでくれと要求する。そんなことは出来ないと言おうものなら、B君の興奮や乱暴がますますひどくなる。B君だけでなく家族も困り果ててしまった。 これは強迫正障害の『確認強迫』の例である。強迫障害には他にも、例えば、電車の吊革やバスの座席などが不潔な気がして、それに触れると長時間手を洗わないではいられなくなる『不潔恐怖』『洗浄強迫』の例や、自分でも思ってもみないおかしな考え、例えば、「性的なあやまちを将来犯す」とか「人に危害を加えてしまったのではないか」といった観念が繰り返し心に浮かんでしまう強迫観念の例などがある。患者は一方でこんなことは必要ないと分かっているにもかかわらず、どうしても止められず苦しみのである。 こういう強迫性障害を持つ青年が昨今増えていると言われている。彼らは自分の感情や外界の対照を意のままにコントロールし、世界に彼ら特有の秩序を強制しようとする。人間にはすべてをコントロールすることなど不可能であるのに、彼らは心の奥底でそれが出来るはずだという万能感を持っている。 彼らの症状はその万能感を実現しようとする空しい努力なのである。 それが出来ないことが露わになると、彼らは怒り、絶望し、対象を無理矢理振り回そうとする。時にはそれが暴力という形をとって、周囲を驚かせる。家庭内暴力や拒食・過食や自傷行為なども、こういう強迫的コントロールとその破綻として理解することが出来る。 「強迫的コントロールが破綻し、自分が万能でないことに直面せざるを得なくなると、『うつ状態』が生じる。強迫と欝(ウツ)は実は近縁の、つながりのある病態なのである。 |
| 怒り | 外界への恐怖が怒りに 「最近精神科を訪れる青年期の患者には、広義の強迫的性格を持つ者が多い。まじめで完全主義的で、自分流の秩序を大事にし、物事を白か黒で割り切ろうとする。知的なものを重視し、生の感情にふれることをなるべく避け、人間関係においても比較的距離を取るといった性格である。ある意味では現代社会が要請している性格ともいえる。 こういう青年たちは、兄弟の数が少ないこともあって、幼児期には親に特別大事にされ、家庭の中では王子様のような扱いを受けて、自己愛を十分満たしてもらっている。つまり彼が彼であるだけで(とりたてて何かを達成しなくても)特別の愛情や称賛を受けて育っている。 彼らは学童期に入ってもこの幼児期の特別扱いとそれによる万能感をなんとか維持しようとする。それには学校で良い成績をとることが一番良い。良い成績をとっている限りは家庭での王子様扱いが続く。彼らの多くはまじめで頭が良いのでこれに成功する。 しかし、青年期に入るとさすがにそうはいかなくなる。身体的にも社会文化的にも大きな変化が生じる。他者が自己と同じで1人の個人であることが否応なく分かり、その他者と自己を比較し競争しなければならなくなる。 そこで認められるには、自分が自分であるだけではダメで、何事かを達成する必要がある。ときには自己が他者に劣っていることを認めなければならない。つまり今までの自己愛的で万能的な自己像を断念し、現実に立脚した自己像を構築しなければならなくなる。青年期とはそういうつらい心の仕事をしなければならない時期なのである。 強迫的な青年にはこれがなかなか受け入れられない。彼らは万能感を維持するために強迫的防衛を一層強化する。 1.強迫症者は自己の感情や衝動を、 2.摂食障害者は自己の身体を、 3.家庭内暴力の青年は最も身近な対象である 母親をそれぞれコントロールしようとする。 しかし、有限の存在である人間はすべてをコントロールすることは出来ない。それがあらわになるとき、彼らは「怖い」という感情を持つ。この「怖い」という表現は、昨今の青年たちがよく口にする「むかつく」という表現と対になっている。 強迫的防衛によってかろうじて守られていた彼らの自己愛が現実に直面することで脅かされると、彼らは自己を脅かす外界の対象に怒りを感じ「むかつく」。そしてその怒りは一部外界に投影されて、外界が怖くなるのである。 今まで述べてきた青年の暴力や自傷行為は、実はこういう状態に陥った青年のあがきとも言える。またそうみなすことで、苦闘する青年へのいくばくかの共感と、援助の手がかりが生じるのである。 |
| 止められ ない |
手を洗うのが止められない 「何度、手を洗っても気が済まないといったテーマにした本が反響を呼んでいる。著者はアメリカの国立精神衛生研究所の精神科医、ジュディアス・ラパポートさん。同じ悩みを持つ京都府向日市の中村苑子さん(48)が、妹の木島由里子さん(48)とともに訳した。 「強迫性障害」とは、汚れがいつまでも気になったり、買い物をしてお金を払っていないのではないか、といった不安が頭から離れなかったりして、日常生活に支障をきたすほどになる症状をいう。自分でもおかしいと分かっていながら、止められないのが特徴だ。 アメリカの国内の調査では、約2%の人がこの症状で苦しんでいると推測されている。ラパポート医師の仮説では、脳の基底核の障害が原因とみられ、抗ウツ薬と行動療法が人によって効果があったと報告されている。 |
| 森田療法 | 「昨年12月、強迫神経症に悩む神戸市内の主婦(38)を紹介したところ、手紙や電子メールなど50通を超える反響をいただきました。体験談をもとにしたアドバイスや励ましが中心で、多くの参考資料も寄せられ、深刻さが少なからず理解できました。 このうち、主婦と同じ症状を持った方の克服法を紹介します。 主婦の症状は「外出時に、何度も戸締まりを確認してしまったり、トイレで用を足した後、いくら手洗いをしても汚れていると思ってしまう」などでした。この<確認行為>の繰り返しで、人を会う約束も出来なかったという大阪府内の女性(45)は「電車の運転手が声を出して作業を確認しているのを参考に、カギやガスの元栓に番号を付け、外出時に、『(1)よし』と言うようにしました。確認は2回までとし、それを繰り返したら自信が出てきました」 主婦と同い年の女性は、 ▽人の眼を気にしない ▽自分を信頼する・・・・・など 「実践5ヶ条」を作り、症状が和らいでいるそうで、この2人の女性のように最終的にはどこかで、吹っ切るしかないというご意見が、全体の約2割を占めました。 医学的なアドバイスとして最も多かったのは、『森田療法』。「不快な感情をあるがままに受け入れ、日常すべきことを目的本位に実践するなかで克服する」のを基本に、お互いの苦しみを語り合ったりしながら、立ち直りへの道を探り出していきます。最近では海外でも広く注目されているほどで、、『地獄をみたが、この療法で良くなった』男性(58)や、「子供の日常生活が楽になった」という女性の声もありました。 貴重なアドバイスの数々。主婦は「克服した方の話しに励まされた。療法も参考に」と感謝しています。 |
| 病気です |
九州大学医学部付属病院の行動療法研究室が昨年8月に開設した強迫性障害のホームページには、月に1400件ものアクセスがある。病気についての問い合わせのメールも多い。「この障害について、これほど多くのヒトが情報を求めているのには驚いた」と同研究室。
はっきりした原因は分かっていないが、「最近は脳の機能障害による病気と考えられるようになってきた」と中嶋さん。 アメリカでは、患者数は人口に2〜3%に上ると報告されている。 問題は「病気」という認識が、患者本人や家族にもほとんどないこと。 「神経質」 「変人」 「親の育て方が悪い」 など、性格や家庭環境のせいにされてしまうことが多い。 アメリカ国立精神衛生研究所の小児科主任ジュディ・ラパポートさんがこの病気について一般向けに書いた「手を洗うのが止められない(晶文社)」を翻訳した中村苑子さんの元には、この病気で苦しんだ本人や家族からの「家族は対応の仕方も分からずオロオロするばかりだった」などの訴えがたくさん届いている。 これまでは、
通常は行動療法と薬物療法の併用が多く「70〜80%のヒトがほぼ治る」(中嶋さん)と言われている。 |
| 怖い | ものに触れるのが怖い 「34歳の男性。4年ほど前から、ものに触れるのが怖くなりました。ドアの取ってや電車の吊革などは特に恐怖です。触れると20分間は手を洗い続けないと気が済みません。外に出づらく、会社を休むこともあります。どうしたらいいでしょうか? ●これは病気なんですか? そうです。神経症の一種で、強迫性障害と呼ばれています。ものに触れるのを恐れ、触ったら洗浄を繰り返すのは典型ですね。思春期や青年期に男女ほぼ同率で発止します。キッカケはちょっとしたことなのですが、それが分からない場合もあります。 ●相談者の場合は? 本人は4年前、失恋したと聞きました。本当は好きなのに、じらせるためにわざと嫌いでもあるかのような振りをして断ったといいます。その欺瞞性や悔やみが大きなストレスになったのでしょう。 ●仕事が原因の強迫性障害の例はありますか? あるコンピューター会社の開発担当者は、期待された商品開発で外国に先を越され、上司に激しくなじられました。手を洗い続けるようになったのは翌日からです。 中小企業を切り盛りする40代の2代目が同じ症状に陥ったのは、80代の父親にいつも叱られ、経営権を譲ってもらえないストレスが原因でした。 ●強迫性障害は手を洗う形で現れるのですか? 8割はそうです。同じ行動を繰り返すのが特徴です。ほかに納得がいくまで玄関をまたいだり、服を着替えたりする例があります。赤ん坊を殺そうと思うなど自分の観念に脅えることもあります。 強迫性障害は先進国の都市部を中心に増えています。清潔重視のうえストレスも強いという事情もあるのでしょう。米国の調査では、罹ったことのある人の比率は全人口の2.5%に達します。 ●治療出来ますか? 研究が進んでいるので、悲観することはありません。今の治療は、あえて嫌なものに触らせ、慣らしていく行動療法が一般的です。薬物療法では、脳内のホルモンのセロトニンの効果を持続する薬剤(SSRI)が有効とされます。ほかにも各種の治療法があります。」(精神科医・町沢静夫)1999.7.10《朝日新聞》 J具体例: 「Mさんは27歳の主婦です。地方の女子大を出て地元でOLをしていましたが、1年前に結婚して東京に住んでいます。電気会社の研究所に勤める夫の帰宅は午前零時過ぎのことが多く、1人で家にいる日が続いていました。週末に夫と買い物や食事に出るのが、唯一の楽しみでした。 東京に移って3ヶ月も経つと孤独感から、実家の母親にしばしば電話をかけるようになりましたが、ある日の電話で、小さい頃からMさんをかわいがってくれた近くに住む老婆が亡くなったこと、母が葬式を手伝い火葬場までついていったことを知りました。 この話を聞いた時Mさんは、何故か火葬場の火で焼かれる老婆の姿を想像し、急に胸がムカムカして息苦しくなってきましtが。それ以来何かあると、フッとその老婆の顔が浮かんできて、深い暗黒の闇に向かって背を丸めて1人で歩み去る老婆の後ろ姿を考えてしまうのです。しかも、こんな変なことを考えてはいけないと思えば思うほど老婆の姿が現れるのです。 そんなことが続いたある朝、起きて歯を磨いている時、ふと老婆のことを考えてしまいました。すると、この考えをもったまま歯を磨き終わると、自分のみに何か不吉なことが起きるのではないという不安が沸き上がり、不安を吹き払うために、Mさんは歯を磨きなおしました。老婆の姿が頭に浮かばなくなるまで、何回でも⇒を磨き直すのです。このようなことが次第にエスカレートして、Mさんは朝20回も30回も歯を磨き直し、夫が出勤した後も歯磨きが続くようになりました。 一事が万事で、このパターンがMさんのすべての行動に拡大していきました。とうとう、老婆の姿から死を考える強迫観念と自分の身に不幸が起こるのではないかという恐怖に束縛されて、彼女の日常生活は全く自由がきかなくなってしまいました。外出するのも家事をするのも強迫観念に縛られてほとんど不能になり、食事といえば、夫が買ってくる冷凍食品やインスタント料理、ファーストフードだけになってしまいました。Mさんは、こんなバカげた考えや行動をしなくても済むようになりたいと、夫と共に神経科を受診しました。 ●診断 Mさんは、現実の状況とは関係なしに繰り返し老婆の姿や死を思い描きます。これは自分の意思に反して自動的に出現してくる心像で、考える本人自身も不愉快に感じていることから、強迫性障害に定義されている「強迫観念」だということが出来ます。彼女は、この強迫観念を自分で不合理な考えであること、そのために生活に大きな支障がでていることを自覚しています。 次にMさんは、この強迫観念を持ったまま行動すると自分の身に不吉なことが起きるという「恐怖症」に左右されています。そのため、強迫観念なしで行動の完遂を目指す繰り返し行動、すなわち「強迫行為」があります。Mさんに対しては、強迫性障害という診断が最も適切です。 ●治療経過 現在、日本で使用可能な強迫性障害の特効薬はクロミプラミンです。この薬はもともと、鬱病の薬として使用されていましたが、強迫性障害に効果があることが20年近く前に見つかりました。クロミプラミンは、セロトニンがシナプスで再吸収されるのを阻害し、いつまでもセロトニン性神経伝達が活発になるように作用することによって、強迫性障害に特有の自動的な繰り返し思考を弱めると考えられています。 Mさんにはクロミプラミンと共に、スルピリドという、前頭葉のドーパミン性神経伝達を遮断し、「こだわり」を減らす効果を持つ薬を投与しました。強迫性障害に使用されるその他の薬物は、もちろんベンゾジアゼピン系の抗不安薬です。Mさんの不安は、メイラックスというベンゾジアゼピン系抗不安薬を服用し始めてからずいぶん軽くなりました。 しかし、強迫性障害の薬物療法は、パニック障害の薬物療法と比べると、それほど際だった効果はありません。強迫観念と強迫行動はかなり減少しますが、強迫症状の苦痛は並大抵のものではないので、患者さんは薬を服用しても、しばらくは苦痛がやわらいだとは自覚しません。薬の効果が現れるのは、薬物療法を開始して1〜2ヶ月経ってからです。 強迫性障害の治療のメインは、むしろ行動療法であると言って良いでしょう。薬物療法は行動療法をやりやすくするための手段と考えても良いくらいです。 Mさんには、日常生活における行動療法的な課題を、毎週新しく与えることにしました。 第1週は、毎朝、何が何でも夫の朝食を作ることです。朝食といってもコーヒーを入れるだけのことですが、彼女にとって大変な努力を要することでした。しかし、これが出来るようになると、Mさんの夫に対する後ろめたさは減少し、気分的に明るくなってきました。次の週に与えた課題は、毎日1回外出して生活必需品を最低1つかってkることでした。彼女は歩いて3分もかからないコンビニへ出かけ、お菓子や果物を買ってきました。 このよいうな行動療法の効果は、課題を遂行している間は患者さんが強迫症状にとらわれないことです。強迫症状にとらわれない時間を増やしていくことが、最も良い治療方法の1つであると考えられます。それは課題を遂行していると、強迫観念の神経回路を使うことが少なくなり、その神経回路を強化しない方向に働くからです。 次の週に与えた課題は、毎日掃除機を使って家中の部屋をきれいにすることでした。Mさんの強迫行動は神垣やお化粧などの身繕い行為の最中に生じることがほとんどだったので、洗面やお化粧をする前にパジャマ姿のままで掃除をするように指示しました。この課題がこなせると行動に弾みがつき、Mさんはだんだんスムーズに動けるようになっていきました。 このような治療により4ヶ月後には、Mさんはパートの仕事に出かけるほどに回復しました。」(貝谷久宣著「脳内不安物質」参照) |
| トイレで | 10代の男性Aさんが強迫性障害で悩むようになったのは、便器を詰まらせ自宅のトイレをビショビショにしたことがキッカケだった。最初は手を入念に洗ったり、何時間もかけてトイレ掃除するなどですんでいた。が、症状が悪化するにつれ、家全体がバイ菌で汚染されていると思いこむようになり、Aさん一家は引っ越しを余儀なくされた。 その後も、以前に住んでいた年の名前が記された車のナンバープレートをみるだけで動悸が激しくなった。 |
| 西洋薬 | SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が有効。 |
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