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免疫療法






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免疫療法
第4の治療法
  • ガンの治療方法として、
    • 外科手術
    • 放射線治療
    • 抗ガン剤治療
    に次ぐ第4の治療法として免疫療法が注目されている。
    もともと体内にそなわる免疫システムの機能を高める方法。


がん免疫療法
  • は、患者自身の免疫反応を使ってガン細胞を攻撃させる仕組み。
  • 当初は体全体の免疫力を高める「被特異的免疫療法」が主流だったが、効き目を、科学的に証明するのが困難で、停滞していた。
  • 転機になったのは2013年9月の小野薬品工業の悪性黒色腫向け治療薬「オプジーボ 」(ニボルマブ)。他の治療法が無い患者でも効果が見られた。








免疫システムがガン細胞を攻撃するには?
2つの方法がある
  • ①1つは、NK細胞 が直接攻撃する方法
  • ②もう1つは、
  • ガン細胞を樹状細胞が食べて消化し、がんペプチドの情報をキラーT細胞などに渡して攻撃させる方法。


NK細胞もキラーT細胞も、ガン細胞を自滅に導く物質を渡す

<1>
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)
  • はつねに体内を循環して攻撃相手をさがしている。
  • NK細胞はガン細胞を見つけると、自滅に導く反応を引き起こす物質を渡す

<2>樹状細胞とキラーT細胞の連携
樹状細胞は常に体内を循環しており、
キラーT細胞はリンパ節などに多く存在する細胞。
  • まず、未熟な樹状細胞が、弱ったガン細胞を食べる。
  • 食べられたガン細胞は、未熟な樹状細胞の体内で消化され、細かい断片になる。
  • ガンの細かい断片(ガンペプチド)は、細胞内の通路を通って細胞の表面から、タンパク質でできた「手」に乗って出てくる。
  • やがて、樹状細胞は成熟し、近くにあるリンパ節などに移動する。
  • 体内の細胞も自分自身の一部をのせた「手」を表面に出している。
  • ガン細胞も、表面上に「手」を持っていて、ガンペプチド(ガン細胞自身の一部)を手にのせている。

  • キラーT細胞は自分の表面上の「手」を使って、樹状細胞からでているガンペプチドを認識する。そして、徐々に増えて、血液やリンパ液の流れにのってガン細胞を探す。
  • キラーT細胞はガン細胞の表面のガンペプチドを認識して、それが以前に、樹状細胞から出ていたものと同じであると知ると、攻撃相手であると理解する。そしてガン細胞に自滅に導く反応を引き起こす物質を渡す。

  • 患者のガン細胞にどれだけの「手」がでているかを調べる方法の1つに「免疫組織染色検査」があります。
  • しらべた結果、
  • 「手」がほとんど無い場合にはNK細胞が治療に使われる。
  • 反対に、手がたくさんあれば、樹状細胞やキラーT細胞を使う。






ガン縮小
  • 千葉大学の研究グループは第4のがん療法として注目される「免疫療法」で、実際の患者のガンを縮小させることに成功した。
    2種類の免疫細胞を患者の血液から採取し、体外で培養した後に患者の体内に戻す。
    千葉大学大学院医学研究院の中山俊憲教授と岡本美孝教授は、ガン細胞を攻撃して増殖を抑制し他の免疫細胞の働きも刺激するNKT細胞』と、免疫の司令塔となる『樹状細胞』を組み合わせた新しい免疫療法を開発した。
    • NKT細胞は、リンパ球の一種。
    • ガン細胞を攻撃するとともに樹状細胞を活性化する働きも持つ
    採血後に2種類の細胞だけ選別して培養、NKT細胞は動脈注射、樹状細胞は鼻から投与する。
    臨床研究には、他に治療法が無い再発した頭頸部ガンの患者8名を対象に試みた。
    3名でガンの大きさが30%以上縮小した。
    頭頸部ガンは口やノド・鼻などにできるガンの総称で、主にタバコが原因で中高年男性に多い
    小さながんの転移であれば死滅させられる可能性が出てきた







開発順 名称 治療薬
1970
年代
第1世代 BRM療法 丸山ワクチン
BCG
1990
年代
第2世代 サイトカイン療法 IL-2
IFN-α
第3世代 養子免疫療法 LAK
NK
1980
年代
第4世代 がん・ワクチン療法
抗体療法
ペプチドワクチン
2000
年代
第4,5世代 遺伝子改変T細胞移入療法 CAR-T細胞
免疫チェックポイント阻害療法 抗CTLA-4抗体
 
(ヤーボイ)
抗PD-1抗体




オプジーボ」と「キイトルーダ」。
  • ガン細胞は免疫からの攻撃をかわすため、免疫の働きを止めるPD-1というブレーキを踏む。
  • PD-1(programmed cell death – 1)受容体は活性化 T 細胞の表面に発現します。
  • このブレーキをブロックして、ガンがブレーキを踏めなくするのが「オプジーボ」「キイトルーダ」。
違いは使用法
  • 通院回数
    • オプジーボに比べてキイトルーダの方が少ない。
  • 事前検査
    • オプジーボ・・・必要なし
    • キイトルーダ・・必要。「PDL-1は、がん細胞側の足で、これが免疫細胞のブレーキを踏む。
    • PDL-1が陽性の肺がん患者は60~70%。
    肺がんには
    • オプジーボ・・・最初から単独で使用できない
    • キイトルーダ・・最初から使える



非特異的免疫療法
非特異的免疫療法とは)
  • 細菌やウイルスの一部を注射。
    体全体の免疫力を高める
    初期の免疫療法

非特異的免疫療法の種類)
  • BCG
    丸山ワクチン
    ピシバニール





細胞療法
細胞療法とは)
  • 体から取りだした樹状細胞やTリンパ球に、ガン抗原をかけて活性化し、注射する。

細胞療法の種類)
  • 樹状細胞療法
    Tリンパ球療法






免役チェックポイント療法 とは
  • 抗体を注射し、ガンを攻撃するキラーT細胞の働きが抑えられるのを防ぐ。
    ガンは成長するにつれて、T細胞の表面にあるタンパク質「PD-1」にくっついて攻撃を避け増えていく。
    オプジーボは患者のT細胞のPD-1を覆って、ガン細胞とくっつかないようにしてT細胞を守る。
  • 抗PD-1抗体・・・・実用化へ
    • 京都大学の本庶佑名誉教授が発見し、小野薬品工業が開発した。
    • 2013年12月にメラノーマに対する治療薬として申請。

    2014年9月
    メラノーマで保険適用

免役チェックポイント療法 の種類)
  • 「オプジーボ」(小野薬品)





がん抗原免疫療法とは
  • ガン抗原の一部(ペプチド)を注射する。
    注射することで、T細胞に、攻撃対象のガン細胞を教える樹状細胞の働きが活発になる。
    副作用が少ない
    杉山治夫・阪大特任教授が開発。

    2011年、
    白血病卵巣ガン すい臓ガンで治験開始

がん抗原免疫療法種類)
  • WTIペプチド療法







樹状細胞
新しい免疫療法の担い手と期待される
  • 2000年、横浜市で4日から3日間開かれた日本癌学会では、新しい免疫療法や、特定の遺伝子の違いによって、癌の発症率が変わることを統計的に示した分子疫学が発表され、治療や予防に直結する研究として注目を集めた。

    脊髄で作られた後、全身に配置される免疫監視細胞で、異物を取り込んで攻撃するリンパ球の
    キラーT細胞に攻撃相手を正確に教えるのが役目だ。
    これまでの免疫療法は、インターロイキン2と呼ばれる生理活性物質などで
    キラーT細胞を活性化していたが、相手をきちんと指示しないため、効果が低かった。
    京都大大学院医学研究科腫瘍外科の化真崎政治助手らは、樹状細胞による癌治療の効果をマウスの実験で示した。
  • 体外に取り出した樹状細胞に、抗ガン剤で細胞死させたガン細胞の目印物質を取り込ませて攻撃相手を“教育”した後、マウスの腹部に1週間おきに3回注射した。
    その後、同じガン細胞を背中に入れると、13匹中7匹でガン細胞が消えた。教育しない樹状細胞の投与で、ガンが消失したのは5匹中1匹、抗ガン剤の投与では8匹中1匹だった。
    樹状細胞を活用した治療はすでに米国で一部のガンについて行われ、皮膚のガンである
    悪性黒色腫や、大腸ガンが消えたケースがわずかだが、あったという。



がん抗原ペプチド
・・・特許成立
  • 2011年、メディネットは免疫細胞を活性化する「がん抗原ペプチド」の特許が英国やドイツ、フランスなど欧州11ヶ国で成立したと発表。
  • 特許が成立したのは熱などの刺激を受けて体内で作られるタンパク質「HSP105」の一部である「HSP105由来がん抗原ペプチド」。
  • このHSP105は大腸ガンや乳ガン、食道ガンなどで多く産生される。
  • 体に入った異物を攻撃するリンパ球にHSP105由来がん抗原ペプチドの特徴を覚え込ませると、ガン細胞を攻撃する効果が期待できる。
  • 日本国内特許はすでに取得済み。




(がん免疫療法)
  • 2012年、メディネットはオーストラリアで特許を取得した。
  • 患者から取りだした樹状細胞に対して、、ガン抗原とともに「ビスホスホネート」を加える処理をすることで、この樹状細胞を患者体内に戻した際に患者の免疫力を高めるという内容。
  • 具体的には、ガン細胞を攻撃する「細胞傷害性T細胞(CTL)を体内で増やすという。
  • 同特許は、すでに欧州11ヶ国で成立している。






自然免疫
1997~2001の論文
  • 1999年、大阪大学微生物病研究所の審良静男教授が、免疫細胞の表面にあるタンパク質『トル様受容体(TLR)』が、病原体を識別する仕組みを突き止めた。
  • 兵庫医科大学の中西憲司教授が、アトピーとIL18の関係などを解明。
  • 千葉大学の谷口克教授が、ナチュラルキラー細胞を活性化する物質を特定。
  • 兵庫医科大学の岡村春樹教授が、IL18による情報伝達を解明。
  • 林原生物化学研究所の栗本雅司常務が、IL18による情報伝達を解明
  • 京都大学の門脇則光助手が、「樹状細胞」による免疫の仕組み。
  • 京都大学の稲葉カヨ教授が、「樹状細胞」による免疫の仕組み
  • 関西医科大学の黒崎知博教授が、「B細胞」による情報伝達。







自家移植と他家移植
  • 患者自身の細胞を使うのが自家移植
    • 患者のNKT細胞からiPS細胞を作るのに2ヶ月かかる。
    • 作製後、数ヶ月かけて安全性試験。
    • その後、さらに2ヶ月かけてNKT細胞に育て、凍結保存する。

  • 第3者の細胞を使うのが他家移植
    • あらかじめ第3者の細胞からNKT細胞を作り、凍結して備蓄。
    • 凍結した細胞はとかして移植するまで2週間ですむ。




NKT細胞を活性化する物質
「KRN7000」
  • 2012年、メディネットは、NKT細胞を活性化する物質「KRN7000」の権利を持つレグイミューンと細胞療法を共同開発する。
  • KRN7000の成分は「αガラクトシルセラミド」と呼ぶ化合物で、キリンファーマが海綿から発見した糖脂質をもとに構造を変化させてつくり出した。





T細胞
リンパ球の一種
  • 樹状細胞からガン細胞の目印についての情報を受取り、目標のガン細胞のみを攻撃する。
    リンパ球を体外に取り出し、増殖させ活性化して戻す。





CTL
細胞傷害性T細胞
  • リンパ球の一種。
    T細胞からの情報に頼らずに、単独でガン細胞の特徴を認識して攻撃することもできる免疫細胞。
    体外に取りだして、患者のガン細胞を培養液に入れて特徴を覚えさせ、増殖させて戻す。




免疫機能を活性化するメカニズム
  • 理化学研究所は、免疫機能を活性化するメカニズムを見つけた。
    『IKK』と呼ぶ酵素が活性化のためのシグナルを増幅する役割を果たしていることが分かった。
    IKKの働きを調節することで、免疫が低下したり、反対に過剰になってガンを引き起こしたりするのを防げると見ている。
    成果は2007/12/17の米科学誌に掲載。
    免疫細胞の受容体が体内の異物を認識すると、様々な反応を経て、最終的に免疫機能に重要なタンパク質『NF-κB』が活性化する。途中で『CARMA1』と呼ぶタンパク質や[
    IKK酵素]が働いていることが知られていたが、詳細は不明だった。

  • CARMA1がIKKの働きを高めることを解明
    さらに、IKKはNF-κBに直接働きかけて活性化するが、同時にCARMA1をリン酸化して活性化することを突き止めた。
    この仕組みでシグナルがどんどん増幅され、NF-κBの機能が活発になっていた。

  • NF-κKの働きが
    • 弱まると免疫不全につながる。
    • 反対に過剰に活性化すると自己免疫疾患やガンを誘発する。







レトロネクチン誘導Tリンパ球療法
  • 2010年5月、京都市の百万遍クリニックは先進的なガン免疫細胞療法を始めた。
    特殊なタンパク質を使いリンパ球を培養する
    自由診療で、細胞投与1回25万円。
    患者の血液からリンパ球を取りだして無菌バッグに入れ、適温で培養する。この療法で利用するタンパク質はタカラバイオが開発した「レトロネクチン」。
    京都府立医科大学が臨床試験を手がけ、ガン治療に特化した百万遍クリニックで治療を始めた。
  • (特徴)
    • 「活性化リンパ球療法」など従来の細胞療法と比べて、体内で持続的に働く「ナイーブT細胞」をたくさん培養できる。
    (実績)
    • 9例のうち、1例はCT画像上でガン細胞が消失。
      別の1例はガン細胞が35%消失




自家がんワクチン治療
  • 2002年夏~秋にかけ、筑波大学附属病院など首都圏の3つの医療機関で、ガンの再発・転移の防止を目指した新しい治療が始まった。患者から摘出したガン細胞に加工を施して戻し、患者の免疫力を高める『自家がんワクチン治療』だ。その治療は細胞医療のベンチャー企業、セルメデシン(茨城県牛久市)が」技術面を支える。
    自家がんワクチンはホルマリンなどで防腐などの処理をして、がんとして再び増殖を始めないように活性を完全になくした組織が元になる。人の免疫力を刺激する「アジュバンド」という薬剤を混ぜるなどの方法で作る。
    これを患者に投与するとワクチンを異物として認識し、癌を攻撃する免疫細胞が増えるという。




高度医療
  • 2010年久留米大学発のバイオベンチャー、グリーンペプタイソ(久留米市)が、厚労省の先進医療専門家会議で承認された。同社が実用化を目指すのは、ガン細胞に多く存在するペプチド(タンパク質の断片)を患者に注射するワクチン。患者に投与されると、体内の異物を攻撃する免疫細胞がこのペプチドの特徴を覚えて攻撃対象と認識し、集中して攻撃する。このワクチンは異なるペプチド14種類から、患者ごとに効果の高い最大4種類を選んで投与するのが特徴。
    5月に「高度医療」に認められた。8月から患者の費用負担が軽減された、
    がんワクチンは「ガン免疫療法」の一種で、ガン細胞に多く存在するペプチドを患者に注射する薬剤。この薬剤が投与されると、体内に侵入してきた異物を攻撃する免疫細胞がこのペプチドの特徴を覚えて攻撃対象と認識する。そして、ペプチドの刺激を受けて増殖し、ガン細胞を集中的に攻撃する。
    久留米大の例では、高度医療の対象は特定の条件を満たす前立腺ガンの患者。
    ワクチン接種の費用は自己負担だが、血液検査や画像検査費用は保険が使えるようになり、患者負担は30万~40万円安くなる。





ガン守る細胞を除く
・・・新しい免疫療法
  • 2012年、体の中でガンを守っている細胞を取り除き、治療効果を高める免疫療法の研究が進んでいる。
    免疫療法は免疫を高めるワクチン物質を投与する方法が知られている。ガンを攻撃する手法だった。
    新療法はこれまでの発想と異なり、守りを崩してすき間を突く手法。
    滋賀医科大学や京都大学などが細胞を除去する材料を開発し、東レや旭化成などが動物実験に参加して成果が出始めた。
    体の中でガンの護衛役を担っているのが「制御性T細胞」
    もともとは免疫を担うリンパ球の一種だったが、免疫の過剰な働きを抑えるブレーキ役を果たす。この免疫を抑える性質をガン細胞が逆手に取り、抗ガン剤からの攻撃をかわしている。

  • その護衛役を取り除いてしまえは攻めやすくなる。
  • 滋賀医科大学の小笠原一誠教授らと東レは、ポリスルホンという高分子材料を加工し、制御性T細胞 を捕まえる。新材料の表面にある分子が細胞の表面から出る分子「TGF-β」とくっつく。
  • 実験では、ラットの血液を新材料に約1時間さらして制御性T細胞 を取り除いた。それを別のラットに輸血してガン細胞を移植してみると、ガンは育たなかった、ガンを守っていた細胞が無くなった。
    2013年からサルで実験する。
    京都大学の木村俊作教授や旭化成、大阪大学の坂口志文教授らは、制御性T細胞の表面にある物質に結合するタンパク質(抗体)をポリプロピレンにつけた新材料を開発した。マウスから抜いた血液を約30分かけて新材料に通すことを2~4回繰り返すと8割以上の
    制御性T細胞 を除去できた。
  • 従来の免疫療法は30年以上研究されているが、生存期間の延長を証明できないケースも出ていて、現在、壁にぶつかっている。
  • 免疫療法だけでは限界があった。





成人T細胞白血病(ATL)の治療薬を活用
  • 2013年、愛知医科大学の上田龍三教授は、国立がんセンターなど7施設でがん免疫療法の効果を見極める治験を10月から始めることを、日本癌学会で明らかにした。
  • 成人T細胞白血病(ATL)の治療薬を活用する。
  • がんの免疫療法では、薬剤で患者の免疫細胞を活性化してガンを退治する。
  • ATLの治療薬はガン組織の特殊な「制御性T細胞 」に作用して免疫細胞がガンを攻撃しやすくする。






ペプチドを注射して腫瘍を直撃
  • 国立がんセンターが新免疫療法
  • 2013年、国立がんセンターの中面哲也・免疫療法開発分野長らのチームは、タンパク質の断片(ペプチド)を使ったがん免疫療法を開発。
  • 免疫療法では
  • 体内にある細胞傷害性T細胞(CTL)にガン細胞が出すペプチドを目印として覚えさせることで、腫瘍のみを特異的に攻撃する仕組み。
  • 従来の臨床試験では、ペプチドを皮下注射してCTLを活性化させ、血管を経由して腫瘍を攻撃させる経路だった。しかし、ガン細胞が目印として出すペプチドが少ない場合なおdCTLが腫瘍まで届かないケースがあった。
  • そこで、研究チームはCTLをガン細胞の周辺に効率的に集めるために、ペプチドを改良し、CTLがガン細胞にだけくっつきやすくした。
  • (ペプチドワクチン)
  • ガン細胞の表面に特異的に発現するペプチドを人工的に合成し、ワクチンとして患者に投与する治療法。CTLは正常な細胞を傷つけず、ガン細胞だけを攻撃する。
  • ガン細胞が出すペプチドは腫瘍の種類や場所によって異なるが、人工的に合成できる。





食道ガン
  • 2010年、山梨大学のコウノ浩二准教授と東京大学医科学研究所の中村祐輔教授らのチームは、食道ガンの細胞にだけある「抗原」と呼ぶタンパク質の一部をまねたペプチドを開発した。3種類の抗原それぞれに合うワクチン(ペプチド)を組み合わせて体に入れる第Ⅰ相臨床試験を実施。末期の食道ガン患者10人のうち、9人で食道ガンを攻撃するリンパ球ができた。2人は肝臓に転移したガンが一時的に小さくなったり消えたりした。


(すい臓ガン)
  • 阪大の杉山治夫教授と東京慈恵会医科大学のチームは、ワクチンと既存の抗ガン剤を併用した。
    進行したすい臓ガン患者26人に、多くのガンの抗原であるペプチド「WT1」と抗ガン剤のゲムシタビンを同時期に投与する臨床試験をした。治療の2年半後に約2割の患者が生存。







再発した大腸がんの進行を抑える
  • 2013年、近畿大学の奥野清隆教授らは、再発した大腸がんの進行を抑える新しい治療法を開発。
  • 7種類のペプチドと抗がん剤を併用した医師主導の臨床試験で、一部の患者でがんの進行を止めた。
  • 研究グループは、手術や抗がん剤では治療できないと診断された再発大腸がん患者30人に対して、2012年4月から臨床試験を実施。ガン細胞で特異的に出現してくるペプチドを免疫細胞に目印として覚えさせ、ガン細胞を攻撃させる仕組み。
  • 転移予防や腫瘍を小さくする効果がある7種類のペプチドを抗原として皮下注射。さらに経口抗がん剤を併用して安全性と有効性を確かめた。
  • 3人の患者で腫瘍が小さくなった。
  • 別の3人ではガン細胞の増殖が止まっていた。




iPS細胞を使って免疫療法
iPS細胞で
  • 2013年、がん免疫療法では患者から取り出した免疫細胞を培養して体内に戻す「免疫細胞療法」が一部の医療機関で行われている。が、効果が実証されていない。
  • その理由は、免疫細胞を体外で培養して体内に戻す手法では十分な免疫細胞の量を確保できず、その働きも悪くなるため。
  • T細胞の寿命は1~2週間で免疫反応が長続きしない。
  • 理化学研究所はキラーT細胞を皮膚ガンの患者から採取し、iPS細胞を作製した。このiPS細胞を大量に増やしてキラーT細胞にしたところ、病気で働きが落ちていたキラーT細胞が若返りガン細胞を攻撃する能力を取り戻した。
  • ガンになると、T細胞の多くが無力化され、免疫反応が弱まる。






NK細胞を使ったガンの免疫療法
  • 2013年、ヘリオスとテラは12/5、iPS細胞を使ってガン細胞を攻撃する免疫療法を開発すると発表。
  • iPS細胞を培養し、NK細胞を効率的に作製する
  • テラはNK細胞を使ったガンの免疫療法を長崎大学病院で臨床研究を進めている。
  • NK細胞jは現在、ガン患者本人から血液を採取、2週間かけて培養している。







iPS細胞でキラーT細胞・・・免疫療法
  • 2014年、バイオベンチャーアストリムは、桂義元・京都大学名誉教授が2013年に立ち上げた。京大の河本宏教授と金子シン准教授の研究成果の事業家を目指す。
  • 体内に元々あるキラーT細胞は、がん細胞によって無力化されやすい。
  • ガン細胞を攻撃する免疫細胞「キラーT細胞」を患者から採取し、iPS細胞を作製。
  • 大量に増やした後再びキラーT細胞に成長させる。





マクロファージを量産
  • 2014年、千住覚・熊本大学准教授らは、iPS細胞を使ったがん免疫療法を開発した。マウス実験でガンの進行を抑える効果を確認した。
  • 研究チームはヒトのiPS細胞から免疫細胞の「マクロファージ」を大量に作製。この細胞がガン細胞に集まりやすい性質を利用し、薬剤送達システム(DDS)の箱に薬として使う治療法を開発した。
  • ヒトのiPS細胞に「cMyc」と「BMI1」という2種類の遺伝子を導入し、マクロファージを量産した。さらに別の遺伝子を追加して、抗がん作用があるタンパク質「インターフェロンβ」を分泌させる機能を持たせた。




樹状細胞療法

免疫チェックポイント阻害療法

腸管免疫

霊芝

ウイルス療法

ガン治療


制御性T細胞

免疫を高める食品






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