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| 関連情報 |
「顆粒球減少」「白血球が減少」「薬剤アレルギー」「首の横にシコリ」「白血球」 |
| 無顆粒球 | 白血球のなかの1つ。「単球」と「リンパ球」に分かれる。 |
| 無顆粒球症 | =主に薬剤によって起こる強い顆粒球減少症。 「血液中の顆粒球(好中球)が著減(500以下)もしくは消失し、高熱と口腔・咽頭の壊死性潰瘍を主要症状とする疾患。」 |
| 症状 | 1,発熱・・・・高熱 2.頚部リンパ節腫張 3.扁桃炎 4.壊死性咽頭炎 |
| 「突然の高熱」、「さむけ」、「のどの痛み」 | |
| 原因 | (1)薬物の副作用:
1.抗甲状腺剤(メルカゾール) 2.鎮痛解熱剤(アミノピリン) 3.抗生物質(クロロマイセチン) 4.サルファ剤 5.抗結核剤 6.抗テンカン剤(フェニトイン) 7.抗ガン剤 (2)放射線 |
| 無顆粒球症 | |
| (厚生労働省) | 顆粒球とは、顆粒を有する白血球を言い、染色性によって好中性、好酸性、好塩基性の3種に分けられるが、単に顆粒球というときには好中性顆粒球を指していることが多い。好中性顆粒球(好中球と略す)は、体内に侵入した微生物を貪食・殺菌する白血球である。 好中球が1,000 /μL 未満に減少すると肺炎や敗血症などの重篤な感染症を合併して、生命の危険にさらされる。無顆粒球症とは、顆粒球がほとんど認められない重症の顆粒球減少をいう。 |
| 同義語 | 顆粒球減少、好中球減少 |
| 症状 | 寒気や身震いを伴った38℃以上の発熱、のどの発赤と腫れ、ときに頚部リンパ節の痛みを伴った腫大。肺炎や敗血症を合併するとそれらの所見も認める。 |
| 原因となる主な薬剤 | 薬のアレルギーによる場合としては、 抗生物質(セフェム系、ペニシリン系など)、 合成抗菌剤(ST 合剤)、 抗うつ剤(アモキサピン、アミトリプチリン、ミアンセリンなど)、 糖尿病用剤(トルブタミド)、 チアジド系利尿剤(シクロペンチアジド)、 抗甲状腺剤(チアマゾール、プロピルチオウラシル)、 H2 ブロッカー(シメチジン、ファモチジンなど)、 抗血小板剤(チクロピジン)、 抗てんかん剤(フェニトイン、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウムなど)、 アロプリノールなど骨髄機能抑制の場合としては、抗悪性腫瘍剤(エトポシド、テガフールなど) |
| 無顆粒球症 Agranulocytosis (厚生労働省) 同義語:顆粒球減少症、好中球減少症 |
| 血液中の白血球のうち、体内に入った細菌を殺す重要な働きをする好中球が著しく減ってしまい、細菌に対する抵抗力が弱くなってしまう「無顆粒球症」は、医薬品によって引き起こされる場合もあります。 何らかのお薬を服用していて、次のような症状がみられた場合には、ただちに医師・薬剤師に連絡してください。 「突然の高熱」、「さむけ」、「のどの痛み」 |
| 1.無顆粒球症とは? 無顆粒球症とは、血液中の白血球のうち、体内に入った細菌を殺す重要な働きをする好中球(顆粒球)が著しく減ってしまい、細菌に対する抵抗力が弱くなった状態のことです。甲状腺機能亢進症の治療に用いる抗甲状腺薬、心筋梗塞など虚血性心疾患の治療の後に血栓ができるのを予防するために用いられるチクロピジン、炎症性腸疾患や関節リウマチの治療に用 いられるサラゾスルファピリジン、その他消化性潰瘍治療薬、解熱消炎鎮痛薬、抗不整脈薬などの医薬品の服用によりみられることがあります。 無顆粒球症になると体内に入った細菌を殺すことができなくなるため、かぜのような症状として「突然の高熱」、「のどの痛み」などの感染に伴う症状がみられます。 2.早期発見と早期対応のポイント 「突然の高熱」、「さむけ」、「のどの痛み」といった症状が見られた場合で医薬品を服用している場合には、放置せずに、ただちに医師・薬剤師に連絡してください。 医師、薬剤師から、無顆粒球症がおこる可能性のある医薬品について説明を受けている方は、かぜ症状に気づいた場合でも、薬局でかぜ薬を買って服用するのはさけて、必ず医師を受診して下さい。 この副作用は、特に高齢の女性や腎臓の働きが低下している方に起こる割合が高いと言われています。 無顆粒球症は、原因となる医薬品の服用開始後2〜3 ヵ月以内に発症することが多いため、この期間に症状が出始めたら、放置せずに、ただちに医療機関を受診し、診察および血液検査 を受けることが勧められます。医薬品を中止して適切な治療が行われれば、通常1〜3 週間で、減少していた血球は回復してきます。 その際、詳しい症状の経過とともに、服用しているすべての医薬品に関して、いつからどれを服用しているかを正確に伝えることが大切です。 |
| 1.早期発見と早期対応のポイント (1)早期に認められる症状 発熱は必発の初期症状であり、その他、悪寒、咽頭痛が挙げられる。 (2)副作用の好発時期 原因となる医薬品服用後から無顆粒球症発症までの期間は、後述の発症機序により異なる。免疫学的機序による(アレルギー性):過去にその医薬品に感作されていれば1 時間〜1 日以内、感作されていなければ抗体が産生されるまでに1 週間〜10 日を要する。この種類の医薬品には、抗甲状腺薬のプロピルチオウラシルやアミノピリンなどがある。 直接骨髄造血細胞に対する毒性による(中毒性):発症までに数週間を要する。この種類の医薬品には、クロルプロマジン、プロカインアミド、β−ラクタム系抗菌薬などがある。 (3)患者側のリスク因子 高齢、女性、腎機能低下、自己免疫疾患の合併などの場合に発症頻度が高いことが指摘されており1)、そのほかには明確ではないが遺伝的素因(HLA 型、薬物代謝酵素の遺伝子多型2,3))などが考えられている。 (4)投薬上のリスク因子 投与量に関しては、医薬品により異なり、例えば抗甲状腺薬では用量非依存性で、サルファ剤(サラゾスルファピリジン)では用量依存性との報告がある。一方では、同じ医薬品でも報告により用量依存性、非依存性の相反する報告もみられる。 (5)患者若しくは家族等が早期に認識しうる症状(医療関係者が早期に認識しうる症状) 大事なことは、医療関係者、患者若しくは家族等が、無顆粒球症を引き起こす可能性のある医薬品を使用していることを常に認識していることである。 ほとんどの患者では、血液検査により無顆粒球症が指摘された時点で無症状であるか、あるいは感染症状が出た時点で血液検査を行ってはじめて無顆粒球症であることが発見される。したがって、顆粒球が減少し始めた時点での症状は通常なく、無顆粒球症を予測することは困難である。 (6)早期発見に必要な検査と実施時期 以下のような医薬品では添付文書において、血液検査を求めており、確実に実施する必要がある。これ以外の薬剤でも、無顆粒球症を起こすことが知られている薬剤を使用する場合には、適宜検査の実施が必要と考えられる。 チクロピジン:「警告」の項に「投与開始後2 か月間は原則として2週に1 回、血球算定(白血球分画を含む)を行うこと」 チアマゾール:「重要な基本的注意」の項に「少なくとも2 か月間は、原則として2 週に1 回、それ以降も定期的に白血球分画を含めた血液検査を実施すること」 サラゾスルファピリジン:「重要な基本的注意」の項に「投与中は血液学的検査を定期的に行うこと」。 担当医として重要な事項は、以下の項目である。 1)無顆粒球症を起こす可能性のある医薬品を処方していることを認識すること 2)無顆粒球症が発症する可能性の高い、投薬開始後2〜3 か月間は定期的に血液検査を実施し、白血球数の減少傾向がみられたら厳重に推移を観察する、あるいは医薬品の服用中止を指示すること 3)当該医薬品の処方にあたっては患者に無顆粒球症を起こす可能性があること、発熱、咽頭痛などの感染症状が出たら直ちに来院するよう説明すること 等 2.副作用の概要 無顆粒球症とは、他に原因がなく、疑わしい医薬品が最近投与され、その医薬品の中止により顆粒球数の回復がみられるものを指す。臨床検査上は、顆粒球数が、ほぼ0 あるいは500/μL 以下で、基本的に赤血球数および血小板数の減少はない。典型的な症状は発熱および咽頭痛の感染症状であり、被疑薬を直ちに中止して感染症に対して適切な治療を開始しないと致死的となり得る。正確な発生頻度は不明であるが、1.6 から2.5 例/100 万人/年との報告7)がある。 無顆粒球症の発生機序は大きく2 つに分けられ、医薬品が好中球の細胞膜に結合してハプテンとして働き抗好中球抗体の産生を引き起こす免疫学的機序と、医薬品あるいはその代謝物が顆粒球系前駆細胞を直接的に傷害する中毒性機序がある。 無顆粒球症の原因となり得る医薬品は後述のごとくきわめて多数にのぼるが、抗甲状腺薬、チクロピジン、サラゾスルファピリジンなど頻度が高い医薬品以外にもH2 ブロッカー、NSAIDs、抗不整脈薬、ACE阻害薬などは重要であり知っておく必要がある。 (1)自覚的症状 前述のごとく、血液検査で無顆粒球症を指摘されるまでほとんどの患者は無症状である。無顆粒球症発症後の典型的な症状は発熱及び咽頭痛であるが、感染症の種類・部位によりそれぞれの感染症状をきたす。また敗血症に進展すると高熱、悪寒戦慄、意識障害などの症状が見られることもある。 (2)他覚的症状(所見) 典型的な感染症は急性咽頭扁桃炎であり、他覚的所見としては発熱と咽頭扁桃の壊死性潰瘍を認める。肺炎や敗血症などに進展するとそれぞれの特徴的な所見を呈する。 (3)臨床検査値 血液検査では白血球減少症を認め、特に白血球分画で顆粒球(桿状核好中球+分葉核好中球)が著減している。典型例では顆粒球絶対数はほぼ0 であるが、定義上は顆粒球数500/μL 以下も無顆粒球症としている。末梢血塗抹標本では顆粒球をほとんど認めない。赤血球数および血小板数は通常正常値を示すが、原因医薬品によっては汎血球減少傾向となる場合もある。骨髄所見は発症後の時期により異なるが、顆粒球系の低形成と成熟障害を認めることが多い。すなわち骨髄芽球、前骨髄球の増加があり、それ以降の成熟顆粒球系細胞がみられず、一見、急性骨髄性白血病を思わせる像を呈することもある。 (4)画像検査所見・病理検査所見 無顆粒球症の典型的骨髄像であり、顆粒球系では芽球比率の増加と前 骨髄球以降の成熟顆粒球系細胞の欠如がみられ、赤芽球系細胞および巨 核球は量的、質的に異常はみられない。 (5)発生機序 無顆粒球症の発生機序は大きく2 つに分けられるが、すべての医薬品 が、どちらかの機序に明確に区分されるわけではない。 1)免疫学的機序:これは医薬品が好中球の細胞膜に結合してハプテンとして働き抗好中球抗体の産生を引き起こすものである。抗体が結合した好中球は貪食細胞に補足されて破壊される。医薬品の種類には、プロピルチオウラシルなどの抗甲状腺薬、アミノピリン、金製剤などがある。 2)前駆細胞に対する直接毒性:医薬品あるいはその代謝物が顆粒球系前駆細胞の核内物質や細胞質内蛋白と結合して直接的に傷害するものである。医薬品の種類には、クロルプロマジン、プロカインアミドなどがある。 (6)無顆粒球症の発現頻度と医薬品ごとの特徴 医薬品添付文書に無顆粒球症の副作用が記載されている医薬品は、およそ245 件にのぼる(医療用医薬品集、日本医薬情報センター)。 文献による無顆粒球症の発症頻度(年間推定患者数)については、報告毎に用いられている定義が一定していないこと、またすべてが報告されているわけではないことなどから正確ではないが、1.6〜2.5 例/100万人/年との報告がある。 主な医薬品については、以下のとおりである。 チアマゾール、プロピルチオウラシルなどの抗甲状腺薬: ほとんどの例では投与開始後3 ヶ月以内に発症する。無顆粒球症の発症頻度は0.2〜0.5%との報告がある。 サラゾスルファピリジン: 投与後3 ヶ月以内に発症しているが、多くは6 週以内に発症する。無顆粒球症の発症頻度は0.06〜0.6%と報告されている。 チクロピジン: 投与後3 ヶ月以内に発症するが、特に投与後3〜4 週以内のことが多い。無顆粒球症の発症頻度は高く、約2.4%とされる。 |
| 3.副作用の診断基準(判別方法) 副作用としての無顆粒球症の定義は、抗腫瘍薬の使用や他に原因が考えられる場合(ビタミンB12 欠乏、慢性肝疾患など)を除き、被疑薬が最近投与されたものであり、その医薬品の中止により回復がみられるものである。さらに前述の臨床検査値の項で述べたとおり、顆粒球数がほぼ0 あるいは500/μL 以下で、基本的に赤血球数および血小板数の減少のないものということになる。 4.判別が必要な疾患と判別方法 判別すべき疾患としては、感染症、pure white blood cell aplasia、慢性特発性好中球減少症、骨髄異形成症候群(MDS)などがある。好中球減少症をきたす感染症としては、腸チフス、赤痢、ブルセラ症などの細菌感染症、カラ・アザール、マラリアなど寄生虫疾患、リケッチア感染症、そしてHIV、EBV、CMV、A 型肝炎ウイルスなどのウイルス感染症などがある。 pure white blood cell aplasia は極めて稀な疾患であり、自己抗体が検出される自己免疫疾患と考えられている。通常、原因となる医薬品投与歴が無い。 慢性特発性好中球減少症は、慢性的に経過する良性の疾患であり重篤な感染症は合併しない。 MDS は汎血球減少症、細胞形態異常、無効造血などを特徴とする疾患群であるが、まれに好中球減少のみが発症する事もある。 5.治療方法 医薬品による無顆粒球症の治療で最も重要なことは@疑わしい医薬品の即時服用中止であり、それと同時にA発熱している場合には血液培養を含めた細菌学的検査を行い、広域スペクトラムの抗菌薬を十分量用いた感染症の治療を直ちに開始する。好中球は被疑薬中止後1〜3 週で回復するが、これには症例ごとの差がある。 顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の使用に関する検討では、好中球の回復が早まる、抗菌薬の使用量が減る、入院期間が短縮する、などがみられ、本薬の使用が勧められるとする報告がある |
| 典型的症例の具体例としてチアマゾールによる無顆粒球症の経過概要を示す。本症例では、チアマゾール服用開始後14 日〜27 日で無顆粒球症が発症しているが、感染症状発現と同時に無顆粒球症が判明している。チアマゾールは直ちに中止され、感染症に対する治療とG-CSF
の投与が開始され、中止9 日後に好中球の回復がみられている。 【症例】30 歳代、女性 基礎疾患:バセドウ病 臨床経過 チアマゾール投与開始3 日前:夏頃より頸部腫大を自覚したため外来を受診。TSH 0.03μU/mL 未満、FT3 16.72 pg/mL、FT4 7.35ng/dL、抗サイログロブリン抗体 23.7 U/mL、抗TPO 抗体315U/mL、TSH レセプター抗体 81.5%よりバセドウ病と診断。白血球数 7,200/μL、好中球 64.5%。投与開始日:バセドウ病に対してチアマゾール15 mg/日、頻脈に対して塩酸プロプラノロール30 mg/日、皮膚掻痒症に対してメキタジン6 mg/日の内服を開始。 投与14 日目:TSH 0.03μU/mL 未満、FT3 3.99 pg/mL、FT4 1.14ng/dL と甲状腺機能亢進は改善。白血球数8,300/μL、好中球53.4%。 投与27 日目:昼頃より39℃台の発熱が出現したため外来を受診。白血球数1,100/μL と減少を認めたため無顆粒球症を疑い入院。チアマゾールを中止し、メロペネム0.5g×2、硫酸イセパマイシン400 mg の投与を開始。また、G-CSF 100 μg 皮下注を開始。 中止1 日後:白血球数1,100/μL、好中球0%、CRP 9.2 mg/dL。 中止2 日後:消化管殺菌のため硫酸ポリミキシンB 300 万IU、フルコナゾール100 mg の内服を開始。 中止4 日後:CRP 14.53 mg/dL と上昇。 中止5 日後:白血球数1,100/μL、好中球0%と無顆粒球症の改善なし。39℃台の発熱も持続しており、クリンダマイシン600 mg×2 も併用。 中止9 日後:白血球数1,700/μL、好中球25%と回復が始まる。 中止10 日後:白血球数2,700/μL、好中球36%に回復し、メロペ ネム、硫酸イセパマイシン、クリンダマイシン、硫酸ポリミキ シンB、フルコナゾールを中止してレボフロキサシン300 mgに変更。 中止12 日後:白血球数5,900/μL、好中球54%と正常化。CRP 1.44mg/dL に低下。 中止14 日後:白血球数10,200/μL まで増加したためG-CSF 注を中止。CRP 0.46 mg/dL まで低下したため、レボフロキサシンも中止。 中止26 日後:白血球数4,600/μL、好中球41%と正常。 |