ナルコレプシー  narcolepsy
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過眠症」「傾眠症」「ねむい」「寝言」「悪夢」「睡眠時無呼吸症候群」「睡眠障害体内時計くすり情報

ナルコレプシー 「睡眠発作」。
ナルコはギリシャ語で「麻痺」、レプシーは「発作」を意味している。
過眠症」の一種。
  • 睡眠異常の1つに、オレキシン神経の異常によって起きるナルコレプシーがあります。急に脱力して浅い眠りに陥る。
  • 十分な睡眠時間をとっていても、日中に耐え難い眠気に襲われるのがナルコレプシー。
    単なる居眠りと違って、人と話している時などに発作的に寝てしまうこともある。
    周囲からは“眠気に負ける根性のない怠け者”と誤解されやすい。
600人に1人の割合で患者がいるとされる。
睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があります。
  • ナルコレプシーでは正常な人と違って、ノンレム睡眠から入眠するのではなく、いきなり覚醒した状態から、ほかの睡眠段階を経ずにいきなりレム睡眠に入る。
    このためレム睡眠時にみられる
    金縛り(睡眠麻痺)や幻覚がしばしば現れます

ナルコレプシーと致死性家族性不眠症とは、脳波などを計測しなければ、診断がつかない
特徴
  • 家系性があり
  • 笑った時や緊張した時に脱力発作を起こす
  • 日中眠くて仕方がない
    • 連日、10〜20分間の耐え難い睡魔に、数分おきに襲われる。
  • 寝言(ねごと)を伴う
  • その他
    1. 寝入りばなに恐ろしい夢(悪夢)を見る
    2. 全身が金縛り(かなしばり)にあう
検査 2008年4月から、反復睡眠潜時検査(MSLT)が保険適用になった。検査の方法は、脳波を測る電極を頭などにつけて、真っ暗な検査室の中で眠る。モニターで患者の様子を観察し、眠るまでの時間や夢を見ているときの浅い「レム睡眠」の頻度を調べる。ナルコレプシーの患者は睡眠後、短時間でレム睡眠に入る。


ナルコレプシーの症状
居眠り・・・反復する日中の居眠り
  • 毎日のように強い眠気に襲われ眠り込んでしまう
  • 目が覚めた後はサッパリする
  • こうした状態が3ヶ月以上続く
情動脱力発作
  • 強い陽性感情(笑い・驚きなど)で姿勢を保つ筋肉が突然抜けてしまう
  • 全身の力が抜ける
  • 倒れ込んでしまうこともある
入眠時幻覚
  • 睡眠と覚醒の移行時期に金縛り(かなしばり)が起きる
  • 眠りにつくときに生々しい夢を見る。
  • 寝入りばなに夢を見る『レム睡眠』と呼ぶ状態にいきなりなるため、現実との区別が分からず生々しい悪夢に悩まされることになる。
  • 入眠時幻覚と同時に生じることがある
自動症
  • 日中、普通に仕事をしたり人と会話などをしていても、その間の記憶が無くなる
  • 眠たさをガマンしているため、居眠り中にも直前の行動を続ける
不眠・・・夜間熟睡困難
  • 夜間に睡眠と覚醒を繰り返し、浅い眠りが続くため熟睡できない
  • 夜中に何度も目を覚まし、熟睡感がない
  • 寝言(ねごと)を言うこともある

治療薬 リタリン
モダフィニル

オレキシン
  • オレキシン
    • 1998年、米テキサス大学の柳沢正史教授は食欲に関する脳内タンパク質『オレキシン』を調べていて大発見にぶつかった。
      オレキシンが眠りと目覚めのスイッチングに関わる物質でもあることが分かった。
      “遺伝子を操作してオレキシンを作れないようにした実験用マウスを育てたが、食欲に大きな変化が出ない”
      “もっと激しい結果が出るような気がしていたので、こんなもんじゃないと、観察を続けたら、マウスが突然動きを止め、ひっくり返った。調べたら睡眠発作が起きていた”
      “突然眠気に襲われるナルコレプシーと分かった。たった1つで睡眠障害を決定的に生じる遺伝子は初めて。これは面白い”
      “オレキシンは睡眠と覚醒のスイッチ回路の一部らしい”
  • 眠りはナゾですか?
    • 断眠させたヒツジの脳脊髄液を別のヒツジに注射したら眠ったという報告があった。眠らないと強力な物質が出てくるとされたが、この実験は再現性が無く現在は支持されていない。眠りの仕組みに迫る突破口がなかった。人間と同じような眠りは、比較的大きな大脳皮質を持つほ乳類や鳥類にしか無いとされるが、オレキシンは脊索動物やホヤ類あたりから登場してくる。オレキシンの元々の働きは摂食や攻撃などの『臨戦態勢』を動物にとらせることにあったのではと推測している
  • オレキシンの低下が原因とされている。
    • オレキシンは1998年に柳沢正史氏が発見した神経ペプチドの1つ。
      遺伝的要因・・・・SNP
      ナルコレプシーの発症に関わる塩基配列の個人差を徳永勝士・東京大学教授らのチームが発見した。成果は2008年9/29のネイチャー・ジェネチクスに掲載。
      患者222人と健常者389人を対象に、SNPを調べた。その結果、脂肪酸代謝に関わる遺伝子とアセチルコリンの生成に関わる遺伝子の間にある塩基配列に見つかった。
      ナルコレプシーと関係のある遺伝的要因は複数あるとされており、これまでにも白血病の型(HLA)が知られている。
  • 光の刺激で
    • 2011年、自然科学研究機構の山中章弘准教授らは、光の刺激で深い睡眠を誘うことにマウス実験で成功した。
    • 光を感じるタンパク質を脳内で人工的に作り、眠りに関する神経活動を制御した。
    • 成果はジャーナル・オブ・ニューロサイエンス(電子版)7/20に掲載。
    • 研究チームはオレンジ色の光を当てると神経の活動を抑えることができるハロロドプシンというタンパク質に注目。睡眠の中枢である視床下部の遺伝を組み換えてハロロドプシンを作らせた。
    • 光ファイバーを使い光を当てて1分間だけマウスのオレキシン神経の活動を抑えたところ、深い眠りといわれるノンレム睡眠状態となった。
    • これまでにもオレキシン神経が脳の覚醒に関わっていることは知られていたが、実際に神経活動を抑えると睡眠をもたらすことができたのは初めて。