|
|||
| 熱中症 | 4タイプ 『熱失神』皮膚の血管が拡張して血圧が低下したりして起こる、 『熱疲労』脱水によるめまいや吐き気など。 『熱ケイレン』大量に汗をかき、粋だけを補給して血液の塩分濃度が低下して起こる、 『熱射病』体温の上昇で意識障害を起こす などがある。 厚生省の統計によると、熱中症による死亡事故は年に100件ほど起きている。記録的な猛暑になった1994年は589人が亡くなった。 その後、工事現場など屋外作業の労働基準が強化されたことで、労働中に熱中症にかかる人は減っている。 しかし運動時に倒れる人は減っていないという。 とりわけ危ないのが中学や高校、大学のクラブ活動。昔と違って指導者は水分補給の大切さを認識しているはずだが「選手任せのことが多く、水分が不足しがちだ」と日本体育・学校健康センターの川原貴・国立スポーツ科学センター設置基準室長は指摘する。 暑さになれていない夏合宿の初日や急激に気温が上がった日は要注意。「身体が暑さに慣れていないのに激しい運動をするからだ」と川原室長は言う。 炎天下のゴルフにも気をつける必要がある。ゴルフ場でプレーしていた人が倒れるケースは多い。「ハンデが多い人は歩く距離が長くなりがちなので要注意」 |
| 熱射病 heatstoke |
ひときわ暑い夏だった。埼玉県の高校2年生が、登山中に具合が悪くなって、十分な応急処置を受けないまま登山を続行。 3日目、下山開始から10分で意識を失い、亡くなった。熱射病だった。 亡くなったのは埼玉県のY君。身長174.5cm 体重83.5kg 。大柄で体を動かすことが好きな高校生だった。 1994年7月、山岳部の合宿が山形県の朝日連峰であり、Y君ら部員9人と引率教員3人が参加。Y君は初日から遅れ気味で、テントには他の部員より1時間後に到着した。 2日目。足取りはさらに遅くなる。教員2人と生徒1人に付き添われ、ザックもはずして歩いたが、徐々に悪化していく。脈絡のない言葉を発するなど意識障害も起こってきた。体温は38℃台。ぬれタオルで額などを2時間ほど冷やした。しかし、病院へは運ばれず、夜には血のような色の汗も出た。この夜もテントで過ごした。 3日目。多少体温が下がり、ゆっくりなら歩けたことなどから、午前6時頃、下山を開始。約10分後、150mほどの地点で動けなくなり、そのまま亡くなった。 事故は民事訴訟に発展。今年3月、浦和地裁は引率教員の過失を認め、埼玉県に賠償金の支払いを命じた。県は控訴せず、判決は確定した。 両親は「怒りや憎しみだけでは、前進がない」と、小冊子をつくり、全国に約6000校ある高校への配布を始めた。息子の死について、両親は「不見識が最大の原因」と言う。登山前にY君がもらってきた手引書にも、熱射病に対する警告はあった。しかし、引率教員に危機感がなかったことが、判決の中で明らかになっている。→「突然死」 |
| 冷やす | 意識が無ければ体を冷やす 「猛暑に見舞われた2年前の夏。高温で体に異常が出る熱中症のなかでも一番深刻な『熱射病』にかかり、病院に運ばれる人が相次いだ。 その中に室内で倒れたお年寄りがいた。 冷房が嫌いで、気温が30℃を超えても冷房していない部屋にいた。室温は40℃近くまで上がったが、温度に対する感覚が鈍っており、水分を摂らずに、体がだるくて寝転がったままじっとしていた。 病院に来た時は、脱水症状が進み、発汗機能も損なわれ、体温は40℃を超えていた。顔は紅潮し、皮膚は乾いて熱く、意識も無かった。熱射病の典型的な症状だ。 日本医科大学千葉北総病院の益子邦洋・救命救急部長のいると、酔ってサウナに入って寝込んでしまい、熱射病になったケーズもある。「炎天下の屋外だけで起きるとは限らない。落とし穴に要注意です」と話す。 措置が遅れると、命に関わる。高熱の刺激で、血液を固まらせるのに働く体内物質が活性化されるため、毛細血管の血液が固まって流れが悪くなる。これが肝臓・腎臓・心臓などの働きを損なうからだ。 「救急車が来るまでの応急手当として、体を冷やし出来るだけ体温を下げることが肝心」と益子さん。服を脱がし、ぬれたタオルをかけて、風を当てる。動脈が皮下を通る首の横や脇の下、脚の付け根を冷やすと効果的だ。水は飲ませない。意識がないので無理に飲ませると窒息する恐れがある横向きにし、気道が舌でふさがれないようにすることも必要だ。 熱中症でも程度の軽い『日射病』の手当は、熱射病と異なる。一時的に貧血を起こしている状態なので、涼しい場所に移し、衣服をゆるめて寝かせると意識は回復する。そこで水分を補給する。ナトリウムやカリウムなどの電解質を含むスポーツドリンクがいい。発汗機能は働いているので、体に触れるとむしろ冷たい感じがする。涼しくしてやれば十分で、体を冷やす必要はない。 熱中症は予防も大切。「頭がボーとして目がくらみ、体に力が入らなくなれば、休憩と水分補給を」と益子さん」 |
| スポーツ | スポーツする時の水分補給 マラソンランナーらが小ぶりのボトルから、水を少し口に含み、残りを体にかけているのを良く目にする。炎天下に走り続けているのに、少量の水で足りるのだろうか? 運動中の水分補給は汗で失った水分の補給と、体温を下げることが目的だ。昔は練習中に水を飲ませない、などという鬼監督もいたらしいが、これこそ命を縮めてしまう。運動中の水分不足は熱中症の原因だからだ。しかし、まとめて大量の水を飲んでしまうと、その吸収のために腸がフル活動しなければならず、体が疲労してしまう。これを防ぐためには、少量の水(100〜200cc)をこまめに飲むことだ。もし、脱水症状や熱中症の恐れがある場合には、冷たい水の方が吸収が早いことも覚えておこう。」(NHKためしてガッテン) |
| 蒸 し 暑 い 夏 |
スポーツや作業をしているときに気をつけたいのが、日射病をはじめとする『熱中症』だ。最悪の場合は命を落とすこともある。梅雨が明けて本格的に厚くなる頃からが要注意だ。 気温が30℃を超えた日の午後、東京都練馬区の大学でラクロスの試合をしていた男子学生が突然倒れ近くの病院に運ばれ、脱水症状がひどく入院した。 ●30分程度で発症も この男子学生は典型的な熱中症だった。熱中症は過激な運動や強い日差しによって体温が上昇し、めまいやけいれんなどを起こす。気温が28℃を超えると倒れる人が増える。運動中は体内から大量の熱が発生するので、30分程度でも発症することがある。東京消防庁によると、2000年7/1日〜7/2日にかけて東京都内では32人が熱中症にかかり病院に運ばれたという。 ○2008年7月に熱中症で救急搬送された人は12747名だった。そのうち33名が病院に搬送後、死亡が確認された。 |
| 気温35℃以上は中止 熱中症を防ぐには <1>気温など環境条件に応じて運動量を変える。 <2>休息や水分補給を計画的にとる ことが大切だ。中京女子大学の浅山正巳教授は「気温が35℃以上になったら原則的に運動は中止すべきだ」と話す。 川原室長は「水分は30分おきに補給するのが望ましい」と言う。スポーツや屋外作業をしていてノドが渇いたと思ったら、スポーツドリンクなどを飲むと塩分も補える。体調がおかしいときは軽い運動にとどめるべきだ。浅山教授は「体調が良くないときは自律神経の働きが悪い。体温の調節昨日が落ちていたり、熱中症になりやすい」と指摘する。 |
|
| まず、身体を冷やして 指導者は選手の様子をよく観察して、様子がおかしいときは言葉をかけるようにした方が良い。フラついたり、ろれつが回らなくなったりしたら、熱中症を起こしている。こんなときは木陰で休ませ、あおいだり、頭から水をかけたりして、体温を冷やさないと死に至ることもあると言う。「休ませれば大丈夫だろうと思っている指導者が多いが、身体を冷やすことが重要だ」と浅山教授は言う。 |
|
| 生体肝移植 | 京都大学医学部付属病院(京都市左京区)は8/13日、熱中症で重い肝不全となった患者に生体肝移植を7月に実施したと発表した。患者の容体は安定しているという。熱中症患者への肝臓移植は欧米で1988年以降に3例あるが、日本国内では初めて。 移植を受けたのは東海地方に住む16歳の男子高校生。部活のランニング中に熱中症で倒れた。肝臓機能が低下していたため、7/11に地元の病院から京大病院へ転院。40代の母親から肝臓の一部を移植した。 |
| 独身 高齢者 |
救急専門医が熱射病を診るポイントは汗・体温・意識の3つだ。人は恒温動物だから、暑い環境では汗の蒸発熱で体表から熱を逃して体温を調節している。高温多湿の場所から救急搬送された人が大量に発汗していたら、調節機構が正常に機能している証拠だ。発汗がなければ、すぐに体温をチェックする。40℃を超えていれば生命に関わる一大事。意識障害を伴っていれば重症の熱射病だ。体温調節機構は破綻し、まるで石が熱せられるようにカラダに熱がたまり(ウツ熱という)、体温はどんどん上昇する。 熱射病は高温多湿の環境下での労働や激しいスポーツが原因のことが多かったが、近年は、独居高齢者が暑い部屋で寝ていて熱射病となるケースがある。高齢者はクーラーを嫌い、暑い日でも部屋に1人で休んでいることがある。汗が出て脱水状態となり、体力を消耗する。もともと高齢者は発汗の予備力が少なく体温を下げる力が弱い。汗が出ないので、やがて体温がジリジリと上昇に衰弱が激しくなる。この状態を『熱疲労』といい、熱射病の一歩手前だ。床から起きあがって水分補給も出来なくなり、意識がもうろうとなる。体温調節の中枢機能がおかしくなると体温は一気に上昇し、休んでいても熱射病となる。高齢者にとって真夏日に室温を適度の保つことは快適さを求める以上の意味がある」(行岡哲男・東京医科大学教授) |
| 水と塩 | 40代のAさんは朝から草刈りをしていた。昼食後も作業を続けていたところ、よろよろと倒れ込んだ。全身がケイレンし、意識を失った。 すぐに救急車で病院に運んだがその日のうちに死亡。 熱中症は暑さが体にもたらす障害の総称。 炎天下で発症した熱中症は日射病とも呼ばれる。 日本体育協会がまとめた目安の1つに ・24℃〜28℃は 「注意すべき気象条件」熱中症の死亡事故が発生する可能性がある。体の異変に注意し頻繁に水分を摂る。 ・さらに31℃までは 「警戒すべき気象条件」。 熱中症の危険性が増す。30分おきに休んで水を飲む。 ・35℃になると 「厳重警戒すべき気象条件」で、激しい運動は避ける。 ・35℃以上は「運動中止」 ただし、気温が同じでも湿度が高いと危険度が大きくなる。 「体重の2%に相当する量の脱水が起きると熱中症が発生しやすくなる」と水分補給の大切さを田中英登・横浜国立大学教授は語る。だが、水やお茶をガブガブ飲めが安心と考えるのは誤解という。厚生労働省の調べでは水分を補っても塩分の補給が無いと発症していた。 汗をかくと、水分と同時に塩分(ナトリウム)も出て行く。田中教授は「水だけでなくナトリウムを補わなければケイレンが起きる」と話す。 補給する目安は100mlあたり40〜80mgのナトリウムだ。コップ1杯の水に、ほんのひとつまみの塩を混ぜる。 「ノドの渇きに気づいた時には、もうすでに脱水が進んでいる」 体を動かす前に250cc〜500ccを飲むように指導。水の温度は5℃〜10℃ぐらいが吸収しやすい。運動中も水分補給を欠かさないように、15分〜30分ごとに休憩して水分を補給する。1時間あたり500C〜1000ccの水分を摂る。 注意がいるのは、スポーツなどでふるえているアスリートが熱中症でケイレンしているのを“寒さで震えている”と勘違いして、冷やさないといけないのに、毛布を掛けたりすることがあること。 ◇水分不足は・・・低温でも熱中症の原因となり、筋肉のケイレンやこむら返り(腓腹筋ケイレン)を引き起こす。 |
| 43℃ | 気温43℃で、吐く息より吸う息が熱い 血圧は下がり脈拍が上昇する |
![]() |
胃苓湯 牛黄清心丸 柴苓湯 至宝丹 清暑益気湯 白虎加人参湯 六一散 |
| 関連情報 |
「スポーツ障害」 「高熱」 「脱水症」 「夏バテ」 「熱性ケイレン」 |