- いやなにおいを学習
- 2010年、大阪大学の木村幸太郎特任准教授らのチームは、イヤなニオイに対する学習が神経細胞へのドーパミンの働きによって制御されていることを、線虫の実験で突き止めた。
- 成果は米科学誌ジャーナル・オブ・ニューロサイエンスに掲載
- 実験では線虫に嫌なニオイを事前に1時間かがせた後、再びかがせた。事前にニオイをかがせなかった場合に比べて、おり遠くに逃げられることがわかった。
- この学習機能に必要な遺伝子を探索。
- ドーパミンを合成できないよう遺伝子変異を起こしたタイプや、
- 特定のドーパミン受容体が損なわれたタイプ
- の線虫では「よりキライになる」という学習が起こらなかった。
- このドーパミン受容体は「RIC」と呼ばれる左右一対の神経細胞で働いており、受容体に作用する精神病の治療薬を投与した場合も、今回の学習が起きなかった。
- ニオイ、鼻の粘膜で分解
- 2010年、東京大学の東原和成教授らは、匂いが伝わるメカニズムの一端をマウス実験で突き止めた。鼻の粘膜に溶け込んだニオイの物質の一部を酵素が分解し、元のニオイ物質と混合物をニオイとして感じていた。
- 酵素の量や種類は民族や年齢で微妙に異なる。
- 人によってニオイの感じ方が違うという。
- 鼻の上皮細胞を覆う粘膜に、葉のニオイ物質であるアルデヒドや柑橘類などのニオイ物質であるアセチル基を持つ物質を分解する酵素があることを突き止めた。
- ハーブの一種「クローブ」の香りであるアセチルイソオイゲノールをマウスに嗅がせ、覚えさせた。
- 分解酵素が働かないようにして嗅がせたら、反応しなかった。
- 鼻の粘膜を調べると、普通のマウスではアセチルイソオイゲノールと分解物であるイソオイゲノールがあった。一方、酵素が働かないマウスの粘膜には分解物はなかった。
- 東原教授は“粘膜では元の物質と分解物の両者をそれぞれ認識し、それらを合わせたものを1つのニオイとして感じている”と説明する。
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