脳腫瘍BTbrain tumor
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関連情報
悪性脳腫瘍」「進行性多巣性白質脳症」「脳出血」「脳動脈瘤「脳血栓」「思春期早発症」「耳鳴り」「嘔吐

脳腫瘍 =頭蓋内にできるガン細胞
悪性の神経膠腫(グリオーマ)から比較的良性のものまで含めると百数十の種類がある。
自己診断 自己診断リスト
★以下の症状が2週間以上続く。
・・・・<1>早期脳腫瘍に見られる症状:
○朝、寝床から出ると頭痛する。
○吐き気がないのに、嘔吐した。
・・・・<2>進行しているor他の疾患も考えられる症状:
○最近、身近な人から、“性格が変わった”と言われる。
○頭痛が、1時間から、長いときは午前中一杯続く。
○手足がシビレた感じがする。
○よく、めまいする。
○ふらつくことがある。
○細かい手作業が出来なくなった。
○よく計算ミスをするようになった。
○熱さ、冷たさ、痛みの感覚が鈍くなった。
○人の話すことがすぐ理解出来ない。
○最近、物忘れがひどくなった。
○耳鳴りが続く、
○テレビの音が聞こえにくくなった。
○突然、母乳が出てきた(男性)。
○自分がどこにいるか分からなくなることがある。
○声がかすれ気味で、言葉がうまく出ない。
スイッチ 脳の2種類の細胞分化のスイッチ
脳にある2種類の細胞が1つの細胞から分化するときに「スイッチ」として働く遺伝子を、東京大遺伝子実験施設の研究グループ(堀田凱樹教授)が見つけた。研究に使ったショウジョウバエは遺伝子の構造や働きが高等生物と似ており、将来は人間の悪性脳腫瘍の診断や治療に役立つ可能性もある。
 脳には、情報を伝える1000億の神経細胞(ニューロン)と、それを支援するグリア細胞がある。2つの細胞はもともと一種類の前駆細胞から分かれて出来るが、どんな遺伝子が分化にかかわっているか、よく分かっていなかった。
 研究グループは、ショウジョウバエの神経系の細胞の様々な遺伝子に突然変異を起こして、神経細胞がどのように変化するか観察した。
 その結果、「gcm」という遺伝子がニューロンとグリア細胞を分けるスイッチらしいことが分かった。実際、gcm遺伝子を抑えると前駆細胞の大半はニューロンになり、逆に働かせるとほとんどがグリア細胞になったと言う
診断薬 ガンの診断と治療で世界的に有名な米テキサス大学M・D・アンダーソンがんセンター(MDA)とアイリスオーヤマは、脳腫瘍の発見率を8割にUPさせる画像検診用薬剤の共同研究・開発で合意した。
開発するのはPETやCTの画像検診で主に脳腫瘍などの微細なガン発見の精度を高める診断用薬剤。
脳内の神経伝達に関わるセロトニンが主に脳腫瘍などのガン細胞に取り込まれやすい点に着目。
セロトニンを体内で合成する酵素に反応して画像化する。
今使われているブドウ糖を利用した薬剤は脳内のガンを画像化しにくく、脳腫瘍の発見率は50%程度。これを80%に高めるのが目標
悪性度の指標 千葉大学の研究グループは悪性度の高い脳腫瘍の患者の血中で増えるタンパク質を発見した。このタンパク質は脳腫瘍の組織中でも増えており、量が多いほど生存期間が短かった。
脳にある神経細胞の一種、グリア細胞がガンになった『グリオーマ』は脳腫瘍の中で最も多く、年間約3000人が発症する。良性の場合は手術で取り除けることが多い。だが、半数以上が悪性で、その場合は放射線療法や抗がん剤を併用する。
研究グループはグリオーマ患者94人、脳以外の病気で亡くなった10人の脳組織を質量分析装置などで調べた結果、悪性度の高いガン組織ほど量が増えるタンパク質が19種類あった。さらに患者の血液中のタンパク質を調べたところ、『カテプシンD』と呼ぶタンパク質が悪性度の高い脳腫瘍患者ほど量が増えていることが判明。
これまでは良性か悪性化の判定には、手術で組織を採取して調べていた。
関連遺伝子 千葉大学の室山優子助手などの国際研究グループは、異常増殖すると脳腫瘍の原因になる神経系の細胞に関係する突き止めた。脳腫瘍の診断や治療につながると見ている。研究グループが突き止めたのは、神経細胞に栄養を供給しているアストロサイト(星状神経膠細胞)と呼ばれる細胞などにある遺伝子『SCL』。
この遺伝子が未成熟な神経幹細胞をアストロサイトに変化するように指示していることを突き止めた。
SCLを持たないマウスの脊髄を調べたところ、アストロサイトが大幅に減少していた。逆にこの遺伝子の働きが強くなるようにすると、鶏卵の胚のアストロサイトが増えることが明らかになった。
アストロサイトは神経系の細胞の中では最も数が多く、脳腫瘍の3割はアストロサイトの異常が原因とされている。
■拡大する原因
「米バンダービルド大学の研究グループは悪性の脳腫瘍が広がったり、他の臓器に転移する原因になる遺伝子を見つけた。
『CXCR4』と呼ぶタンパク質の遺伝子が活発に働くと、ガン細胞が移動しやすくなり、脳腫瘍が広がる。逆にこの遺伝子の働きを抑えると、ガン細胞は移動しにくくなった。
研究グループは神経細胞の一種であるグリア細胞がガン化して出来る神経膠腫の細胞をから発見。
CXCR4は白血球にあるタンパク質で、外敵と戦う体の免疫反応が起きたときに白血球の移動を促している
放射線 東京大学の藤堂具紀講師らは、悪性腫瘍の一種に対して強い放射線が有効であることを突き止めた。従来は、放射線は脳に悪影響を及ぼすとされていた。
ところが、線量を3から5倍に増やしたところ、約15%だった5年生存率が最大で約50%にまで向上した。成果は2005年11月の英医学誌ランセット・オンコロジーに掲載。
悪性脳腫瘍のうち、悪性グリオーマの患者を対象に硬化を調べた。悪性グリオーマは1969年以降、治療成績が向上しておらず、ガンの中でも最も治療しにくいタイプとされている。
手術で腫瘍を出来るだけ取り除いた後に従来の3〜5割多い80〜90グレイの線量で放射線治療を実施した90例では、悪性度が最も高い患者らの2年生存率は約38%、2番目に悪性度が高い患者らの生存率は約51%になった。
従来の60グレイではどちらも15%以下だった。
手術支援システム 東京女子医大では、術前に各種の陽電子放射断層撮影装置(PET)や磁気共鳴画像装置(MRI)で腫瘍の位置や広がりを把握、言語機能や運動機能に関わる領域の分布を調べるMRIで、正確な「脳機能の地図」を作る。これにより、どの方向からメスを入れればよいかなどを決める。これらの画像をコンピューターに入力し、手術中、実際の手術場面とともに映し出す。「手術用ナビゲーター」装置だ。
内頸動脈から薬剤 国立がんセンター東病院の研究グループは、脳腫瘍のモデルラットを使った実験で、静脈注射に代わる薬剤投与法の有効性を確認した。
脳腫瘍へ栄養を運ぶ内頸動脈から投与する。
投与量を大幅に減らすことが可能になり、脳腫瘍の遺伝子治療の研究が進むかもしれない。ガン細胞に「ルシフェラーゼ」という蛍光物質の発現を担う遺伝子組み込みラットの脳に移植した。ルシフェラーゼを働かせなくする遺伝子阻害物質を内頸動脈に投与して、効果を確かめた。
静脈注射する方法に比べて効率が約1000倍アップした。約1/9の投与量で同じ効果が引き出せる。
テモダール (一般名:テモゾロミド)
脳腫瘍のうち最も多いのが『神経膠腫』(グリオーマ)と呼ばれる悪性腫瘍で、全体で3割を占める。外科手術で除去するのが基本。取り切れない腫瘍は放射線と抗ガン剤を併用する補助療法で対応するが、再発の場合は抗ガン剤を使う化学療法が中心になる。
化学療法に使われるニトロソウレア系(BUNU)などの薬剤の効果は不十分であった。2006年に承認されたのがテモダール
埼玉医科大学国際医療センター病院長の松谷雅生教授が分析した治験データによると、生存率は
・放射線療法とBUNUの併用・・・46%(1年)、20%(2年)
・放射線とテモダールの併用・・・61.1%(1年)、26.5%(2年)
米国ではテモダールが標準治療になっている。
国内では退形成性星細胞腫や膠芽腫などの悪性度が高い脳腫瘍への使用が広がっている。
日本脳腫瘍学会の調査(2011年10月〜11月/384病院)では、再発膠芽腫の患者の70%がテモダールの投与を受けていた。
PETで 2009年、陽電子放射断層撮影装置(PET)向けの診断薬を、奥直人・静岡県立大学教授と浜松ホトニクスのグループが新しく開発した。
DDSに使うリポソーム(脂質)を球形のカプセル状にして、そこへ、陽子を放出する「フッ素18」が突き刺さった構造をしている。
直径が100ナノbの微粒子は、静脈に注射すると体内を巡るうちにガンの病巣部に集まる特性がある。患部に集まった診断薬は陽子を放出する。すると、近くにある電子が反応し、ガンマ線を放出する。そのガンマ線を検出することでガンの有無を調べる。
脳には通常「BBB」という、微粒子が入り込めない血管構造をしている。奥教授は、脳腫瘍ができているラットではこの構造が崩れていることに注目。5mmほどの脳腫瘍を移植したラットを使って実験した。
静脈に新開発の診断薬を注射して撮影したところ、脳腫瘍を鮮明に映し出せた。
従来の診断薬は、ガン細胞の周囲に糖分が集まるという性質を利用し、糖の一種にフッ素18をつけてガン細胞に集まるようにしていた。しかし、脳はもともとが糖分を多く必要とするため、脳の部位は全体が光るような画像になって脳腫瘍だけを鮮明に写せなかった。

脳腫瘍の優良病院
所在地 病院名 患者数 ハード ソフト 成績
北海道 函館脳神経外科病院 67
青森 十和田市立中央病院 62
山形 山形大病院 270
福島 福島県立医大病院 144
栃木 自治医大病院 261
埼玉 埼玉医大総合医療センター 118
千葉 舟橋市立医療センター 87
東京 東京女子医大病院 472
慈恵医大病院 213
聖路加国際病院 81
国立国際医療センター 78
東邦大大盛病院 131
神奈川 東海大病院 196
関東労災病院 78
福井 福井大病院 121
山科 山梨大病院 151
愛知 藤田保健衛生大病院 361
名古屋市立大病院 117
滋賀 市立長浜病院 57
大阪 大阪警察病院 157
北野病院 373
市立堺病院 113
富永病院 250
兵庫 加古川病院 135
岡山 川崎医大病院 71
香川 香川大病院 167
福岡 産業医大病院 93
熊本 熊本大病院 491
大分 大分県立病院 68
鹿児島 厚地脳神経外科病院 100
脳腫瘍は頭蓋骨の内側にできる腫瘍の総称。
脳腫瘍には@原発性とA転移性がある。
@原発性
[グリオーマ](神経膠腫)・・・悪性。
[髄膜腫]・・・・・・・良性。脳を包む膜にできる。
[下垂体腺腫]・・・良性。脳下垂体にできる。
[神経鞘腫]・・・・・良性。聴神経などの神経にできる。
20071/28《日本経済新聞》より

グリオーマの手術件数が多い病院ランキング
病院名 所在地 グリオーマ
浜松医大病院 静岡 150
熊本大病院 熊本 144
名古屋大病院 愛知 140
日本医大病院 東京 121
北野病院 大阪 88
福岡県済生会八幡総合病院 福岡 87
自治医大病院 栃木 82
慶応大病院 東京 80
岡山大病院 岡山 77
獨協医大病院 栃木 76
日本医大千葉北総病院 千葉 71
国立がんセンター中央病院 東京
広島大病院 広島
新潟大病院 新潟
中村記念病院 北海道
東京女子医大病院 東京 69
大分大病院 大分 67
順天堂大順天堂病院 東京
岩手医大病院 岩手 65
福岡大病院 福岡 64
杏林大病院 東京 62
藤田保健衛生大病院 愛知 60
千葉県がんセンター 千葉 59
大阪医大病院 大阪 57
群馬大病院 群馬
山形大病院 山形 56
慈恵医大病院 東京 54
グリオーマは悪性度によってグレードT〜Wに分けられる。
2007年2/4《日本経済新聞》より

手術
  • 覚醒下手術
    • 東京女子医大病院では、手術中に患者を麻酔から覚まして、話しかけながらメスを入れる「覚醒下手術」を採用している。脳に弱い電気刺激を与えても話せる場合は、言語機能と無関係の場所と判断できる。また手術台近くにMRI装置があり、4〜10時間の手術中に4〜5回撮影して手術の進行状況や脳の状態を確認する。脳は豆腐のように柔らかくくずれやすいので、手術中に「地図」が微妙にずれてしまうことがあるためだ
  • 手術中にガンを判定
    • 日本光電が開発した装置は、ガンを切除する手術で使う。
      切り取った臓器の一部を装置に入れ、10分程度でガン細胞かどうかを見分けられる。
      装置の大きさは50cm×50cmで、手術室に持ち込める。
  • 悪性神経膠腫の手術後の再発防止に
    • 2011年、ノーベルファーマはエーザイから開発販売権を取得したNPC-08を希少疾病用医薬品として承認申請した。
    • NPC-08は手術によって悪性神経膠腫を切除した後の脳内の空洞に円盤状の薬剤を敷き詰める。有効成分は「カルムスチン」(一般名)で、留置後、成分が徐々に放出され、治療効果が出る。

放射線
ガンマナイフ
横浜労災病院では、ガンマナイフ治療を年間600例以上実施。そのうち約8割が転移性能腫瘍。小さい腫瘍なら数十分で可能。