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尿素窒素
(BUN)

チェック
アミノ酸」「タンパク質」「ネフローゼ



(血中尿素窒素)
(UN)(Urea-N)
  • タンパク質以外の血中に含まれる物質の窒素の総和を残余窒素、または非タンパク質性窒素(NPN)と呼んでいる。
  • 尿素窒素(BUN)はNPNの50〜60%を占める。
    • 残りは尿酸、アミノ酸、クレアチニン、アンモニアなどである。
  • 肝による産生過剰か、腎による排泄障害のとき増加(Azotemia)
  • BUNはアンモニア、尿酸とともにN(窒素)代謝の3つの主要な終末排泄物質であり、肝におけるurea cycleと呼ばれる代謝系によって産生される。
    1. 腎を介して排泄される。
    2. プロテインスコア100でないタンパク質を摂れば、アミノ酸の過不足が起きる。
    3. 過剰なアミノ酸は原則として腎臓で尿素に変えられて排泄される。
      • 血液検査の尿素窒素がこれである。
    4. 過剰なアミノ酸があるということは、他のアミノ酸が不足していることである。
  • 正常値・・・7〜18mg/dl
  • 血中BUN濃度に影響を与えるのは→「クレアチン
    1. 糸球体濾過量に最も影響される。
         糸球体濾過量50%以下に低下すると、逆相関して増加する。
    2. タンパク摂取量
    3. 組織崩壊の程度(catabolic rate)



BUN高値を示す疾患
  • 腎炎
    萎縮腎
    腎血流量減少
    高タンパク食
    脱水



<1>腎性 急性腎炎
慢性腎炎
尿毒症
ネフローゼ症候群
(一般にBUNはあまり上昇しないが、尿細管の障害に糸球体障害が加わると著明に上昇する)
腎盂腎炎
腎結石
腎梗塞
腎腫瘍
腎硬化症
腎奇形
<2>腎前性(腎外性) →BUN/クレアチニン比をチェックすること。
BUN/Cr>10・・・腎外性因子を考える。
BUN/Cr<10・・・腎性因子を考える。
  脱水症
  高熱
  鬱血性心不全
  ショック
  広範囲の火傷
  消化管出血
  糖尿病性アシドーシス
  腸閉塞
<3>腎後性 尿路結石
尿路腫瘍
前立腺肥大症
前立腺ガン
<4>アミロイドーシス BUNの増加と同時にタンパク分画に異常がある


BUN
低値

を示す疾患
低値を示す疾患
  肝不全
  尿崩症
  妊娠晩期
  リポイドネフローシス
  先端巨大症
  中毒性肝炎
  急性黄色肝萎縮


診断のポイント
  1. ネフローゼでは、
    • 一般にBUNはあまり上昇しない。但し、尿細管障害に糸球体障害が加わると、著明に上昇する。
  2. 糖尿病昏睡では、
    • 一般にBUNは正常値に近いが、腎の病変を伴うときは悪化の程度に応じて、血糖and BUNが増加する
  3. アミロイドーシス
    • BUNの増加と同時にタンパク分画に異常がみられる
  4. BUNは腎前性の因子に影響されやすいので、BUN・クレアチニン比をみることが必要になる。
    • BUN/Cr>10 腎外性因子を考える
      BUN/Cr<10 腎性因子を考える。
  5. 高タンパク食を摂取している場合、高値になりやすい。
  6. 病的なたんぱく異化亢進が存在する場合、高値になりやすい
  7. 糸球体濾過値(GFR)が1/4に低下すると、BUN値は急激に上昇する
  8. 新生児のBUN値は成人より低く、2〜3ヶ月で成人値と同じになる
  9. 老人では腎機能の低下のため、成人より高値を示す
  10. 女子は、男子より10%〜20%低い。
      日中高く夜間低く、盛夏及び厳冬は高く春秋には低値となる
腎臓機能悪化で上昇
  • 「腎臓の主な働きは、アンモニアなど体の中の老廃物を排泄し、体内の成分を一定に保つことにある。もしも腎臓の機能が悪化して老廃物を排泄する能力が低下すると、尿素が体の中に残ることになる。
    そこで、尿素を検査すれば腎臓の機能を評価できる。
    具体的には、血液中にある尿素の窒素を測定する。
    この検査を尿素窒素と呼ぶ。
    尿素窒素の基準値は、血液1デシgあたり8〜20mg(デシ=1/10)。
    腎不全やネフローゼ症候群・尿毒症などで腎臓に機能が悪化していると、尿素窒素の値は上昇する。
    悪化の程度が大きければ大きいほど、検査値は高くなる。
    ただし、尿素窒素は脱水発熱で腎臓での水分の再吸収が増したり、タンパク質を多く食べ過ぎたりしていると、腎臓が悪くなくても高値になることがある(奈良信雄・東京医科歯科大学教授)
大黄や大黄を含む漢方方剤に、BUNの低下作用が報告されている。
  • 「温脾散」
  • 「桃核承気湯」
  • 「大黄甘草湯」


尿素サイクル異常症
  • 治療薬「フェニル酪酸ナトリウム」
    • 尿素サイクル異常症は、アンモニアを尿素に変える代謝経路の遺伝子欠損が原因。
    • 血中アンモニア濃度が上昇、意識障害や呼吸障害が起きる。
    • 出生児の4万6千人の1人が乳幼児期に発症するとされる。
    • フェニル酪酸ナトリウムは体内でフェニル酢酸ナトリウムとなり、窒素を含むグルタミンと結合して尿として排出される。
    • アンモニア生成量を減らし症状を抑える。
    • 2012年、承認申請した。

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