キバナオウギ





[黄蓍][北蓍]

中国の山地に自生し、または栽培される多年草。
マメ科Leguminosae黄蓍 Astsagalusu mambranaceus Bge.(キバナオウギ)の根。
マメ科ナイモウオウギ(中国名:内蒙黄蓍)
キバナオウギ(中国名:膜莢黄蓍)
アストラーガルス属:「綿黄蓍」
ヘディサールム属(イワオウギ属):「紅蓍」(中国名:多序岩黄蓍)
イワオウギ:「和黄蓍」日本で以前に採取されていた。
タイツリオウギ:キバナオウギの相当種

味は甘、性は微温。 Q温補中升中R

補気薬

黄蓍甘温収汗表 托瘡生肌虚莫少
性温、汗を収め、表を固め、瘡を托し、肌を生ず。気虚には少なきこと勿れ

GABA(γ-アミノ酪酸)・・1976年 Hikino










<1>人の血漿中のcAMP含量を高める。
<2>核酸の代謝に影響する。
<3>単核マクロファージの貪食作用を増強する。
<4>黄蓍の多糖体は、四塩化炭素・プレドニゾロンなどの毒性を解毒する。
<5>利尿作用(顕著な)がある。
  • ただし有効量の範囲が狭い。少ないと無効、多すぎると尿量減少する。
  • 経口投与・静注で有効。

<6>タンパク尿に有効。(ラット)
<7>血管を拡張して血圧降下する。(動物実験)
<8>インターフェロンの生成を促進する。
<9>冠状動脈と全身の末梢血管を拡張する。
  イ:虚証の水腫に応用。
  ロ:虚証の高血圧症に応用。
<10>毛細血管の抵抗力を高める。
  • ヒスタミンやクロロホルムによる毛細血管透過性の増加を抑える。

<11>皮膚の分泌腺を閉塞する。
  イ:止汗作用。
  ロ:発汗過多を抑制する。
<12>強心作用
  イ:中毒性・疲労性の心臓疲労に有効。
<13>肝グリコーゲンの減少を防止する。
<14>抗菌作用(in vitro)
  イ:赤痢菌A群。
  ロ:溶血性レンサ球菌。
  ハ:肺炎双球菌。
  ニ:黄色ブドウ球菌。
<15>中枢神経系を興奮させる。ただし、即効性はない

<1>(生):表水をさばく。肉芽形成を促進。托裏排膿作用に。
<2>(炙):補気作用に。
◎蜜水を以て浸(炒)して之を用いる。《万病回春》
◎(蜜炒):扁(ひら)たく(う)って幾度も蜜水を塗って炙り、熟する程度として用いる







黄蓍の効能効果
  • 強壮・滋養・潤肌・止汗・利尿・排膿作用
    • <1>補気升陽。
      <2>固表止汗。
      <3>利水消腫。
      <4>托毒排膿。

  • 気を補い表を固める。
    • <1>気血虚弱。
      <2>気虚自汗。
      <3>水腫。
      <4>血痺。
      <5>癰腫。
      <6>脾虚泄瀉

  • 肌を温め、肥らせるに役立つ・・・・煎服。

  • 汗を止める
    • 黄蓍(蜜水炒)に甘草(炙)を少し入れて水煎し服用

  • 三焦を補益し衛気を充実させる
    • 「水煎服」これは上・中・下・内外三焦の通治薬

  • 虚労の痩せ、諸虚の不足を補う
    • 蜜水で炒って煎服

  • タンパク尿
    • L党参、糯米根、熟地黄

  • 気虚のガン患者に
    • (10〜30g煎服)⇒「L党参・補骨脂・白朮・茯苓」

  • 虚実混在のガンに
    • L山豆根・草河車・腫節風・籐梨根・白花蛇舌草・半枝蓮







黄蓍の薬能&出典
《神農本草経》
  • 癰疽、久しき敗瘡、膿を排し、止痛、補虚、小児の百病を主る
《薬性提要》
  • 表を固め、汗を止め、脾胃を補い、元気を益し、排膿、内托する
《古方薬品考》
  • 元を益し、衛分を固実す
《薬徴》
  1. 肌表の水を主治す
  2. 故に皮水、黄汗、盗汗、身体の腫れ、不仁、疼痛、小便不利を兼治す
《重校薬徴》
  1. 陶弘景は、黄蓍は丈夫の虚損、五労、羸痩を補い気を益すと曰う。甄権は虚喘、腎衰、耳聾、内補を主ると曰う。陳嘉謨は、人参は中を補い、黄蓍は表を実すと曰う。今長沙の論中に就いて詳しく其の方意を参考するに、皆黄蓍を以て肌表の水を治するのみ。未だ嘗て虚を補い表を実すると言わず。為則は嘗て之を聞く、周公は医職に四を置く、食医と曰い、疾医と曰い、瘍医と曰い、獣医と曰うを。夫れ張仲景は古の疾医の流れなり。陶弘景は仙方を尊信するの人なり。故に仲景は疾病を雑言し弘景は動(やや)もすれば養気を論じ延命を談ず。後世の医方を喜くする者は、皆其の俊傑に眩みて其の疾医に害あるを知らず。彼の尊信する所我も亦之を尊信す。滔滔たる者天下皆是なり。豈悲しからずや。夫れ遂に奔獣は大山を見ず、嗜みて外に在らんと欲すれば則ち聡明蔽わる。故に仲景は黄蓍を以て肌表の水を治し、弘景は之を以て虚損を補い元気を益す。豈愆ならずや、薬は皆偏性の毒物なり。毒物何んぞ之を補することあらんや、是れ其の聡明は延命の為に蔽われんと欲するなり。素問に邪気盛なる時は則ち実す。精気奪わるる時は則ち虚すと曰う。古の所謂虚実なる者を見るべし。皆其の常を失する者に就いて言を為すなり。其の平素なき所の者は今は則ち之あり、此れ之を実すと謂うなり。其の平素ある所の者は今は則ち之れなし、此れ之を虚すと謂うなり。邪とは我の常に無き所の者なり、精とは我の常に有る所の者なり、故に所謂実とは邪の実するを謂うなり。虚とは精の虚するを謂うなり。素問に邪気勝ると謂う者は精気衰うるなり。以て見るべし。是の故に邪実するに因って精気虚する者は、毒薬を以て其の邪を逐除し、穀肉を以て其の精を滋養する時は則ち邪の実去りて精の虚復す。故に素問に毒薬は邪を攻め、五穀は養を為して五畜を益すとなすと曰う。又精気は穀気より生ずと曰う、以てみるべし。嗚呼古今の医人の多くは歴を功にし算すること能わず、而して一人も此の義に達し此の理を明らかにする者なし。豈特り才の難しと言わんか、亦善く書を読まざるの過なり
  2. 「虚損」=体力が衰え弱っていること。虚労に同じ。
    「五労」=心労・肝労・肺労・脾労・腎労。労は虚労の意で、衰弱していること。
    「羸痩」=痩せていること。
    「虚喘」=衰弱して呼吸の苦しいこと。
    「腎衰」=腎の働きが衰えていることで、腎には腎臓だけでなく、生殖機能まで含んでいる。
    「耳聾」=難聴。
    「瘍医」=外科医。
《古方薬議》
  • 表を実す
《勿誤薬室方函口訣》
  1. 諸不足を目的とす
  2. 仲景の黄蓍は、表托、止汗、去水の用とす
《大塚敬節》
  1. 肌に湿りがあって、水太りのとき”“知覚鈍麻、しびれているような状態
  2. 蓍には、皮膚の栄養を良くして、体表に停滞する水を去る効があるので、水太りのよく風邪をひく幼児に用いたり、水泡性の皮膚炎に用いたり、虚弱児童によくみられるストロフルスに用いられる
  3. 黄蓍には、毛細血管を拡大する効があるらしい
  4. 肩凝りを治する効がある
《中薬大辞典》
  1. 生で用いると、衛を益し、表を固め、利水し、腫を消し、毒を托し、肌を生じる
  2. (生):自汗、盗汗、血痺、浮腫、癰疽の潰せず、潰して久しく斂まらないものを治す
  3. 炙して用いると、中を補い、気を益す
  4. (炙):内傷労倦、脾虚泄瀉、脱肛、気虚血脱、崩滞及び一切の気衰血虚の証を治す





薬対 『黄蓍+桔梗』
『黄蓍6+甘草1』=《黄蓍六一湯》
『黄蓍+金銀花』
『黄蓍+桂枝』
『黄蓍+五味子』
『黄蓍+穿山甲』
『黄蓍+当帰』 
『黄蓍+党参』
『黄蓍+肉桂』
『黄蓍+人参』
『黄蓍+白朮』
『黄蓍+附子』(各等分)=《蓍附湯》
『黄蓍+防已』
『黄蓍+防風』
『黄蓍+牡蛎』
『黄蓍+木通』
漢方薬 烏頭湯
黄蓍湯
《仁斎直指方
黄蓍桂枝五物湯
《金匱要略
黄蓍建中湯
《金匱要略》 
黄蓍鼈甲湯
《和剤局方》 
帰脾湯 
桂枝加黄蓍湯
紫根牡蛎湯
七物降下湯
十全大補湯
当帰補血湯
《医方集解》
  • (当帰6、黄蓍30)
内托黄蓍散
補中益気湯
《脾胃論》
補陽還五湯
《医林改錯》
防已黄蓍湯
防已茯苓湯




処方/黄蓍










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黄蓍桂枝五物湯 3 3 3 3 6
黄蓍建中湯 4 6 4 4 4 2
黄蓍芍薬桂枝苦酒湯 5 3 3
桂枝加黄蓍湯 3 4 4 4 4 2
七物降下湯 3 3 2 4 3 3 3
防已黄蓍湯 5 3 3 1.5 5 3
防已茯苓湯 3 3 2 3 6
補中益気湯 4 2 2 1.5 3 4 4 2 2 1
十全大補湯 3 3 3 1.5 3 3 3 3 3 3








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