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横紋筋融解症

チェック
歩行障害」「高脂血症用剤」「呼吸困難」「嚥下障害


横紋筋
  • 筋細胞には、
    • [骨格筋]
      [心筋]
      [平滑筋]があります。
    横紋筋 骨格筋 随意筋
      (自らの意志で動かせる筋)
    心筋 不随意筋
      (意志では動かせない筋)
      (自律神経に支配されるもの)
    平滑筋
  • 骨格筋と心筋の細胞はアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが規則正しく配列して束ねられています(筋細線維)。
    そのため明暗の横縞が見られることから横紋筋と呼ばれます。
    内臓に広く分布している平滑筋には横紋がみられません。
  • 骨格筋
    1. 骨格筋は多数の筋線維からできていて、各筋線維の表面は筋鞘で覆われています。
    2. 骨格筋は横紋構造を持つ。横紋構造は暗い「A帯」と明るい「I帯」で出来ている。
    3. A帯は狭くて暗い「Z帯」でさらに2つに分かれている。
    4. A帯の中央には「H帯」があり、H帯の中央には「M線」がある。
    5. Z帯からZ帯までが構造上の単位となり、これを筋節という。


横紋筋融解症 Rhabdomyolysis
  • 骨格筋の融解、壊死により筋細胞成分が血液中へ流出した病態で、
  • 自覚症状としては
    • 四肢の脱力
      四肢の痛み
      赤色尿
      (尿の色が赤い)
        等がある。
  • 腎不全症状が加わると無尿・乏尿・浮腫が生じる。
  • 血液検査で などの自覚症状がある


(副作用で横紋筋融解症を起こす医薬品)

(症状)
  • 「手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む」、
    「手足がしびれる」、
    「手足に力がはいらない」(筋力低下)、
    「手足がこわばる」、
    「全身がだるい」、
    「尿の色が赤褐色(ミオグロビン尿)になる」
原因
  • CoQ10の不足が原因の1つと言われています。
    HMG-CoA還元酵素阻害剤の共通に認められる重大な副作用である
    「平成13年9月14日。
    本日、薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会において、HMG−CoA還元酵素阻害剤(リピトール)の安全対策について審議を行ったところ、審議結果は次のとおり。
    1. HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン系)による横紋筋融解症の発症機序については、未だ不明確の部分が残されており、今後の学術的な研究が期待される。我が国においては、セリバスタチンによる横紋筋融解症の発現頻度は、他のスタチン系薬剤に比べて高い傾向が示唆される。したがって、販売を中止した企業判断は妥当と考えられる
    2. HMG-CoA還元酵素阻害剤の有用性を考えると、この分野での治療剤として重要な位置を占めると言える。今後においても、使用上の注意に留意しつつ、安全に使用できる範囲を十分に認識し、日常、臨床において副作用の早期の発見に努めることは重要である。
      したがって、現時点においては、HMG-CoA還元酵素阻害剤による横紋筋融解症については
      • HMG-CoA還元酵素阻害剤の共通に認められる重大な副作用であること
      • まれではあるが、発現した場合には、腎不全を伴い重篤化する可能性があること
      • 初期症状の段階で発見できれば、回復ないし重篤化の防止の可能性があること
      が明らかになっている。以上のことから、製薬企業に対し、次の4点を指示することが妥当である
    (1) 横紋筋融解症関連症例の情報を収集すること
    (2) HMG-CoA還元酵素阻害剤における横紋筋融解症の発現機序の解明に努めること
    (3) 医療機関及び薬局に対し、用法及び用量並びに使用上の注意(腎障害のある患者、フィブラート系薬剤との併用、高齢者に係る注意等)の徹底を図ること
    (4) 患者への説明文書の作成・配布による患者への注意喚起を図ること


横紋筋融解症
(厚生労働省) 骨格筋(横紋筋)細胞が融解・壊死するために、筋肉内にある成分が血液中に流出して起こる病態である。筋肉中にあるミオグロビンが血中に出て腎臓に沈着するため、腎機能低下をきたす。
症状 歩行障害運動障害、ミオグロビンによる赤褐色尿。
まれに呼吸筋や嚥下筋の障害のために呼吸困難嚥下障害意識障害などを認めることがある。
原因となる主な薬剤 高脂血症用剤(クロフィブラートなど)、
HMG-CoA 還元酵素阻害薬(プラバスタチンなど)、
キサンチン系製剤(アミノフィリンなど)、
合成抗菌剤(レボフロキサシン、シプロフロキサシンなど)など


横紋筋融解症厚生労働省
1.横紋筋融解症とは?
  • 骨格筋の細胞が融解、壊死することにより、筋肉の痛みや脱力などを生じる「横紋筋融解症」は、医薬品によって引き起こされる場合があります。主に高脂血症薬、抗生物質(ニューキノロン系)でみられることがあるので、何らかのお薬を服用していて、次のような症状がみられた場合には、放置せずに医師・薬剤師に連絡してください。
  • なお、横紋筋融解症は、夏期には脱水熱中症によりあらわれる場合があります。
  • 横紋筋融解症は、骨格筋の細胞が融解、壊死えしすることにより、筋肉の痛みや脱力などを生じる病態をいいます。その際、血液中に流出した大量の筋肉の成分(ミオグロビン)により、腎臓の尿細管がダメージを受ける結果、急性腎不全を引き起こすことがあります。
    また、まれに呼吸筋が障害され、呼吸困難になる場合があります。横紋筋融解症は多臓器不全などを併発して生命に危険が及んだり、回復しても重篤な障害を残したりする可能性のある危険な副作用です。すみやかな対応(服用中止、輸液療法、血液透析など)により腎機能の保護をはかり、回復の可能性を高める必要があります。
    原因医薬品としては、さまざまな種類の医薬品があげられますが、
    使用頻度の高い医薬品では高脂血症薬、抗生物質(ニューキノロン系)などが知られています。
2.早期発見と早期対応のポイント
  • 「手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む、」「手足がしびれる」、「手足に力がはいらない」、「こわばる」、「全身がだるい」、「尿の色が赤褐色になる」などの症状に気づいた場合で、医薬品を服用している
    場合には、放置せずにすみやかに医師・薬剤師に相談してください。
    また、医療機関を受診する際には、服用している医薬品の種類、服用からどのくらいたっているのかなどを医師に知らせてください
1.早期発見と早期対応のポイント
(1)副作用の好発時期
  • 医薬品の種類によるが抗生物質などでは投与初期に集中し、HMG-CoA 還元酵素阻害薬では数週あるいは数か月以降に発症することが多い。数年投与していても併用薬を変更した場合に発症する場合がある。筋痛やクレアチンキナーゼ※(CK)上昇などの症状に注意する。 ※ 2008 年4 月修正箇所
(2)患者側のリスク要因
  • 腎機能障害は薬剤血中濃度上昇のリスク要因でもあり、ミオグロビン尿の腎機能低下も不可逆的なものになりやすいことから注意を要する。服薬コンプライアンスの悪い患者は血中濃度が一定でなく問題が多い。感冒などのウイルス感染や脱水症状のある時期に発症することがある。運動負荷もリスク要因である。内分泌疾患では甲状腺機能低下症との合併例が報告されている。体調が悪く臥床が続いた場合には二次的に筋障害が大きくなり、予後不良となる要因である。なお、夏期には、脱水、熱中症に伴いCK 上昇がおこることがある。
(3)投薬上のリスク要因
  • リスクのある医薬品を複数用いることは発症の危険を大きくする。また薬物代謝酵素などにも注意して、併用により血中濃度が上昇しすぎないように配慮する。
(4)患者もしくは家族等が早期に認識しうる症状
  • 「手足・肩・腰・全身の筋肉が痛む」、「手足がしびれる」、「手足に力がはいらない」、「こわばる」、「全身がだるい」、「尿の色が赤褐色になる」などの症状に気づいた場合には、直ちに医師・薬剤師に相談するように指導する。
  • 横紋筋融解症は、骨格筋の融解、壊死により、筋成分が血中へ流出した病態である。
  • その際、流出した大量のミオグロビンにより尿細管に負荷がかかる結果、急性腎不全を併発することが多い。
  • また、まれではあるが呼吸筋が障害され、呼吸困難になる場合もある。
  • したがって血液透析などの適切な処置が必要となる。症状に気がついた場合には、直ちに受診するよう指導する。
2.副作用の概要
  • 一般に薬剤性筋障害は発見が早期であるほど予後が良いと言われている。筋障害が強いと、骨格筋より流出したミオグロビンによる腎障害が生じる。不可逆的な腎障害に進展した場合には永続的な血液透析が必要となるばかりではなく、播種性血管内凝固(DIC)、多臓器不全の合併から生命に関わる重篤な事態に至ることがある。
    まず横紋筋融解症を起こしやすい医薬品に関して十分な知識を持つことが肝要である。経口の抗生物質によるものなどは、投与初期の急性発症の場合もあり、このような事態を完全に予防することはできない。緩徐発症のものについては、定期的に血清CK 値や電解質濃度を測定することや問診により筋痛・筋力低下の有無を確認することが早期発見につながり、重症度の軽減に役立つことがある。本症の性質を考慮すると受診時ごとの医師による経過観察のみでは十分対応できない場合も考えられる。服薬する患者には、まれであっても起こりうる副作用に対して十分な情報を医師・薬剤師などさまざまなレベルで提供し、患者本人が自ら副作用予防に対処する自覚を促す努力が必要である。
    発症時の自覚症状としては、筋痛・しびれ・腫脹が生じ、筋壊死の結果として脱力・赤褐色尿(ミオグロビン尿)が生じ、腎不全症状が加わると無尿・乏尿・浮腫が生じる。発症は急性・亜急性・緩徐発症とその速度には症例差が大きい。筋痛・筋力低下の分布は下肢とくに大腿部などの近位筋が主体である。ときには全身性の場合もあり、呼吸筋・嚥下筋が障害される場合もある。多くの場合、筋痛が先行する時期があるので、軽症のうちに対応することが重要である。
(1)自覚症状
  • 筋力低下・疲労感・筋痛が主症状である。
(2)他覚的所見
  • 筋力低下・筋肉の圧痛・把握痛・ミオグロビン尿などがある。
(3)臨床検査所見
  • 検査所見でもっと重要なものは血中CK 上昇である。腎障害をきたす程度については、もともとの腎機能障害がある場合には比較的軽度の上昇でも腎障害が強くなる場合があるので念頭に置く必要がある。CK 上昇とともにLDH、AST(GOT)、ALT(GPT)も上昇する。筋症状がある場合には、CK 上昇の有無を必ず確認することが重要である。腎機能は必ず検査する必要がある。急性発症の場合には、ミオグロビン尿がCK 上昇に先立つ場合があるので問診には注意が必要である。
    ミオグロビン尿・ミオグロビン血症の診断は免疫抗体法が確実であるが、迅速診断は難しい。ミオグロビン尿の場合は、試験紙法において血尿・ヘモグロビン尿と同様の陽性を示し、尿沈渣にて赤血球を認めないことからヘモグロビン尿と区別は付かない。色調も鮮紅色から時間をおくと暗褐色になる。迅速な両者の鑑別が必要な場合にはこの色調が塩析により消失するかどうかをみる(Blondheim 硫安塩析法)。しかし、多くの場合は血液検査所見との組み合わせることにより鑑別が可能である。
    腎障害の評価が重要であり、急性腎不全に至っていない場合には輸液により腎保護を図る
(4)画像所見
  • CT スキャンで骨格筋が浮腫により低吸収化、またはMRI にてT2WI 高信号となる。所見は非特異的であり診断的価値は少ないが、異常所見が認められるときには経過観察に有用である。
(5)病理所見
  • 筋生検を行うと急性筋融解による筋線維の壊死・再生所見が認められる。
    他の疾患との鑑別診断が必要な場合には行うことがある。
(6)発症機序
  • 横紋筋融解症は比較的まれな合併症として知られてきた。ところが近年HMG-CoA 還元酵素阻害薬いわゆるスタチン系高脂血症薬が数多くの患者に使用されるようになってきてから注目されてきている。HMG-CoA 還元酵素阻害薬の効果については十分なエビデンスのあるものであり、従来の医薬品に比較して服用者の数が圧倒的に多いことからその副作用に関しても十分な注意が必要である。
    筋肉は代謝が活発な組織であり、多くの医薬品の影響を受けやすい臓器である。筋障害は筋線維壊死として現れることが多い。筋線維形質膜は興奮膜であり、膜電位の維持にはエネルギーが消費され、さらに筋収縮においてもエネルギー消費量が多い。筋線維が障害されると形質膜が破綻し、細胞外よりカルシウムが流入する。過度のカルシウムの存在は局所的に筋線維の過収縮を生じさせて、筋線維自体を物理的に破綻させる現象が知られている。破綻した筋線維は、全長ではなく局所的に壊死し、状況が良ければ部分的に再生する。ごく一部分の筋線維壊死は、日常的にも生じているが、広範囲に筋壊死が生じた場合には大量のミオグロビンなど筋細胞内成分が血中に流出して全身に影響が及ぶ。ミオグロビンは、尿細管内に沈着し、またミオグロビンから遊離したヘム構造体も直接作用して、腎尿細管障害を生じさせる。その結果、可逆性あるいは不可逆性の腎不全、DIC や多臓器不全などの重篤な全身症状も来しうることから横紋筋融解と呼び区別する。(図参照)
    医薬品が原因ではない横紋筋融解症は正常人においても激しい運動や局所の虚血・圧迫などでも生じるほか、代謝性ミオパチーや遺伝性筋疾患の特殊型などにおいて生じることが知られている。


医薬品ごとの特徴
  • 横紋筋壊死を生じる医薬品の種類は多岐にわたる。横紋筋融解症と関連が否定できない医薬品として添付文書にすでに記載され、症例報告のあるものの中で、比較的頻度の多い医薬品を中心に各医薬品についてその副作用の概略を述べていく。
@ HMG-CoA 還元酵素阻害薬
  • 現在、最も副作用報告の多い医薬品である。服用開始後数ヶ月を経過して徐々に発症することが多い。筋痛が先行することが多く、また末梢神経障害の合併もしばしば認められることが知られている。
    発症機序として詳細は明らかではないが、HMG-CoA 還元酵素阻害薬の作用として
    1. 形質膜内のコレステロール成分の減少による直接作用による、
    2. HMG-CoA からメバロン酸を経てゲラニルゲラニオール誘導体の減少を生じ、タンパク質のprenylation(脂肪酸を介したタンパク修飾の一種)の障害をきたす。このタンパク修飾は細胞内シグナル伝達・細胞周期・ミエリン化・細胞骨格蛋白動態など基本的な細胞機能に関係している、
    3. ゲラニルゲラニオール誘導体の減少から生じるコエンザイムQ10 の減少によりエネルギー代謝の障害が生じる、などの説があるが定説には至っていない。
    4. HMG-CoA 還元酵素阻害薬には多くの種類があり、アトルバスタチンカルシウム、プラバスタチンナトリウムシンバスタチンフルバスタチンナトリウム、ピタバスタチンカルシウム、ロスバスタチンカルシウムがある。
  • 横紋筋融解などの筋毒性は、すべてのスタチンで生じる
    1. 米国における調査ではスタチン服用者において筋肉痛は、2〜7%で生じ、CK 上昇や筋力低下は0.1%〜1.0%で認められる。重篤な筋障害は0.08%程度で生じ、100万人のスタチン服用者がいた場合には、0.15 名の横紋筋融解による死亡が出ていることになるという。
    2. 他の医薬品との併用、たとえばフィブラート系高脂血症薬、ニコチン酸製剤、エリスロマイシン、シクロスポリンなどの併用で頻度は上昇すると言われている。
    3. CYP3A4 で代謝されるアトルバスタチンやシンバスタチンでは、CYP3A4 を阻害するマクロライド系抗生物質との併用は注意を要する。
    4. フィブラート系高脂血症薬やシクロスポリンとの併用も薬物動態を変化させて血中濃度を上昇させ、横紋筋融解の危険を増加させるので特に注意が必要である。

    本剤の筋痛は用量依存性の要素が認められる場合もあり、減量あるいは中止が必要か慎重に判断する必要がある。筋毒性の程度にはかなりの個人差があり、筋痛、筋けいれん、筋力低下の組み合わせのほか、横紋筋融解症にいたるもの、CK 上昇のみで症状のないものなど程度は様々である。またCK 上昇がなくとも筋生検上、異常筋組織が証明される場合や筋萎縮、筋力低下を生じる場合があり注意が必要である。
    また、四肢末梢の違和感をともなう場合、またはCK 上昇がない筋力低下の中には、HMG-CoA 還元酵素阻害薬による末梢神経障害によるものがあることには、十分な注意が必要である。
    さらに、本剤は横紋筋融解以外の筋疾患が発症するきっかけになる場合が知られており、多発筋炎、皮膚筋炎、封入体筋炎、MELAS などのミトコンドリアミオパチー、McArdle 病、CPT 欠損症、悪性高熱などがあげられている。本剤を中止しても症状が軽快しない場合には、もう一度診断について検討する必要がある。
    治療に関しては、軽症といえども筋症状が出た段階で、HMG-CoA 還元酵素阻害薬を中止あるいは減量することがまず必要である。その後の用量については、症例ごとに適応を考えて判断する必要がある。横紋筋融解症が疑われた場合には、できるだけ早く中止する。腎機能障害がある場合には、初期においては輸液により腎保護を図ることなど、一般の横紋筋融解症の治療に準ずる。骨格筋症状の軽減・予防にコエンザイムQ10 の補充が有効であったとする報告もあるが、まだ一般的ではない。血中のユビキノンは低値であることが多いので今後の検討が必要なものと考える
A フィブラート系高脂血症薬
  • 高脂血症薬として用いられ、HMG-CoA 還元酵素阻害薬ほどではないとしても、横紋筋壊死の原因医薬品として重要なものである。
  • 使用開始より数ヶ月から2年程度までの期間に発症することが多い。
  • HMG-CoA 還元酵素阻害薬との併用は発症頻度を上げる。
  • 全身の筋脱力低下、筋痛、筋けいれん、ときにミオグロビン尿症を生じる。
  • 服薬中止後数日あるいは数ヶ月で回復する。
  • 非可逆的な腎障害を生じうることは他の原因と同様である。
  • 発症機序の詳細は明らかではないが、筋形質膜の不安定化を機序として考える説がある。
B ニューキノロン系を主体とする抗生物質
  • 抗生物質は、投与初期数日以内に急性に発症することから特に注意を要する医薬品である。ニューキノロン系抗生物質は、横紋筋融解をきたしたとする症例報告があり、直接的な筋毒性が示唆されている。
    感冒様症状がある場合などウイルス感染に伴う横紋筋融解も知られており、注意が必要である。(「4.判別が必要な疾患と判別方法」の項参照)他の抗生物質において、添付文書中に横紋筋融解症が記載されているものは後述のリスト(「8.主な原因医薬品一覧」)を参照して頂きたい。マクロライド系抗生物質のクラリスロマイシンではスタチン系高脂血症薬やテオフィリンなどの医薬品との併用例での症例報告がある。
C 抗精神病薬抗パーキンソン病薬
  • 抗精神病薬による最も重篤な副作用は、悪性症候群に伴うものが知られている。その詳細は、「悪性症候群」のマニュアルを参照して頂きたい※。
    ここでは、その概略を簡潔に述べる。 ※ 2008年4月修正箇所悪性症候群においては、しばしば横紋筋融解症を伴うが、軽症ではCK 上昇、発熱などを示すのみで治療により軽快する。そのまま放置した場合、筋強剛・振戦、頻脈・発汗・血圧変動などの自律神経症状、意識障害、呼吸促迫あるいは低酸素血症、白血球増多、代謝性アシドーシス、ミオグロビン尿などの全身症状を伴い、悪性症候群としてまとめられている。
    1. ハロペリドールなどのドーパミンD2受容体遮断作用の強い抗精神病薬において頻度が高い。
    2. 近年導入された非定型抗精神病薬は、ドーパミンD2 受容体遮断作用が弱く、セロトニン(5-HT)2A 受容体遮断作用が比較的強い特徴があり、従来からの抗精神病薬に比較して、錐体外路症状が少ない利点がある。しかしこれらの医薬品においても、悪性症候群は報告されている。
    3. 制吐薬であるメトクロプラミドやドンペリドンにおいても、悪性症候群の報告例がある。
    4. 悪性症候群は抗精神病薬の投与のみならずより広範囲な抗精神病薬や抗パーキンソン病薬投与中に生じることがある。特に抗パーキンソン病薬は、中枢神経系に対する作用について抗精神病薬と逆の作用を持っていることから、急激な減量・中止で悪性症候群を生じやすいことに注意が必要である。骨格筋リアノジン受容体蛋白に作用してカルシウム放出を抑制するダントロレンナトリウムが悪性症候群においても有効である。
  • 関連するものとして、抗うつ薬の服用などで生じるセロトニン症候群は不穏などの精神症状、腱反射亢進などの錐体路徴候、振戦、発汗過多、呼吸促迫などを生じ、症状に類似点があることから、悪性症候群との関連も議論されている。共通点も多い症候群であるが、相違点を挙げてみると、悪性症候群では発熱が通常38℃以上であり、筋強剛などの錐体外路症状が著明である。一方、セロトニン症候群では発熱が軽度であり、消化器症状やミオクローヌスと言われる不随意運動が著明である。これらの点が症候から見た相違点と言われている。
  • 悪性症候群は、抗精神病薬の開始当初あるいは増量時に多く生じるが、このような医薬品の変更のない状態でも生じうる。とくに感染、脱水症など全身状態の悪化している場合には、悪性症候群を生じやすい。悪性症候群の初期はCK 上昇のみであり、この時点で適切な輸液、ダントロレンナトリウムの投与、ブロモクリプチンなどの投与を考慮して観察する。悪性症候群を生じるときは、もともとの病状も増悪期である場合が多く、全身状態の悪化も加味して発症すると考えられている。発症中は精神運動興奮も合併し、治療に困難が多いことが知られている。米国では電気けいれん療法(electroconvulsive therapy: ECT)の適応症に悪性症候群が挙げられ
    ているのはこのようなことが背景としてある。
    悪性症候群からの回復後、再度抗精神病薬投与が必要な場合も多く、このような場合には約2週間の休薬期間が推奨されている。
D 麻酔薬筋弛緩剤
  • 全身麻酔中に横紋筋融解症を生じるものは、高熱・自律神経症状を伴い、悪性高熱として知られている。悪性高熱は、もともと何らかの筋疾患を持っている者、発症に至らずとも遺伝性筋疾患の保因者と考えられる者、高CK 血症などの素因がある場合に生じやすい。熱中症や運動時筋壊死の症状が認められた者も、リスクの高い者である。
    特発性高CK 血症患者の約半数には、リアノジン受容体蛋白にアミノ酸変異を持つことが知られている。横紋筋が収縮するときに筋線維表面の形質膜の電位変化が、筋線維細胞内カルシウム濃度の上昇をきたし、筋原線維が収縮する過程の中で、リアノジン受容体蛋白は細胞内カルシウム濃度を上昇させるのに重要な役割を持つ蛋白である。多くの遺伝子変異が報告されているが、その他の遺伝子異常でも生じることが知られている。家系に悪性高熱をきたした者のいる場合には特に注意を要する。
    本症は発症に気づかず無治療の場合には致死率70%に及ぶ病態である。古典的には呼気における二酸化炭素濃度の上昇、骨格筋の筋強剛、頻脈、高体温、アシドーシスなどが生じるとされている。
  • 原因となる全身麻酔薬としては
    1. サクシニルコリン(スキサメトニウム)などの脱分極型筋弛緩剤、
    2. 揮発性の吸入麻酔薬、例えばハロタン、イソフルラン、エンフルラン、セボフルランなどのハロゲン炭化水素やハロゲン化エーテル系麻酔薬が知られている。一方、比較的安全とされているのは、非脱分極型筋弛緩剤、一酸化窒素、静脈麻酔薬、局所麻酔薬、オピオイド系鎮痛薬、ベンゾジアゼピン系麻酔薬、バルビツール酸系麻酔薬などである。後者の中には症例報告レベルではあるが発症例も報告されており、絶対的なものではないことに注意が必要である。
  • 発症時には速やかに麻酔薬を変更し、人工呼吸は過呼吸とし、アシドーシスを補正し、リアノジン受容体蛋白による細胞内カルシウム放出を阻害するダントロレンナトリウムを投与する。これらの処置により致死率は5%以下まで低下してきている。
    いずれにせよ予防的対応が必要であり、全身麻酔前のCK 測定によるスクリーニングが通常行われてきている。本症の発症を確実に避ける方法がないことから、少しでも疑わしい場合は代替的な方法で麻酔を行うことを検討する必要がある。
    悪性高熱とは別の機序による筋障害として、非脱分極型筋弛緩剤を長期使用した場合に生じる重篤な筋障害には注意を要する。特に重症気管支喘息発作の場合に大量の副腎皮質ホルモンと併用した場合に頻回に生じうることが、よく知られている。重症型では横紋筋融解に至った症例も知られている。人工呼吸器による管理が必要な場合に、安易に非脱分極性筋弛緩剤を長期使用することは承認時には想定されておらず、さまざまな危険性が生じうることを確認すべきである。
  • (プロポフォール症候群)
    また、麻酔薬による骨格筋障害として静脈麻酔薬であるプロポフォールをあげなければならない。呼吸器装着時の鎮静や痙攣重積状態での使用など、次第に汎用されてきている医薬品である。特に小児において本剤使用時に横紋筋融解症、代謝性アシドーシス、低酸素血症、心停止などの症状をきたし、プロポフォール症候群と呼ばれている。筋強剛や発熱を欠き、悪性症候群とは病状が異なる。血清CK値は著明に上昇し、二次性の高カリウム血症も生じうる。骨格筋のみならず心筋の壊死も報告されている。
    本症の発症頻度はそれ程高くはないが、高濃度・長期に本剤を使用せざるをえない時には血清CK 値を頻回に測定し、血清CK 上昇時には本剤の使用を中止し保存的に治療する必要がある。
E 低カリウム血症などの電解質異常をきたす医薬品
  • 低カリウム血症の症状として、不整脈とともに重視しなくてはいけないものが横紋筋融解症である。低カリウム血症では、形質膜の興奮性が変化することより周期性四肢麻痺を生じることが知られているが、低カリウム血症が遷延化すると形質膜の破綻を生じて、筋線維の壊死が広範囲に生じ、横紋筋融解症をきたす。
    低カリウム血症をきたす医薬品としては、利尿剤、緩下剤、グリチルリチン製剤(甘草を含む漢方薬)、抗真菌剤であるアムホテリシンB、酢酸フルドロコルチゾンなどの副腎皮質ホルモンなどが知られている。医薬品ではないが、アルコール多飲のみで横紋筋融解が生じる機序も低カリウム血症を介している。
    一方低ナトリウム血症は、多くの場合骨格筋症状をともなわないが、まれに横紋筋融解をきたした症例が報告されている。チアジド系利尿剤を漫然と使用していた高齢者で脱水、低浸透圧、アルカローシスを生じて横紋筋融解に至っている。
    治療に関しては、服用の中止と輸液、電解質の補正が重要である。二次的な腎障害の予防も重要である。
F その他
  • 多くの医薬品が、横紋筋融解の発症時に内服されているが、詳細が不明なものが多い。頻度が高く添付文書にも記載されているものとしては、降圧剤のうちアンジオテンシンII 受容体拮抗剤、H2 受容体拮抗剤、プロトンポンプ阻害剤、各種の消炎鎮痛剤がある。それらの多くは、確かに服用中に横紋筋融解症を生じており、症例報告にもあげられている。しかし、頻度が少ないことと併用薬が多い場合もあり、どこまでが単独に筋障害をきたしたかについては十分な再評価が必要である。
    一方、症例報告などで現在まで十分に記載され、その筋毒性がかなり疑わしい医薬品をあげてみると意外と少ない。@〜Eにあげられていない医薬品で添付文書に記載があるものをあげると、シクロスポリン、タクロリムス、コルヒチン(痛風発作予防薬)、ジドブジン(抗HIV 薬・ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬:ミトコンドリアミオパチーを生じる)、オメプラゾール(プロトンポンプ阻害剤:筋痛・筋力低下であり横紋筋融解との関連は不明)などがある。
    今後の検索で、併用薬の中から関連が確認されるものが発見される可能性がある一方、筋障害の機序や頻度が明らかでない医薬品も多く残っていくものと考える。相互作用も、各々の医薬品の代謝過程に関与している場合や単一では生じない程度の弱い筋毒性であっても多剤が同時に投与された場合に生じることがあり、一義的にこれらの医薬品に対する対応を決めることは困難である。今後の検討が必要と考える


副作用の判別基準
  • 特に発症の経過は重要であり、また横紋筋融解症の頻度の高い医薬品については注意深く病歴を聴取する必要がある。服用開始後に発症した筋痛、高CK血症が医薬品の中止あるいは減量により改善した場合は、副作用の可能性が強い。
    麻酔薬や向精神薬のように随伴症状が認められる場合や、低カリウム血症を伴う場合のように特定の異常検査値がある場合は特定しやすい。
判別が必要な疾患と判別方法
  • 筋肉痛やCK 上昇をきたす疾患との判別が問題となる。
    まず、正常人においても運動後には筋肉痛が生じる場合には、しばしばCKの上昇を伴っていることが多い。血中CK 測定値の変動範囲は個人差が多いが、筋痛を伴わなくても正常上限の5 倍程度までは、しばしば上昇する。しかし、入院臥床などで安静を保つと、急速に改善し数日中には正常化するものである。したがって、安静臥床で改善しない筋痛、あるいはCK 高値は病的なものを疑う必要がある。また投与前のCK 値は、判別上有用であるので測定を心がける必要がある。
    なお、夏期には、脱水、熱中症に伴いCK 上昇がおこることがある。
    感染症が合併した場合には、薬剤性かどうか問題が生じうる。ウイルス感染、とくにインフルエンザ感染症では筋痛がしばしば生じる。横紋筋融解症をきたすものとしてはEB(Epatein-Barr)ウイルス、エコーウイルス、アデノウイルス、麻疹ウイルス、HIV などが知られているが、発症後20 日以内あるいは発熱後12 日以内に横紋筋融解を生じており、それ以降の横紋筋融解はまれであるという。
    HMG-CoA 還元酵素阻害薬においては、多発筋炎の発症あるいは増悪が知られており、横紋筋融解とは別の形での自己免疫を介した病態が知られている。この場合にはHMG-CoA 還元酵素阻害薬を中止してもそれ自体では病態は改善せず、ステロイド製剤の投与あるいは増量などの、免疫抑制作用を持つ治療法が必要となる。
    炎症性筋疾患、とくに多発筋炎やリウマチ性多発筋痛症は合併症として判別する必要がある。一方、骨格筋に炎症を惹起する医薬品も知られており、注意を要する。これらにはD-ペニシラミン(金属キレート剤:免疫調節薬)、シメチジン(H2 受容体拮抗剤)、L-ドーパ製剤(抗パーキンソン病薬)、フェニトイン(抗けいれん薬)、メシル酸イマチニブ(抗がん薬)などが知られている。これらの医薬品には横紋筋融解症が報告されているものがあり、判別が大切である。
    横紋筋融解をきたす筋疾患として、糖原病や脂質代謝障害などの代謝性筋疾患、ジストロフィン異常症やミトコンドリア異常症の特殊型、甲状腺機能低下症などの内分泌性疾患なども鑑別が必要となる場合がある。多くは経過から判別が可能であるが、HMG-CoA 還元酵素阻害薬は、その服薬中に筋疾患の症状は明らかになる場合があり、注意が必要である。
治療方法
  • 本症を疑った場合には、可能性のある原因医薬品を同定し、速やかに中止する。
    初期において、腎機能がまだ障害されていない場合は輸液を積極的に行い、1時間尿量を100 mL 以上に保つなど腎保護をはかる。
  • ミオグロビンによる二次的な腎障害の予防・治療が重要である。
    急性腎不全が進行した場合には、血液透析を行い回復を待つが、腎障害が不可逆的である場合もある。血漿交換を行い原因医薬品、血中ミオグロビンの除去を行っている症例もある。症例ごとに重症度に応じて治療法は検討しなければならない。とくに腎障害に関しては、専門医の関与が必要と考える。
    本症は、担当医が病状を把握して治療を開始した時点で重症化していた場合には、その後いかに治療を行おうと重篤な後遺症状を残す、または不幸な転帰を取ることが避けられない場合がある。したがって、早期発見の鍵は、患者自身の申告の早さによることを良く理解し、患者自身が病態を軽視しないように説明しておくことが肝要である。


【症例1】 60 歳代、女性
  • 慢性糸球体腎炎・胆石症、高脂血症
    使用薬剤:ベザフィブラート400 mg/日
    使用期間:17 日間
    併用薬:塩酸ジラセブ150 mg、ウルソデオキシコール酸600 mg/日
    投与開始6 日目、下肢脱力、筋肉痛があらわれ、投与13 日目には、近医に入院。起立不能、腎機能低下がみられた(sCr 8.2 mg/dL、BUN 110 mg/dL、CPK 27665 IU/L、K 5.3 mEq/L)。
    投与開始18 日目に投与中止。その後、転院し、血液透析を8 日間に計5回(3 時間/回ダイアライザーFBU110)受けたところ、自覚症状が改善した(sCr15 mg/dL)。
    投与開始31 日目には筋逸脱酵素の正常化が認められ、52 日目には退院した(sCr 9 mg/dL)。その後、136 日目の検査では、sCr 6.6 mg/dL。
【症例2】 70 歳代、男性
  • 急性気管支炎(肺癌)
    使用薬剤:トシル酸トスフロキサシン300 mg/日
    投与期間:1 日間
    併用薬:塩酸セトラキサート、塩酸L−エチルシステイン、プロナーゼ肺癌経過中、感染を併発し、トシル酸トスフロキサシンの投与を開始した。
    翌朝、トイレに起きようとしたが、全身の筋肉痛で金縛りにあったようで動くことができず、緊急受診。医薬品投与の中止により、症状は消失した。心電図には異常なし。


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