ペスト

=(英)plagur,(独)Pest=黒死病
  • 齧歯類の動物(野ネズミ・プレリードッグなど)の疾病であったのが、ノミをを媒介にしてヒトに感染、高熱と特異なリンパ節炎などを起こす悪性の感染症。
    免疫の異常から、血管の壁が破壊され、内出血が広がり、皮膚が黒くなり、1週化以内に死亡することが多い。手足の指先が黒くなる。
  • 法定伝染病の1つ(一類感染症)

病原体・・・ペスト菌
  • ペスト菌は世界の4カ所で生息している。
    クマネズミはペストに感染すると3日で死亡する。
    そのクマネズミの寄生していたケオプスネズミノミがペスト菌を保菌していると危険。
    クマネズミを刺したケオプスネズミノミが人間を刺すとペストに感染すると云われている。
    検疫所で調べた結果、日本でもケオプスネズミノミが見つかっている。しかし、まだペスト菌は保有していなかった。検疫制度はペストの大流行から始まった。

ペットがあぶない
  • 1996年8/17、コロラド州デルタ群に住む16歳の少女が左腕に痛みを訴えた。やがて痛みは腋下に広がり、感覚がマヒし、さむけと発熱を訴え、嘔吐した。8/19に地方病院で診察を受けた。診断はトランポリンから落ちて腕神経障害を起こしたもので、鎮痛剤を処方された。
    8/21、家で意識が薄れ、再び来院した。錯乱状態で、首の痛みと、触れると全身が痛むと訴えた。体温セ氏39.2、脈拍170/分、呼吸数50/分、血圧130-70mmHgであった。入院直後に呼吸が停止し、気道確保のため管を挿入した。血液の途抹染色で無数のグラム陽性双球菌(球菌が2こペアになっている菌種で、グラム陽性菌では肺炎連鎖球菌が疑われる)が見え、胸部レントゲン撮影では両肺浮腫が著明。セフェム系の静注を受けた後、敗血症と髄膜炎の疑いで上級病院に転院した。グラム陽性球菌による敗血症に対処した治療を行ったが、容体が急変しその日のうちに死亡した。
    8/23になって、8/21日に採取した血液と脊髄液の培養から同定不能のグラム陰性桿菌と肺炎連鎖球菌が検出された。8/26になって迅速微生物固定装置により、偽結核菌とペスト菌(Yersinia pestis)が見つかり、CDC(米国疾病管理予防センター)でペスト菌と最終確定した。
    患者が住んでいる近くで最近、多数のプレリードッグ(モルモットの一種)が大量に死んだ。この少女が飼っていたイヌ5匹のうち4匹とネコ3匹のうち1匹が、ペスト菌に感染した証拠が見つかった。(MMWR46(27):617-629,1997より抄訳)この症例はアメリカで1996年に起きた2例のペスト死のうちの1例です。

  • 1999年9月の米国中西部のある新聞によれば、野生のプレリードッグがペットや実験動物として売られているという。最大のお得意先は日本で、98年の1年間に5000匹以上も輸出したらしい。それはともかくとして、聞き捨てならないことが半ば公然の秘密になっている。販売(多分輸出)目的で船積みされたプレリードッグがペストで大量死したというものである。船積み業者の予定表によれば、大量死の2日前に出航する予定だった。米国では主要なメディアで公表されたが不思議なことに日本のメディアは全く報道していない。
    ペスト菌が感染する哺乳動物は少なくとも200種以上、ノミは150種以上に及ぶとされている。ペスト菌が感染した齧歯類とそれに巣食っているノミが過去に侵襲されたことのない地域に侵入すると、土着の齧歯類が大量死し、その新しい地域の人に腺ペストの流行を引き起こす。ノミが病気の齧歯類を噛み、次いで人を噛むとペスト菌が齧歯類から人に移される。不幸にして肺ペストにまで進展したときは、人口密集地では、空気感染により多くの患者が続発する」(吉川昌之介著「ヒトは細菌に勝てるのか」丸善より)




ペストで死者
  • 2014年、中国甘粛省酒和泉市政府は肺ペスト患者1名が確認されたと発表。
  • 患者は7/16に死亡。






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