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リン(P)



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リン(P) phosphorus
無機リン(IP) inorganic  phosphorus
  • 血清無機リンは、約12%が血清タンパクと結合し、
  • 大部分はリン酸やリン酸塩として存在する。

  • 近位尿細管からのリン酸の再吸収は、
    • PTH(副甲状腺ホルモン)で抑制される。


  • 約80%が骨や歯に存在している

  • 成人体内に約500g含まれ、
  • 80%は
    • ・リン酸カルシウム
    • ・リン酸マグネシウム
    として骨・歯を作る




含まれている食品
  • [牛乳][チーズ]
  • [肉][鳥肉][魚]
  • [穀類][木の実][豆]





検査目的・・・リン代謝異常の診断


検査値の判読で注意
  1. 小児で高くでる
  2. 日内変動がある
  3. 食事や運動の影響を受けやすい
  4. 偽性高P血症が起きるのは
    1. 高脂血症
    2. 高ビリルビン血症
    3. 高γグロブリン血症


基準値・・・・2.4〜4.3mg/dL

低値を示す(2.3mg/dL以下)原因には
  1. 低栄養
  2. アルコール多飲者
  3. 糖尿病性ケトアシドーシス時
  4. 原発性副甲状腺機能亢進症
  5. アルミニウム・Mg含有制酸剤
  6. 可能性がある疾患
    1. ビタミンDが欠乏or作用不全
    2. くる病
    3. 慢性下痢
    4. 腫瘍性骨軟化症
    5. ファンコニ症候群
    6. 吸収不良症候群
    7. 敗血症
    8. アテコールアミン過剰
  7. 薬剤性
    1. ステロイド
    2. シスプラチン
    3. シクロスポリン

高値・・・・4.3mg/dL以上
  1. 腎不全
  2. 副甲状腺機能低下
  3. 脱水
  4. 溶血
  5. 横紋筋融解
  6. アシドーシス
  7. 甲状腺機能亢進症
  8. 異化亢進
  9. ビタミンD中毒
  10. 可能性がある疾患
    1. 悪性高熱症
    2. 偽性副甲状腺機能位低下症
    3. 成長ホルモン過剰症







リンの存在
  • リンは体内に約600g存在し、
  • その約85%はヒドロキシアパタイトとして骨に蓄積されている
  • 残りはATPなどとして細胞内に存在。
  • 細胞外液中に・・・約500mg存在する。



リンの吸収
  • 1日のリン摂取量は約800mg〜2000mgであり、ビタミンDの存在下において腸管からの吸収が亢進する。



リンの排泄
  • 腎で排泄がコントロールされている
  • 副甲状腺ホルモンと活性型ビタミンDにより腎でのリン再吸収が低下する。





リンの機能
機能
  • @骨と歯の形成
    A酸塩基平衡
    A核酸(DNAやRNA)の成分
    Cエネルギー産生・・・
    • エネルギー変換酵素(ATP)の成分。



骨・歯などの硬組織を作る
  • 血液中のリン酸塩は酸やアルカリを中和する。

  • リン脂質・核酸の成分である


  • 糖質代謝を円滑に進める

  • ATPなど高エネルギーリン酸化合物をつくり、エネルギーを蓄える。

  • リンは日常の食品中に十分含まれ不足したりすることはない。

  • リンの摂取率が多すぎるとカルシウムの吸収を悪くする













<1>欠乏症:
@低リン酸血症
A過敏症
B衰弱
C血球異常
D胃腸管と腎臓の機能障害

<2>毒性:
腎不全における高リン酸血症
 ・歯が弱くなる
 ・骨折しやすくなる。





欠乏症
リン酸二水素カリウムをリン1.0g/日の供給のために経口投与。
またはリン0.5g/日の供給のために被経口投与







有機リン農薬の中毒症状
  1. 家庭用の農薬で多く使われているのが有機リン化合物。
    安価で効き目が強い。
    • だが最近は慢性中毒が指摘されている。
    • 海外では使用が禁止されている国も多い。
  2. 有機リン化合物は精神・神経障害を引き起こすことが知られており、わずかな量でも長期間吸い続けると慢性有機リン中毒になる。
  3. (症状)は
    1. 倦怠感
    2. 頭痛
    3. 肩こり
    4. めまい
    5. イライラ
    6. 落ち込む
    などの・・・・不定愁訴
  4. 更年期障害神経症うつ病と症状が似ているため分かりづらい
  5. 農薬を吸った直後に症状が出るとは限らない
    • 気づかずに吸入し続けて慢性中毒になることもある。
      人体が有害物質を取り込むのは約8割が肺からの吸入、食物からは1割に満たないとの研究報告もある。
      散布の方法を誤れば中毒のおそれがある。
      健康被害は農薬の使用者だけに限らない。
      農薬がまかれた近所に住む住民に被害が出ることもある。
      高層マンションの上階で使用された農薬が風に乗って飛散することもある。
      ガーデニングでは農薬の使用がずさんになりやすい。
      しかも、農薬を使わずにガーデニングを楽しむのは難しい。
うつ
  • 群馬県に住む未成年者が相次いで、 になった
    同時に有機リン化合物の慢性中毒に見られる瞳孔機能の異常が見られた。

  • そこで、有機リン中毒の治療を施した結果、[うつ]などが治ったという。
    石川哲・北里大学名誉教授は「有機リン化合物が精神を制御する脳内物質を狂わせ、脳機能の一部を変調させている可能性は高い」と指摘する。
  • 石川名誉教授は2005年3月に厚生労働省研究班で、有機リン化合物が神経や免疫、内分泌に障害をもたらし、特に小児への影響は未来に重大な問題を引き起こす可能性があると結論づけた報告書をまとめている。
    群馬県は全国に先駆けてラジコンヘリコプターによる有機リン系農薬の空中散布の自粛を求めることを決めた。
    2006.5/29《日本経済新聞》




有機リン化合物による・・・
慢性有機リン中毒
▽有機リン化合物は有機リン農薬の散布などが原因で吸い込むことが多いが、自動車の内装材からも発生する。
  • 樹脂に可塑剤や難燃剤が含まれているから。
  • 有機リン化合物はニオイが無いので気づかないうちに症状が悪化することもある。


▽VOC
  • シックハウス症候群で問題になった「VOC(揮発性有機化合物:ホルムアルデヒドやトルエン)」のようにニオイがあれば、換気などに気を付けることが出来る。
    農薬などに使われる有機リン化合物の慢性毒性を懸念する声が上がっている。
    リンにはもともと体内にある安全なものから、工業的に作られた毒性のあるものまである。


サリン
  • サリンも有機リン化合物の一種。
    プラスチックなどの添加剤として使われるのも農薬とは別の有機リン化合物


有機リン剤は、
アセチルコリン分解酵素活性を阻害する
  1. そのため、迷走神経終末や神経筋接合部にアセチルコリンが蓄積し、
  2. 呼吸筋麻痺・呼吸中枢抑制・分泌過多による気管支ケイレンを起こして呼吸麻痺を引き起こす。
    • 有機リン剤
      症状
      • 唾液・気道分泌過多
      • 肺水腫
      • ピンポイント縮瞳
      • 筋ケイレン
      • 心筋伝導障害
      • 呼吸筋麻痺
      治療 硫酸アトロピン:アセチルコリン効果を抑制
      PAM
      (2-pyridine aldoxime methiodide):

      • 有機リン系農薬の解毒剤である。
      • 2-ピリジン-アルドキシム-メチオジドの略称。
      • 一般名はプラリドキシムヨウ化メチル。
      • サリン中毒患者にも用いられた。
      • アセチルコリン分解酵素の活性を回復させる


パラコート/ジクワット・・・除草に使われる。
  • 活性酸素産生、脂質の過酸化によって、
    • タンパク・細胞膜障害
    • 粘膜腐食を引き起こす。
    パラコート/ジクワットの中毒症状
    1日前後 ・嘔吐、
    ・口腔や消化管の粘膜がビラン、または潰瘍。
    2〜3日目 ・肝障害
    ・腎障害
    ・副腎障害
    ・肺水腫
    ・出血
    ・不整脈などが出現する
    3〜10日目 ・肺線維症
    ・間質性肺炎など








2011年、大塚製薬工場は体内のリンを補う補正用電解質液「リン酸Na」を発売。リンを補充するためにリン酸カルシウム補正液を投与すると、同時にカリウムが増加することが避けられなれず、高カリウム血症が発生する懸念がある。

体内のリンの低下は神経障害心筋骨格筋障害などの原因になる

特に低体重で生まれた子供はリンの積極的な補給が必要とされる。




の新薬
2013年、ゼリア新薬工業は腎臓からリンが体外に過剰に排出されることなどで起きる「低リン血症」の新薬の製造販売承認を取得した。
製品名は「ホスリボン配合顆粒」
患者は1日に体重1kg当たり20〜40mgの粒を飲む。
50kgの患者の場合・・・1〜2gを摂取する。
低リン血症が長期に続くと骨の成長に支障が出る。骨の変形や低身長、筋力低下などの症状が出てくる。
国内患者数は3500〜7000人と推定。





中国ギョーザ中毒事件
  • 2007年12月〜1月にかけて、中国河北省の天洋食品が製造した冷凍ギョーザを食べた千葉県と兵庫県の計10名が吐き気・下痢などの中毒症状を訴え、女児1名が一次意識不明の重体になった。
    毒性の強い有機リン系殺虫剤のメタミドホスが検出された。
    製造元の天洋食品が2008年6月までに回収したギョーザを、河北省の複数の鉄鋼メーカーに大量配布した。そのギョーザを食べた従業員や家族が中毒症状を訴えていることが2009年1/24分かった。
死因
  • 有機溶媒の誤嚥による肺炎と気道分泌過多に呼吸筋麻痺が合併した呼吸障害
  • 硫酸アトロピン→では筋線維性攣縮や筋力低下を防ぐことができないので、気道確保・換気の保持・酸素の投与が大切。






山の土というのは窒素・リン酸・カリがほとんどありません

それなのにあれほど草木が元気に育ちます。
ということは科学の常識が実は違うのではないのか?
という疑問が生じます。

要は根が這って生きやすい、酸素が入っている土をつくってやればいいのではないかと思うのです。孟宗竹の落ち葉のところは一番いい土になります。根粒は最低で11年生きると言われているので、根粒菌を利用してあげるとあとはもう何もいりません。人間が悪さをしなければ、土壌菌、バクテリアが植物を育てていきます。

自然の山には耕作する人がいません。
山に入ってミミズを探すのは容易ではありません。
でも人間の畑の下にはミミズがウヨウヨいます。

実はミミズは未分解の有機物を分解するためにいるのです。
山でミミズを見かけないということは、山にはそれほど未分解の有機物が少ないということです。

枯れたものを土の上に載せると畑はどうなるでしょうか?
虫が来なくなります。

植えている野菜の根元に取ったばかりの青草を置くと、2日もすればアブラムシがいっぱいやってきます。青草を取り除き、代わりに枯草を置くとその虫はどこへ行くのか?いなくなります。
ですから雑草を乾燥させ、作物の脇に置いてみてください。
(中略)

窒素肥料を作物に10kg施しました。
ではその作物は窒素を何キロぐらいつかうでしょうか?
10kgと思う人はだれもいないでしょう。
5kgと思う人もいませんね。
想像がつかないと思いますが、10kgの半分はガス化して、大気汚染の原因の1つになっています。
残り5kgの半分は土壌が取ります。
土の中には未分解有機物がいっぱいあります。
植物の根の残渣などです。これらが発酵するには窒素が必要です。あと2.5kg残っています。それを作物と雑草が奪い合います。雑草が少し優性で、作物は約1kgしか吸収していません。ちょっとした工夫をすれば1kgぐらいはマメ科の作物でできます。
(木村秋則著「リンゴが教えてくれたこと」p161〜)

農作物の花や実を大きくする効果があるので、肥料に使われる。



肥料化
2011年、太平洋セメントは、下水からリンを安価に回収し肥料原料として利用する技術を開発した。

リンは人が流した小尿や大便の中に含まれている。

下水処理場で汚泥を分離した後の排水からリンを回収する。


ブタの糞から
2013年、日立造船が、宮崎大学などと共同で、豚の糞からリンを取り出す技術の事業化に乗り出す。
未利用の豚堆肥はリン鉱石に換算すると18万d。
日本の輸入量の半分に相当する。




リンが無くても生きる細菌?
・・・間違いだった
  • 2012年、米国とスイスの国際研究チームは、2010年にNASA(米航空宇宙局)などが公表した“元素のリンが無くても生きる細菌がいる”との報告は間違いだとする論文を7/9のサイエンス(電子版)に発表した。
  • リンは生命の維持に不可欠とされ、NASAが発表した当時は大きな反響があった。
  • NASAの研究は、リンの変わりにヒ素を使って遺伝子の元となるDNAを作る細菌がいるという内容で、2010/10月のサイエンスに掲載された。
  • そのため、リンの無い天体でも生命(地球外生命体)が存在する可能性があると大騒ぎになった。
  • 今回の報告は、米カリフォルニア州の塩湖に住む特定の細菌を調べた。
  • 研究1:
    • ヒ素が多くてリンが少ししか無い環境でも育つことはできるが、リンが全く無い場合はリンの代わりにヒ素を使っても生きられなかった。
  • 研究2:
    • リンが無ければ生命活動を維持できないことが分かった。


肥料のリンが不足すると・・・脂質で
  • 2013年、理化学研究所の斉藤和季グループディレクターと岡咲洋三研究員らは、肥料のリンが足りなくなった植物が、代わりに脂質を作ってやり過ごしているとする報告をまとめた。
  • 成果は2/27のネイチャーコミュニケーションズ(電子版)に掲載。
  • リンは植物の細胞膜やDNAなどを作る材料になる
  • 土壌中のリンが不足すると細胞膜がうまく作れず、育ちが悪くなるとされてきた。
  • 研究チームはリンが少ない土壌で育てたシロイヌナズナの細胞膜を含んだ組織を調べた。
  • 有機化合物を網羅的に調べるメタボローム解析をしたところ、これまで植物では知られていなかったグルクロン酸脂質を発見した。
  • グルクロン酸脂質によく似た別の脂質を作るために必要な3つの遺伝子を調べたところ、SQD2という遺伝子がグルクロン酸脂質を作るために必要だった。
  • イネをリン不足の乾姜で育てると、グルクロン酸脂質の量が約6倍になった。
  • SQD2遺伝子をうまく働かせることで、リン肥料を節約してもよく育つ可能性がある。







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