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| 関連情報 |
専門病院 |
| ダビンチ | 米社が開発した手術ロボット。世界中で10000台が稼働中(2009年まで)。 臓器が立体視された画像(3D画像)を医師が見ながら操作する。 前立腺ガンや子宮ガンの治療に使われている。 ダヴィンチは米ナスダック上場の米イントゥイティブ・サージカルが製造している。ロボットの腕の先に内視鏡や電気メスなどを取り付けて使う。 1990年代、戦場で傷ついた兵士を米国本土や空母から医師が遠隔操作で手術するという発想から開発を進めた。2000年に米国で承認。米国では前立腺ガンの手術の7〜8割がダビンチで実施されている。 2009年11月国の承認を得て、2010年にJ&Jが発売する。欧米に遅れているのが日本の医療機器。 ダビンチ手術では執刀医は患者から2〜3b離れた操作台に座り、内視鏡が映し出した3D画像を見ながら手元のコントローラーを手で操作し、足のペダルでメスに電気を流す。 前立腺は狭い骨盤内の奥深いところにあり、腹腔鏡手術の長い鉗子で扱うのは難しい。前立腺を覆う膜には神経が網目状に走っていて、手術で傷つけやすく、勃起障害や失禁などの合併症のリスクも高い。ダビンチでは合併症を防ぎながら精密な手術が容易にできる。 通常の手術はルーペを使って患部を拡大するが、倍率は2〜3倍が限度。ロボットアームはぶれがないため倍率を10倍まで上げられる。そのため患部の見やすさが良くなる。さらにダビンチのアームの可動域を広げるために、臓器と臓器の間にガスを注入するので血管が傷ついてもすぐに止血できる、 |
| 3D | 2010年、国立成育医療センター、アロカ、東京大学のチームは、体内の臓器や胎児の様子を3D映像としてリアルタイムで表示するシステムを開発した。 超音波を使って裸眼で(特別なメガネが無くても)3D映像が見られる。 胎児をあたかも手で触れるように空中に浮かんで見える。 |
| 汎用OS | 2001年、筑波大学の磯部大吾郎講師らはロボットの腕や脚を柔軟に制御する基本ソフト(OS)を開発した。関節の数が変わっても各関節を協調して動かし、所定の作業をこなす。 作業中に関節の一部が壊れてもうまく対処できるという。 手足の長さが違うロボットの制御に共通して使える。技術移転会社の筑波リエゾン研究所(茨城県)を通じて、応用を目指す。 開発したOSは関節の数が増えても、その動きを制御するのに同じアルゴリズム(計算手順)を使う。このため、ヒトやタコ、ヘビ型と異なるタイプのロボットで汎用的に使える可能性がある。 各関節の動きを並列処理するアルゴリズムを見ながら、微妙な軌道修正の指示を出す。シミュレーションでは20関節の腕をほぼリアルタイムで動かせた |
| 指先大 | 立命大学やオムロンなどのチームは、内視鏡よりも患者への負担が軽くなる指先大の医療ロボットを開発した。 牧川方昭・立命館大学教授らが開発したのは、長さ2cm、幅1cmの小型ロボット5種類。照明、カメラ、位置センサー、患部を焼き切るマイクロ波照射、薬の運搬というように役割分担している。体の外から磁場を発生させてロボットを操作する。 ウサギを使って実験した結果、太ももの小さな切り口から入れたロボットが隙間を通って肝臓まで到達できた |
| 手術 | 2005年、東京大学と財団法人NHKエンジニアリングサービス(東京世田谷区)は共同で、脳内の深部で血管縫合などができる手術用ロボットを開発した。操縦桿で鉗子など手術道具を遠隔操作する方式で、医師が直接手で扱うよりも長時間にわたり精密に動かせ、安全性が高い。 ロボットは細長い棒状で、先端部は極細の血管を縫合できる直径3.5mmの鉗子を組み込んだ「手」になっている。患部を精細に捕らえる「目」としてハイビジョンカメラも搭載した。 鉗子は内部にワイヤを通してあり、これを引っ張って開閉する。 ワイヤを巻き上げるモーターなどを小型化した。 実際の手術では患者の頭部を切開した直径4cmほどの穴から鉗子を2本差し込む。医師は金良が撮影した立体画像を見ながら手術台の脇で操縦桿を動かし、血管縫合のほか、ガンの切除などもできる。 一般のカメラより画質が約8倍高いため、極細の脳血管でもクッキリ見える。 ロボットは操縦桿の動きの1/10〜1/20に縮小されて動作する。 頭皮から深さ9cmにある脳深部の血管を何カ所も縫合する手術は、トップレベルの熟練医師でも非常に困難とされる。 |
| 関節4mm | 関節4mmのアーム 「直径4mmの関節をたくみに動かすロボットアームを、東京大学の樋口俊郎教授らが開発した、小さな空間にも入り込める超小型の機械点検ロボットや内視鏡などに応用できる。 |
| ウサギで 治療実験 |
立命館大学の牧川方昭教授と京都大学は、体の中に微細なロボットや機器を入れて、その場で治療したり人工臓器のような役割をさせる実験を始めた。寄生虫をまねた幅1a高さ1a奥行き2aのマイクロロボットを開発。生体マニピュレーターや薬剤タンク、マイクロカメラ、光デジタル通信を搭載している。 |
| 遠隔手術 | 2008年3月、東京慈恵会医科大学が開発した手術ロボットを使い、九州大学とタイのチュラロンコン大学を結んだ遠隔手術の実証実験に成功した。九州大学からタイにあるロボットを操作して、遺体からリンパ節を摘出することに成功した。軟らかいゴムのような内視鏡を口から入れる手法(NOTES<ノーツ>)では世界初の成果。 通常の内視鏡手術やこれまでの手術ロボットでは、体の3カ所に穴を開けて金属製の硬い内視鏡を入れる。 ところが、NOTESでは軟らかい内視鏡を口から入れて、消化器官を手術できる。さらに胃に小さな穴を開けて臓器と横隔膜の間の空間である腹腔内に内視鏡を入れて肝臓や胆嚢を手術できる。 |
| プロトコル | 産業技術総合研究所と米ハーバード大学などは手術ロボットと、コンピューター、センサーなどをつないで情報をやりとりするのに必要な標準技術を開発。そのためのプロトコル『Open
IGTLink』をインターネットで公開している。 「医療版のリナックスを目指す」と鎮西清行・産総研治療支援技術グループ長は語る。 |
| 基盤ソフト | 2010年、産業技術総合研究所はロボット開発を支援する基盤ソフトウエア(RTミドルウエア)も最新バージョンを開発した。 国際標準化団体であるOMGの公式標準仕様に準拠したのが特徴。 ロボット研究者らに配布を始めた。 ロボットのセンサーやモーターなど様々な機能のソフトを通信ネットワーク経由で自由に組み合わせて連携させる共通基盤。 まず、プログラム言語「C++」版を開発した。 「Java」版、「Python」版も今年中に開発予定。 |
| カードで | GMR(Giant Magneto Resistive effect) 2008年、米ユタ大学のグループは血液や尿から数分で病気を診断できる新型装置を試作。 強大磁気抵抗効果(GMR)の原理で動くセンサーを搭載したのが特徴。 この装置をカードに埋め込めば、クレジットカードのようにカードリーダーに通すだけで、病気を診断できる。2年以内に動物実験に入る予定。 |
| 患者ロボット | 岐阜大学と水の技術研究所が共同で「患者ロボット」を開発した。背中を丸めてうつろな目つきをしたり、なめらかな動きで手振りを交えて重症筋無力症など神経疾患の症状を再現する。 “最近とても疲れやすいんです”と医学生の質問にロボットが眠そうな声で答える。 医学生はロボットを使うことで珍しい症例の診察を経験できる。 岐阜大学医学部には、患者ロボット以外にも、臓器をマネキンに投影し人体内部を立体的に観察できる「バーチャル解剖模型」や、質問の不備を指摘してくれる問診シミュレーターなどの教材がある。 |
| スーツ | スーツ型のロボット 2010年、東京大学の國吉康夫教授らのチームは、多数の触覚センサーを埋め込んだスーツ型(首〜つま先まで覆う)ロボットを開発した。 伸縮性の強いスポーツ用スーツの下にウレタンとセンサーを埋め込んだ。厚さは5mmで、腰につける計測装置を含めた重量は約3kg。人や物体に接触したときのウレタンの変形具合から圧力感知する触覚センサーを1856個、姿勢を感知するセンサーを15個つけた。 |
| 歯科の患者 | 2010年、歯科治療の実技に使うロボット。 昭和大学とテムザックが開発。名前は昭和花子。 歯学部の学生が歯を削る「タービン」を口に入れると、患者ロボットは「痛い」と訴え、学生は「大丈夫ですか?」と話しかける。ロボットは言葉を発し、痛いと感じれば首を振る。つばを飲み込むときに起きる舌の動きや咳き込む動きも再現する。患者の口が疲れてきて閉じようとする「開口疲労」も採用。 |
| 空気圧で | 鉗子操作 2010年、東京工業大学の川嶋健嗣准教授と只野耕太朗助教らは、臓器をつまんだ感触が伝わる遠隔手術用のロボットシステムを開発した。手術器具の鉗子などを空気圧で操り、同時に微妙な手応えを検出する仕組み。 外科医らが自らの手を動かす感覚で、離れた場所の患者を手術できるようになる。 開発したロボットシステムは、空気の入った風船と水風船をつつくと、違いが実感できるぐらいの精度を達成。 全体は、外科医の操縦桿に相当する「マスターマニピュレーター部」と、器具が動いて患者を手術する「スレイブ部」で構成した。 手術器具は鉗子などを想定。 血管をつまんだり、糸をひっぱたりできる。 外科医側の画面に鉗子の様子を中継、映像を見ながらマスター部を操作して鉗子を動かす。 スレイブ部に独自開発の空気圧駆動を採用した。 鉗子の先で患部をつかむとその力が空気の詰まったシリンダーに伝わる。空気圧の違いを検出して電気信号に変換し、マスター側の操縦桿に人工的な手応えを再現する。 最小で約0.2ニュートンぐらいの力を手に伝えられる。 わずかに触れた感覚も分かる。 引っ張りすぎて手術用の糸を切ってしまったり、臓器に傷つけるなどのリスクを低減できるという。 手術器具の先に特別なセンサーなどがいらないため、余分な洗浄などが不要で使いやすい。東京医科歯科大学の腫瘍外科チームが試作器でテストしたところ、切除した部分を糸で縫合する作業がうまくできた。 現在は、マスタースレイブ型の手術ロボットとして米ベンチャーのイントゥイティブ・サージカルが製造している「ダヴィンチ」が欧米や韓国などで普及し始めている。 |
| 感触 | 触れた感触が分かる 2010年、慶応大学は臓器や血管に器具が触れた手応えを医師が感じながら手術できるロボットを試作した。 開発したのは理工学部の大西公平教授と医学部の森川康英教授らのチーム。内視鏡で体内を観察しながら手術するロボット。 |
| ニオイを | 嗅ぎ分けるロボット 2010年、東京大学の竹内昌治准教授と神崎亮平教授らは特定のニオイを嗅ぎ分けられるロボットを開発した。 成果は科学アカデミー紀要(電子版)に掲載 昆虫が持つニオイを感じるタンパク質を使い、様々なニオイの中から特定のニオイを嗅ぎ分ける。実験では4種類を区別できた。 ロボットはヒトの上半身のような形状で高さ45cm。 |
| 内視鏡支援 | 手ぶれしない 2011年、産業医科大学の久米恵一郎准教授らは、大腸の内視鏡検査を支援するロボットを開発した。ゲーム機感覚で操作できる。 内視鏡は大腸ガンや胃ガンの検診で、手術に使われる。現在は、医師が内視鏡の操作部分を左手に持ち、本体は右手に持ちながら終始断ちっぱなし姿勢を余儀なくされる。 大腸の内壁を押さえて内視鏡を挿入するため患者には痛みや不快感が生じることが多く、医師の習熟度によって影響される。 実験では、医師は離れた場所で、内視鏡から映し出される画像を見ながらアームを動かす。アームは前後、360度の回転が可能。大腸の最奥部まで挿入するのにかかった時間は10分だった。 |