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サリドマイド



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難病に効果
腫瘍壊死因子(TNF-α)という物質の生産をコントロールする作用
  1. TNF-α』はリンパ球などから分泌され、免疫機能を強め、ガン細胞などを殺す働きがある。だが、多く出来過ぎると逆に様々な悪影響を及ぼす。
      例えば、
     @ガン結核などの末期にやせ衰える『悪液質』。
     A糖尿病の治療薬インシュリンが効かなくなる『インシュリン抵抗性』
     B免疫が自分自身の体の一部を外敵と誤解して攻撃する『自己免疫疾患』。
     C失明の原因やガンへの栄養補給路になる血管が出来てしまう『血管新生』
     D発ガン、ガンの転移、
     Eエイズウイルスの複製など
  2. サリドマイドはこれら(TNF-α)の悪影響を抑えることで、50以上の病気の治療に期待出来るという。
    サリドマイドには、右手と左手のように鏡に映すと対称な2種類の物質がある。動物実験で胎児に副作用があるのは左手型だけの性質とされ、これらを分離して使えば悲劇は起きなかったという説がある。
    だが、東京大学分子細胞生物学研究所の橋本祐一教授は「純粋な一方のみでも薬禍は避けられなかった」と見る。この2つはお互いに変わりやすく、橋本教授らの実験によれば、純粋なものも体内のような条件で約10時間経過すると半々に混じったものになった。橋本教授らは副作用に関係しているらしい部分の形をいろいろ変え、細胞のTNF-α生産に及ぼす作用がサリドマイドより強い物質をいくつか探し当てた。胎児への副作用は無いと期待出来ると言う。
    米製薬会社セルジーン社は妊娠する可能性がある女性には絶対服用させないとい条件でサリドマイドをハンセン病の治療薬として米食品医薬品局(FDA)に申請している
結節性紅斑
  • 1960年代に薬害事件の原因となり、販売が禁止されたサリドマイドが、様々な病気に効くことが分かってきた。サリドマイドは53年にスイスで初めて合成された睡眠薬、鎮痛剤としてドイツ・英国・日本など46カ国で発売された
    だが各国で手足などに障害がある子供が多く産まれ、61年ドイツのウィデュキント・レンツ博士が妊娠初期のサリドマイド服用が原因と警告。市場から姿を消した。
    新たな薬効は65年、イスラエルで偶然見つかった。ハンセン病患者に鎮痛剤として処方したところ、手足にコブ状の腫れが出来て痛む、結節性紅斑という症状が12時間で消えたという。
多発性骨髄腫
  1. に個人輸入
    妊婦が服用し、胎児の手足に重い障害を残した「サリドマイド」が再び論議を呼んでいる。抗ガン剤として期待される一方、「悪魔の薬」と呼ばれた薬剤の製造・販売を目指す製薬会社は国内にはない。ガン患者はやむなく大量に個人輸入するが、薬事法の規制外で安全対策は不十分。
    「サリドマイドを承認申請するように国から製薬会社に働きかけてほしい」。多発性骨髄腫の患者らで作る「日本骨髄腫患者の会」(東京都小金井市)は2002.10/28、厚生労働省に要望書を提出した。
  2. 個人輸入44万錠
    「妊婦が服用し、胎児の手足に重い障害を残したサリドマイドを抗ガン剤などに使用する為に2002年度は前年度の3倍にあたる約44万錠が個人輸入されていたことが厚生労働省研究班の調べでわかった。妊婦などの誤飲を防ぐために飲み残しのサリドマイドを回収している医師は4割のみ。
    研究班は使用の可能性のある医師155人にアンケートを配布したところ、126人が使用していた。
    患者が死亡するなどで飲み残した薬をすべて回収していたのは55人。」
  3. 治療薬に
    2008年10/3、厚生労働省薬事・食品衛生審議会は、血液ガンの一種「多発性骨髄腫」の治療薬として承認を答申した。米国など10数カ国で承認している。
  • 移植片対宿主(GVHD)









「旧厚生省は1957年に睡眠薬、その後胃腸薬としても製造を承認した。「副作用が少ない」などと宣伝されたため、多くの妊婦が服用した。世界10数カ国でも同時期に発売されたが、手足に障害を持った子供が相次いだため、日本では62年に販売中止。
ところが、血管を新しく作る働きを抑えることで障害の原因になった副作用が、ガン細胞の増殖を抑える可能性があるとして注目された。





妊婦が服用すると胎児に影響を及ぼし薬害を引き起こしたサリドマイドは評価難しい薬剤。
グルタミン酸をもとに合成されたサリドマイドには、構成元素が同じでも右手と左手の関係のように立体構造が異なる2種類がある。立体構造の違いから生体内での振る舞いが異なる。当初、右手型のサリドマイドに睡眠作用があり、薬害を起こす原因は左手型にあると言われていた。しかしこれは現在、誤りだと考えられている。
東京大学分子細胞生物学研究所の橋本祐一教授は「サリドマイドは体の中で、右手型と左手型が常に入れ替わっているようだ」と語る。
たとえ、右手型だけを飲んでいても、薬害は発生していた可能性がある。
そもそも左手型に原因があるとした動物実験には再現性が無く、発売中止とともに検証が遅れた。
マウスの実験で毒性が無くてもニワトリやサルで異常が発生するなど、動物によって結果が異なる。
サリドマイドが作用する仕組みの解明がなぜ難しいのか?
これまでの研究から、サリドマイドそのもの自体が働くのではなく、体内で分解された数々の成分が、複雑に絡み合って作用しているためらしい。
免疫の活性化や抑制、新しい血管の形成阻害など多岐にわたる機能が見つかっていると言われているが、どの成分がどのように働いているかは不明だ。



SMUD=サリドマイド使用登録システム
厚生労働省は2006年6/11、輸入するすべての医師に対し、患者情報を登録することを義務づける方針を固めた。サリドマイドに関しては、臨床現場で関係学会が作成した適正使用ガイドライン遵守されていない事例があり、薬剤管理がずさんなため、薬害の再発防止のため使用状況を常時監視できる体制を目指している。

SMUDは厚労省の研究斑が開発し、全国の国立大学病院でつくる大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)のホームページ上で運営される。
SMUDへの登録と同時に患者は日本臨床血液学会にも登録される。





サリドマイドの副作用
(平成22年1月1日から平成22年3月31日)
(経口)
  • C−反応性蛋白増加 1
    フィブリンDダイマー増加 1
    フィブリン分解産物増加 1
    胃腸出血 1
    狭心症 1
    血小板数減少 2
    血栓性脳梗塞 1
    血中クレアチニン増加 1
    好酸球数増加 1
    好中球減少症 1
    好中球数減少 2
    高アンモニア血症 1
    高カルシウム血症 1
    出血性脳梗塞 1
    消化管穿孔 1
    心筋梗塞 1
    深部静脈血栓症 1
    多形紅斑 1
    腸炎 1
    脳梗塞 1
    敗血症 1
    肺炎 1
    肺塞栓症 2
    白血球減少症 1
    白血球数減少 2
    貧血 2
    末梢性ニューロパチー2










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